ヨハン・グーテンベルグの発明から5世紀半、技術革新は様々な歴史を変えるために存在してきました。 まさに今、”水なし印刷”歴史の大きな1ページを変えようとしています。
4000ごろ | (バビロニア)押圧印刷、いわゆる瓦書始まる |
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3500ごろ | (エジプト)水草パピルスの茎を加工して書写の材料にする |
2000ごろ | (エジプト)現存する世界最古のパピルス文書「パピルス・プリス」完成 |
1200ごろ | (フェニキア)アルファベット作成 |
220 | (西部アジア)パーチメント(羊皮紙)ができる |
105 | 蔡倫の製紙法の発明 |
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7世紀末〜8世紀初 | (中国)木版印刷始まる |
707 | 百万塔陀羅尼経 |
1420 | 李朝活字による印刷 |
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1440 | 近代的活版印刷技術がグーテンベルグ(ドイツ)によってまとめられる。 |
1445 | グーデンベルグの42行聖書 |
1460 | ライン川沿いを中心にして、印刷は全独に及ぶ。 |
1464 | ローマ近くのスビアコにおいて、イタリア最初の印刷所が興される。 |
1465 | スイスのバーゼルで印刷業が始められる。 |
1470 | パリ(フランス)、ユトレヒト(オランダ)で印刷業が始められる。 |
1470頃 | ライン川沿いを中心にして、印刷は全独に及ぶ。 |
1473 | スペイン、ハンガリーでも印刷業が始められる。 |
1476 | イギリスで印刷業が始められる。 |
1483 | スウェーデンで印刷業が始められる。 |
1500 | ベネチアの最有力印刷業者、マチヌウスが使ったイタリック体小型活字によって、ポケット判の原型である小型本の製作が初めて可能になる。 |
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1513 | ウルス・グラーフによる腐食製版法の発明 |
1530 | ガラモン(フランスの活字デザイナー)が、この頃印刷の中心となったパリで創業。全欧に打刻器、活字母型を販売。 |
1530 | 北アメリカで最古の印刷所がメキシコ市で興される。 |
1584 | 南アメリカ最初の印刷所がペルーのリマで興される。 |
1590 | イエズス会の宣教師によって、初めて洋式活版印刷術が日本にもたらされる。 |
1609 | 定期新聞の発行が開始される |
1663 | アメリカで印刷された最初の聖書がマサチューセッツ州ケンブリッジで作られる。 |
1725 | 金細工師ウィリアム・ジェッド(スコットランド)が石膏で型取りしたものから鉛版を作ることに成功。 |
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1764 | 鈴木春信 多色刷りの手法を開発 |
1770 | ペンシルバニヤのジャーマンタウンにクリストファーザウエルがアメリカで最初の活字鋳造所を設立。アメリカ最初の印刷機製作所がジャーマンタウンに建設。 |
1775 | アメリカ東部13州で50余の印刷所が創業。 |
1790 | ロンドンのウィリアム・ニコルソンが輪転印刷機の特許を得るが、実用化には至らない。 |
1796 | ゼネフィルダー(ミュンヘン)によって石版印刷が発明される。現代平版印刷と同じく、水と脂肪が反発し合う原理を応用。ページのトップに戻る |
1810 | ケーニヒ(ドイツ)により、初めて印刷機に動力が用いられた。自動インキつけローラを備えた蒸気駆動と手動を兼ねた印刷機で特許を得る。 |
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1813 | 複合レバーを採用したコロンビアン印刷機がイギリス・フランス・ドイツで普及。 |
1814 | 平台型の円圧印刷機が、タイムズ社(ロンドン)で稼働。印刷速度が毎時/約300枚が1100枚に。 |
1822 | サミュエル・ルストが「ワシントン印刷機」と呼ばれるてこ式手動印刷機を完成させる。 |
1830 | アメリカ初のシリンダ式印刷機がロバート・ホーによってつくられる。印刷機製作会社アール・ホー会社設立。 |
1846 | リチャード・マーチ・ホーが、ホー式輪転機を製作。湾曲鉛版の実用化とともに、1時間2万枚の印刷能力を持つ機械となった。 |
1848 | 長崎通詞本木昌造、オランダから活字と活字印刷機購入 |
1851 | ステファン・P・ラグルス(ボストン)が足踏み式平圧印刷機を開発。 |
1853 | ジョン・ストラザー(イギリス)オフセット式印刷の特許を得る。 |
1855 | 日本では長崎奉行所に活字版所がおかれた。 |
1865 | ウィリアム・ロバック(フィラデルフィア)が自動折り機を作り、これが取り付けられた輪転機はさらに高速化。 |
1868 | 現在の新聞用輪転機の原型、ウォルター輪転機が作られる。 |
1871 | マリノニ社により巻取輪転機製作される。 |
1872 | 平野富二が長崎から東京に進出し、活字販売と活版印刷を始めた。 |
1884 | マーゲンターラーがライノタイプの特許を得る。 |
1885 | トルバート・ランストンがアメリカでモノタイプと称する鋳植機の特許を得る。 |
1886 | 活字製造業団体の研究の結果、1パイカ(1/6インチ)を12等分したものを1ポイントと定める。 |
1891 | アール・ホー会社は六倍形新聞輪転機を製作。24ページの新聞を、毎時2万4千部で印刷。 |
1891 | 東京朝日新聞が日本初の輪転印刷を開始 |
1900 | 日本においても、外国の印刷・製版機械および技術が続々と紹介され、コロタイプ、凹版印刷なども活版・石版の両印刷と並び進歩を遂げた。 |
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1904 | ルーベルのオフセット印刷機製作 |
1912 | 中島幾三郎は、アメリカのハリス社製のオフセット印刷機をモデルとした印刷機を作る。 |
1914 | 浜田初次郎は、アメリカのポッター社の機械を参考にしてオフセット第一号機を作る。 |
1915 | 浜田初次郎は、輪転オフセット印刷機を完成させる。 |
1924 | 石井茂吉と森沢信夫が、写真植字機を発明した。その後、写真製版法の発達とともに、写真植字は文字印刷において活版法と並ぶ重要な方法となった。文字の大きさは、級で表し、1級を0.25ミリと定めた。 |
1951 | 3M社のPS版発表 |
1954〜 | コットレル両面10色凸版印刷機、ゴス新聞輪転印刷機、ミレー多色輪転印刷機(アメリカ製)ローランド・オフセット印刷機、ハイデルベルグ凸版印刷機、ケーニヒ・バウアー多色乾式オフセット印刷機、バイオクリッショングラフ印刷機(ドイツ製)など、海外の優秀な印刷機、製版機が日本に輸入された。なかでもドイツ製の凸版およびオフセット印刷機は、日本の印刷業界に広く採用された。 |
1959 | ファクシミリによる新聞の電送開始 |
1960 | 印刷製版にコンピューター導入・包装フィルム印刷広がる |
1961 | 電子的彫刻機使用へ |
1963 | 東京オリンピックのポスターなどエディトリアルデザインへの関心高まる |
1965 | 国産PS版が発売される。印刷校正記号がJIS化される |
1967 | 写植による新聞が発表される |
1968 | 米国3 M社がシリコーン層のインキ反発の性質を利用し、水なし平版材、ドライオグラフイーを発表する |
1969 | コンピューターによる全自動写真植字システム、日本で完成・銀行のCDカード登場 |
1972 | CTS実用化 |
1973 | 国産メーカー カラースキャナー開発 |
1975 | 電算写植、オフセット印刷方式が主流となる |
1976 | 東レの水なし平版を発表 |
1977 | 東レDRUPA77で水なし平版印刷を発表 |
1977 | カラーコントロール可能なスキャナが完成 |
1978 | 東芝ワードプロセッサを発表 |
1980 | 新聞にCTS方式導入/電子カラー製版システム(CEPS)日本上陸 |
1988 | インキローラ温調システムの試験運用開始 |
1989 | 日本初となるフルDTP出版物が刊行される |
1995 | DRUPA95で実用機としてのCTPシステム発表 |
1997 | Japan Color色再現印刷’97策定 |
2001 | ハイデルベルグ 機上製版印刷機(GTO DI)発売 |
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2001 | Japan Color色再現印刷2001策定 |
2005 | ハイデルベルグ 機上製版印刷機(QMDI)発売、版材はPRESSTEK社のPearl Dry |
2008 | LED-UV印刷実用化される DRUPA2008 |
2011 | ISO準拠Japan Color枚葉印刷用2011策定 |
1982 | SMTP標準化 |
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1984 | Apple社、Macintoshを発表、Adobe社、PostScriptを発表 |
1985 | Aldus社、PageMakerを発表・Apple社、PostScript搭載のLaserWriterを発表・LynoType社、イメージセッタにPostScriptを搭載 |
1987 | Adobe社、Illustratorを発表・Quark社、QuarkXPressを発表 |
1988 | Aldus社、Freehandを発表・Adobe社、Photoshopを発表 |
1989 | Apple社、日本語PostScriptフォントを搭載したLaserWriter NTX-Jを発表、WWW発明 |
1990 | Adobe社、日本語Illustratorを発表・Aldus社、PageMaker3.0日本語版を発売/沖電気、日本語PostScriptプリンタMICROLINE801PSを発売 |
1991 | Adobe社、日本語版Photoshopを発売 |
1993 | Quark社、日本語版QuarkXPress3.11を発売/日本でインターネットの商用開始される/E-Print発表 |
1995 | Windows95発売/CD-ROM搭載パソコンが普及 |
1996 | DTP普及 |
1998 | Googleスタート |
2000 | CIP4発足 |
2001 | PDF発表 |
2004 | Facebookスタート |
2006 | Twitterスタート |
2007 | iPhone発売 |
2014 | POD本格稼働 |
2017 | AI/IoT/VR話題に、今後ますます普及 |
どうやってきれいな写真印刷をしているのか疑問に思ったことはありませんか?
色の再現はたった4つのインクだけでなされていることをご存知ですか?
印刷の仕組み(版式)にはお分かりいたでないことがありましょう。
ここでは簡単な印刷の方法や主流となっている平版(オフセット)印刷の仕組みを説明します。
印刷方式の分類は「版」によって行います。「版」は印刷インクをのせて紙などに転写するためのものです。この「版」にはインクの「つく部分」と「つかない部分」とがあります。(版画と同じ原理だと考えてください。)インクのつく部分を画線部、つかない部分を非画線部といいます。この二つの部分の断面の形状によって、版は次の4つに大別されます。
版式名称 | 説明 | 用途例 |
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凸版印刷 | 版の凸部にインクを付けて印刷する方法鮮明で力強い印刷が出来る。 名刺、案内状、高級美術書 |
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凹版印刷 | 版の凹部にインクを入れて印刷する方法。インクに光沢があり、色に深みがでる。合成樹脂フィルムや建材にも印刷可能。 写真集、美術書 | |
オフセット印刷 | 凹凸のない版からインクを一旦ゴムのブラケットに転写し、そこから紙に刷る方法。 修正、加工がし易く、経済的。水なし印刷はこの印刷方式に属し、湿し水使わないという特徴があります。 雑誌・辞書の本文、ポスター、包装紙 |
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孔版印刷 | 版自体に穴をあけ、上からインクを通すことで紙に転写する方法です。古くはガリ版、今は家庭用年賀状ミニ印刷機やスクリーン印刷(絹やナイロン、ステンレスなどでできたスクリーンに直接・間接的に穴をあけて印刷する方法)などがこの原理を応用しています。 |