水なし印刷の導入に必要な機械設備は?
4つの機材設備が必要です。
1.チラー
現在お使いの水あり印刷機で水なし化に変更可能ですが、印刷中の版面温度をある程度一定に保つためにローラー冷却装置が必要となります。具体的には、インキローラーに冷却水を通し、そのローラーに流れてくるインキの温度をコントロールすることで、印刷機の温度上昇を抑制します。
インキ温度が高くなるとインキ粘度が下がり、凝集力が低下することでシリコーンゴム上にインキが残り易くなり、地汚れが発生するといった問題が発生します。
また、水あり印刷の場合は、ローラー冷却装置がない場合でも、湿し水が気化する時に熱も放出しますが、水なし印刷は、この湿し水がないためローラー冷却装置が必要となります。近年の印刷機は、高速で印刷することが前提になっているので、印刷機の発熱を抑えるための冷却装置が標準になりつつあります。
チラーの仕組み
2.現像機
水なし平版は、画像形成機構が水あり平版とは異なる為、水なし平版専用の現像機が必要となります。
3.水なし印刷用インキ
版上のシリコーンゴム層が湿し水の替りをしますので、シリコーンゴム層でインキが反発しやすく設計された水なし専用のインキが必要です。
4.CTP装置
CTP露光装置も水あり平版と同様、水なし平版用のプロファイルを登録することで、同一機器が使用可能です。