水なし印刷版のもう一つのメーカー、Presstek社は我が協会の協賛会員である。
9月13日〜16日、シカゴで開催されたグラフォエキスポ2015展で、10月13〜15日、英国のバーミンガムで開催された印刷展では新製品の発表とあいまって、予想を上回る成果を収めたと、報告してくれた。
グラほフォエキスポ展の人の入りはマさに文字通り、大混雑で、Presstekブースも連日、大盛況であった。
両展示会でPresstekはエコUVを登載した、52DIエコUVデジタルオフセット機を初披露してくれた。紙だけでなく、PVC基板など多様な素材のサンプルを展示してくれた。速乾印刷を図れることで、1日当りの仕事の消化率を4割がた高められるとしている。エコUVでは熱の発生は抑えられ、ダクトなどつける必要もない。また、これは後付けが可能と言う。
同社はDI再生機を意欲的に宣伝してくれている。マシンの機械整備をするとともに、DI部を最新型の高精細、高能率型にアップグレードして登載し、新台の半値で出していることが受けているのだ。
さらに、再生品のベクトルFL52CTPシステムも展示してくれた。これらは我々も掲げる、一種の欧米版「リノベーション」に相当するものだ。
驚くことに、プロセスレス水あり版の「Gem Plate」を発表し、大きな反響を呼び起こしている。無処理版で、業界標準のサーマルCTP装置・830nmの波長で焼き付けた後、そのまま、印刷機にかけると、水棒とインキで非画線部を除去され、これをヤレ紙上に転移させると版の現像はできあがる。耐刷力は10万枚、手早い現像、保水性のあるある使いやすい版である。
さらに、エプソンインキジェットプリンターを流用して、インキジェットプレートに直接描画してCTP版を得る、JT金属プレートは小企業にうってつけとの引き合いを多数獲得してくれた。
Presstekの活躍に祝福したい。