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2012年12月30日

WATERLESS CURRENT 2013年1月号

EPCは短時間でこれだけの表彰を受ける
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2つの名誉ある新聞印刷賞を得るのに、ベルギーのローケレンにあるIWPA会員・Eco Printing Center(EPC)にわずか4年でなしとげた。この賞は、革命のKBAコルチナ・コールドセット水なし輪転機を使って、勝ち取ってくれた。EPCは、ビム・マース技術担当取締役のリーダーシップの下で、コールドセット導入機にヒートセット乾燥機を搭載し、新聞輪転機を半商業印刷輪転機に転用した最初のコルチナユーザーであった。この素晴らしい変換でも、インクをコールドセットからヒートセットに変えずに成し遂げている。
EPCで印刷されたDe Tijd経済日刊紙は同年、第14回ヨーロッパ新聞賞に輝いている。
主たる賞として、EPCが水なしオフセットによって印刷してくれた雑誌体裁の高品質な週末特集号、オランダの新聞Trouwに授与された。定番の14番回ヨーロッパ新聞賞の焦点は印刷された製品コンセプトと見た目の外観に当てられている。
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EPCの2台のコルチナ輪転機のうちの1台
賞は、ヨーロッパ中で新聞の概念とデザインに関する情報共有をなすものとなっている。
25ヶ国から232新聞紙が応募に加わった。
8ヶ国からのジャーナリスト、科学者、およびデザイナーに混じり、11人の審査員がいた。 授賞式はヨーロッパ新聞会議2013に合わせて- ウィーンで2013年5月6〜7日行われた。 それは新聞デザイナー ノルベルト・クッパー氏とジャーナリスト雑誌であるメディア・マガジンの後ろ盾の方々とさらに、オーストリアのジャーナリスト、および、スイスのジャーナリストによって組織される。
ビム・マース(ローケレンのEPC取締役)は次のように言う。「ヨーロッパで最大の新聞賞の主要な賞を、我社で印刷したものが、1つだけでなく2つもいただけたのは、我社にとって大きな名誉である。」 KBAコルチナの水なしコールドセット印刷は今日の世界で求める高い印刷品質、採算性、および持続可能性を理想的に解決してくれるものである。「さらに、KBAコルチナは、コールドセットとヒートセットのインクを変えないで印刷してくれるそのユニークな機能により、新しいビジネスチャンスの道を開き、より高度な利用を保証してくれる。」
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受賞した新聞紙のサンプルページ
ブリュッセルに本社を構え、時代を解説し、そして読みやすい日刊金融専門紙、De Tijdはフラマン語で出版される。新聞はノルディック判からベルリン判(315mmのx470mm)へサイズ変更され、2012年3月に首尾よく再スタートされた。それ以来、ローケレンのEPCで生産されている。発行部数は2010年の36,000部から2012年には39,000部に上がった。審査官は同紙を、「特に革新的で、次のように言いたい。」とした。「De Tijdはビジュアルで記事を綴り—記事解説にビジュアル多用—、そのヘッドラインとテキストとともに、ユニークな紙面を作成している。」
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世界の新聞の中でチョウロゴを使ったのが、EPCは最初であった。
オランダのタブロイド紙Trouwは105,000部を発行し、アムステルダムに本社を構えている。全国的なニュースからなる一般紙の体裁とともに、沢山の特別紙を綴じ込んでいる。 2012年に、2誌の雑誌体裁ものが挿入されるようになった。それらはローケレンのEPCで印刷されている。「letter and mind」と題し、「読者と考察者とtijd(Time)紙のために」と副題をつけている。これは日々の記事をより掘り下げようとしている。審査官は次のように言った。「知的な読者に毎日のニュースを単に流すだけでなく、日刊紙の範囲を広げるために、Trouwはこの概念を用いた。」 それは新しい日刊紙を創ろうとしているのだ。
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ベルギーのローケレン、新会員・ Eco Print CenterはすぐにIWPAチョウロゴを「主要朝刊紙・DeMorgenに適用した。
EPCは、水なしコルチナ印刷機を導入した最初の印刷会社の1社であった。この執筆時点で、コルチナユーザーはベネルックス3ヶ国、ドイツ、フランス、スカンジナビア、スイス、およびドバイからの20社に達している。1号機はdrupa2000の時に導入された。
コルチナには3つのバージョンがある:幅に4列版・円周に1〜2列版装着、あるいは、幅に6列版・円周に2列版装着という内容だ。最高80,000回転の定格出力とオプションの自動版替えにより、48ページ折丁では192枚の版を消費する。すべてのコルチナ輪転機は4色仕様であり、24時間稼働する事実を考慮するとすると、この印刷機での版消費は巨大な数となる。それはコールドセット新聞輪転機として発売されたけれども、今や、ヒートセットオプションが一般的になったので、また、新聞印刷のできる商業用輪転機として、KBAはこの機械を売り込んでいる。
コルチナの現在の人気はインク、紙、ブランケット、および版材の各ベンダの注目をつかんでいることだ。
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EPCが印刷している新聞紙の一端
「同社の前向き行動」の分け前が欲しいベンダの間で、健全な競争が起きている。東レがチェコに水なし版製造工場を建てるのはまさにそれ、同時に、Presstekのような他の版材メーカーの注意を引き付けることが起きてきた。特別に設計されたPresstek版は現在、印刷室の環境でテストされている。イスラエルのVIMによる別のプレートは、近い将来入手可能となりそうである。
消耗品の使用度がコルチナの唯一の注目点ではない。その環境の利点はまた莫大なものがある。ドイツのフライブルク市のFreiburger Druckのコルチナ輪転機の場合、彼らは年間の炭素排出を3,500トンを削減し、水の消費を730,000リットル、添加物を28,000リットル、現像液を15,000リットル、および洗浄液を24,000リットルも削減した。 彼らは210,000個の洗浄ウエスを少なくし、廃棄紙量はほぼ1,300トンに低下した。
「紙の1トンを作るのに17本の木」を伐採すると言う。
これが事実であるならば、Freiburgerの削減した木の数は24,310本となるであろう。
Eco Print Centerのようなコルチナ輪転機の成功は、水なし版市場で造成された競争に負うものがあり、全ての水なし印刷業者によって高く評価されるべきである。