日本WPAは、協賛する「脱炭素チャレンジカップ2025」で、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、木製パレットのサーキュラーデザイン化に取り組む株式会社 ジェイ・シー・ティーを顕彰しました。
「脱炭素チャレンジカップ」は、環境省や文部科学省等が後援しCO2排出量の実質ゼロを目的とした地球温暖化防止に関する地域活動について、優れた取組を表彰している全国大会です。
ジェイ・シー・ティー(Japan Charcoal Tech.)社では、現代における新しい炭焼きのあり方を追求し、「社会」「環境」、「ものの価値観」の調和を図ることを目的として、木炭の製造・販売をしています。製炭事業においては、木製パレットの再生事業において排出する木材を炭材として製炭し、水生生物用水質浄化材、輸送コンテナ内調湿材、農業用木炭として展開しています。
物流荷役においてパレットは必要不可欠であり、すべての人にかかわるインフラです。
直近の木製パレットの国内生産量は3100万枚となっており、多くの利用がされている。パレットのワンウェイ使用は、所有者・廃棄責任者が不明確になりやすく、荷受け側の立場の弱いところや、物流業者において滞留が発生している。これによる用地圧迫や廃棄コストが課題となっており、これは全国各地で同様であると考えられます。
ジェイ・シー・ティー社は木製パレットのサーキュラーデザイン化の企業間スキームを作り、自社が適切に管理・保管・修繕し、最大限リユースすることで、現在ワンウェイで使用されている木製パレットを継続的に再利用する仕組みへと改変することでCO2の排出を削減します。また、使用できなくなったパレットを木炭製品や木工製品としてアップサイクルし、炭素固定に繋げる。更に、木炭を農業や造園などにより土中利用することで、カーボンオフセットに寄与することも可能にします。詳細は以下図を参照ください。
今回の日本WPA最優秀未来へのはばたき賞を贈呈するにあたり、日本WPAの奥継雄会長は、「日本WPAは全国の印刷会社の団体であり、印刷は木を素材にする紙を使う産業です。現在は、ペーパーレスという考え方が広まっておりますが、『紙』は森を育てる役割があります。私たちはCO2をたくさん吸収した後の間伐材から製造される紙を、使わせていただいています。また原料となる紙や製品になった印刷物の輸送には、多くの木質パレットを利用しています。そういった点でジェイ・シー・ティー社の木を活用した、廃棄物を発生させない仕組みづくりに共感をしました。これからも、『木資源の活用』を推進する存在として共に頑張っていきましょう。」と講評されました。
開催14年目を迎える脱炭素チャレンジカップは、本年は日本科学未来館で開催されました。会場では日本WPAがこどもエコクラブに協力の元で制作をした”エコかるた”を来場者に配布いたしました。
ジェイ・シー・ティーについてはこちら http://www.jct-eco.jp/
脱炭素チャレンジカップについてはこちら https://www.zenkoku-net.org/datsutanso/