日本WPAは2009年2月21日に、カーボンオフセット事業を開始した。そして、6月29日、事業開始から8年4ケ月後に総オフセット量が5000トンに達した。カーボンオフセットに参加の会員は32社にのぼる。
カーボンオフセットの申請件数は、カーボンオフセットした印刷物の件数に相当し、約2800件である。印刷物1件毎に、PGGを用いて正確にCO2の排出量を計算して申請する作業の繰り返しである。オフセットした印刷物には、バタフライCO2ロゴが記載され、印刷物自身の排出量を知ることができる仕組みを導入している。
では、CO2の1トンはどれぐらいなのか?こんな便利な資料がある。
(出典:中部カーボン・オフセット推進ネットワーク)
ちなみに5000トンのCO2に相当するのは、A4用紙(菊76.5kg、コート紙)で2.74億枚に相当する。用紙2.74億枚を製造する時に発生するCO2を相殺したことになる。
また、5000トンの相殺量は、50年生の杉の木、357,000本が一年間に吸収するCO2に相当する。
カーボンオフセット事業に参加している会員企業は、まずカーボンオフセット有りきの姿勢では決してない。まず、印刷工場、オフィスでの省エネルギ—活動を徹底する。そのためには、エネルギー使用量の見える化を進める。可能エネルギーを導入する、自ら太陽光発電設備を設置したり、グリーン電力を購入する。
更には、印刷の生産性向上や資源(用紙など)を節約する、老朽化した印刷機をリノベーションして再活用するなど、水なし印刷ならではのCO2排出量削減に取り組んだうえでのカーボンオフセットである。
日本WPAは未来の環境のために水なし印刷を推進していく中で、カーボンオフセット事業も更に拡充していく決意である。印刷業界で、他に先駆けて、そして着実な実績を積み上げている日本WPAのカーボンオフセット事業への支援・協力を切に願っている。
PGG:http://ldesign.co.jp/pgg/index.html
バタフライCO2ロゴ:http://waterless.jp/butterfly/post.php