13/09/28 日本経済新聞 朝刊の記事はショッキングなものであった。地球温暖化の原因が人為的要因によるものとの国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が6年ぶりに提示した報告書「止まらぬ温暖化、今世紀末、気温4.8度・海面82センチ上昇、国連報告」は、世界各国・地域に気候変動の危機を強く訴える内容となった。
https://www.waterless.jp/about/activity/archives/002386.php
一方、印刷メディアは先進国においてはその出荷高の低下に見舞われている。電子メディアへのシフトが進行する背景があるが、印刷人も声高に、メディアを扱う一員として地球温暖化防止の声を上げる時代に入ってきている。
カーボンフットプリントとは温暖化の原因であるCO2を全ての商品・サービスにつき原料・生産・流通・使用・破棄の段階での発生量を計算し、明示することで消費者を巻き込んだCO2削減コミュニケーションを図ろうとするものだ。
今の時代、先を見越した危機感に応えることもなかろう、とののんびりムードで構えていると社会・消費者から印刷物をますます、阻害視されていくことになる。ここは印刷人が踏ん張り、こんな啓蒙を日々のサービス活動を通して社会・消費者に訴求してゆく。どうもこんな時代になって来た。愛される、親しみを覚える印刷メディアになってこそ、印刷が見直され、選び使われるメディアになってくるものだ。
15:50から始まった、環境の産業環境管理協会のセンター長・壁谷武久氏の講演、「印刷人も地球温暖化防止を意識する時代になった CFPマークとは?どんぐりマークとは?どんぐりポイトとは?」はこのような背景から述べていただいた。」
日本WPAではこの具体的推進を目指し、CFPロゴ(秤マーク)をより簡単に、費用ゼロで、迅速に中小事業者でも申請できて取得する仕組みの構築を目指し、昨年度、産環協のシステム認証を取得した。その一定の成果は出てきたが、まだ、従来制度を色濃く残すロジックが残っていて、当初期待した、メリットをまだ、十分に生み出していない。
世の中には印刷人が使いたくなる、いろんな社会的マークが存在する。Japan Color、Pマーク、FSC、・・・こんな中で実効性の高いマークが優先的に採用されてゆくのであろう。今年こそ、中小印刷事業者が手軽に、機能的に、原則無料で扱えるCFP制度の仕上げを目指し頑張りたいものだ。壁谷講師の講演に深く謝意を表したい。