ドイツ安全労働公社は1995年に、印刷界の化学薬品の使用に新しいアプローチをかけることに気がつく。環境と健康への懸念が深まる職場で、より健全で、より安全な労働環境の達成には、印刷会社に簡単なガイドラインを制定する必要があった。
そこでBranch Initiative(UV印刷付則)として誕生されてゆく。この付則では低沸点のVOCから、安全性の高い高沸点VOCの使用を促進させようとしている。このころ、英国ではUV印刷インキが開発されてきた。このUVインキは事実上の溶媒なしで運用できる利点を持っていた。しかし、この長所の半面、呼吸障害につながる健康被害の問題が議論される。そこ結果、英国の印刷産業諮問委員会(PIAC)はもっとも有害なアクリル酸樹脂を除去したインキとする協定を制定し、これが今日に至っている。
1999年末にはドイツと英国の当局が集まり、健康、安全、環境保全のためにUVインキの製造運用法を取り決めた。2000年にこれにフランスが加わり、パリで「UVプロトコール」が署名された。かくして、有害なアクリル酸樹脂を禁止するCEFIC標準が生まれた。今日ではベルギー、スペイン、イタリーが加わり、欧州グラフィック安全規格連合を組んでいる。
UVテクノロジー – UVプロトコル
UVインキの正しい使い方、製造ではアクリル酸樹脂を禁止する、CEFICの指示につなげている。このプロトコールは法的拘束力を持たないが、印刷加工業者、メーカーへのベストプラクティス(最高位実技)とされていて、公正競合とVOC削減につながる規範とされている。
UVプロトコールは、皮膚炎症、アレルギー反応、吸入による呼吸器障害、UV光による吐き気、皮膚の火傷、電子ビームに関連する障害の可能性、作業場の労働者保護のため、ヒエラルキー(階層管理)を促している。
第一に、特定の化学薬品またはプロセスを取り除けとする。それが実際的でないならば、より安全な代用選択肢を採れとする。これのどれも可能でないならば、手袋または面保護などの個人用保護具を着用しろとする。
プロトコルは最も低い危険可能性を持つUVの要素構成でもって、ヨーロッパ化学産業同盟(CEFIC)の推薦で作成されている。
重荷は、メーカーのデータシートに基づいたリスクアセスメントを実行し、最も低いリスク製品を選ぶ印刷雇用者の上にくるであろう。
UV印刷機の構成について、プロトコールはECのEN 1010機械安全規定を参照する。
特に、それは、ユーザーがローラーとUVユニットの温度調節を予期するべき事項であると伝えている。(それは水冷却、および/または空気冷却によって達成されよう。)
ガイドラインによると、これは一貫したインク粘度を保証し、インクミスチングを防止することに役立っている。
それはまたより速い印刷スピードを許し、品質を維持することに役立っている。
いくつかの既存のマシンの上で、インクミスチングをコントロールする唯一の方法は、部分手に設置する安全な場所に放電している局所排気を装備することであるかもしれない。
プロトコールにすでにパートナーによって合意された次のステップは、中小企業がUVを使うのを手助けし、インクを安全に使いこなすガイドの開発である。
社会的なパートナーとともに、従来の溶媒と化学薬品のより安全な代用品を開発し、彼らの使用を促進し続けるであろうヨーロッパの当局と加盟国の間のいっそうより多くの協力はその域を超えている。
「欧州グラフィックス産業パートナーシップ」は現在、それらの友人とパートナーに、より安全で、より健康で、より環境に関して効果的な印刷業界の共通の目標を達成するために彼らとともに働くように、欧州から訴えている。
このようなことを背景にEWPA(欧州水なし印刷協会)がBG ETEM(ドイツ労働安全公社)・用紙と印刷の工業部門と共同して水なし印刷低放散機認証シールを制定し、世界初としてGeniusに認証を与えた。