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2009年10月26日

WATERLESS CURRENT2009年11月号を送信

今月号は、欧州・中近東の新聞印刷界でブレークしている、コールドセット水なし輪転機の活躍の様子が記述されている。
ドイツのケルン市、もう一例のKBAコルティナ成功談
編集者の注釈: 我々、Current紙は、日刊新聞の中では最初に、バタフライロゴをあしらってくれたことを祝福する。私達の会員、ECO Print Centerは水なしKBAコルティナ印刷機で日刊カラー新聞、DeMorgenを毎日印刷しているが、ここにロゴを表示してくれている。このコールドセット水なし輪転機が2000年ドルパで発表されて以来、17台の輪転機ラインが既に販売されている。
ほとんどのIWPA会員は枚葉機の方であるが、コルティナ輪転機では、莫大な数の水なし版を使う水なしの重鎮と言える。この輪転機が連鎖を呼び、次々と、競争相手を水なし市場に連れ込ませた主要因とも言える。コルティナが生産を始めて以来、東レは新工場の稼働と相まって、高まる需要について行くことができた。そして、予見できる未来の版をも供給できることを私達に知らせてくれている。
新聞社が、現在、クロスメディア化の波で苦闘し続ける中、コルティナは蓄財してくれる能力を持ち合わせていて、出版社のために新しい生き方を示している。さらに新聞カラー化への量と品質をこなす上で大いなる魅力を持っている。
これらの水なし印刷機とその品質、環境、および生産性についての実際の事例を報告するが、どうかご辛抱してお読みただきたい。以下の記事は私達のヨーロッパ編集人、スペインのバルセロナ在住、Bienvenido Andinoが書いてくれた。
「私が最初に新聞用水なしオフセット印刷を耳にした時に、私は、新聞を印刷するなんて、この技術の実現可能性に懐疑的であった。」
ところが、ダブル幅(6/2)KBAコルティナが稼働し始めた時点で、私は完全に確信を抱いた。 「うまく稼働しているよ。」と複数の新聞印刷をこなす、DuMont Schauberg Groupの編集と印刷コストと品質にうるさい技術部長、リチャード・ゾラーはケルン(ドイツ)で述べてくれた。グループは主要な新聞、Kolner Stadt-AnzeigerとKolner Rundschau(合計で340,000部を出している。他の新聞社とも協力的な連携を持っている、例えば、Express紙220,000部を印刷)と複数の外部の新聞を受託して印刷している。
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ベルギーのローケレンにある新会員、ECO Printはバタフライロゴをあしらった最初の新聞社となった: De Morgen、日刊紙、75,000から120,000部をベルギー国内で印刷、配布している。De Morgenは、バタフライロゴを使う世界で最初の新聞となる。
バタフライロゴをつけた最初のエコ新聞
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リチャード・ゾラー (ケルンのDeMont Schauberg印刷工場の技術部長): 結果を見て、実績が出たので、自分はプロとして、従来のオフセットに勝り、新聞用水なしオフセットは通用すると確信した。
Kolner Stadt-Anzeiger紙は現在、同地域で最高部数を誇っている。同紙は、「ドイツタイムス」というニックネームを得ていて、Kolnische Zeitungとして過去は知られていた。1805年に、同紙はDeMont家によって買収された。現在のオーナー、Mr.Alfred Neven Dumontは新聞編集者として勤務している。彼はまた、著者であり、彼の最後の執筆本、Reise zu Lena(レーナへの旅行)は、Kolner Satdt-Anzeiger紙上で最近広告を出している。
DuMont-Schauberg社とKBAの間には、ここ175年にわたり、親密な関係にあった。1833年に、Josef DeMontは自動シリンダ印刷機をケーニッヒ・バウアー社(現KMA社)に注文している。現在、同社にある7台のダブル幅(4色/2色)Commander印刷機はKBAブランドのものである。最近入れたものは、3倍幅 1,890mm (6色/2色) コルティナ印刷機である。1989/1990以来、稼働してくれた6台のダブル幅(4/2)Commander印刷機のうち3台を2011年に別のコーティナ印刷機と取り替えるだろう。最初のコーティナが実証してくれた結果に従って、間違いなく、残存している従来オフセット印刷機は取り替えられて行くことになろう。
最初のコルティナ水なし印刷機では、最新の自動装置と中央のコンピュータからの完全な制御を印刷機デスク上で、熟達したオペレータが行ってくれる。2.8メートルトンの巻き紙は工場内の紙倉庫部からリールスタンドまで、自動的に持って来る。東レ水なし版は自動で現像、バーニングされて、機械まで搬送され、リフトで簡単操作にして、機械に入れられ、印刷胴に版付けされる。また、他の自動化機能は、版交換、ブラン交換、インキ装置の洗浄まで及ぶ。
DeMont Schauberg社の開発チームが、コルティナが狙ったが、このような大きいサイズ(6/2)では、従来のオフセット印刷機ではこなせられないであろうと予見し、最終決定を行う前に、同類のKBA印刷機と達成された色品質とのマッチイング具合の検証のため、フライブルクのBadische Zeitung社でのいくつかの印刷テストを実施した。Mr. Richard Zoeller、研究チームの主任はその結果に魅了した。そして、既存の従来のオフセット印刷機に比べ、その関連技術と経済性の両面で、より突っ込んだ研究が行われた。まとめると、コルティナの背丈の低さ、操作簡易性、自動・版交換、自動ブラン・インキ洗浄装置、断紙がなくなり印刷品質は15%向上、その上、過去、33年間も新聞印刷分野で活躍した印刷プロを会議に招へいして意見の交換を図った。
新人類の印刷新聞・技術部長
グラフックアーツマネジャー(印刷管理者)というよりも、別のプロセスに挑戦しているので、彼らは「グラフィックパイオニア(印刷挑戦人)」と呼ぶべきだろう。
特に、数社がすでに水なし印刷を始めて、Badische Zeitungなどは2年の間先行して良い結果を出している中で、ゾラー・リチャードではないが、長年にわたり新聞分野で働いたにかかわらず、この技術集団は新方式の門戸を開けてくれている。
印刷技術管理者からなるこの開発チームの新人類代表は、水なしへの切り替えへの解決策とともに全ての最終難題をグループの社長、編集長に出す。主要なものでどれが、心にとどめておくものなのか?
従来の水ありプロセス方法を水なし新聞印刷法に切り替える主要因は浪費である。売り物になる新聞紙(本紙)が出てくれるまで、新聞輪転機の始動に通常1,400枚の用紙をヤレとして浪費する。印刷走行中の停止で、約200枚の印刷用紙がヤレになってしまう。一方、水なしオフセットでは、最新のベルギーのEPC実例として15部のヤレが引用されようが、先の始動ヤレとして述べられた数値の50%以下と考えている。オペレータによるコルティナ印刷機の機付け作業も、より簡単である。例えば、3階とか4階に登るのを避けるリフトは機械の両側に配置されている。版交換とブランケット洗浄は人手をかけずに、自動的に行われる。
巻紙の印刷機への装填も自動搬送車でもって、中央デスクからラジオ波により同じ要領で行われる。
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ドイツのケルン市にあるDuMont-Schaubergの印刷工場を収容しているビル。主要日刊紙、チラシ、および宣伝物はここで印刷される。
水なし技術に直面した時、従来オフセットで訓練されたオペレータの行動は少し保守的であるかもしれない。まだ、技術系高校で教えていないかもしれない。したがって、2週間のトレーニングの後に水なしを学ぶと、水なしは習得しやすいと新人に保証するのが肝要だ。一旦習熟すると、操作者は、従来のオフセット印刷に快く戻ってはくれまい。
さらに追記すること:関係するすべての危険とともに前進する責任を認めている間に、新任のマネージャーは以前の組織の記憶を克服しなければならない。グラフィック専門家のこの新人類にとって、何が、この新しい新聞印刷の方法を進めることへの動機となるのか?それはグラフィック分野で標準の物事のやり方から、熟練度を自分自身で切り離せるかにかかっているかもしれない。
結論
Waterless Current 2006年8月号の表題で「生産性、品質、環境、勝つのは誰か…」とし、本文記事で述べられているものの一部を強調したい。そこに言及された事実は、バーディシェ新聞でのコルティナの導入生産から7カ月後に128%の生産性上昇が経験されたということであった。毎毎年、1万5000トンを消費する用紙の2.9%、4万4080キログラムが節約できたのだ。水なし印刷機の導入前は、全体のヤレ率は12.4%であった。
より大きな新聞発行部数で、30,000メートルトンの紙を毎年、消費するDeMont Schauberg社では3年遅れて、同様な事実を報告している:紙のヤレ率は7%から3%まで抑えられ、さらに年間、60万〜70万ユーロの節約につながる、より少ない気付け人員でコルティナが動かせるようになった。水を使わないので湿し薬剤が排除でき、洗浄剤とウエスの必要性は大いに軽減された。リチャード・ゾラー、水なし印刷プロジェクトを提案し、責任を呈してきた開発チームの頭は、現在まで、新しいコルティナで達成された結果に満足している。「4年前の新聞用水なしオフセット印刷について懐疑姿勢から、別のコルティナ導入のときに行われたテストの後、私は現在、この印刷方式を完全に確信している。」
「私は確信している。」と、彼はこの声明を読み上げ、新聞用の水なし印刷に関して付けくわえた: 「これは未来である。」
刺のないバラがないのは当たり前だ。水なし版、インク、およびブランケットの価格はなお高い。現在のところ13の印刷製版会社だが、印刷機の普及数が増加するのに従って、需要に弾みがつき、資材価格が徐々に下がってくれよう。リチャード・ゾラーは、「このプロセスは本当に働く。」と、確信している。
Demont Schaubergグループのこの冒険事業の真のプレーヤー、リチャード・ゾラーは質問された:あなたは、水なしに新聞印刷用コルティナ印刷機への注文を繰り返すのか? 「はい。」と、さらに、「次の機械は2011年までにここで稼働してくれていよう。」と、彼は言い足した。間違いなく、現在のコルティナと共に行われた経験に従って、1989/90以来の使われている6台のCommander輪転機も取り替えられ、コルティナに加えられるだろう。