日本WPA水なし印刷拡販セミナーは7月13日、東京都江東区のプリンティングシティ内の六三印刷様の会議室で、35名の会員企業、営業第1線の方々に集まっていただき、副会長・奥継雄氏から、23年にわたる水なし印刷の体験談と、水なし印刷をクライアントへ売り込むための実践論を講演していただいた。
開会の挨拶に、日本WPA会長・田端久義氏が駆けつけてくれ、これこそ今の時代にマッチした、会員が待ち望んでいたセミナーで、水なしの良さを再認識し、明日の糧にしていこうと、呼びかけてくれた。
印刷材料の出荷量が委縮する中で、水なし印刷版は環境のフォローの風に乗って、ここ数年、着実に出荷量も増えてきている。
これが何よりの証拠で、水なし版は今の時代要請に応えることのできる版といえる。水なし印刷の持つ、VOC放散を抑えてくれる、また、その製版印刷に伴う廃液は水ありよりもはるかに少ない環境性能に優れた印刷法として、自信を持って営業に当たられることを力強く述べてくれた。しかし、単に、顧客に環境優位性を持って水なしを売り込むだけでなく、いかに顧客を巻き込み、持続可能な仕組みを日々積み重ね、啓発していくかが印刷人の使命と、最後は熱く語りかけてくれた。会員企業の中には、自転車通勤、相乗り通勤を奨励し、如何に全社一丸となって、地域での持続可能性を追求していくか、ある種の社会運動にまで関与してゆくことが肝要との論旨であった。
受講者全員、水なし印刷の持つ大きな意味を改めて認識し、明日からの営業活動の糧となったとアンケートで答えてくれた。
この会議には、地方の会員が2社、Skypeで参加してくれたが、その熱意にうながされこの催事の継続を誓った次第である。
2時間余り、環境への取り組み姿勢につき熱い思いの講演してくれた講師・奥継雄氏の講演を聴きいる参加者たち。