今月号はカナダで環境印刷を先導するC.J.Graphics社について取り上げている。
受賞づくしのカナダの印刷会社が極める環境哲学
カナダで最もエコを意識している都市の1つで、オンタリオ湖岸の西岸、1キロメートルほどにある、C.J.Graphicsは我が会員の中で最も敬虔な環境保護派のひとりとして構えてくれている。公園の中の都市、トロントにある、この受賞づくしの印刷会社はただ話すだけでなく、実践してくれている。
C.J.Graphicsが取るあらゆる行動は、事実、環境擁護に根づいたものである。多くの授賞の中で、CJGが最も誇りに思っているのは、2008年に二度もPrintAction Environmental Printing Awards(印刷環境行動賞)の銀賞を頂いたことである。
トロント公園樹木財団の2009年のカレンダー
1番目は50-100人の従業員層での、「環境面で最も進歩的なカナダの印刷会社」の範疇である。
2番目はトロントの樹木集 カレンダーに、「最も進歩的な環境印刷プロジェクト、枚葉オフセット部門」としたもの(上の写真)である。
トロント公園樹木財団が市の樹冠の規模を倍にするという目標達成を目指し、2009年のカレンダーは最少の環境影響にとどまる必要を求めてきた。財団の事務局長によると、印刷会社名を明示する時は、自分たちが環境を考えているからに他ならないとしている。
「C.J.Graphicsは、技術面でも最先端を見通していて、環境印刷の市場でも常に先に行っている。」と、彼は述べる。
メルセデスベンツ・カナダの小冊子「情熱の歴史」
社長であり、創業者のJay Mandarinoが別の誇りの源とするのは、メルセデスベンツ・カナダ、左の小冊子「情熱の歴史」である:
「我々は全ての仕事に渡り、INPUT(投入)を減らことを目指している。」と、Mandarinoは言う。
「この企画では、水の使用を最小にする水なし印刷、森林資源管理をしているFSC用紙、石油由来品への依存を減少させる大豆や亜麻仁油インキを使用している。」
C.J.Graphicsの環境面で優れた製品の3番目の事例は、ここに示した映画「エヴァン神」のDVDケースである。
「エヴァン神」のDVDケース
この作者はこのDVD映画の環境影響を減少させるために、環境テーマから取り組み、製作とパッケージングにかなりの努力をしてきた。
撮影のセット上では、役者もスタッフも自転車に乗るよう奨励し、映画に使った部材はHabitat for Humanity Habitat (http://www.habitatjp.org/WH/mission.htmlを参照)に寄贈をし、何千本もの木を植林したうえ、環境に優しい映画を作るためにカーボンクレジットの購入までした。
映画制作の全要素が環境への約束履行そのもので、DVDパッケージでも同じ配慮をすることが重要なこととなった。
C.J.グラフィックスは、低環境影響、魅力的で、商品価値のある、このプロジェクト需要にこたえるためにかなりの数の選択肢を研究して、テストをした: 結論として、この商品は水なし印刷で行われた。カナダ市場だけで100万個以上が生産されたので、環境影響はかなりの減少をはかれた。
PrintAction雑誌の「最も進歩的な環境パッケージプロジェクト」の賞がCJGの エヴァン神プロジェクトに贈られた。
環境表彰計画とさらなるエコ推進策
C.J.グラフィックスの環境への宣誓(約束)は並はずれたものである。
長期の環境目標を達成するには従業員、メーカー、顧客、および同業者との共通の約束ごとにつき絶えまざる協力を築いていく。CJGはこれらの関係を強化し続け、印刷産業とこの共同体の中で環境についての意識を高め、独自の表彰計画を運営している。
会社の環境先導で最も貢献した人を選んで。毎年、社員全員で無記名投票をする。
最近の最優秀者は上級職見積担当者であった。彼は注文に基づくだけでなく、すべての仕事を、水なし印刷、大豆油インキ、亜麻仁油インキとか、FSC森林認証紙などへの「グリーン化置き換え」見積を顧客に提出し続けた。顧客は、2種類の見積りを比べ、グリーン化しても同じぐらいの値段に落ち着くのを見せつけられ驚いている。この環境達成賞の開発に加え、CJGは「グリーンは思うより簡単」なる宣言文を作りだした。
これらは変化を推し進めるために従業員への権限委譲を含んでいる:例えば、
会社の周りのゴミ容器の数を減少さて、リサイクル箱の数を増やす。電池回収箱、低エネルギー光と器具、そして、自転車計画の導入。
従業員に自転車通勤を奨励し、自動車排気ガスを減らしつつ、CJGはこの転換を助長のために、シャワー室、およびロッカーなどの部屋の作り替えをはかっている。さらに配慮し、会社は自転車ライダー通勤者のために、20日間毎に100ドルの支給か、または指圧マッサージ券を出してくれる。これはライダーの選択制としている。
CJGのエコ推進策の事例として、すべての従業員にデジタルの「Greenmatters」ニュースレターを配信しているが、顧客、メーカー、関連した市民へも配信している。ニュースレターでは次のような話題を議論している。
FSC森林認証)紙、多雨林同盟、大豆油インク、溶剤再生(水なしで行わない仕事の場合)、ヤレ紙の100%再生、金属スクラップ物の再生、その他、環境再生、そして、テーマはさらに先へ進む。
貴方が予想されたように、Greenmattersの創刊号のテーマは水なし印刷の徹底した紹介であった。
環境への約束をする立場から、C.J.Graphicsは自社の工程、設備、製造実態、およびライフスタイル習慣を見直した。また、製造工程を通してメーカーと協力者を精査する。
会社は、これらの会社の環境習慣と持続性方針を調べて、可能であるところで変革を要求する。
水なしで印刷された製品には少なくとも4つのロゴが表記される: FSC、熱帯雨林の「ウシガエル」、大豆油インクロゴ、およびもちろん水なしのバタフライ・ロゴ。
CJG販売スタッフは、顧客がデザイン工程に入りかけた時にバタフライ・ロゴを組み込むよう活発に働きかける。それはロゴの入るスペースをデザイナー作ってもらうために行うのだ。
また、販促チームは規模の大きい会社向けの販促キッドにバタフライ・ステッカーを貼っている。これは日本製のバタフライフォールダー(有料販促物)の利用方法である。
Mandarinoが予測するのに、CJGの顧客のおよそ61%は環境面を意識してくれていて、この分野でシビアな姿勢を取るクライアントの数が、成長し続けているとしている。
代替エネルギー源
環境要因へのC.J.グラフィックスの思い入れは代替エネルギー源にまで及ぶ。
昨年、施設で使用する水を加熱するためにソーラー温水パネルを屋根の上に設置した。
これらの太陽熱集熱器は、北国の気候に合うように設計されていて、会社の年間温水使用量70%相当を太陽エネルギーで生み出してくれる。
夏の数カ月の間、高性能ソーラー温水パネルでCJG社の温水の必要量のほとんどすべてを補ってくれ、そのガスと電力消費を抑えて、石化燃料に依存しなくてすむ。
過渡的な数カ月の間、太陽エネルギーは、標準のガス水槽に行く前に水を予熱するのに使われる。
計画によると、C.J.Graphicsは今年、所有地に風力タービンを建設する。
タービンは地方自治体の承認申請中で、Mandarinoが言うように、1番者であるには、技術上の克服と同時に、政治上の挑戦をも伴う。
また、Mandarinoと彼のチームは工場内で地熱利用と地中冷却の可能性について研究している。
設備と建築用敷地
1つの興味あるユニークな設備が自動インキミキサーである。CJGは今や、手で特色インクを練らない。Mandarinoによると、それはインクを浪費する時代遅れの手順とした。
缶の中にインキは残肉として残ってしまう。そして、危険な溶剤を利用して、清掃することは、手間を食い、非生産的そのものだ。
その仕事が1グラムか10キロを求めるか否かに関係なく、インクは適正量を自動的に計量してまぜ練られる。
オペレータがこのインクを使って仕事をすると、特色缶は、99.7%使い切りとなってくれる。
どんなインクを作っても浪費にはならない。間違って作り出されたインクは、再度、混ぜ合わせを受け、黒インクに作りだされる、インキヤレは生じない。
以下の印刷機をC.J.Graphicsで使用中:
Heidelberg Speedmaster XL105-6
Heidelberg Speedmaster CD102-6
両機とも水あり、水なしの兼用で使える
Heidelberg Printmaster GTO 52-4
Heidelberg Printmaster GTO 52-2
また、以下のデジタル可変データ設備を持つ:
Xerox iGen 4-90 colour digital printer – 可変データ
Xerox 7000 colour digital printer –可変データ
また、多くのモノクロデジタルプリンターを設備している。
技術の先端をゆく印刷工場。そして、2つのビルとは8万平方フィート以上を占める二つの建物、新製本工場と新しいデジタル企業を誘致、さらに、屋内スケートボード公園を包含している 。