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VOC測定、削減

2009年02月25日

W2インキのVOC放散量はやはり低い 竹田印刷で実測

新しいバージョンのW2インキ(水洗浄性インキ) ナチュラリス100W2のテストを竹田印刷(名古屋市昭和区)で2月19日(木)に行った。DIC社、東レ株式会社、日本WPAから関係者が集まり、テストチャートで印刷を行った。新バージョン品の印刷適性と実用性の検証、ならびに、そのVOC放散量をも調べてみた。その値は添付資料のとおりである。
090219竹田印刷でのW2インキのVOC計測値.MDI
この機械が設置されている室内のVOC値はおおむね、11〜15ppmsを示していた。この時、各胴間、インキ壺上でVOCを計測したが、その値は15ppms内で室内に漂っているVOCちと勘案するとVOCはほとんど出ていないと推察できる。
途中、墨胴のブランケットを手洗いしたが、洗浄油を使うと瞬間的に1500〜2000ppmsの値を示したが、ほどなく減衰してくれた。しかし、印刷機周辺の洗浄液から揮発したVOVが漂っていて、先ほどの15ppmsとは違い、40〜90ppmsの値を示した。参考までに20分経過した時点で各所のVOCを計測したが、VOC値は減衰したものの、洗浄前と比べ数値そのものは上がっている。
最後にWW1でインキ洗浄を行ったが、そのVOC放散値は、132〜246ppmsと言うものであった。一般洗浄剤だと1500〜2000ppmsを示したので、1/8〜1/10という範囲に水洗浄性インキの洗浄は収まっている。
参考までに、近くに設置されていた、外国製の菊全8色機のユニット内のVOC値も測定した。すると、58〜500ppmsと言う値を示していた。これは一般インキを使い、規定5%のアルコール湿し液を使っていたが、湿し装置はたえず回転しているのでVOCが恒常的に出てしまうのだ。こと、VOC抑制の観点からみると水なし+W2インキは優れた印刷方式と言えよう。
090219takeda1.JPG
VOC計測班による計測風景
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新バージョンのW2インキ、実用性は十分うあるとの評価が出された