日本最大級の環境展示会・エコプロダクツ2008は12月11日(木)より13日(土)まで、東京ビッグサイトで開催された。環境対応の印刷を一早くから打ち出している、我が会員企業は大変意欲的に、12社がそろって出品し、水なし印刷での環境優位性、高精細適性、カーボンフットプリントから見たCO2削減印刷の提案など、時代の先端を行く訴求を重ねた。
株式会社久栄社は産業環境管理協会(産環協)による製品グリーンパーフォーマンス高度化推進事業(GP推進事業)の採択企業となり、LCAの算出手法を精力的に習得した。印刷物の製造のライフサイクル全体をとらえ、CO2がどれほど排出されるか、計測を重ねて算出した。つまり、CO2の発生の仕組みを明示化することができるのだ。カーボンフットプリントを知ることで、何が大きなCO2の発生源か、どうすればCO2発生を抑制できるかがつかむことができるようになった。この進め方に産環協も高く評価し、産環協ブースで株式会社久栄社の行った、印刷物製造でのCO2見える化・ケーススタディが大きく取り上げられた。
産環協ブースでGP推進事業のモデル事例と紹介された株式会社久栄社のカーボンフットプリント明示例
株式会社栄光舎も、GP推進事業の採択を受け、自社の状況下でのカーボンフットプリントをつかむ力をつけ、「印刷物のCO2排出量が表示できるようになりました。」と題した、栄光舎のカーボンフットプリントパンフをこの展示会で初めて配布した。
株式会社栄光舎が作り上げたカーボンフットプリント・パンフレット
日本WPA事務局は展示会に合わせ、印刷物のカーボンフットプリント量をとらえた上で、具体的な削減提案に踏み込む、ひな形のパンフレットを作り、展示会場で配布した。これはwebアンケートと言う手法で来訪者からCO2を削減する印刷発注に応ずるかどうかの、回答を取り寄せている。紙ベースでなくあえて、webアンケートにしたのは、単に集計の迅速化だけでなく、アンケート回答の紙をなくすことで試算では、杉の木3本の植林効果をもたらすことを訴求している。
日本WPAは展示会場で「印刷物づくりにおけるCO2排出量削減のご提案」パンフを印刷バイヤーに向けて配布した。
株式会社日精ピーアールは水なし印刷とFMスクリーニング高細線を組み合わせた、環境にやさしく、高品位度を上げた印刷物作りを通し、エコ・ブランディングを提唱していた。
株式会社新日本印刷は羽田工場を水なし化したおかげで具体的に、相当量のCO2削減を図ったことを訴求してくれた。