ドイツには素晴らしい企業の労働安全保険の指南、監査、査察、保障を司る組織がある。Berufs Genossenschaft(ドイツ国立職業保険組合)と呼ばれている組織体で、ビスマルクの時代に創設され、200年近くの歴史をもつ。企業はこの組合に従業員数に応じて保険拠出費用を支払うが、製紙・印刷部門の本部はWiesbaden市にあり、その職員数は350名および、翼下の企業の従業員数は80万人に達する。企業はすべからく、この組織への加入が法律で義務付けられ、印刷会社の会員数は当然、任意加盟を建前とするドイツ印刷連盟の組合員数をはるかに上回る。Drupa2008展の7−2号館にも出品し、印刷企業内での労働安全と環境改善の啓蒙に勤めていた。同組織は最近では印刷企業内での環境視点問題にも取り組んでいる。企業への査察権を持っていて、中小企業ではなかなか、労働安全衛生、環境問題への取り組みがなされにくいが、知識を持った査察官がコンサル業務を兼ねて企業を訪問し、改善指導をしたりする。
5月31日(金) 11時、3号館のMarks -3 Zet(東レの水なし版のドイツ代理店である印刷機材商社)の実演機、ハイデルベルグSM74-4L UV印刷機(水なしUV仕様で使用)を購入した、ニュールンベルグ市のDruckerei Max Götz Graphische Kunstanstalt GmbH & Co. KG社のMax Götz氏を招き、BG製紙印刷部門長の理学博士・Albrecht H. Glöckle氏から、VOC削減をする印刷方式と新鋭機を導入することを讃え、認定表彰状を授与した。この席にはメーカー側からのハイデルベルグのドイツ販売会社副社長・Bernd Blumbergも列席し、この司会進行をEWPA会長・Detlef Braunが務めた。
BGは水なしUV印刷方式の採用がVOC発生を大幅に削減してくれることを大きく評価していた。
VOC放散低減につながる水なしUV印刷の導入に踏み切った、Max Götz氏を讃え、BGから認定表彰状が授与された。