日本WPAはこの度、業界新聞記者に発表したW2インキ(水洗浄性インキ)をIGAS展で実演するにつき、インキ、版、用紙、印刷機の分野の技術者たちが19年9月6日、?桜井グラフィックスシステムズの岐阜工場に集まり、実演機OL466SDで実演の詳細の最終的な詰めを行った。
藍のつやを上げた改W2インキを持ち込んで印刷試験の結果、艶は一般の水なしインキと見分けがつかないレベルまで上がってくれた。
実演機で水系洗浄液WW-1をローラーにかけた時のVOC放散量と、洗油で行った時のVOC放散量を比較した結果、WW-1のインキローラー洗浄時のVOC放散量は洗油の場合の放散量の1/4?1/5の値を示してくれた。
WW-1 洗油
かけた瞬間 300ppm 1500ppm 1/5
洗浄時の放散量 120ppm 400?500ppm 約1/4
このくだりは、IGAS展の実演で示すこととなる。
なお、W2インキはHタイプのものを機械が温まった段階で投入して調べた。
機械温度をわざと上昇させて、W2インキの地汚れ限界を調べてみた。その結果、32度でも地汚れを起こさないことが判明した。本席に立ち会い、このテストをリードしてきた疋田巳次氏は地汚れ性、転移性、ツヤは当初心配したほどのものでなく、IGAS展ではW2インキ一本で実演ができると、言いきってくれた。
また、このインキは鉱物油は一切含まれず、全て植物油で作られていて、その意味ではVOC FREEと称せられるのだ。
台風9号の来襲を気にしつつ、技術者一同は美濃で突っ込んだテストを行った。
WW?1洗浄液のVOC放散量の測定風景
IGAS展へ出品する水なしの実演機
W2インキIRODRY、改良型W2インキを持ち込んでテストを実行する。