会員企業・東芝ドキュメンツ?は昨年5月から、それまで長年慣れ親しんできた水あり印刷方式から、思い切って水なし印刷方式へ印刷方式の転換を図った。より環境親和性をねらい、東芝グループ上げての環境対応への一環の施策として水なし化へ取り組んだ。
やはり、切り替え時の苦労は伴ったものの、1年を経過して冬場の対策も乗り切り、これで水なしへの自信をつけることができた。
それぞれの現場でのVOC削減は、大気汚染防止法が施行された今日、グループ上げての課題でもあり、この度、印刷室のVOC放散量の実態を掴むべくその測定を11月27日に実施した。
屋外玄関付近 0.0、印刷室内 8.6、印刷室内中央 9.0、
菊半裁5色機のVOC放散量の測定に当たった。
第1ユニット –(未使用)、第2ユニット 15.1、第3ユニット 15.8、第4ユニット 16.8、第5ユニット 16.8、給紙部 11.3、排紙部 12.5、
ついで菊全4色機のVOC放散量を測定した。
第1ユニット 22.1、第2ユニット 32.4(このユニットのみ印刷使用)、第3ユニット 50.6、第4ユニット 70.6、給紙部10.5、排紙部 15.7、室内の印刷物 8.2、
このとき、モノクロの台数ものをこなしていたが、2胴目のブラン洗浄を働かせたので2胴目のVOC放散値は一時的に316まで上昇した。その影響が第3、第4ユニットまできいてきたようだ。
同社は水なし機だけしか保有していなく、比較のために仲間の水あり専用工場での放散量の計測をさせていただいくことにした。車で急いで向かったが、昼休みの機械停止寸前に水あり工場に飛び込み、急ぎの計測となった。
工場内に入るとそのVOC量は49.0を示した。
外国製菊全反転機・水あり機 運転中、
第1ユニット 69.3、第2ユニット 87.5
国産菊全反転機・水あり機、今しがた昼の運転中止をした直後、
第1ユニット 63.7、第2ユニット 74.5
刷り上った印刷物 22.0
まとめ
モノクロもの印刷時 水なし機(32.4)、水あり機(69.3、87.5)
室内VOC 水なし機(8.6-9.0)、水あり機(49.0)
印刷物 水なし機(8.2)、 水あり機(22.0)
両者間に有意差ありと判定した。
東芝ドキュメンツの菊全機のVOC測定に当たる係員