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2006年01月26日

水なし「W2インキ+新洗浄液」のVOC発生量は水ありの1/4(最高値比較)

1月26日(木)に(株)文星閣様は東京都VOC対策アドバイザー制度のもとで、アドバイザー寺田先生、及び東京都環境局の職員の方2人様のご助力をえて、工場内VOC発生量を計測した。水なし印刷はやはり、VOC発生量の少ない印刷方式であることが計測で判明した。以下、奥継雄様から頂いたコメントを転載させていただく。
「1月26日、「東京都VOC対策アドバイザー」制度を最初に活用させていただき、アドバイザー寺田先生、及び東京都環境局の職員の方2人様のご助力をえて、VOCの発生・排出量の測定をわが社の工場内外、約、60箇所において行いました。
詳しい数値は後ほど、ホームページ並びに報告書をまとめますが、取り急ぎ素晴らしいデータが出ましたのでご報告いたします。
水あり4/6半裁機2台を設置している3階の水あり工場と、水なし菊全機6台を設置している2階の水なし工場とを比較計測しました。両工場内(機械周り、胴間、換気扇等を計測)での計測値の差は、平均で水あり300ppm以上、水なし100ppm以下という、我々にとって喜ばしい数値が計測されました。
使用されている、材料等を単体で計測しますと、インキで100?150ppm、IPAで1000?10000ppm、洗い油で500?4000ppmと場所と容器の大きさにより異なりました。印刷工場内での、揮発性物質の充満している発生源要素は1位は洗い油、2位はIPA、3位はインキという結果です。(洗浄時や印刷時、場所により異なります) しかも、ほとんどが洗い油とIPAが占めていて、我々はこの点の対策を考えるべきです。
また、気づいた点としては、IPAの代替の新製品・H液そのものからも強いVOCが計測され、印刷工場内でトータルVOCを削減できるのは、水なし印刷方式に限られると言う事実に東京都の職員の方々も目を見張っておられました。
また、W2インキ+新中性洗浄液でのローラー洗浄と通常のインキ+洗い油でのローラー洗浄を比較しますとW2洗浄時が195ppm以下に対して洗い油洗浄時は300?800ppmという、予想通り、洗い油洗浄では、高濃度のVOCを発生させていました。最高値で換算しますと水なし印刷では25%未満に押さえることができるのです。
よって、『現像廃液の削減と有害な廃液を出さない特徴の水なし印刷』という従来の環境優位の表現から、『工場内でのVOC発生を大幅に削減できる水なし印刷』としたの環境高位へ踏み込んだ表現ができます。
できることなら、W2インキに限ることではありませんが、洗い油を全廃できるような新洗浄システム(自動ブラン洗浄など)が早期に印刷業界に普及すれば、画期的なVOCの削減に繋がると考えます。
大日本インキ様、東レ様、その他印刷機メーカー様に更なるご支援をいただきたいと思い、取り急ぎのご報告とさせていただきます。
私の個人的な感想ですが、水あり印刷工場でのVOCの計測値が常に300ppm以上を記録し、水なし工場では100ppm以下を表示している現実をみて、水あり工場の従業員の健康がとても心配になりました。
当社は早期にこの点の改善に着手いたします。
取り急ぎご報告まで。             株式会社文星閣  社長 奥 継雄       」
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東京都の検査アドバイザーチームと文星閣担当者
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水なし専用小森SP機のVOC発生量測定
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水なし新洗浄液での洗浄、そのVOC発生量測定
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測定器
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水ありオフセット機、洗浄時のVOC発生量測定
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IPA液のVOC発生量測定、袋が膨らんできて、その揮発性の高さに驚かされる
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ブランケット洗浄時のVOC発生量測定、一連の検査には測定器2台を使い測定誤差の解消を図った