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2021年09月17日

都立中央城北職業能力開発センターでの水なし印刷実習

東京都立中央城北職業能力開発センターのグラフィック印刷科は、年2回のサイクル(4月~9月、10月~3月)で、前後期それぞれ6か月間、印刷の基礎をしっかりと学び、そして企業の即戦力となるべく日々実機を使い訓練を重ねている。

当センターでのグラフィック印刷科では、各期末の最終月の9月、3月に水なし印刷(オフセット印刷)を実習に組み入れていただき、生徒たちに体験してもらっている。

グラフィック印刷科の木村指導員の元、今年はコロナ禍ではあったが9月7日に実施され、午前中は座学でしっかりと基礎を抑え、午後から実際に水なし印刷材料を使用した印刷実習を行った。

実習で使用した印刷機は、ハイデルベルグ社のSM74-4。生徒たちにとっては、普段から実習で使用している機械なので、材料が異なるだけゆえ緊張せずに取り組むことが出来たようである。

生徒たちには、毎回、水なし印刷版の取り付け~水なしインキの準備~見当・色調合わせと、印刷作業を主体的に行ってもらい、貴重な体験を重ねてもらうことにしている。

 

そして、水なし印刷を行う上で、重要な機械セッティングである各ユニットの温度を測定し、印刷実習を行った。各ユニットのインキツボ~インキ練りローラ~版面の表面温度のことである。印刷物品質維持のチェック作業とはいえ、生徒たちは当初戸惑ったようだが、午前の座学を思い出し、納得の上楽しんで測定していたようであった。

今日までの実習では、湿し水とインキのバランスに注意しながらインキ濃度を調整し印刷を行ってきたが、今回は勝手が違いインキ濃度は、インキの送り量だけで決まることに関心を引いたようだ。また、各人ルーペで印刷物を観察し、水なし印刷ならではの、しっかりとした網点再現性や見当精度など、高品質に改めて驚いたようであった。今期も、東京都の地場産業である印刷業界に生徒たちは、間もなく元気に羽ばたいていく。

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