第11期総会において、第11期の事業・収支報告と第12期の事業計画・予算案を審議し、いずれも原案通り承認した。日本WPAのHPの総会報告ページに詳細を掲載している。
第11期は、会員数が前期から増加し、実質CO₂排出量ゼロで印刷物を制作するカーボンオフセット事業への参加会員も増加した。日本WPAとして、SDGsの該当項目への貢献とともに、脱炭素社会実現にも貢献していくことを確認した。 (日本WPA田畠会長)
日本WPA田畠会長から次の表明があった。
「昨年度はコロナ禍によって総会を開催することができずに書類決議となり、さらにはdrupa視察ツアーやエコプロへの出展も中止となり、思うように事業活動を進めることができなかった。しかしその中でも、2度にわたるオンラインセミナーの開催、脱炭素チャレンジカップへの協賛・贈賞をすることはでき、状況に応じた活動方法も見出せつつある。その一方、単にコロナ前の経済活動に戻すのではなく、グリーンで持続可能な経済を構築するというグリーンリカバリーが社会でも話題となっており、その時流を反映して当会の会員数も純増に転じている。社会から寄せられる当会への期待が大きくなっていることを受け、そしてこのような環境に対する時流を捉えながら、水なし印刷を中心とした当会の事業活動をさらに積極的に行っていきたい。コロナ禍に対応したオンラインでの活動や取り組みを推進・充実化させるとともに、会員サービスについてもオンラインとリアル活動のハイブリッド化を進め、質・量の両面で内容充実を目指す」。
第12期の活動計画としては、エコプロ2021への出展、脱炭素チャレンジカップへの協賛、カーボンオフセット事業、VOC計測事業、CFP事業を継続し推進する。
会員相互の経営・技術の向上や交流を目指した工場見学会やセミナーを、オンラインおよびリアル開催のハイブリッドかを進め、会員サービスにつながる活動を充実化する。新規事業として、脱炭素経営EXPO、JP展に出展する。
日本WPAのカーボンオフセット事業で特筆すべきは、CO₂の排出量をLCA(ライフサイクルアセスメント)に基づいて厳密に算定していることである。このことから日本WPAのカーボンオフセット事業は、サプライチェーン全体での脱炭素活動を目指す世界的な動向に適合した活動となっている。また、現在SuMPO(旧産業環境管理協会)が計画中のカーボンニュートラルイニシアティブ(仮称)に参画し、脱炭素社会実現に貢献していく。
総会後には引き続いて、講師にNHKエンタープライズの堅達京子エグゼクティブ・プロデューサーを招いて「本気でめざそう!脱炭素社会」を演題としたオンライン講演が行われた。(後報)