日本WPA : Japan Waterless Printing Association

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日本WPAの活動 - その他の活動 -

2017-12-10 SDGsがエコプロ2017で大きくクローズアップされる
2017-12-05 東レ(株)が「子会社のデータ書き換え事案についての報告」を公表
2017-12-04 第7回カーボン・オフセット大賞で優秀賞を受賞
2017-10-01 中国政府関係者が、新日本印刷(株)を訪問−−−印刷新報(9/28付け)
2017-09-30 中国政府関係者が、新日本印刷(株)を訪問−−−VOC対策などの調査(日本印刷新聞9/25付け)
2017-09-15 オフセットUV印刷がVOCフリーになる夢が実現する日は・・・
2017-09-11 東京都立中央・城北職業能力開発センターでの水なし印刷実習
2017-05-18 バタフライマークのシール登場
2017-05-09 水なし印刷でパウダーレスインキの普及が進む
2017-05-08 ローラー冷却用チラーの点検のお勧めーー水なし印刷採用の皆さまへ
2017-05-02 バタフライ号発車――アインズ(株)
2017-04-21 印刷機の診断・修理・調整が大好評――水なし印刷の総合病院・タケミ(株)
2017-04-21 水なしUV印刷講演会がテクノロール主催の大阪「印刷志の会」で開催される
2017-03-04 環境問題に関心を持って!―――米沢市の全小学校に「エコかるた」を寄贈
2017-03-04 TKUテレビ熊本で水なし印刷が紹介される―――敷島印刷(熊本県)
2017-02-28 酒粕から石鹸やサプリメント――精英堂印刷の新たなビジネスモデル (月刊誌:食品包装で紹介される)
2016-12-21 「環境対応=コスト削減」の時代へ---「エコプリント2016」で、日本WPA 田畠会長が語る
2016-12-18 テクノロール(株)主催の「印刷志の会」で水なしUV印刷を講演
2016-12-12 「エコかるた」取リ大会開催で盛り上がる―――エコプロ2016で水なし印刷を啓発
2016-12-12 エコプロ2016に会員各社が出展
2016-11-27 テクノロール(株)が水なしLED-UV印刷の最新情報のセミナー開催(案内)
2016-11-17 バタフライマークの付いた「広報たかまつ」(香川県高松市)が、10年間で3,400万部に達する
2016-10-31 20年使い込んだ印刷機をリノベーションし水なし専用機化―――印刷新報(10月13日)で藤原印刷が紹介される
2016-10-24 水なしLED-UV印刷が各紙で取り上げられる-----印刷機のリノベーションとLED-UV装置の後付けでの水なし専用機化(株式会社富士美術)
2016-10-22 アインズ株式会社は、「人と地球に優しいコミュニケーション」をコンセプトに「びわ湖環境ビジネスメッセ2016」に出展
2016-10-22 千葉大学工学部画像系学科100周年記念式典開会される。 ---水なし平版と千葉大学画像系学科との深い関係
2016-10-09 東レ先端材料展で、「水なし平版のグロール展開」について講演が行われる
2016-09-17 バタフライマークが新潟の空に舞う
2016-09-11 新日本印刷株式会社羽田工場、アインズ株式会社で,VOC排出量の測定 ―――継続的なVOC排出量測定による環境印刷、工場環境向上を推進
2016-09-11 東京都立職業能力開発センターで水なし印刷の実習
2016-09-01 日本WPAのホームページのスマートフォン版のリリース
2016-09-01 第15回印刷産業環境優良工場最高位は会員企業・文唱堂印刷株式会社に
2016-08-19 水なしLED-UV印刷の実用が本格化―「印刷界8月号」特集記事に掲載される
2016-07-20 フィガロは水なし印刷と東レMX10版のおかげで新ビジネスを成長させた
2016-06-27 一社)日本WPAの事務局長の交代:最大の功労者・五百旗頭忠男氏退任
2016-06-13 究極のエコ印刷へ水溶性インキによる水なしUV印刷
2016-06-11 アドバンク・渡辺功さんおめでとう 2016年「攻めのIT経営中小企業百選」に選定
2016-03-21 アイカは四六全判水なしLED-UV、満を持して発表
2016-03-12 東レとSeacourt社は手を組んで21世紀の印刷テクノロジー構築を目指す
2016-03-10 水なし印刷プロモーションビデオ
2016-03-01 東レ中欧(TTCE)が水なしの欧米での活動を統合〜業務集中化で顧客サービスの向上を目指す
2015-12-26 カーボンフットプリント(CFP)のシステム認証 維持・変更審査は無事終了する
2015-12-11 AR日本WPAアプリにGPN大賞・審査員奨励賞が授与された
2015-11-28 システム認証サイト審査
2015-10-24 CFPシステム認証第3期グループの発足研修会
2015-09-01 グリーン購入の特定調達品目に関する提案のヒアリング
2015-08-30 水なしパウダーレスインキで環境改善と生産性アップ
2015-08-28 ますます充実、会員の会社ロゴがARアプリに登録される
2015-08-25 新しいUV対応刷版を東レが発表
2015-08-08 日精ピーアール、水なし印刷で1/10にVOC放散値を抑制
2015-07-31 環境と未来を考える(株)ハンソン実業〜水なし専用印刷機に転換させて水なし印刷を専用実施〜PrintingKorea誌で大きく報道
2015-06-30 印刷分野グリーン購入提案検討会 日本WPAは環境省へ公募提案書を提出した
2015-06-13 印刷物にカーボンフットプリントをあしらう動き
2015-05-10 印刷の未来はLightTouch(快光感触)にある
2015-04-28 地球温暖化議論 CFPクラウドは大変使いやすい
2015-04-26 JC・ペニーは5年の中断の後に印刷カタログに復帰
2015-04-08 水なし印刷技術による素晴らしい新技術「SAT」が実用化
2015-04-06 ヨシダ印刷(株) 後付の水なし省電力UVが活躍
2015-03-29 精英堂印刷株式会社創業100周年記念祝賀会
2015-03-26 最上の環境性能・最上の品質性能を狙ったインキが登場
2015-03-22 印刷人はクロスメディアを狙う時代に来ている
2015-03-01 第2回JEMAI環境ラベルユーザーコミュニティで飛入り指名での説明
2015-02-23 AR日本WPAアプリの説明を環境省で・・・
2015-02-16 ある種、画期的なクロスメディアROI(費用対効果)販促ソリューションを渡邉功氏が考案する
2015-02-08 東武鉄道様の社内報でバタフライマークを取り上げていただく
2015-01-26 Presstek社の高性能水なしCTP版がまもなく、お目見え
2015-01-10 DI印刷機を復活させる、すごい助っ人が現れる!
2015-01-01 印刷学会誌Vol51.6 環境特集で水なし総説3点が掲載
2014-12-23 米国発 クリスマスカタログはモバイルに? 
2014-12-18 システム認証維持・改定審査に合格
2014-11-18 小倉道夫さんの奮闘記
2014-11-13 株式会社リリーフが分かりやすい、親しみの持てるCSR報告書2014(兼環境報告書)を発行配布
2014-11-04 新しい枚葉オフセット印刷の乾燥法〜乾燥の最終形たる、象徴的なブルーライトのLED-UV
2014-11-03 チェコ共和国- プロスチェヨフで新稼動に入った東レ水なし版工場で日欧の水なし印刷協会人が会う
2014-09-21 空撮で勝負、シミュレーターで勝負
2014-09-11 ジーニアス52UV印刷機はPerformance POP社とその高成長計画を支援する
2014-08-29 第13回印刷産業環境優良工場表彰最高位表彰は会員企業・六三印刷株式会社に
2014-08-14 印刷の将来性は?
2014-07-22 新潟市2社でVOC値を測定、水なし印刷機の値はやはり低い
2014-07-04 ところ変われば品変わる・・・欧州の水なしUVではEPDMローラ、日本では樹脂系ローラ
2014-06-22 北都(新潟市)の水なしリノベーションが報じられる
2014-06-21 水なし印刷で設備能力を再強化・・・これぞ水なしリノベーション
2014-06-13 日欧の水なし協会人が稼働に入った東レ水なし版製造チェコ工場を見学
2014-04-26 東レはさらなる水なし版生産のために新しいチェコ工場を始動
2014-04-06 地球温暖化防止の一心が宿っている印刷物
2014-03-19 配布方法を変えてCO2排出量・大幅削減を図ったフリーマガジン
2014-02-19 東レ株式会社はチェコで新水なし版製造工場を建設、ヨーロッパの成長を取り込む   水なし版の高成長に合わせ、欧州での工場建設へ踏み切る
2014-01-27 やる気になれば印刷会社でVOC値を大幅に下げられる
2013-12-05 ノルウェーの先導的な新聞・印刷会社、Polaris Trykk社は環境にやさしいコルチナ水なし輪転機を選択した
2013-11-03 水なし化で老朽機が蘇る・・・今の時代の行き方・・・
2013-10-27 印刷新報10月24日号 一面トップ記事で「システム認証」が報じられる
2013-10-21 社内改革の起爆剤-水なし印刷を語る-
2013-10-17 グループ13社で初めてのグループ・システム認証を取得
2013-09-30 止まらぬ温暖化
2013-09-05 東レ水なし版技術で欧州の新聞印刷業者を後押しする
2013-09-04 第12回印刷産業環境優良工場表彰最高位表彰は会員企業・株式会社ウエマツに
2013-08-02 Bilan Carboneを目指す
2013-07-26 米国でうけているDI互換版
2013-07-04 簡易VOC測定器 MicroFIDを東印工組に寄贈
2013-06-19 東北の印刷会社でVOC値を測定(2)
2013-06-19 東北の印刷会社でVOC値を測定(1)
2013-06-13 東レ版がCFP宣言認定製品へ、CFPシステム認証算定者研修会開く
2013-04-26 第3の水なし版メーカーが来日、新製品テスト
2013-04-06 これぞ生産性と環境のベストミックスだ
2013-02-16 マイク・コンドン氏が水なし輪転印刷機の成功体験談を語ってくれる
2013-02-06 水なし印刷人は絶対にこのようなことはしない
2013-01-30 次の一手は「きらら折り」
2013-01-19 水なし印刷技術は欧州新聞印刷で最高の評価を得る
2013-01-14 油性インキでの速乾印刷法
2012-12-02 印刷業界でCFPが動き出す
2012-10-20 新日本印刷株式会社・羽田工場でVOC量を計測
2012-10-06 Overnight Prints(世界第2位の印刷ネット通販会社)の奇想天外な発想
2012-10-04 新しいPCRとシリーズ製品を活用し、印刷人は更なる地球温暖化防止の先頭に立つ
2012-09-13 9月11日(火) 水なし印刷PCR推進協力者会議を千代田プラットフォームで開催
2012-07-30 「水なし印刷による印刷物PCR」申請と意見公募
2012-07-14 地球温暖化ガス抑制の運動はまったなし…九州の記録的集中豪雨、アメリカの熱波…
2012-07-12 「水なし印刷PCR推進協力者会議」をちよだプラットフォームで開催
2012-04-07 CFP「春の陣」がいざ出陣と、上野公園で開催
2012-02-12 低炭素化の啓蒙を巻き起こそう(その2)
2012-02-01 低炭素化の啓蒙を巻き起こそう(その1)
2011-12-13 お許しを…邪道の正道
2011-09-21 第2回世界水なし印刷会議セミナーで第2の水なし印刷版メーカが優れた新製品を発表
2011-09-11 (社)日本WPAのFacebook Pageが開設される
2011-09-06 中国の東レが水なし平版の緑色(環境保護)大賞を受ける
2011-09-03 水なし印刷のバタフライロゴの意匠権が(社)日本WPAのものとなる
2011-08-11 印刷機の弱みを強みに生かす水なし印刷が脚光 日本印刷新聞で大きく取り上げられる
2011-07-02 この夏の節電対策・電力ピーク値監視システム
2011-05-08 米国ではMarketing Service Providerに向けた挑戦が始まる
2011-02-20 『UV水なし超・高精細印刷』が日本印刷学会の技術奨励賞に
2011-01-29 会長・田畠久義のインタビュー記事
2010-12-16 学術書籍「カーボンフットプリントの最新現状・国際動向と事例集」に田畠会長が事例を執筆
2010-12-08 株式会社久栄社 千葉工場で電流測定 これを秤マークへ
2010-11-24 無料CFP-Webinar「秤マークの取得・申請の体験談」を開講
2010-11-24 CFPを正確につかむため、電流測定を(株)久栄社千葉工場で始める
2010-11-04 つくばエクスプレスカレンダー2011は今年も水なし印刷で
2010-11-04 A6判・紙芝居式オリジナル2011年卓上カレンダー 1個831gのカーボンオフセットを上乗せ
2010-09-12 従来の水なし版でもGPマーク3スターが付けられる!
2010-08-22 小型機で小回り印刷する方がCO2排出量は少ない、わかくさ印刷で新発見
2010-07-23 シンソー印刷は水なし化で大幅にVOC削減を達成
2010-05-05 進化する水なし印刷
2010-05-02 Lean & Green、電流計測新事業を開始
2010-03-13 中東の地へ、印刷技術を求めて
2010-03-02 国連世界水の日記念イベント 3月22日開催 盛会裏に終了
2009-12-26 新バージョンPGGとバタフライCO2ロゴが業界紙・印刷新報の1面トップで報じられる
2009-12-13 新装・印刷サービスCO2排出量算定ソフトウエア(PGG)とバタフライCO2ロゴがエコプロダクツ2009で初披露
2009-07-25 ビッグカメラの池袋店にバタフライうちわ
2009-05-18 CO2排出量「見える化」と課題 田端久義会長が提言
2009-05-01 プリテックステージ5月号に事務局長の講演録が掲載される
2009-04-18 5年後の印刷業を展望する
2009-03-25 水なしオフ輪の立役者・桜井喜幸さんが他界される
2009-03-16 このサミット会議で水なしの功績者に授賞
2009-03-04 「世界気候変動サミットIN USA」を開催
2009-02-25 W2インキのVOC放散量はやはり低い 竹田印刷で実測
2009-02-05 東海道新幹線に水なし印刷の広告が掲載!
2008-12-24 ゆるエコ”マガジン パゴパゴの発刊おめでとう
2008-12-22 藤田靖様、第10回 グリーン購入大賞おめでとうございます
2008-12-12 日本WPAのDM[印刷物作りにおけるCO2排出量削減のご提案」の返信webアンケート集計
2008-11-01 PrintFullfilmentService社で年率30%の伸張をはかる、印刷業の成長の姿を見た
2008-10-24 水なし印刷がきっかけで東レが国連から表彰
2008-10-20 笹徳印刷がW2インキをテスト、そのVOC値を測定
2008-09-28 業態変革セミナー大会で事務局長が講演
2008-09-17 印刷業者は情報流通の先兵として襟を正したい
2008-09-05 日経エコロジー10月号に蝶々ロゴが紹介
2008-08-25 環境にやさしい、人にやさしい西武百貨店の環境・社会活動報告書2008
2008-08-20 米国・印刷ネット通販の先端工場とグラフエキスポ展の見学ツアー(10月26日〜10月30日) 定員到達につき募集締め切り
2008-08-10 日本WPA定例理事会で諸材料値上げにつき討議
2008-08-01 VIM TechnologiesのZeev Savion氏が訪日
2008-07-05 バタフライロゴとW2ロゴが日経ビジネス誌に掲載される
2008-06-12 水なし印刷CO2排出量削減計算モデル  水あり印刷と水なし印刷の比較表
2008-05-11 日本WPA臨時理事会が5月9日(金) 東レ本社会議室で開催
2008-05-11 東京都が分かりやすくVOC削減対策をイラストで解説
2008-04-25 KBA drupaコンファレンスが明治記念館で開催される
2008-03-30 Yano Report 2008.3.25 〜水なし印刷の現状 Pa r t2~
2008-03-28 ある工場での水ありと水なしのVOC放散値の優位差
2008-03-19 Yano Reportで日本WPAがとり上げられる
2008-03-17 「環境低負荷な水なしCTP平版の開発」が「平成20年度 日本印刷学会技術賞」を受賞
2008-02-20 水なしインキの環境表示間違い
2008-02-20 韓国で水なし印刷のブレークが起きてくる…
2008-02-01 プリプレス・センター社長 藤田靖氏が環境と印刷への意気込みを語る
2008-01-17 枚方市のエコレポート2007には、キッチンで役立つカレンダーが付録でついている
2008-01-17 W2インキの印刷製品が出荷され出した
2008-01-12 水なし印刷に新しい助っ人・100%植物油のノンVOCインキ
2007-12-12 環境に配慮された総合商研のオフリン工場、VOC測定で実証
2007-12-08 VOC放散を大幅に削減す、新オフセット印刷方式「W2インキ(水洗浄性インキ)+水系洗浄材」を印刷バイヤーにダイレクトメール
2007-12-06 オフセット印刷のVOC排出抑制対策
2007-10-27 DI機はW2インキの登場で最高位の環境印刷方式と見直されてきた
2007-10-02 山田美術印刷(株)が『社団法人 日本印刷産業連合会 会長賞』を受賞
2007-09-29 水なし印刷、中糸綴じのCSR報告書
2007-09-15 エコプロダクツ2007展の出品社説明会でバタフライロゴが取り上げられる
2007-09-07 換気をよくして枚葉水なし印刷でのVOC放散値は0に抑え込む
2007-09-07 東レ(株)がIGAS2007のプレスリリース・新商品紹介を実施。
2007-09-06 W2インキの実演に向けて技術者集団が桜井グラフィックシステムズ・岐阜工場へ集合
2007-09-01 日本WPAが業界紙記者に環境対応の新しい「水なしVOC削減印刷方式」を発表
2007-08-31 日本WPA、環境対応の新しい「水なしVOC削減印刷方式」を実用化
2007-08-31 日経産業新聞にW2インキの特性が取り上げられる
2007-08-15 ドイツ連邦国環境省が水なし印刷を環境促適用のために助成を行う
2007-08-08 東レとFFGSが「東レ水なし平版」の国内総代理店契約を締結
2007-08-03 新製品封筒タイプのクリアファイル
2007-07-25 Printed Electronics市場が求める印刷技術の進化
2007-07-20 精英堂印刷でW2インキの性能確認・VOC放散量試験
2007-07-11 「水なし印刷」に取り組む中国(珠江デルタ地区)の先進印刷企業訪問記
2007-07-09 株式会社アイカ・ドリーム工場でVOC放散量を測定
2007-06-28 世界初のローランドUV10色反転印刷機でVOC値を計測
2007-06-12 会員訪問 山田美術印刷株式会社
2007-05-07 事務局長の印刷未来図の見解が業界誌に掲載される
2007-04-10 サンエー印刷のLOHAS PRINTINGパンフレット
2007-03-29 日本WPA第5期会員総会は北欧水なし印刷視察団を招いて4月17日に開催
2007-03-09 ソノベ(仙台市)でVOC計測を実施
2007-02-28 文星閣で1年経過後のVOC計測
2007-02-06 DTP&印刷スーパーしくみ事典2007年度版でバタフライロゴが紹介される
2007-02-04 KOMORIのハウスオーガン「On Press 161号」に水なし印刷が特集で掲載
2007-02-01 企画制作会社ジェネバジャパンが環境を意識したパンフレットの制作を打ち出す
2007-01-25 4色機を5色機にグレードアップ改造 久栄社は環境負荷低減を印刷機でも実践
2006-12-31 「2006年の活動を振り返って」
2006-12-30 当協会事務局長の基調講演「日本の印刷産業を世界の動きから考える」が業界紙に掲載される
2006-12-30 第2回グリーンプリンティング認定工場に日本WPA会員の4工場が登録される
2006-12-20 水なし印刷工場ではVOCの放散量は低い! 金沢の橋本確文堂でも実証
2006-12-15 日本WPAの新会長に田畠久義氏が就任
2006-12-14 満員御礼のお断り
2006-12-14 エコプロダクツ2006に日本WPA会員企業が意欲的に出品
2006-12-14 環境省「環境ラベル等データベース」にバタフライロゴが登録される
2006-11-29 日本WPA理事会をスカイプで3地点会議
2006-11-27 WATERLESS CURRENT2006年11月号を会員に送信
2006-11-27 東芝ドキュメンツの印刷機・稼働中のVOC値を測定
2006-11-27 TBSゴールデンタイム・ドラマでバタフライロゴが大写し
2006-11-09 ラベル最優秀賞、バックの隠し文字(マイクロ文字)を水なしFMスクリーンで再現
2006-11-08 上場企業への水なし印刷採用キャンペーンのデザインコンペ
2006-10-31 宇都宮でフリーマガジン「しもつけの心」を水なし印刷で発行
2006-10-19 大村印刷でのリスロンSP機、水あり時と水なし時のVOC発生量を計測
2006-10-11 品川区の「グリーン購入共通手順書」 において「水なし印刷」を推奨。
2006-10-05 会員企業が意欲的に一般新聞に水なしを訴求広告
2006-10-02 ファミレスのランチョンシートにバタフライロゴ
2006-09-30 滋賀県グリーン基準にバタフライマークが「購入の際の具体的な判断基準」に採用、県の広報誌にも採用
2006-09-27 Waterless Current2006年9月号を会員に送信
2006-09-22 精英堂印刷の作品が経済産業大臣賞に輝く
2006-09-15 グリーンプリンティング認定工場の3割を日本WPA会員企業・工場が占める
2006-09-11 10月18日 WPAゴルフ懇親会開催の御案内
2006-09-11 印刷新報にて六三印刷様のセミナーが掲載
2006-09-10 9月8日(金) 大村印刷様で水なしFM印刷テストを行う
2006-09-10 大村印刷様で水なし時と水あり時のVOC放散量を測定…ちょっと残念
2006-09-06 印刷タイムス 水なし特集号にて日本WPA取材記事が掲載
2006-08-28 大村印刷様(山口県) リスロン40SPで水なしテスト
2006-08-04 六三印刷水なしプロジェクト・8月4日に最終集合
2006-07-31 不正バタフライロゴの防止のための声明文
2006-07-27 中小企業研究センター レポートで水なし印刷・バタフライロゴが取り上げられる
2006-07-14 六三印刷株式会社・水沢事業所にワンランクアップ(広色域・FM・水なし・耐性ニス・両面刷り)の印刷プロセスを目指し、プロジェクトチームが集合
2006-07-04 久栄社様VOC放散量測定からの考察
2006-06-16 (株)久栄社・千葉工場様はVOC発生を極限に押えている
2006-06-01 第4期定期総会が開催される
2006-05-31 印刷ビジネスレポート5月号に掲載される 水なし印刷は計測の結果からもVOC発散量の少ないことに注目!
2006-05-24 環境省江田康幸環境副大臣に水なし印刷の環境先進性をご説明
2006-04-27 会員サービスの一環としてVOC測定事業を検討
2006-04-03 東京都・環境局H.P.で(株)文星閣様と(株)文祥堂印刷様が”VOC対策アドバイザーの事例紹介”として掲載
2006-03-28 ニュースプラスワンで放映 東京タワーの塗り替とあわせて、その足元の印刷会社がVOC発生を押さえた水なし印刷が特技と紹介される
2006-03-17 WATERLESS CURRENT06.03号を会員に配信
2006-03-15 新日本印刷(株)「羽田東京工場」の稼動式を開催、約400名が来場
2006-02-22 文星閣様「環境対応印刷・推進レポート」を配布
2006-02-19 WATERLESS CURRENT06.02号を会員に配信
2006-02-06 正しいVOC抑制対策=フィルムクリーナー対策、洗い油対策、湿し水対策
2006-01-26 水なし「W2インキ+新洗浄液」のVOC発生量は水ありの1/4(最高値比較)
2006-01-13 会員限定専門書「UVオフセット印刷技術」を配布
2006-01-03 東京都「VOC対策アドバイザー制度」のご紹介
2005-12-12 「印刷方式による地球温暖化対策」に関する調査報告
2005-12-08 臨時理事会の開催・小川勇造氏が理事に就任
2005-11-24 水なし印刷のロゴの蝶々、オオカバマダラがオリンパス株式会社様の広告に登場
2005-11-16 JANPS展でコルチナ講演会
2005-07-27 石油天然ガス・金属鉱物資源機構様の冊子の水なし印刷入札
2005-06-27 建設業における環境報告書作成の手引き
2005-06-20 「チーム・マイナス6%」に参加・登録いたしました
2005-05-14 バタフライロゴの啓蒙に新広告手法、携帯アンケートの誘発・機能広告
2005-05-01 全印工連水内印刷研究会での全印工連・会長・浅野健氏のご挨拶
2005-04-30 W2インキの放散速度量 2005年4月7日技術委員会発表内容
2005-04-12 日本WPA技術委員会報告書
2005-04-07 印刷物のVOC放散速度の測定までの経緯
2005-03-24 東京都教育庁の「契約事務に関する資料集」読本にバタフライロゴ
2005-03-09 バタフライロゴがCSR読本で不正表示
2004-12-24 橋本確文堂・かなざわエコ大賞を受賞
2004-07-01 日本広報協会主催の自治体デジタル講座が全国11都市で開催(日本WPA協賛)
2004-06-08 日本WPA会長、事務局長が埼玉県知事・上田清司氏を訪問
2004-05-09 日本WPA主催のdrupa視察団がdrupa会場見学、WWPC会議出席、スエーデンのハルムシュタット印刷会社の見学を実施。
2004-01-01 当会の会則改訂、及びバタフライロゴ使用規則が施行
2003-03-03 日本WPA第2回理事会
2002-11-25 日本ビクター(株)様にバタフライマーク認定書(日本で最初のバタフライマークが付与されたパッケージ印刷物として認定)を作成、授与
2002-11-20 印刷出版研究所主催・日本WPA 正副会長座談会(新聞記事に掲載)
2002-08-23 日本WPA会長副会長会議
2002-08-02 日本WPA・第2回実務者会議
2002-06-27 日本WPA・第1回実務者会議
2002-05-30 日本WPA設立準備会を開催

中国の東レが水なし平版の緑色(環境保護)大賞を受ける

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緑色耗材大賞の賞状と盾

中国では、本年度から、国家の大方針を示す第12次5ケ年計画(十二五計画)がスタートし、 印刷業においても、印刷業十二五計画が策定された。
印刷業十二五計画の概要は、
(1)印刷大国から印刷強国への転換
(2)デジタル印刷技術及びデジタル印刷(主としてインキジェット印刷)の推進
(3)環境保護印刷の推進である。

環境保護印刷の具体的な内容は、
(1)環境保護印刷に適した印刷企業、印刷設備、印刷材料の選定
(2)3年以内に全国の中小校教科書を、全量、上記の環境保護印刷に転換   
5年以内に子供向け書籍、出版物及び日常生活に密着した食品、薬品包装も環境保護印刷に転換ある。
上記の国家方針に基づき、緑色印刷企業大賞、緑色設備大賞、緑色消耗品大賞、緑色印刷物大賞、緑色個人大賞が制定された。この中で、「水なし平版」が、今回、緑色消耗品大賞(緑色耗材大賞)に選考された。消耗品大賞には、富士フイルムの現像レス版材、東洋インキの大豆油インキ、ローカル企業の無溶剤型接着剤なども選考された。
授賞式が、9月2日、北京で盛大に200名の出席者の参加の元に、開催された。授賞式に先立って、受賞関係者による9講演が実施された。緑色印刷企業として表彰された「金杯印刷」及び「LEO」が講演をし、多くの時間を「水なし印刷」の メリットである「環境保護、用紙節約、VOCの減少」について費やした。
また、緑色印刷物としては、水なし印刷の「朗文英文高級辞典」も、大賞を受賞した。当然ながら、選考を実施した中国印刷科学研究所の褚副所長からも、水なし平版の受賞理由について言及があった。 中国での環境保護印刷は、まさに始まったところであり、この5ヶ年計画で着実に前進するのは間違いない。 水なし平版にとっては、拡販の絶好の好機であり、上記の金杯印刷、LEOがその講演の中で「版材の価格差が縮まれば、 当然水なし比率を増加させる」旨の内容に一言していた。

2011年9月 6日

水なし印刷のバタフライロゴの意匠権が(社)日本WPAのものとなる

バタフライロゴは米国のアーサー・ラフィーバー氏が所有する意匠権であった。これを2003年、日本での意匠登録をするにあたり、当時の我が団体は任意団体で法人名で登記することができず、便法としてアーサー・ラフィーバーと五百旗頭忠男の名前で意匠登録を特許庁に行なった。しかし、実質はアーサー氏の所有物であることに変わりなく、毎年、一定額の意匠使用料を支払ってきた。
7月15日、アーサー氏のIWPAの退任を機に、また、当協会が一般社団法人化していることをアーサー氏に理解していただき、一定金額の支払いを条件に特許庁に登録しているバタフライロゴの所有権を一般社団法人日本WPAに移転することとなった。
以上の手続きをきさ特許商標事務所を通して行ってきたが、8月31日付で商標権の移転登録の完了の通知.pdfを受け取った。
これにより、バタフライロゴの国内での意匠権を当協会が手に入れることになり、経費の節減、この意匠の運用自由度を手に入れることができるようになった。

2011年9月 3日

印刷機の弱みを強みに生かす水なし印刷が脚光 日本印刷新聞で大きく取り上げられる

日本印刷新聞 8月8日号は、閉塞感の漂う印刷界で勇気づけられる取り扱いをしてくれた。
詳しくは下の箇所をクリックしてみていただきたい。
鹿児島のごく普通の印刷会社が全国の同業者を相手に、印刷ネット通販事業に着手、今や、上位5指に入るまでに成長した。2階建て8色機はコンパクトさ、表裏の印刷上がりの差がないなど優れた利点を持つが、水ありで印刷するとファンアウトがどうしても出てしまう。
そこで油性インキでの水なし化を進める静かな動きは既に起きていたが、「プリントネット」ではこの度、昼夜運転の体制に、この水なしという新しい技術の組み込みに挑戦してくれた。
水なしゆえに、ファンアウトが起きないうえに、水なしインキでは限りなく、バカチョンに近付けた印刷でこなせられるのだ。水あり印刷だと、水とインキのバランスをとった湿し水制御の技能練磨が求められる。結果、水なしでは技能習熟度はそれほど要求されず、損紙率が軽減され、時間当たりの、印刷消化台数も向上してくれた。ここで使っているインキは比較的速乾性の油性インキで、両面印刷して出てきた用紙は短時間に、次工程へ流せられる。「生産の手離れの良さ」は格段に向上する。
後発でスタートした同社は、先行企業の上を行く、印刷技術をものにしなければならない宿命にあったが、果敢に挑戦し、ものの見事に、3交代制のもとでの水なし印刷を確立してくれた。

手持ちの印刷機で更に、損紙を減らしたい、高細線を狙いたい、技術練磨度を下げたいと言う向きには、水なし印刷が狙い目と言えるのではないのか?

日本印刷新聞 8月8日号pdf

2011年8月11日

この夏の節電対策・電力ピーク値監視システム

東大の先生が考えたシンプルにして実用的な、「電力ピーク値監視システム」を紹介する。既存の装置にデジタルカメラを設置し、電力計器盤の電力メーターを定期的に撮影し、これをデジタル変換してPCを使って集計分析するもの。清水印刷紙工様で実用化に向けて改良し、このたび製品化してパッケージ販売することになった。
その内容はここ、電力ピーク値監視システムのご提案.pdfをクリックしていただけると、詳しい内容が書かれている。
リアルタイムで工場電力のピーク値・積算値を表とグラフで表示できるシステムで、今夏の節電対策の一助となると思われる。
一般の同類のシステムは100万円位のコストがかかるが、半額以下でご提供することを目的にシステムが造られている。この夏の電力ピーク時監視に是非ご活用いただきたい。
問い合わせは、
http://www.shzpp.co.jp/contact/index.php (清水印刷紙工様)へどうぞ

2011年7月 2日

米国ではMarketing Service Providerに向けた挑戦が始まる

大日本スクリーン製造(株)様がサポートされている、Ladybirdクラブの機関誌「bird’s‐eye」20号に我が事務局長のインタービュー記事が掲載された。米国印刷界の最近の動向につき、調べ上げた内容が網羅されている。
日本では全印工連がソリューション・プロバイダーと言う用語で未来の印刷会社の姿を描いているが、米国ではリーマンショック以降、印刷会社はMarketing Service Providerになれと、識者は言い始めている。一頃前までは、Print Service Providerという姿が描かれていたが、インターネットの時代になり、単なる紙印刷だけでない、グラフィック資産の活用と言う意味で、Graphic Service Providerと言う姿に変更されてきた。
ところが、これだけでは飯は十分に食えない、もっと領域を広げようと言うことで、Marketing Service Providerと言う用語が標榜されてきた。
その具体的内容は、 このpdf をご覧いただきたい。

2011年5月 8日

『UV水なし超・高精細印刷』が日本印刷学会の技術奨励賞に

2月18日午後、日本印刷界間で日本印刷学会23年度総会が開催されたが、清水印刷紙工株式会社の『UV水なし超・高精細印刷』が本年度の技術奨励賞を授与された。内容的には、難度の高い、FM10μでの再現を水なし印刷で実行されたことが評価された。製版時、印刷時で数々の生じた問題点を克服し、実用化にこぎつけられたことが評価された。このような微細点の再現になると、水ありではこなしにくかったが、水なしで克服された。この技術で新しいジャンルへの市場展開が図られる。水なしの可能性を大きく踏み出してくれた清水印刷紙工株式会社の功績をたたえたい。
なお、昨年度は同社社長・清水宏和氏が論文「印刷サービスにおける定量評価手法の確立:LCAによる印刷条件変更に伴う感度分析とLCCの考察 」で論文賞表彰を受賞され、2年連続の快挙を達成された。

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表彰状の授与を受ける清水印刷紙工(株)・岩井平氏

2011年2月20日

会長・田畠久義のインタビュー記事

我が協会の会長・田畠久義がこの度、日本印刷新聞社から社団法人化に当たっての抱負につき、インタビューを受けたが、その内容が日本印刷新聞1月24日号に掲載された。
「田畠会長の抱負談.pdf」を掲載させていただく。

2011年1月29日

学術書籍「カーボンフットプリントの最新現状・国際動向と事例集」に田畠会長が事例を執筆

この度、上記の学術書籍が発行されたが、この学術書籍の事例紹介の章に、事例の一つとして掲載するために2010 年の9 月に(社)日本WPA会長・田畠久義が執筆したものである。日本WPA のカーボンオフセット事業は、その後も順調に推移し、発行日の12 月15 日時点で、取扱量は762 トンにもなっている。
また中間財として、誰も見向きもしなかった出版・商業印刷におけるカーボンフットプリントは、その後、LCA の残り3段階を網羅するPCR(PA-BS-01 宣伝用および業務用印刷物)が、10 月7 日に公表され、最終財として、秤のマークでおなじみのカーボンフットプリントマークを印刷物にも入れられるようになった。これを受け、12 月9 日~11 日に開催されたエコプロダクツ展で、カーボンフットプリントマークが掲載された多くの商業印刷物が見受けられた。日本WPA でも会員会社の協力によりクリアーファイルと主催者のパンフレットにマークを入れている。
今後とも印刷を通して、環境負荷の低減に貢献し、同時に会員各社の売上の増強につながることを願っている。(田畠久義)
【注釈の挿入 赤文字部の文章をpdf文章の2ページ目、最下段に挿入してお読みください。】
発表は、水なし印刷単独での算出結果であるが、久栄社では、別に同条件(同種の印刷機で、B5 チラシ16 万部をそれぞれ印刷)で水有り印刷でも測定を行い、その結果を比較した。結果は次表に示すが、期待したものとは異なり、合計のCO2 排出量は、むしろ水なし印刷の方が多いものであった。(ただし、次に示すように、これは印刷部数や室温等の工場環境に左右されるもので、一概に有利不利を決定できるものではない。またCO2 排出量が多い場合においても、公害であるVOC 排出量は確実に減少しているので、公害抑制のための必要なエネルギー消費と捉えるべきであろう。)

2010年12月16日

株式会社久栄社 千葉工場で電流測定 これを秤マークへ

今年の「エコプロダクト展」の(社)日本WPAの三つ折りパンフレット「水なし印刷の提案」にCFP秤マークをぜひつけようと、検証申請をした。定格電流でなく、思い切って同じ方ロゴを2種類作り、1種類はカーボンオフセット用とした。このパンフレットを11月29日(月)の午後一番で、測定機取りつけの斎藤技士の立ち会いのもと、測定クランプと電力測定器を取り付けた。さて、ここで三つ折りパンフレットの焼いた版を三菱印刷機四六半裁5色機にかけて2000部と予備を入れて印刷する。裏刷りの前準備の間に初刷りの方はセットしてくれ、ほぼ連続的な感じで裏刷りを行った。
5分ごとの電力値が測定器のメモリーに蓄えられ、印刷の終了後、久木野顧問が電力値を解析してこのパンフレットの印刷時の電力実測値をつかむことができた。平野ゆうき主任が早速これを申請書の情報シートに22.271Kwhと書き込んでくれた。
恐らく、このような本番の印刷の仕事を通して、電力値を実測し、これをCFPマークの申請書に書き込む事例は、なかったのではあるまいか?
検証員の献身的な支援をいただき、12月7日の検証パネルでは、一部の修正を伴ったものの、無事済ませることができた。間もなく、この秤マークを付けた水なしパンフレットを皆様にお見せできるようになる。


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測定機を取りつけた「三菱印刷機四六半裁5色機」

2010年12月 8日

無料CFP-Webinar「秤マークの取得・申請の体験談」を開講

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12月のエコプロダクツ展主催者が制作したエコプロの「案内のチラシ」「会場の歩き方」の印刷物には、宣伝広告印刷物としては初めてのカーボンフットプリントマーク(秤マーク)があしらわれている。これは水なし印刷で印刷されたもので、当事者の中井旭様は発注者と一緒になって、努力を重ね、検証パネルでの第1号審査を得たのである。
また、清水和宏様もこの展示会で使う、クリアファイルを文房具のPCRを通して、秤マークの申請をされた。
このくだりをいち早く、体験談としてCFP-Webinarという新しい形で我々はご説明させていただく。
(社)日本WPAの法人化設立を記念し、どなたでも、簡単な申し込み申請をするだけで、あなたのPC上でセミナーを聞いていただける。できるだけの低炭素化を狙い、特定場所へ移動することによる、CO2を削減でき、まさに、CFPにふさわしい勉強の機会とさせていただいた。
このトップページのWebinarボタンから申し込んでいただける。

2010年11月24日

CFPを正確につかむため、電流測定を(株)久栄社千葉工場で始める

(社)日本WPAは、会員サービス事業の一環として取り組んでいる、電力測定を(株)久栄社千葉工場で第4社目として始めた。
内房線浜野駅からタクシーで10分とかからない、千葉印刷団地の中で最新の設備を備えた工場である。
まずは、小森四六全5色機水なしリスロン印刷機に測定器を取り付け、1ヵ月間の電力測定を実施する。取り付けの技術者・斉藤さんは既に4回目につき、手早く器具の取り付けをしてくれた。
この工場は、非常にセキュリテイ―を重視していて、カメラは禁止であり、当然カメラ付き携帯電話も持ちこめない。斉藤さんは、さすがにその辺は心得ていて、カメラなしの携帯電話を用意してくれていた。これは、急に外部と連絡取りたいときに使えないと作業に支障が出ると言うことで、会社から当該品が支給されていたのだ。
第2工場の製本機(断裁・折機)も同時に、測定しようとしたが、場内の配線が複雑に交差しているため、図面を探し出してからとし、1ヶ月後に、着手することとした。
CO2排出量を正確につかむには、稼働時の電流を計測し、自社の数値を算出することが肝要である。電流計測を通し、電流使用の無駄がどこにあるかも発見できる。
1ヶ月後の計測数値はどのように出るか、新しい発見ができるか、楽しみである。

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水なし印刷機小森四六全5色機に電流計測機を取り付けた

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印刷本機の電源ボックスに計測クランプの取りつけ

つくばエクスプレスカレンダー2011は今年も水なし印刷で

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首都圏新都市鉄道(台東区)は11月4日から「つくばエクスプレスカレンダー(2011
年版)」の販売を開始する。
 カレンダーのタイプには、壁掛け用と卓上用の2種類がラインアップ。壁掛け用で
はつくばエクスプレス沿線の四季をメーンテーマに、卓上用では同鉄道の特徴や写
真を中心に取り入れた。
 設計には、昨年に引き続き印刷時に有害な廃液が発生しない「水なし印刷」や再
生紙を利用した封筒を採用し、環境にも配慮したという。つくばエクスプレスカレンダー2011が、昨年にひき続き水なし印刷で印刷されている。
 価格は壁掛け用=1,000円、卓上用=500円。つくばエクスプレス各駅の案内カウ
ンターまたは定期券発売所で購入できる。

2010年11月 4日

A6判・紙芝居式オリジナル2011年卓上カレンダー 1個831gのカーボンオフセットを上乗せ

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1個830gのカーボンオフセット付き卓上カレンダー

かわいらしい卓上カレンダーを光本由美さん(わかくさ印刷・兵庫県西宮市)が年末年始のギフトとして制作してくれた。同社は、ハイデルべルグ・スピードマスター52-4を導入している、ファミリー企業であるが、紙製品で環境啓蒙に役立つ製品化を目指し、紙芝居式組み立ての、A6サイズの卓上カレンダーをこの度、制作した。フレームは長繊維のしっかりしたクラフト系の紙とし、組み立てると三角台となってくれ、その座りも安定している。紙製に仕上げ、1個当たり、カーボンオフセット831gを自主的に上乗せ負荷してくれている。
このカレンダーは1個につき、169gのカーボンオフセットがされているが、全制作品については、1000個作ったので、169Kgのカーボンオフセットがなされた。しかし、COJへの申請は最低量の1トンを行っている。従って、831Kg分を制作数で割った、830gはわかくさ印刷が自主的に、より多くのCO2を削減するために行ったものと言える。

印刷に当たっては、大豆油インキを使い、水なし印刷で行われた。かわいらしくて机の片隅に置いても邪魔にならない環境製品の逸品である。
なお、このカレンダーはエコプロダクツ展(12月8日~11日)で、(社)日本WPAのブースで展示し、希望者には1人につき1個を差し上げる。品切れの場合はお許しいただきたい。

従来の水なし版でもGPマーク3スターが付けられる!

「従来の水なし版はケミカルレス版ではなく、グリーン基準の刷版工程が水準2となり、全て水準1の資材を要求している3スターが付けられない。」と、勘違いしている趣がある。刷版工程の水準は、あくまで工程の水準であり、3スターで要求されている資材の水準とは異なる。(工程の水準は、GP工場の認定審査の際の対象となる)従って、イノーバではない従来の水なし版でも、その他の条件が揃えば、問題なく3スターが付けられるのだ。

日本印刷産業連合会が推進する、環境に配慮した印刷の総合認定制度「グリーンプリンティング(GP)認定制度」が順調な広がりを見せている。2010年6月現在で、オフセット部門だけでも180工場がGP認定工場となっており、日本WPA会員企業も既に30工場(事業所)が認定されている。GP認定工場審査にあたり、水なし印刷の採用はVOC削減の取り組みの項目で高い評点を得られる判定基準となっている(補足1)
 平成21年10月から、GPマークに1〜3個の☆マークをつけ、印刷物の環境配慮レベルを明示する取り組みが始まっている。製造工程の全工程をGP認定工場で実施し、印刷資材に「オフセット印刷サービスグリーン基準(資材)」の水準1に定められた資材を使用した印刷物に、最高レベルの☆☆☆(3スター)をつけることができる。
http://www.jfpi.or.jp/greenprinting/display/index.html
「従来の水なし版はケミカルレス版ではなく、グリーン基準の刷版工程が水準2となり、全て水準1の資材を要求している3スターが付けられない。」と、勘違いしている人が多いが、刷版工程の水準はあくまでも工程の水準であり、3スターで要求されている資材の水準とは異なる。(工程の水準は、GP工場の認定審査の際の対象となる)
従って、水なしケミカルレス版“INNOVA”ではない従来の水なし版でも、その他の条件が揃えば、問題なく3スターが付けられる。
 GPマーク3スターとバタフライロゴが並ぶと、これから若葉にとまる蝶のイメージを彷彿させ、大変相性がよい。環境に配慮した印刷物の訴求に、ぜひとも二つのロゴの活用をしていただきたい。

(補足1)日印産連「オフセット印刷サービス」グリーン基準ガイドライン(2006年改訂版)に記載されている、水なし印刷システム採用に伴う加点ポイント
\夙如淵廛螢廛譽后法欹版−(P67)
○水なし平版は、ケミカルレス(現像液不要)の印刷版に該当するので水準機複掬澄
印刷(プレス)−枚葉印刷・輪転印刷−(P68、P71)
○水なし印刷システムを採用していること(3点)
◎全印刷システムに水なし印刷システムを採用している場合は、さらに3点計上となる。

2010年9月12日

小型機で小回り印刷する方がCO2排出量は少ない、わかくさ印刷で新発見

日経産業新聞、8月20日号17ページに以下の記事が掲載された。

わかくさ印刷、中小向け、カレンダーに排出枠。2010/08/20, 日経産業新聞, 17ページ, , 387文字
 わかくさ印刷(兵庫県西宮市、光本好雄社長)は二酸化炭素(CO2)排出枠付きカレンダーを10月に発売する。印刷や輸送、紙やインクの資材調達で発生するCO2排出量を独自に算出。これを相殺する費用として通常料金に数%を上乗せし販売する。購入顧客はCO2削減に貢献したとみなすことができ、企業イメージの向上に役立つ。
 2011年版のカレンダーで始める。デザインや納入場所など顧客が求める条件で異なるが、A4サイズで2000部製作すると料金は17万円から。この場合のCO2排出量は約385キログラムと算出し、相殺費用として4200円を別途負担してもらう。
 国連の認証に基づく排出枠を日本水なし印刷協会(東京・文京)から購入。購入企業には相殺を示す証明書を発行する。
 同種のカレンダーは大手印刷会社が先行して販売しているが、わかくさ印刷は少量注文が多い中小企業を狙い、売り込む考えだ。

このカレンダーの印刷に当たり、大台印刷機で印刷したときのCO2排出量とわかくさ印刷が所有する、菊四才4色機でこなした時のCO2排出量をPGGでシミュレーションして、新発見した。なるほどロットが上がると経済的にも、CO2排出量からも大台機は有利となる。ところが、今日のような小ロットが求められる時代では、なんと菊四才4色機の方が、CO2排出量がすくなくすむではないか。これは小型機と言う低炭素性と、水なし印刷では特にヤレ紙通しが少なくすむからである。PGGで計算するとこのようなシミュレーションが直ぐに判明する。生産活動を行うには当然、経済性を考えねばならないが、低炭素化に取り組むにはぜひ、PGGをツールとして活用していただいたい。

2010年8月22日

シンソー印刷は水なし化で大幅にVOC削減を達成

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この温度湿度条件下でVOC計測が行われた。

シンソー印刷株式会社(社長・草田俊彦氏、新宿区中落合)は本格的印刷工場の完全協業化を実施し、東京都第1号の共同工場として、昭和47年12月に誕生した会社である。会社の社屋の横には次から次へとマンションが建ち並んでしまった。印刷工場としては、環境に気を遣わざるを得ない場所になっしまったのだ。また、得意先の官公庁は環境への注文を一段とつけるようになってきた。需要家筋、立地条件を睨み、同社は平成21年年秋から水なし化へ踏み切った。踏み切る前、水ありの状態時に、工場内で発生するVOCを測定した。この値が、下の表の21.06.18計測の数字である。
1年近くになり、水なしに慣れてきたところで、そのVOCを測定してみた。その値が、22.07.23計測である。驚いたことに、胴(測定箇所)によっては、1/10以下VOC値が下がる数字が出てくれている。水ありの場合、高速性と品質性を保つには、湿し添加剤を入れざるを得ない。湿しローラーは絶えず回転していて、ここからVOCが常時発生する。これに対し、水なし印刷では湿し水が不要で、湿し添加剤などは使わなくてすみ、この部分でのVOCの発生はない。
この結果が、下の数字の差となって表れている。

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水なし導入後のVOC測定風景

2010年7月23日

進化する水なし印刷

印刷業界をリードしてくれる印刷週刊情報紙・印刷新報は鋭い切り口で、シリーズ連載で水なし印刷の進化の様子を伝えてくれている。
「環境、スキルレス、品質向上がもたらす経営メリット」なるサブタイトルを付け、仙台市の今野印刷株式会社は1月21日号で、スキット株式会社は3月18日号で、日経印刷株式会社は4月8日号で進化の様子を伝えてくれている。
100121新報今野印刷.pdf
100318新報スキット.pdf
100408新報日経印刷.pdf

2010年5月 5日

Lean & Green、電流計測新事業を開始

日本WPAはカーボンオフセット推進事業を行い、すでにこの事業の全対象会員(第1期研修会終了24社)による3月末時点で300トンの実績をあげている。印刷物の地球温暖化ガス(主にCO2)の排出量算出計算は清水宏和氏が創作したソフトウエア、PGGをファイルメーカープロ化して会員が便利に使いこなしてくれている。このソフトウエアはすぐれもので、昨年末のLCA日本フォーラムの会長賞の受賞でもその存在を認められた。
印刷物を作り上げるとき、温暖化ガスの排出量の算出で印刷機、製本機の電流は定格電流か、実測値を使うことが印刷PCRで決められている。日本WPAはできることなら、計算時に実測値を入力したいわけで、会員に必要計測器の取り付け、実測値を計測する無償サービス事業を2月から開始した。
最初に、株式会社文星閣の主力機群に取り付け、その実測値を計測した。ここで計測された結果を、文星閣のご厚意でその結果を披露させていただく。
結論的には、定格電流を入れることは温暖化ガス排出量の算出には、実態とかけ離れたものがあり、賛成しかねる。また、実測を重ねた結果、いかに電力の節約を図ればよいか、その道筋が見えてくれた。興味深いことは、UV印刷では、意外にも排気のための送風機は常時通電していることによる、電流負荷の実態が分かってきた。

100409文星閣電流計測.pdf

目下、対象会社を変えてA横水なし輪転機の計測にかかっているが、ここでも注目される実態が明らかになりつつある。
この計測器を広く会員企業の機械に取り付け、印刷機、製本機の電力実測値の計測を重ねて、確とした実測データを収集してゆく。我々はLean(リーン=合理化も) & Green(グリーン=エコ化も)の取り組みを目指してゆく。 

2010年5月 2日

中東の地へ、印刷技術を求めて

イスラエル紀行-中東の地へ、印刷技術を求めて-

日本水なし印刷協会会長 田畠 久義
水なし印刷用の刷版メーカーは、東レだけと思われがちですが、実は世界にあと2社あります。PresstecとJWPA会員でもあるイスラエルのVIM(ヴィム)社です。JWPAでは、DI機用の同社の水なし版(ポリエステルベース)を会員向けに輸入・販売しておりますが、昨年、アルミベースの完全ケミカルレス現像版を開発したとの情報が同社から入ってきました。しかも本社までくれば特別に見せてくれるというのです。
現在、水なし印刷の完全ケミカルレス現像版は、東レのINNOVA (イノーバ)がありますが、IGAS2007で発表されて以来、いまだに市販されていません。これはもう行くしかない!と、思いましたが、VIM社の本社はレバノン国境沿いのハニタ(Hanita)という町にあり、外務省の海外安全渡航情報によると、危険度が上から2番目(4段階)の地域です。躊躇しているうちに年が明けてしまいました。しかし業界や会員企業の発展のため、ついに2月10日から5日間、JWPAから五百旗頭(いおきべ)事務局長と私、東レから松本部長と小川氏の2名、計4名が決死隊?として、イスラエルに向けて出発することになりました。
<Photo00>4名の決死隊?
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イスラエルの地図
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イスラエルは、南北に細長い四国程度の大きさの国で、約700万人が住んでいます。人口の8割弱がユダヤ人、その他はアラブ人等で、首都はエルサレムです(国際的には未認可)。その歴史は古く、紀元前1280年頃のモーセ にまで遡ります。しかしその後は、まさにユダヤ民族と国家の存亡をかけた長い戦乱の歴史が続きます。公用語はヘブライ語とアラビア語ですが、ほぼどこへ行っても英語が通じます。訪問時の2月は、昼間気温が20度前後ととても快適でした。夏は非常に暑く、1〜3月がベストシーズンとのことです。
日本からは直行便がありません。韓国経由が最短だそうですが、我々はオーストリア経由で行きました。
<Photo01>テルアビブ 市内
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イスラエルの空の玄関はテルアビブ(TEL-AVIV)で、地中海沿いの、リゾート地を兼ねた大きなビジネス都市です。イスラエルへの入国はいたって簡単で、入国カードすら要りませんでした。ただ、パスポートにイスラエルの入国スタンプが押されていると、レバノンやサウジアラビアなど敵対するアラブ諸国では入国拒否されるそうです。
2月10日昼に成田を出発してテルアビブに着いたのが11日の午前1時。時差7時間を入れて約20時間の長旅でした。
2日目、朝からVIM社の方に車で迎えに来ていただき、いよいよハニタへ出発です。途中は、何の人工物もない畑や荒野が多く、住居などの建物は、町に集まって建てられています。パレスチナ暫定自治区のそばも通りましたが、ここは小さい建物が密集しており、境界線あたりを策で囲まれていました。紛争を感じさせるようなところは全くありませんでしたが、街並の違いからは貧富の差を感じました。
国の約半分を縦断しましたが、道路が良く整備されていて、途中での休憩を入れ、約3時間でハニタに到着しました。レバノン国境付近は小高い丘になっており、ハニタは国境のすぐそばにあります。緑に囲まれ、見晴らしも良く、拍子抜けするほど、静かで平和そうな所でした。
<Photo02>ハニタ キブツの博物館
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近くにはイスラエル独特の「キブツ」があったとのことで、その名残である博物館や屋外劇場のような跡地もありました。キブツは、集産主義的共同体で、構成員は主に農作業に従事し、社会主義的な生産活動をする生活共同体です。国内にはまだ多くのキブツが機能しており、外国人も住み込みで働く事が出来ます。この独特なキブツの存在はイスラエルの発展に大きく寄与してきたと言います。
<Photo03>ハニタ VIM社
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VIM社は、正式な社名を「VIM Technologies」といい、主に小サイズの刷版を製造・販売しています。すぐ近くにハニタ コーティング(Hanita Coatings)という防犯フィルムで有名な大手企業があり、そこにVIM社からポリエステルへのコーティングを外注しています。このことが、VIM社がハニタの地に工場を構える所以とのことです。
現在、ポリエステルベースとアルミベースの完全ケミカルレス現像の水なし版を製造していますが、アルミベースのものは、アルミの上にポリエステル版を貼り合わせたもので製造コストが非常に高くつきます。今回、アルミにIR吸収層を直接コーティングし、製造コストを大幅に削減したものを開発しました。守秘義務契約があり、詳しい話は出来ませんが、品質的にもコスト的にも十分満足できる完全ケミカルレス現像版とのことで、水なし印刷企業としても今後の展開に多いに期待するところです。5月にイギリスで開催予定のIPEXには完成版を出品するそうです。
また、水なし版ではありませんが、安価な市販のインキジェットプリンターを使用してCTPセッターが行うイメージングと同じことが出来る刷版も見せて頂きました。インキジェットプリンターによるイメージングは、他社でも開発段階として既に発表されていますが、同社のものはプリンターもインキも全て純正(市販)のものを使用するもので、プリンターメーカーのサポートがそのまま受けられるうえ、通常の用紙プリンターとして校正刷と兼用が可能です。発売されれば、数千万円はするCTP設備は全く不要になります。水なし用でないのが残念ですが、開発中とはいえ、ほぼ完成品で、近く発売されれば、CTP市場に大きなインパクトとなるでしょう。
<Photo04>アッコ レストラン「URI BURI」
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約3時間の工場見学の後、近くの歴史ある港町アッコ(Akko)に立ち寄り、そこのシーフードレストランで夕食をご馳走になりました。よく観光ガイド等にユダヤでは、ひづめが分かれていない豚などの獣、ダチョウなどの地を這う鳥、貝やタコなどの鱗のない水に住むものは一切ダメと書いてありますが、全くそのような様子もなく、料理も大変おいしく、十分に満足しました。
アッコは、18世紀のオスマン帝国時代の城塞都市として堅牢な城壁に囲まれ、歴史ある建物が多く現存する典型的なイスラム都市です。目前には地中海、すなわちメディテレーニアン・シーが広がり、まるで日本の某テーマパークそっくりの雰囲気でした。1799年にナポレオン率いるフランス軍が、アッコに攻め入ったそうですが、攻略は失敗し、エジプト遠征の分岐点となった歴史的な町だそうです。
3日目は、テルアビブのホテルの会議室で朝からVIM社の役員の方との商談です。2つの新しい刷版の、中国や日本における製造と販売に、東レやJWPAがどのようにかかわり、協力できるかを話し合いました。 約4時間におよぶ商談のあと、美しい海沿いのレストランで、おいしい料理を頂きました。
<Photo05>テルアビブ 地中海沿いのレストラン
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写真は、その時のものですが、右列の手前から3人目がVIM社CEO Avigdor Bieber氏です。
夕方からは、場所を変えてイスラエルのコンサルタント会社の代表であるZeev Savion氏にイスラエルの現状や今後の欧米の印刷業界の展望等についてプレゼンを受けました。
まず、イスラエルでは科学技術等の研究開発支援として政府による非常に手厚いMAGNETプログラムという政策があり、認可されれば、年間で最大数十万ドルもの支援(補助金)を受けられるそうです。研究の成果として利益が出た場合のみ何割かを国庫に納めれば良く、失敗した場合は、返還の必要はないそうです。日本のNEDOと似ていますが、規模は全然違います。このお陰でイスラエルでは、失敗や資金不足を恐れず、技術開発が盛んに行われ、多くの先端技術と優れた人材が生み出されています。VIM社にも小規模企業ながらドクターの学位を持つ研究者が2名もおりました。
資源に恵まれない日本も、世界で先進国として生き残るにはハイテク技術の開発とそれを行う人的資源しかないはずです。社会保障の充実も結構ですが、このような将来に向けた投資の必要性を痛切に感じました。
今後の欧米を中心とした印刷業界の展望については、WEB上の電子ブックや電子カタログが大きく台頭し、反面、用紙の印刷物は縮小していくとのことです。印刷の分野では、IC基盤等の電子印刷が伸びるとともに、いくつもの手間をかける高付加価値印刷や、大量生産のオフ輪のみが生き残っていくとの見通しでした。
4日目は、VIM社の厚いもてなしで、エルサレムと死海への観光ツアーを手配していただきました。
最初がエルサレムです。首都としての政治や都市機能のある新市街と城壁に囲まれた旧市街に別れています。旧市街には、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3つの宗教の聖地があることで有名です。
とりあえず新市街で車を降り、徒歩で城壁の中に入って、迷路のような旧市街の回廊を抜けて、ユダヤ教の聖地である「嘆きの壁」に着きました。
<Photo06>エルサレム 「嘆きの壁」と「岩のドーム」
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ここは崩壊したユダヤ教の神殿の外壁部分で、落ちる夜露がユダヤ人の涙を象徴しているようで「嘆きの壁」と呼ばれています。ちょうどユダヤ教の安息日の土曜で混雑していましたが、紙製の帽子をかぶって左側の男性エリアに入ることが出来ました。写真の左にある丸いドームは、イスラム教の聖地「岩のドーム」です。
<Photo07>エルサレム 「聖墳墓教会」
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続いて向かったのがキリスト教の聖地「聖墳墓教会」です。この教会はイエスが十字架にかけられたとされるゴルゴタの丘の上に建ち、教会内部にはイエスの墓の他、建設当時のゴルゴタの丘の岩がありました。

次に向かったのが死海です。死海は海面下400m超の、世界で最も低地にある塩水湖で、流れ出る川がなく、乾燥地帯にあるため、水が蒸発して通常よりも10倍の約33%の塩分濃度になっています。そのため、非常に浮力が強く、新聞を読みながらプカプカ浮かんでいる写真は世界的にも有名です。また一部を除いて生物は住めず、死海と呼ばれています。
エルサレムを出て、車で10分も走ると起伏のある乾燥地帯が現れます。岩肌に海抜0mの表示が見えてからも車はどんどん低地へ降りていき、30分ほどで、大きな湖「死海」が見えて来ました。
<Photo08>死海 海水浴場.
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<Photo09>死海 泥エステ
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昼食のあと、早速、海水浴場に行き、死海に入りました。さすがに水はまだ冷たかったですが、まさにプカプカといった感じで、貴重な体験が出来ました。湖底には粘土質の大量のミネラル分を含む黒い泥があり、肌につけるとエステ効果があるそうで、皆さん真っ黒になっていました。また通常の沿岸より400mも厚い大気の層は、紫外線を良くさえぎり、ほとんど日焼けはしないそうです。

最終日は、朝3時にホテルを出て、空港に向かいました。入国時に比べ、出国は大変煩わしく、出国審査というよりも飛行機に乗るためのセキュリティチェックが非常に厳しいものでした。何とかパスし、行き同様20時間の時間をかけて、15日の9時過ぎに無事、成田に到着しました。

今回の旅行では、特に戦争や紛争を連想させられることはありませんでしたが、至る所に国旗が掲揚され、国としての一体感を感じました。また、空港や首都での厳しい警備体制には、人々の危機意識の高さを感じました。周辺に敵対国を抱え、資源も決して豊富とはいえない中にあって、高い技術力と世界屈指のハイテク国家への成長には、この危機意識の高さの中でこそ生まれた変革や技術開発への旺盛なチャレンジ精神と豊かな創造力があったればこそと、思えました。
今や日本はGDPを中国に抜かれつつあり、国の借金はGDPの2倍以上です。もはや経済大国などと言っていられる状況ではありません。イスラエルのように危機意識を常にもって、人的資源の育成と次世代の技術の開発、そして変革の必要性を強く感じた次第です。
(日本印刷新聞社「印刷界」3月号より転載。)

2010年3月13日

国連世界水の日記念イベント 3月22日開催 盛会裏に終了

このイベントは3月22日、晴天下で催され、多数の印刷関係の方々に来ていただき、激励の声を頂いた。この場を借りて厚く御礼申し上げたい。来年の催事もぜひ、お出ましいただきたい。

1992 年12 月の国連総会本会議において、1993 年から毎年3月22 日を国連「世界水の日」(World Day for Water)とすることが決議されている。しかし、我が国では全く認知されていないのが現状である。
 2025 年には、世界人口の3 分の2 が水不足に直面する(国連食糧農業機関)といわれ、今日すら、途上国では飲料水の不足にために、伝染病の蔓延、水紛争が増大している。昨年2月筆者はIWPAの世界気候変動サミットに出席したが、国連の上級職員、Mz.Gosslinは口酸っぱくここことを強調していた。日本人は豊かな水資源に育まれた列島に育ち、自身の問題ではないと勘違いをしている。しかし、日本が輸入している農作物は、育てるのに膨大な水を必要とし、日本は実質的には水の「輸入超大国」なのである。
 田畠久義会長が理事として活躍してくれている(NPO法人)地球友の会が主催して、3月22日(振替休日)に、東京の青山オーバルビルで国連世界水の日記念イベントを、大々的に開催することになった。
 日本WPAも水を大切にする団体として、「世界水の日」に微力ながら協力をさせていただく。地球友の会で刊行する国連環境計画の機関誌は、創刊以来、すべてにバタフライマークを入れていただきこの場を借りて謝意を述べたい。
 下のPDFパンフレットをぜひ、ご覧いただきたい。入場無料につき、多くの方にこのイベントにご来場いただき、水資源の大切さについて再認識いただけることを願っている。我々も水なし印刷でいささかなりとも水節約を勤めさせていただく所存である。


2010年3月 2日

新バージョンPGGとバタフライCO2ロゴが業界紙・印刷新報の1面トップで報じられる

日本WPAがこの度、発表した、「新バージョンPGGとバタフライCO2ロゴ」が業界紙・印刷新報の第1面トップで大きく報じられた。同紙は環境対応も含め、印刷業界はいよいよ世界を意識して動き始めましたとし、さらに、人々の目を見開かせるようなニュースをどんどん発信してゆく、とされていた。

印刷新報・21年12月21日号.pdf

2009年12月26日

新装・印刷サービスCO2排出量算定ソフトウエア(PGG)とバタフライCO2ロゴがエコプロダクツ2009で初披露

btflyCO2logo.jpg新設されたバタフライCO2ロゴ

エコプロダクツ2009は12月10日から12日まで、ビッグサイトで開催され、史上最高の182,510人もの来場者を迎え、盛会裏に終了した。今年度の多くの展示会が来場者減になっている中で、前年より増加の来場者を迎えるとは、如何にこの展示会の人気の高さがあるかが推し量られる。
日本WPAはこの場で、印刷サービスCO2排出量算定ソフトウエア(PGG)の装いを一新し、ファイルメーカープロで作り上げた新ソフトウエアを発表した。このソフトウエアは、日本WPA会員・清水印刷紙工(株)の清水宏和氏が創作したもので、従来、エクセルで作られていたが、よりセキュリティを強化し、ユーザーフレンドリーにし、多国語対応を図ったものにした。日本国内だけでなく、日本で開発された印刷サービスCO2排出量算定ソフトウエア(PGG)を広く外国へも普及させ、いささかなりとも、国際的にも印刷物のCO2の見える化に貢献したい思いでいる。
大変喜ばしいことに、創作者の清水印刷紙工(株)・清水和宏氏がこのソフトウエアを駆使し、印刷サービスで顧客を巻き込み、LCA普及での貢献が評価され、展示会開催期間中に、LCA日本フォーラム(会長・山本良一氏)の会長賞をビッグサイト6階会議室での式典でいただいた。この受賞講演では同社の製造本部・担当部長の赤城秀一氏が120名の祝賀参加者を前に、新装PGGの内容とこれを駆使してのLCAの認知の普及の生々しい様子を語ってくれた。
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PGGを絡めた活動が評価され、清水印刷紙工さまはLCA日本フォーラム会長賞を授与されることになった
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赤城秀一氏が受賞記念講演で力強く、PGGを使っての活動の様子を披露してくれた

PGGは水なし印刷を前提としてCO2排出量算定がなされているが、日本WPA会員なら一定の資格要件を満たせば、誰でもこのソフトウエアを無償貸与のもとで使用できる。
また、この展示会の場で発表した新設のバタフライCO2ロゴを使うと、従来、バタフライロゴ、COJロゴ(提携しているバーボンオフセットプロバイダーのロゴ)、一部当たりのカーボンオフセット量と3パーツを表示していたものを新設ロゴの1パーツで代替使用ができる。見た目にもすっきりするし、印刷物内でのスペース節約も図れるようになった。
COP15が開催され、鳩山総理のCO2−25%削減目標の設定には、我々も前向きに取り組まねばならない時代に入った。このPGGを使いこなし、印刷サービスでの新しいジャンルを切り開いてゆきたいものだ。

2009年12月13日

ビッグカメラの池袋店にバタフライうちわ

ビッグカメラ池袋店でぶらりと買い物をしていたら、あれあれ、バタフライロゴ入りのうちわを見つけた。熱気あふれる人波で、つい手にした店頭のうちわには、この夏のケータイ新商品が5機種あしらわれていた。下の部分を見たら、バタフライロゴがあり、親切な分かりやすい記述、「有害な廃液が圧倒的に少ない水なし印刷を採用しております。このバタフライマークはWPA認証マークです。」と、書かれていた。
ビッグカメラさん、面白い着目をしていただき感謝します。

ビックカメラのバタフライ入りうちわ.pdf

2009年7月25日

CO2排出量「見える化」と課題 田端久義会長が提言

印刷専門月刊雑誌「印刷界」、2009年5月号に田端久義会長の提言録が掲載された。本内容はその転載である。

水なし印刷を軸に排出量削減ヘ 精度の高い算出を効率的に実現

田畠久義
日本水なし印刷協会 会長
日印産連カーボンフットプリント準備委員会 委員

業界に先駆けて環境保全へ取り組んできた日本WPA(日本水なし印刷協会、田畠久義会長・蟲弃票匱卍后砲郎鯒よりカーボンフットプリント研究会を発足し、CO2排出量の算出について調査・研究を進めている。昨今、さまざまな分野でCO2排出量の「見える化」が注目を集めるなか、印刷業界でも環境負荷に関するデータを開示する取り組みが広がりつつある。CO2排出量の増減のみにとらわれるのではなく、総合的に環境負荷を考えていくことが重要である。日本WPAのこれまでの研究成果やカーボンフットプリントから見る印刷業界について田畠会長に話を聞いた。

水なし印刷の視点からCFPを調査・検証ヘ
2008年6月に福田ビジョン「『低炭素社会・日本』をめざして」が公表され、印刷業界でもCO2排出量の算出に向けて動きが⊇凧に活発化した。そのようななかで、昨年の夏、(社)産業環境管理協会から要請があり、製品グリーンパフオーマンス高度化推進事業に日本WPAから弊社を含む7社が参加することになった。
 さらに、日本WPAでは研究会を発足させ、適性やカーボンフットプリントとCO2削減印刷などを紹介した。
 弊社には四六全版の同機種の印刷機が2台あるため、B5カラーチラシ一万部を水なしと水ありでそれぞれ印刷する実験を行い、環境への負荷を工程ごとに明確化した。その結果、今回の実験では、紙の製造段階を除く印刷時のCO2排出量は、版の製造でおよそ全休の4分の3を占め、次にインキ製造、印刷工程と続いた。しかし、印刷部数をはじめ、さまざまな条件で排出量は変化する。

CO2排出量だけでなく総合的に負荷低減を図る
環境負荷は単純に排出量だけで判断できるものではない。例えば、グラビア印刷で設置されているVOC回収装置は、その装置自体の製造や運転に資源や電力を使う。しかし、VOCの排出は規制されているものであり、回収装置は大気汚染を防ぎ、環境負荷を低減するために矢かせない。エネルギーやコストをかけるからこそ環境への負荷が低減されるものもある。環境を保全するために使うべきエネルギーがある。それは必要最低限のCO2排出であるといえる。CO2排出量だけで環境負荷低減を図るのではなく、総合的な観点から把握することが重要である。
 カーボンフットプリントに取り組むにあたり、オフ輪、パッケージ印刷、商業印刷では当然、立場もとるべき対策も変わってくる。よって、日本WPAではカーボンフョトプリント研究会のなかに商印オフセット印刷部会を設置した。現在、2次データの入手先や算定範囲(バウンダリ)など日本WPAのなかで一定の共通ルールを作り、より精度の高い算出方法を確立している。やはり1社だけでしか通用しない基準では信頼性も薄い。
 日本WPAではLCA(ライフサイクルアセスメント)の観点で、できる限り実際に計測した正確な数値を出すことを趣旨としている。排出量の具体的な計算方法などは経産省や日印産通での動向を見ながら日本WPAのなかで今後も取り組んでいく課題のひとつである。

LCAの観点を基本として精度の高い算出方法を検証
弊社は、現段階では実際の印刷時に排出量を計測しているため、事前に排出量を想定してその印刷物に排出量の正確な数値を表示することはできない。しかし、今後データが蓄積され、関数ができれば、印刷物にある程度正確な数値を表示することも可能となる。
 実際に経産省や日印産連でPCR(商品種別算定基準)が策定されると、細部にまでわたらず、大まかな基準になる可能性もある。
万一、部数やページ数だけで排出量を算出するようになってしまったのでは、それは正確な数値とは決していえないだろう。印刷機のメーカーや機種ごとに特性があり、実際の数値も変わってくる。精度を求めるばかりに、計測が企業の重い負担となってはいけないが、一度は実際に計測してみてもいいのではないか。実験をして初めて明らかになることもある。
 印刷機の使用電力は計測器を設置することで可能ではあるが、紙やインキの排出量は2次データに頼らざるをえないため、その2次データの信頼性も重要だ。さらに使用・維持管理段階や廃棄・リサイクル段階などは予測のつかない部分も大きい。
 本年3月に、有識者による「CO2排出量の算定・表示・評価に関するルール検討会」においてカーボンフットプリントの指針が出されたが、それによると、LCAの手法を活用し、原料調達から廃棄・リサイクルに至る商品のライフサイクル全体を通して算定すべきとされ、排出量は一販売単位を絶対量で表示するよう記されている。最近、有利な部分のみを取り出してCO2排出量を算出するものや、他の製品や従来の製造方法と排出量を比較して、マイナス表示や削減率表示をしているものが見受けられるが、カーボンフットプリントの今後の方向性ではない。

排出権取引市場の将来性 マイナス6%実現へ向けて
日印産連ではカーボンフットプリント準備委員会を設置し、試行PCR策定自主ワーキンググループも発足した。同ワーキンググループは経産省が発案したもので、PCRを策定するのが目的。印刷関連では印刷と梱包資材のグループがある。実際にPCRの運用を検討するのがカーボンフットプリント準備委員会となっている。
業界でPCRの策定を進めていくなかで、算定範囲やカットオフ基準、アロケーション(配分)など、どのレベルまでを含めるのかを見極めることが難しい。印刷では使用・維持管理段階での排出はなく、範囲外とされるのが一般的だが、逆に他の業界には使用時に排出量が多いものもある。業界によってさまざまだ。これから細かなシナリオの策定が進められるが、あまりに大まかな基準であっては数値の信頼性にも疑問が残ってしまう。
また、現在、日本には排出権取引の市場がない。よって、排出権は外国から買わなければならない。今回の排出量の算定は、将来実現するであろう、排出量の企業闇取引を見込んでいるともいえる。国内市場をつくり、日本の資金が国内の環境改善のために使われるシステムに変えなければならない。また、排出権取引に限らず、測定データはさまざまな分野で活用できる。
弊社ではグリーン電力証書システムをカーボンオフセットに利用している。グリーン電力証書システムとは、自然エネルギーによって発電された電力のCO2削減や化石燃料削減といった環境付加価値を具現化し、自主的に省エネルギーや環境対策に利用できるようにしたもの。風力、太陽光、バイオマスなど、どのグリーン電力を使うかを選べる。京都議定書の削減目標を達成するにはこのような事業がどこまで成功するかが鍵になる。
さらに、弊社では排出量を抑える「カーボンオフセット設計」を推奨している。用紙削減として損紙の少ない水なし印刷の採用や用紙を薄くすることでCO2排出量の削減が可能になる。また、電気消費量削減のために両面印刷の採用やインキ消費量を減らすために高精細印刷を用いるなど対策を実施している。今、顧客のほとんどは価格を基準にサービスを選んでいるが、将来、新しい基準としてCO2排出量で選ぶようになるかもしれない。

排出量の「見える化」は企業にも有効なツール
 カーボンフットプリントはJIS、ISO化か予定されている。テクニカルスペツク範囲でのJIS化か2010年頃。2011年には正式にJIS化、ISO化されると言われており、ISO化に向けて20カ国が参加している。それにあたり日本の立場を明確にし、主導権をとっていくためにも、今、急速に準備が進められている。将来、マークを使用するにはISO認証の取得が必要となる。カーボンフットプリントがどこまで一般的なものになるかは、まだ未知数だ。
 カーボンフットプリントは消費者が同種の製品のなかから、より低炭素なものを選んで購入できるようにすることが目的のひとつだが、一概にCO2排出量が少ないものが環境負荷も低いわけではない。むしろ、排出量の「見える化」は企業側にとって排出権取引の前哨戦であり、排出量の少ない製品作りを推進し、さらなる削減のためのツールである。
それぞれの製造段階での排出量が明らかになり、課題も見えてくるだろう。排出量削減へ犬きくつながることが期待できる。確かに、カーボンフョトプリントが普及することは意義のあることではあるが、どの企業も簡単に表示ができるのでは信憑性が薄く、混乱を招く。統一ルールのもとで、正確な数値が表示されるシステムにしなくてはならない。

これまでの研究成果を業界に伝えていく意義
 日本WPAは、産業環境管理協会の指導のもと、今後もより精度の高い算定を効率的にできる方法を打ち出し、差別化を図っていく考えである。水なし印刷のなかで、いかにCO2排出量を減らせるかを研究していかなければならない。環境対応の印刷を早くから打ち出してきた日本WPAとして、これまでの成果を業界に反映させていきたい。

2009年5月18日

プリテックステージ5月号に事務局長の講演録が掲載される

以下、掲載された内容を転載させていただく。

印刷ネット通販の時代は来るか
米国の成功現場を見る

日本WPA(日本水なし印刷協会)
事務局長 五百旗頭 忠男

 印刷ネット通販のマーケットが拡大している。4月6日、東京都千代田区の如水会館で、第43回竹橋プリンティングセンターコミュニティスクエア交流会で日本WPA(日本水なし印刷協会)事務局長の五百旗頭忠男氏が「印刷ネット通販の時代は来るか?−米国の成功現場を見る」を演題にアメリカ印刷会社の印刷ネット通販成功事例を解説した。本稿ではその要旨を紹介する。
(文責・編集部)

Web to Print=印刷ネット通販
昨年の10月26日、米国の印刷通販ネットの会社を訪問しました。印刷ネット通販は日本とアメリカで意味合いが違います。現地に行った昨年秋から金融危機が起こり、社会情勢が激変しました。しかし印刷ネット通販の流れは基本的にずっと続いているものとしてお話します。
Web to Printは正確に言えば印刷ネット通販だけではないのでしょうが、ネットを使ってデータをサーバーにためて印刷物を制作していく手法も指します。一般的にアメリカではWeb to Printを扱った印刷物といえばネット通販を指しています。私個人としても印刷ネット通販と捉えています。

印刷ネット通販の変遷
2000年にe-コマースが流行しました。2000年のdrupaの時に多くのソフト会社が参入してきましたが、時を経るにつれて次第に淘汰されていきました。アメリカではe-コマースで印刷環境が変化したという一般的な認識があり、新たなビジネスモデルとなっています。
ネット通販を簡潔に説明しますと、印刷物の受発注をインターネット上で完結する仕組みです。従来の購買と管理方式を変えた革新的な手法と言えます。どの範囲を扱うかで、サイトの内容が違ってきます。日本ではB to Bが一般的なサイトです。名刺・年賀状の分野では、B to Cが存在し、日本の場合、デジタル印刷機で処理しています。
本日紹介するPrintFullfilmentServiceと言う会社の語源は、全印工連で推奨している「ワンストップサービス」と同じ意味合いです。同社は印刷工程をキーレス・アニロックス・水なし印刷機でこなしています。PrintFullfilmentService.comはOvernightPrint.comの子会社の印刷会社です。このブランド、OvernightPrintという名前でネット通販サイトを開設しています。年商150億円の全米第2位の印刷ネット通販サイトです。第1位はビスタプリントで年商450億円です。アメリカではネットで商売している印刷会社に勢いがあります。B to Bもありますが、目立っているのが、B to Cです。年商450億円と年商150億円の会社があるわけですから当然です。
OvernightPrint.comの意味は日本語で「アサッテクル印刷」と言えます。アスクルという会社は「明日来るから」アスクルと言いますが、Overnightとは「日をまたがる、48時間」という意味です。印刷のプロではなく、町の小企業を相手に印刷の直接受注をして受けています。
OvernightPrint.comは4年間で年商150億円に成長しました。驚異的な伸びです。同社は年率30%で伸びています。
昨年は、英国、独、仏、オーストリア、ロシア、ポーランド、アイスランドにサイトを開設しました。今年、イタリア、スペインにサイトを開設します。多くの国々にサイトを出す理由は関税の問題です。例えばアメリカのサイトにアクセスして注文し印刷物を頼んだ場合、アメリカから直送して日本で受け取るとアメリカ製となり関税がかかります。ところが、仮に日本にOvernightがサイトを立ち上げていたら、アメリカで加工しても委託加工ですから、関税が掛かりません。特にヨーロッパ、カナダ、メキシコなど国別にサイトを上げていなければアメリカにアクセスすると関税を払わなければならないためにコスト増となります。
このサイトは多言語対応で何語でも対応できるようになっています。我々の関心は日本にいつ出て来るのかということです。いずれは進出する考えを持っているようですが、中国が先と考えているようです。
OvernightPrintのサイトはフラッシュ上で動く、独自のDTPソフトのおかげですいすいと印刷物を制作できます。また豊富なテンプレートが上がっています。驚くことはトヨタ、ホンダなどロゴマークまでテンプレート化していることです。これら代理店の依頼によりロゴの利用が可能になっています。
入稿した原稿は自動面付けソフトで自動面付けします。独自の簡易校正をダウンロードして使えますが、ソフトプルーフ校正です。

34歳の若手経営者が創業
経営者のブレッドド・ヒープ氏は34歳の若さです。カリフォルニア大学で電子工学を学び、シリコンバレーで修行した後、ソフトウェア会社       「Farheap Solutions」を創業しました。ある時、印刷会社から印刷ネット通販サイトの構築を頼まれてソフトを開発しました。ところが引渡しのときに金銭問題が起こった。印刷会社からは「最初に提示した金額と違う」とクレームがきました。同社は「当初のスペックを尊重するとこの金額になる」と言い張ったのです。ブレット・ヒープ氏は「印刷会社は何もわかっていない」と気付き「印刷会社に売らないで独力でサイトを開く」と自らサイトを立ち上げました。このビジネスが4年のうちに年商150億円に化けました。日本では考えられないことです。
ヒープ氏は去年、印刷プロの経営者、デール・フォード氏を採用しました。とにかくやることが早いことが特徴です。デール・フォード氏は2007年9月のIGAS展で日本WPAが開催した国際水なし印刷セミナーで、54歳のモザイク社社長として全米1の水なし印刷成功事例を披露して、講演した人物です。IGAS展示会場でブレッド・ヒープ氏が来場し、フォード氏と偶然会い、自社に引き抜きます。そしてサイト専門の印刷会社の  PrintFullfilmentService.comを作りました。
翌月の8月にフォード氏はライプツィヒに工場の建設にあたりました。ルイビルにはアメリカの高速便UPS(日本の郵パックにあたる)の本拠地があります。そしてカリフォルニア、ラスベガスにあった工場をルイビルに集結してしまいました。

Google Matrixがポイント
 OvernightPrint.comのサイトの通販価格は、名刺100枚カラーで9ドル95セントです。スポットニス込みの価格で受注しています。彼らと議論するとGoogle Matrix(グーグルマトリックス)がポイントだと言います。同社はグーグルの検索サイト広告に1億円を費やし、3年間で採算分岐点に到達しました。私は「グーグルの検索広告よりも営業マンに仕事をとらせたほうがよいのではないか」と意見しました。彼らは「営業マンは固定費。我々の広告費は変動費です」と言い張るのです。営業マンなしで、いかに使い勝手のよいサイトを構築していくかが営業の生命線と述べています。ブレッド・ヒープ氏はソフト屋出身でありっソフトのバックアップに120名のソフト技術者が控えさせています。
日本ではSEO(インターネットで検索した時に検索項目で上位になるようにすること)を上げると伊井ますが、彼らの場合、グーグルマトリックスをマスターすれば自然に検索で上位に来るという考えを持っています。アメリカではグーグルマトリックスを学問として教えています。
本社はケンタッキー州ルイビルにあります。ルイビルにはかつて、楓の木があり、野球のバットをつくっていたということで野球博物館があります。ルイビルはUPSの貿易中継地点で夜中の1時に荷物を最終便に乗せられ、明くる日の10時に全米90%に配達されます。仮にシカゴで発送する場合、締切が10時になり、3時間の差が出ます。ネット通販ができた要因のひとつに物流の発達が大きい要因です。中継地点に印刷拠点を持ってくると効果があるといえます。

ITと印刷技術の融合
PrintFullfilmentService社はITと印刷技術をうまく融合しています。B to Cの場合、デジタル印刷機を使用していると思われがちですが、水なし印刷機を使っているのがみそです。日本には入っていませんが、DI水なし印刷機で菊半裁機の「Karat74DI」が4台、さらにDI印刷機を4台、菊全8色機を2台増設します。
水なしキーレス・アニロックスDI機にしている理由は、デジタル印刷機と違い、クリックチャージを取られない優位さが出ます。
KBA社の74DIはアニックスローラーを使用していて、印刷機上でイメージングします。立ち上げの損紙が10枚ほどで済みます。
日本でDI機はあまり評価されませんでした。 CTPがこれだけ普及し、印刷機械の上で製版しなくてもよいのではないかと考えられています。着けローラーは版胴と同径の一本ですから、濃度差が出ません。同社の8台の印刷機械は、どの台で刷ってもカラーマッチングが取れています。カラー調整は、すべて製版でやるという考えです。インクが色相に合っていなければカラーマッチングをとれませんので、インクが重要なポイントになってきます。
同社はクリックチャージをとられるためデジタル印刷機を使いません。面付けしても、売上が上がるに従って、クリックチャージが取られていくと、印刷会社として商売にならないと考えています。その点、印刷機は売上が上がれば上がるほど自分達の利益が増えます。
同社は、自社で開発した自動面付けソフトを運用し、「グラブフローインキング」を使用し、キーレスで、インクのツボキーがなく、標準濃度で印刷するため、校正紙はありません。
どの台で刷ってもカラーマッチングしているため、付け合わせ印刷ができます。どの台で刷っても同じ仕上がりで上がります。
また同社は月一回、チャートの印刷で管理し、インキの色相検査で受取検査をしています。
なぜ同社はイメージングに10分間もロスするDI印刷機を設置しているのかという疑問があります。この10分間で印刷物の両面検品をオペレーターにさせています。伝票なしの画面上でのワークフローとなっています。
PrintFullfilmentServiceは、DIを重視しています。理由は小ロット、急ぎの仕事に対応できるからです。

印刷ネット通販のワークフロー
同社は建物の倉庫を改造し、印刷工場を作り、空調装置、加湿装置を入れています。温度、湿度を刻々と点検しています。水なし印刷のポイントは温度、湿度管理を欠かさないことです。データを取ることで、スムーズに管理できます。
原価管理は、受注した品番ごと、お客様ごとのリストがあります。印刷通販を扱っているので、名刺だけということはありません。お客様は封筒、ノートパットなどを混合して注文します。あるものは早く、一方遅いものもあるので、管理しなければなりません。そこで「中間倉庫」を作っています。
中間倉庫は、工場にカメラを置いて、コンベアーで流れている品物が正常に流れているかをチェックしています。これらのソフトは全て自社で開発しています。
またサーバーは30秒ダウンするとバックアップがすぐ働いて立ち上がります。サーバーがダウンしていると仕事ができないので、重点的に投資して整備しています。
印刷ネット通販は、お店と変わりません。エプソンヘッドをつけた自社商品にTシャツを作るインキジェットプリンターを入れています。また桜井グラフィックシステムズのシルクスクリーン印刷機でIRとUVをつけたもので、乾燥しています。シルクスクリーンもCTPで製版しています。
印刷された用紙は名刺、はがきをスリッター加工し短冊にして、断裁機にかけます。スリッターと断裁機械の方が断裁精度が出てくれます。
日本の加工機械が多く導入されており、印刷機械はKBA社ですが、伊藤鉄工の断裁機、折機は正栄機械製作所のオリスター機を使っています。用紙は王子製紙のトップコートを使用し、名刺の角丸印刷機も入れています。
製品は一時的に、2階の中間倉庫で保管されます。注文が揃った段階で出荷されるわけですが、バーコードで管理し、混入を防いでいます。私は損紙はどのくらいか?と質問したところ「2.5%ある」という答えでした。刷り直して、流れの中に入れて作りなおした方が安いという考え方です。大阪で印刷ネット通販をされている方が参加されたのですが、「2.5%より当社の損紙は少ないのですが、0.5%に留めようとすると管理コストが莫大にかかってくる。このやり方は優れているのかもしれない」とおっしゃっていました。

 OvernightPrint社は、印刷ネット通販を巨大なビジネスに成長させました。印刷ネット通販の成長には若手経営者のソフト・システム開発能力だけでなく、デジタル印刷機を使わない、物流の貿易地点に本社を持ってくるなど、今までにないやり方で、4年間で年商150億円を達成しています。日本の企業でそのまま同社のビジネスモデルをそのまま取り入れるのは困難ですが、取り入れられる部分は大いにあると思います。
ワークシェアリング、国内需要喚起と今までと違う経済の仕組みの構築を求められていますが、新時代はB2Cネット通販を助長すると思います。

2009年5月 1日

5年後の印刷業を展望する

印刷新報21年4月16日号に表題の記事が日本WPA事務局長の寄稿で掲載されたが、その内容を以下、転載させていただいた。

●従来型印刷ビジネスの変容 
世界金融危機による世界不況は、我が国は他の先進国より影響を受けにくいと、言われていたが、実態は世界全地域での需要減に見まわれ、貿易立国の構造そのものが揺らぎだしてきている。国内需要の喚起、産業構造の作り替えと掛け声はかかるが、実体経済の舵の切り替えはすぐにできるものでもない。
さらに、人口減、少子化、高齢化がこの不況と重なり、印刷物を受注して作ると言う、旧来の印刷ビジネスモデルは急速に形骸化されてゆく。
その一方、多様な情報伝達メディアの誕生と実用化が図られてくる。ITとつながる電子メディアのインフラはますます整備され、ケータイ、PCラジオはもはや、費用対効果の高い媒体となりつつあるのではないか。
デパート、量販店の売上高の減少し、コンビニ売上も頭打ちとなる一方、ユニクロの躍進、通販の躍進はまさに成熟化社会を象徴した事象ではあるまいか。

●循環要因と印刷産業の第2の波
印刷物に目を転じると、今後ますます消費者の環境意識が高まり、商品製造・流通・破棄で起きるCO2の明示化が一般化してこよう。当然、印刷物にもCO2消費量を明示するようになってくる。印刷物の80%方は紙によるCO2消費量であり、ペーパーを軽減させた情報伝達にますます磨きがかけられてくる恐れがある。CO2の多消費物の紙と電子媒体とを組み合わせ、CO2削減を図る動きが加速されてくるのではないか。つまり、CO2の見える化がクロスメディア化への加速が進められて来る。
流通業、製造業の合理化が進み、総需要が伸びない中ではワークシェアリングがはやり出してくる。すると、人々は米国並みに別の仕事(休日中のアルバイト)を探し出す。このとき、人々は印刷産業にはなだれ込まず、印刷物に置き換わる、チラシに置き変る、ケータイメディアの仕組みなどに人々は群がる。つまり、第2の印刷物の置き換えの波が起こってくるのではないか。第1の波とはデジタル化で、印刷の固有技術がPCの色加工ソフトとか、wordとかに組み込まれてしまい、印刷界の固有価値が大幅に流出してしまった経緯があった。第2の波は製版でなく、印刷そのものが流出してゆく可能性がある。
我々は業界内の価格競争に目が行きがちであるが、もっと大きな視点から、足元を見つめ直さないと自らの存立基盤を弱めて行く。

●印刷方式にも新しい概念が必要
印刷の方式も作りかえる必要がある。版に合わせて色出しするのが、今の印刷機である。水なしキーレスアニロックス・インキング印刷機を米国のネット通販・OvernightPrint.comの子会社、Printfulfillment.comは8台も採用していた。Overnight 社は、創業4年目で年商150億円の売り上げに持ってきた、全米第2位のB2C印刷ネット通販の会社である。驚くことに、8台の印刷機は完全にCMSがとられた状態で使われている。この印刷機では壷キー調整でなく、色調の調整はトーンカーブの修正で行うことを意味する。いわく、製版に戻して色を整えるやり方を意味する。むろん、すべての印刷物はこの方式でこなせられるものではなかろうが、多くの割合の実用印刷物は、壺を平らにして刷る疑似デジタル印刷方式でこなせられるであろう。印刷物にますます、求められるものが、即時性と生産コストの低減であろうが、付け合わせ印刷が脚光を浴びてくる中で、この方式は誠に好都合なものと判断する。
さらに、FM15ミクロン、広演色インキと言う要素を付加すると、色域再現性が広がる上にインキ量の軽減が図れる。これは環境負荷面からも無視できない要素となろう。

●日本でも印刷ネット通販が普及か
印刷ネット通販は我が国ではB2Bの形のものが目に付くが、近い将来、米国の後追いではないが、B2Cの形が普及してくるものと思われる。
ワークシェアリングが一般化してくると、兼業労働が欧米の事例を見ても増えてくる。有効求人倍率の低下は、個人企業主の誕生を加速させよう。米国の印刷ネット通販の大きな需要層は個人企業主なのである。いわく、企業の看板に相当するのが印刷物であり、個人webとその補完印刷物は小企業ととっても事業運営の必需品となってこよう。
カラー年賀状は最近では、CD-ROM付き年賀状イラストを買いこみ、自分のPCで年賀状を制作する方が増えてきた。こと、その費用面では自分のプリンターで打ち出しても、時間はかかるうえに、プリンターのインキ代もばかにならない。下手にプリンター出しをしているより、ネットの年賀状通販に頼むとか、コンビニに年賀状印刷を頼んだ方が安いかもしれない。
米国のネット通販はフラッシュ上で動く、サイトに内蔵された軽いDTPソフトで動かせるので、DTPソフトをPC側にインストールしていなくとも使える。その上、サイト上には豊富なテンプレートが搭載されていて、いわば、日本の「CD-ROM付き年賀状イラスト」本がネットに上がっている感覚になっている。よって、誰もがこんな便利道具を使いたくなってしまう。印刷物を作るのはよいが、校正を見るのも厄介な仕事だ、と印刷ユーザーはささやいている。印刷物を作っていただくにはこのような消費者の阻害要因をきめ細かく排除してゆくことが、端物印刷物の拡販につながるのでないのだろうか。

●ケータイ活用の販促手法が広がる
社会変化の中で見逃したくないものが、ケータイの動向である。最近、あるケータイキャリアプロバイダーが月額数千円の固定費用でホームページが作れる、一定量の会員向けメール送信ができる、来店ポイントがケータイをかざすだけでできると、小企業商店主とか、脱サラの方々を集めての代理店説明会の場に出させていただいた。日曜日の昼と言うのに、狭い場所に100名あまりが駆けつけ、熱心に聴講する聴衆の姿とこの仕掛けをした社長の話す内容に驚かされた。ケータイが今や、メディアであると彼は言い切る上、「チラシを出しても今やその反応率の悪さで効き目がないでしょう。」、「メール会員を独自に募り、イベントを考えてメールをまめに配信すると、そのコストパーフォーマンスはチラシの数10倍にも上がるのだ。」と。彼らは完全に、チラシの置き換えを進めていて、その成功事例の話をCD-ROM版に作り込み、350円で販売していた。仕掛け主の主催者・社長に聞くと自分には不況と言う言葉はないと言う。まさに、典型的なチラシの置き換え需要をケータイに取り込んでいる事例である。聴講者の中に、宝石商の方がいたが、自分のいる商店街では今や、シャッター通り化してきていて、これから脱皮するためにこのビジネスに取り組みたいとしていた。印刷物の置き換えに加担する人々が知らない間に増えていることを心せねばならない。

●クリエイティブ能力と効果の見える化を強みに
宅配型フリーマガジンの仕事に20年間携わらせていただいたが、この領域でビジネスを伸ばされている会社がある。この会社は先代から2代目社長に事業が引き継がれてから、見違えるように業態を変えてこられた。便利屋で勝負の、印刷営業マンに見切りをつけ、ライティング(クリエイティブ)能力を身につけた営業レディを多用し始めた。発注者にとって印刷物を作る上での大きな負荷とは、原稿を作ること、校正を見ることであろう。日々顧客に出入りしている印刷営業マンが顧客の意向を読み取り、意をくみ取ってコピー・ライティング、簡易なデザインをしてあげると、印刷物は自分たちのペースで出てくると申されている。この会社では新人を養成して、編集能力を身につけた営業レディを育て上げている。1年で給料以上のことをしてくれると言うから、このビジネスモデルは見逃したくない。
地域に密着したフリーペーパー事業は新聞読紙率がますます低下してゆく中で、その代替えメディアの地位を築く絶好の機会(チャンス)となってきているのではないのか。
パリッシュ出版は宅配フリーマガジンを出している一方で、My Stageと言う消費者ネットワークを作っている。消費者の広告反応を読み取れる仕組みであり、他方、地域の才能を持った女性が働ける場を提供している面白い組織である。
印刷物のメディアの弱みは、広告広報の成果が読み取りにくいという点である。PCを持った、My Stageのワーカーの手を借り、迅速に印刷物の反応と効果を読み取り出来る仕組みを作っている。この組織を作り上げるのは大変であったが、反応読み取りのできる印刷物が誕生できると力強い武器となってくれよう。

●地域活性化こそ印刷ビジネスの原点
印刷企業の強みとは何であろうか。地域に密着した企業として、地域起こしの中核企業として汗をかいて行く。仕事漁りの提案営業の中からだけでは大きな印刷物は生まれてこないのではなかろうか。地域を起こし元気づかせる中から、価値ある印刷コンテンツが生まれ、最終的に印刷物に落とし込まれて来るものと確信する。これが成熟化社会の現象とでもいえるのでないのか。ちょっとした情報は、わざわざプロの印刷会社に頼まなくて済むようになってきつつある。地域起こしの中から、消費者に密着した中で、真に世に役立つ印刷物が生まれてくるのだ。
米国でfulfillment serviceと呼ばれている事業内容は我が国では、ワンストップサービスと表現されている。このfulfillment serviceは今後とも、我々にとって、一つの事業領域になってくるのではあるまいか。用済みになった印刷物は最終的には破棄されてゴミ処理場へ行く。これを組織的に、用済み印刷物を回収し、再生することにつなげることで、これからの循環型ビジネスモデルとなっていこう。これなどまさに、地域密着の形で機能していくのではないだろうか。
グーテンベルグから続いた、印刷術と印刷業の脱皮を求められる時代に入ってきていると受け止めている。

2009年4月18日

水なしオフ輪の立役者・桜井喜幸さんが他界される

兼ねてから病気療養中でおられた、株式会社北星社・寄居工場長の桜井喜幸さんが、変残念なことに3月20日にj享年67歳で他界され、24日(火)、18時からの通夜、25日(水)の葬儀に多くの印刷業界人が参列する中で、埼玉県深谷市のセレネホール深谷で喪主桜井真樹氏によりしめやかに行われた。桜井さんは文字通り水なしオフ輪を立ち上げた現場の技術者で、その功績をたたえられ、2004年5月12日、EWPA(欧州印刷水なし協会)から特別功労賞を授与された。桜井さんの基礎のもと、全世界に水なしオフ輪が30台設置されて行ったが、EWPAはこの点を高く評価したのである。日本WPAとしても、現役でご活躍のこの方を失ったことは大変痛ましい思いでいる。

桜井さんの功績を紹介したホームページを見ていただきたい。

2009年3月25日

このサミット会議で水なしの功績者に授賞


Julie LeonhardにWPAのVoyageur賞(熟達大賞)が贈られた。Julie が今でこそ有名になったバタフライ・ロゴの考えを発想してくれた。彼女の夫、Ted Weisswasserが代理受賞をした。
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第2のVoyageur賞は、日本の文星閣・社長・奥継雄氏に贈られ、五百旗頭氏が代理授賞した。
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オランダのCris Kempers(左)に環境達成のButterfly Vision Award(地域貢献賞)が授与された。
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Persistaence Award(精励賞)は水なしの可能性を30年間求め続けてくれたAmos Communicationsが受賞した。右から、アーサー・ラフィーバー、ブライアン・アモス、ハロルド・アモス
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2009年3月16日

「世界気候変動サミットIN USA」を開催

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Ms. Helene Gosselin, the Diredtor of UNESCO Office in New York

オバマ政権が誕生した米国で、にわかに環境印刷を鼓舞するイベントが2月27日(金)、イリノイ州のWoodstockで開催され、日本WPAを代表して事務局長が出席した。地元、米国は無論のこと、カナダ、オランダ、日本からの参加者で国際色のある会議となった。
メインスピーカーとして国連ユネスコのニューヨーク支部在籍、理事のMs. Helene GosselinがSkypeを通した、NYからの放映で、Global Compactの一環として、国連事務総長・潘基文氏が精力的に訴えている、Global Water Crisisについて、概要に触れてくれた。世界的に水問題を無視して我々は、企業活動を行うべきでなく、以下、グローバルな水の危機「変化の潮の最初の波」につき、その概要を伝える。

国連では、3月22日を世界水の日とする。人々が立ち止まって、黙祷を捧げるとは予想しないが、多分、そうなって行くのではないか。
20秒毎に、子供は上水の不足に関連する病気で死んでいる。それは毎年、途方もない150万の若者の命を落とすことを意味する。世界の25億人以上の人が衛生の最も底知れない基準の中で生きている。
彼らを助けるとは、死亡者数を減少させる以上のことを行い、環境の保護、貧困の軽減で、開発を促進するのに役立つだろう。
水が支えとなり、私たちはこれらの分野で多くの作業を行える。水は生き延びる上で不可欠なのだ。
油と違って、水の代用品は全くない。しかし、今日、新鮮な水資源を薄く伸ばして使っている。人口増加で、問題は、より悪くなるだろう。気候変動も影響するだろう。世界経済が成長するので、その渇望も起きてくる。
油のように貴重な資源への不足から、その獲得問題として、国境を跨いで出て転移する傾向が起きる。46の国の27億人が、気候変動と水の関連の危機で騒乱の危険性があると国連は警告する。さらに、56の国の12億人が政治的不安定の高い地域としている。それは世界の半分以上になる。これは貧富の差、北または南の問題ではない。
五輪を行った中国が、数百万立方メートルの水を干ばつにあえぐ数百人の北京へ何年も流入され続くと予想している。北アメリカでは、あの強力なコロラド川がめったに海に達しない。
水不足が合衆国の1/3とスペインの1/5にまで影響する。中央のアフリカでは、チャド湖の水はおよそ3000万人を支えている。しかし、過去30年間、干ばつ、気候変動、失策、および過剰使用により、以前の規模の1/10まで縮まってしまった。
私は、この秋にブラジルを訪問したが、アマゾンの主要な支流には、旅行をキャンセルしなければならなかった。それはすっかり乾燥していたからだ。
私は、過去1年間の気候変動に関する太鼓打ちならしてきた。私たちは、法的拘束力を持つ条約の温室効果ガスの排出を制限するには、京都議定書の有効期限が切れる2012年までに交渉を引き継ぐためのコースとして、「バリロードマップ」にその結果を示している。
今年、私は同様の取り組みにつき、ミレニアム開発目標についての各国の意識を高めることをする。とりわけ、いわゆるミレニアム開発目標の人々の半分のところで、2015年までに安全な水へのアクセスの削減目標を設定していただきたい。これは非常に重要である。
ときに、健康と開発の課題は、世界の人口の最貧-マラリアや結核などの病気に直面した時とか、食品価格の上昇を見ると、環境悪化の共通分母はしばしば水であることが判明した。
今年9月、私は世界中の方法について、特にアフリカでの目標を達成するために、ニューヨークでトップレベルの関係者を招集する。
一方では、水を管理するためのより良い戦略を考え、効率的に開始し、その使用にはかなり、共有してゆく必要がろう。
これは政府だけではなく、市民社会グループ、個人、およびビジネスにもかかわるパートナーシップを意味する。この目を覚ます初期段階に、私たちはいるのだ。
しかし、特に民間部門にはいくつかの明るい兆候が見える。企業は長い間、悪者として扱われていた。発電所からの煙突は私たちの空気を汚染して、産業からの流出物は私たちの川を損っていた。しかし、これは変化している。
ますます多くの今日、ビジネスは、問題発生よりむしろ解決の一部になるように取り組んでくれている。
今月の上旬に、国連グローバル・コンパクトのメンバー(世界の最も大きい自発的の企業市民活動イニシアチブ)は水の会議のためにニューヨークに集った。
その部屋に来た、企業の規模は約200カ国で約50兆5000億ドルの総額にもなった。
その主なテーマ: 水の単なる使用を超えて、水の管理を目指す
このコミットメントは、国連、政府や市民団体と協働して、地域社会の利益を確保しつつ、減少の一途をたどっている水資源を保護するために発せられたものだ。
すべての道のりは無数の小さな段階で構成されており、これらについても話をした。
ある大手繊維会社はどのように地方政府と農民と綿花栽培の流域保全に取り組むか、話したという。ジーンズデザイナーは、節水製品を目的として、冷水で洗濯し、吊るし乾燥することを、ラベル記載する計画をしている。取るに足りないものではあるが。
しかし、変化の流れの最初の波をと受け止める。

最後に、Gosselin氏は水を使わないオフセットを実践し、水資源の節減に尽くす我々の行動を激励してくれた。

2009年3月 4日

W2インキのVOC放散量はやはり低い 竹田印刷で実測

新しいバージョンのW2インキ(水洗浄性インキ) ナチュラリス100W2のテストを竹田印刷(名古屋市昭和区)で2月19日(木)に行った。DIC社、東レ株式会社、日本WPAから関係者が集まり、テストチャートで印刷を行った。新バージョン品の印刷適性と実用性の検証、ならびに、そのVOC放散量をも調べてみた。その値は添付資料のとおりである。
090219竹田印刷でのW2インキのVOC計測値.MDI
この機械が設置されている室内のVOC値はおおむね、11〜15ppmsを示していた。この時、各胴間、インキ壺上でVOCを計測したが、その値は15ppms内で室内に漂っているVOCちと勘案するとVOCはほとんど出ていないと推察できる。
途中、墨胴のブランケットを手洗いしたが、洗浄油を使うと瞬間的に1500〜2000ppmsの値を示したが、ほどなく減衰してくれた。しかし、印刷機周辺の洗浄液から揮発したVOVが漂っていて、先ほどの15ppmsとは違い、40〜90ppmsの値を示した。参考までに20分経過した時点で各所のVOCを計測したが、VOC値は減衰したものの、洗浄前と比べ数値そのものは上がっている。
最後にWW1でインキ洗浄を行ったが、そのVOC放散値は、132〜246ppmsと言うものであった。一般洗浄剤だと1500〜2000ppmsを示したので、1/8〜1/10という範囲に水洗浄性インキの洗浄は収まっている。
参考までに、近くに設置されていた、外国製の菊全8色機のユニット内のVOC値も測定した。すると、58〜500ppmsと言う値を示していた。これは一般インキを使い、規定5%のアルコール湿し液を使っていたが、湿し装置はたえず回転しているのでVOCが恒常的に出てしまうのだ。こと、VOC抑制の観点からみると水なし+W2インキは優れた印刷方式と言えよう。

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VOC計測班による計測風景

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新バージョンのW2インキ、実用性は十分うあるとの評価が出された

2009年2月25日

東海道新幹線に水なし印刷の広告が掲載!

2/1〜2/28の期間、東海道新幹線車内に東レ(株)が水なし印刷のプロモーションを展開している。
また、N700系では東京-新大阪間で電光文字広告も流している。
新幹線の車内広告は多くのビジネスパーソンの目に触れるため、印刷発注者の目に触れる可能性も高い。この広告では「水なし印刷」というキーワードの他、バタフライロゴのモチーフであるオオカバマダラが大きく掲載されている。
あたかもこれからの地球を案じて、バタフライがそっと見つめているかのようである。

東海道新幹線を利用する際は是非注目して頂きたい。

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2009年2月 5日

ゆるエコ”マガジン パゴパゴの発刊おめでとう

大変読みやすい、”ゆるエコ”マガジン、パゴパゴが東京ニュース通信社より2008年12月から発刊された。エコの素朴な疑問30は、ビジネスマンにとっての環境の常識が、分かりやすく記述されている。心より、このような雑誌の創刊を祝福したい。
「環境マーク、知らないと恥ずかしい?」のページで我々のバタフライマーク(ロゴ)が印刷関係の環境の他の二つのロゴとともに紹介していただき、感謝に堪えない。
ちょっと残念だったのは、バタフライロゴは日本では、2006年でなく、2002年5月31日の日本WPA発足と同時に、わが国では紹介されている。ところが、実質的には米国WPAが発足した1998年の翌年には、日本でもある自動車会社の環境報告書にバタフライロゴが掲載されていたのである。印刷の環境ロゴの中では、バタフライロゴは先導的な役割を果たしているわけである。
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2008年12月24日

藤田靖様、第10回 グリーン購入大賞おめでとうございます

10月24日(金)グリーン購入ネットワークGPNは、グリーン購入全国フォーラムin京都において、今年度のグリーン購入に関する優れた取り組みを表彰する『第10回 グリーン購入大賞 表彰式』が開催された。
今回、北海道GPN会員の、NPO法人コンベンション札幌ネットワークが、「大賞」を受賞された。その代表幹事を務められたのが、日本WPA会員・(株)プリプレスセンター社長の藤田靖様である。氏は昨年より、環境関係のことで海外視察、 グリーンコンベンション構想と地域貢献型カーボンオフセット事業に奔走されていたが、同志とともにその労が報われたのである。誠に、おめでとうございます。
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大賞を受けた藤田靖氏(中央)

NPO法人コンベンション札幌ネットワーク
●北海道洞爺湖サミットを契機に世界へ発信する日本初のグリーンコンベンション構想と地域貢献型カーボンオフセット事業

観光やコンベンションのグリーン化を推進すべく世界各国の情報を調査・研究し、日本で初めて「グリーンコンベンション構想」をまとめている。また、洞爺湖サミットにおいては、レガシー・カーボンオフセット事業を立ち上げ、ポストサミット後の地域循環型モデルとなる企業・学校・行政を巻き込んだ植林や間伐によるカーボンオフセットを行っている。
今後、国内で行われる各種会議等の開催時の環境配慮は当然考慮されねばならず、具体的な取り組みの実践、効果の検証等を通じてその活動の広がりが期待される。
≪受賞の一言≫
NPO法人コンベンション札幌ネットワークのミッションは、コンベンション業界(会議やイベント)を通して集客交流産業が活性化することにあ。北海道洞爺湖サミットが、世界的な環境配慮のコンベンションとして位置づけられたことは、このグリーンコンベンションが大きな評価を頂いたことと受け止めている。
カーボンオフセットはこれから様々なルールが検討さよう。自分たちは免罪符としての取組みではなく、地域への貢献、負荷をかけた地域へのお返しといった理念で、今後も活動を続けるとされている。

2008年12月22日

日本WPAのDM[印刷物作りにおけるCO2排出量削減のご提案」の返信webアンケート集計

日本WPAはエコプロダクツ2008開催直前に、エコプロ展の出品案内をかね、上場会社、前年度エコプロ展出品会社、今年度出品会社、会員企業、5303通のダイレクトメールを行った。3つの質問への回答は次のようなwebアンケート集計の回答を得た。

アンケートの集計結果と円グラフ.MDI

●お使いの印刷物でもCO2削減が図れるようにしたいですか? の設問に対し、ぜひ進めたいとする回答は、35%、中立見解が57.5%となっている。1/3以上の会社がCO2削減の印刷に取り組もうとしている。また、様子見・中立が半数以上を占め、このCO2見える化の提案ができ、先行の1/3層が走り出すと、早い時期にこれが進む見通しが高いと見る。
●つまり、この動きに、我々日本WPAは、前向きに取り組む時期にあると分析する。
●水なし印刷の認知は、環境報告書ベース上の認知度から見ると低い、1/3以下の値となった。
バタフライロゴの認知はそれより低い、1/4ぐらいの値となった。
●一般商業印刷バイヤーへはさらに一層、バタフライの認知の啓もうを行う必要がある。同時に、会員企業も一層の働きかけをしていただくことを切望する。面白いことに、バタフライの認知度以上に、印刷バイヤーはCO2見える化への取り組み度合いが高いのである。見方によれば、CO2見える化への取り組みはバタフライロゴと対にして行うのが正解ではなかろうか。
●webアンケートを使うと、CO2削減トークにつなげられる、大きなツールとなる。このとき、アンケート印刷の加工度を我々は失うので、逆に、アンケート集計まで含めた印刷フルフィルメント・サービスを印刷バイヤーに提案する必要がある。

2008年12月12日

PrintFullfilmentService社で年率30%の伸張をはかる、印刷業の成長の姿を見た


日本WPAのweb-to-print米国見学団、10名はGraph Expo 2008展の見学を兼ね、LouisvilleにあるPrintFullfilmentService社(PFS社)を10月28日(火)に見学した。PFS社は全米のweb-to-print portal(印刷ネット通販)の第2位のサイトのOvernightPrint.comの子会社・印刷工場で、この分野こそ、印刷業の成長分野であるとの実感を得るものであった。OvernightPrint.comは年率30%の成長を図り、今や、米国だけでなく、ドイツ、英国、フランス、オーストリア、ロシア、ポーランド、アイスランドの7カ国でサイトを開いていて、来年はイタリーとスペインへ進出するという。
昨年、IGAS展で我々は、Mozaic社の社長・Dale Fordを招へいして、米国での水なし印刷の実情の講演をいただいた。IGAS展では、OvernightPrint.comを作り上げた主、カリフォルニア大学の電子工学を修めた、弱冠、34歳の大男、Farheap Solutionsの社長、Bred Heapが見学に来ていた。偶然の遭遇にして、二人は意気投合し、54歳のDale Fordが印刷ネット通販を始めたばかりの、Bred Heapの手助けをすることになった。BredはIT周りでは優れた才能を持つが、印刷ものづくりでは素人でDaleのような人材を欲しがっていたのだ。
Daleは間もなく、Mozaic社を去り、PFS社を設立する。ちょうど、Bredがドイツでの通販サイトを立ち上げていて、ドイツで印刷工場の建設をする時であり、Daleはドイツに渡って、新しい印刷工場を立ち上げる。このドイツのOvernightPrint.comの印刷通販サイトは、この10月で1年を迎えたが、採算分岐点に到達したというから驚異である。
OvernightPrint.comのビジネスモデルは、大変斬新なものである。Bredは数年前、ある印刷会社から受注を請け、印刷通販のweb-to-printサイトを構築した。出来上がったものを注文主に見せたところ、そんな高くつくとは法外と、クレームをつけられた。Bredは怒り心頭に来て、ならば売らないといい出し、自分でこのサイトを運用して印刷ネット通販を開業してしまった。これが今日、年商、150億円企業まで成長をはかったのだ。まだまだ、伸びる余地は無限にあるとしている。ほどなく、欧州のある有名な印刷ネット通販サイトを取り込むようであるし、いずれは対面印刷販売の分野へ進出しようとしている。
OvernightPrint.comは日本の著名な印刷ネット通販サイトと違い、SOHO層を相手にしたBtoCの形のものである。顧客の年代としては、30歳代前後と言うところか。知名度をはかる手立てとしては、Googleの検索広告へ今まで、総額1億円を投入している。Google Matrix(SEO対策)そのものが営業部隊と位置付けている。営業マンを雇えば、毎月、固定給を支払わねばならないが、Googleではスポット的に費用をかけるだけでの変動費ですみ、これがネット通販の良さとしていた。
OvernightPrint.comのグループにはコンピューター技術者が120名いるとしていた。サイトの少しだけの使い勝手の悪さが商売に響くが、自社で手勢を抱えているため、迅速な修正対応ができる。また、サーバーの不具合が生きても、30秒以内にバックアップが立ち上がる仕組みを作り上げている。
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カラット印刷機(菊半才・キーレス・アニックスインキング・水なしDI印刷機)が4台

PFS社の中を見学させていただく。何と、水なし印刷で印刷現場を固めていた。Rapida74G-5+coaterが1台、Karatが4台、それに最近、Rapida105-8+coaterを入れたのだ。74GとKaratはキーレス・アニロックスインキング方式で、壷はまったく平らにして印刷している。付け合わせは独自に開発した、面付けソフトにて、壷が平らな状態で印刷ができる仕組みにしている。完璧なCMSがとられていて、どの台の機械で刷っても全く同じ再現性が出るのだ。そのために、温度湿度感知センサーを印刷工場内の随所にめぐらし、コントロール室で常時監視している。1カ月に1回、テストチャートの印刷をして、狂いを修正していた。納品されるインキについても、色相点検までする厳格さである。
水なしを使う理由は、印刷時の変動要因が少ないからである。また、アニロックス・キーレスインキング装置は水なし印刷ですると安定してくれ、抜群の前準備に早さと、複数印刷機間のCMSが取りやすいとしていた。名刺だと、67丁、はがきだと18丁付け合わせをして印刷しているが、面損が起きにくい方式が水なしなのだ。ヤレは10〜15枚ですみ、いきなり本紙刷りに入れる。
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名刺は67丁の丁付けで印刷、ゴーストリピートマークは皆無、壷は平らにして刷る

同社のIT管理室は圧巻であった。進行管理は無論のこと、工場内の全温度・湿度を管理していて、このデーターがサーバーに蓄えられ、日々の温度湿度管理をすることは無論、管理精度上げた、事故の起きない新方式の編み出しに役立っている。物流コンベアーの遠隔カメラでの物流の監視もここで行っている。ITと印刷技術の究極の融合の姿を見た。
通販である以上、複数商品の受注が多く、先に出来上がった商品を一時商品保管のための中間倉庫の必要性が出てくる。この倉庫は、加工室の上の中2階に設けていて、中間品の入庫、そろった商品の出庫は、伝票なしのPC上での管理で、完全なバーコード管理になっていた。
3直交代制でまさに、Overnight(48時間以内)で出荷できる仕組みを作り上げている。Louisvilleに拠点を構えたのは、ここがUPSの中継地(エアーハブ)で、夜中の1時集荷の飛行機便に乗せると、全米にこの日の朝、10時には荷物がつけられるのだ。これがシカゴ市だと、夜10時が締め切りとなる。
工場内の素晴らしい仕組みについては、11月20日に開催される、第15回セミナー見学会でより詳しくご報告させていただく。

2008年11月 1日

水なし印刷がきっかけで東レが国連から表彰

10月23日、国連の「ヒューマニタリアン賞」を水なし平版の製造メーカーである東レ(株)が受賞した。

同賞は、遡る1996年から国連関係者の活動に対して授賞されていたが、2005年からは、2000年国連ミレニアム・サミットで採択されたミレニアム・ゴール(Millennium Development Goals; 2015年までに達成すべき21世紀の国際社会の8つのゴール)から、毎年1つのテーマを選び、国連関係者にとどまらず、その分野で大きな貢献が認められる企業・個人・団体へ授与されるようになった。
 表彰式は、毎年、国連デー(10月24日)前後に国連本部で開催されるUNA-NY主催のアニュアル・パーティーにて行われた。

受賞の経緯としては、2007年アニュアル・パーティーのプログラム製作に際して、同年のテーマが「水問題」だったこともあり、東レは、VOC(揮発性有機化合物)の発生量を大幅に抑制すると共に、回収廃液を発生させずオフセット印刷できる環境配慮型製品「東レ水なし平版」によるバタフライロゴ付き印刷物で協力した。それがきっかけとなり、当社の省エネ・温室効果ガス削減に貢献する炭素繊維事業や水処理事業に対する取り組み、並びに「東レ水なし平版」をはじめとする環境配慮型製品群の開発などについて評価され、2008年の受賞候補に挙げられた。

詳細→http://www.toray.co.jp/news/manage/nr081020a.html

2008年10月24日

笹徳印刷がW2インキをテスト、そのVOC値を測定

愛知県豊明市の笹徳印刷の商業印刷部工場を訪問し、インキメーカー、版材メーカーの方々と協調して、10月20日、バージョンアップされた水洗浄性インキ(W2インキ)の印刷テストと同時に、W2インキのVOC放散量測定を行った。
春先にW2インキのリリースバージョンで第1次テストを行ったが、地汚れ、艶不足、インキが堅いことによる着肉不良の難点が露見され、その改良が待たれていた。今回のバージョンでは、メーカー側は一連の社内でのテスト、一部顧客での先行テストを踏まえ、商用として使えるとの確信のもとに提供された品物であった。
テスト版としては、昨年度のある会社の環境報告書を使ってみた。空のグラデーションのかかった模様、軽い写真模様にして、局所に暗部が詰まった車のグレーバランス写真があり、他方では森林模様が描かれていた。これをまず、最初に、通常の水なしインキを使い菊全5色機で印刷する。用紙はFSCと再生紙のミックス品の特殊な用紙であった。工場内は無窓・密閉型工場で気密度の保たれた工場である。
洗油で自動ブラン洗浄をかけた後で、印刷テストにかかったため、洗油の残留VOCが拾われてしまったのは残念であった。昼休みを経て、それが落ち着いた時の測定値は(以下数値はppm)
フィーダー部 32.5、第1胴(から胴) 28.3、第2胴(墨版) 59、第3胴(藍版) 52、第4胴(紅版) 52、第5胴(黄版) 53 という値を示した。
ちなみに、同室内の反対列に配置されていた菊判歳5色機(水なし専用)のVOC値を計測した。
第1胴(墨版) 38.4、第2胴(藍版) 47、第3胴(紅版) 37、第4胴(黄版) 35、第5胴(ニス) 37と言う値であった。 
通常の水なしインキでの印刷を確認してから、比較資料として取り置き、インキ洗浄にかかる。このとき、洗油がローラにかかり、インキ洗浄を行うが、大量のVOCが飛散された。各胴から3000ppm台と言う値が出て、ピーク時の値は4500ppmを示した。
次に、W2インキと入れ替えをはかる。暗部のインキが着肉不良気味に見え、00ワニスを墨インキに若干投入する。微妙な森の色の再現不良が気になり、紅と藍インキに00ワニスを滴下して着肉性を高めた。
W2インキでのVOCを測定する。洗油洗浄の直後に、W2インキを投入して印刷したため、刷り出し当初は、VOCを拾ったが、インキの調肉に当たっている間に落ち着いた値になってくれた。その測定値は:
第1胴(墨版) 44、第2胴(藍版) 50、第3胴(紅版) 46、第4胴(黄版) 36、
この値では通常の水なしインキとW2インキとの優位差が見られない。ただし、W2インキはMethod21から見ると、鉱物油が入っていないため、VOCの発生が本来は少ないはずである。洗油の残留の影響があったと考えられる。
比較のために水系洗浄液WW-1でインキを洗浄し、その時のVOC値を測定した。その結果(以下数値はppm)、
第1胴(墨版) 257、第2胴(藍版) 382、第3胴(紅版) 415、第4胴(黄版) 277、となり、洗油洗浄から見ると1/10以下を示してくれた。
水系洗浄液と言うだけあり、洗浄後の仕上げ洗浄に、水を数滴ローラにかけて残留インキを落としてくれる。
総評としては、艶は以前のバージョンから見ると数段改善された。工場内使用条件に合わせての調肉をした形で出荷してくれると一般水なしインキと同列に扱える、VOC抑制の効果には目立ったものがある、と見た。
このテストの自信のもとに、来年度の環境報告書にはより進化した形を整えたいとしていた。
なお、日本WPAはこの水洗浄性インキの製品化のコーディネーターとしての責務から、会員企業への一層の普及を図るため、W2インキに関するアンケート調査を実施している。

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W2インキのVOC発生量の計測風景

2008年10月20日

業態変革セミナー大会で事務局長が講演

株式会社桜井グラフィックシステムズは、平成20年9月25日から、27日(土)の3日間、東京本社で業態変革を実践するセミナー大会を、サクライ最新鋭機トライアル展と併設して開催された。セミナーは著名6氏による実践的な講演内容、そのものであった。来場者は3日間で300名を突破し、遠くは熊本からも来場された。27日(土) 13:00から1時間半、日本WPA・事務局長が「印刷業界が直面する環境規制について―なぜ、水なし印刷が着目されているか?」と言う演題で50名の来場者を前に、講演が開催された。
東京都では光化学オキシダント対策として、過去に自動車の排ガス規制など精力的に実施し、成果を見たものの、VOC削減を図らない限り、根本対策に到達しないとの観点から、都内の蒸発系固定VOC発生源への踏み込んだ対策姿勢を見せている。2012年まで平成12年度のVOC排出量の30%を削減すべく、法規制、自主的取組の推進に当たっている。このVOC発生源の主要産業は1に塗装業、2に印刷業、3にクリーニング業となっている。いずれも、生業で成り立っている業界で、産業を生かしつつ、環境改善を図るべく、切々たる思いで当該業界への啓蒙に当たっている。我々はこの事態をチャンスととらえ、積極的に既存設備での水なし化を図ることでの、都内印刷業者のVOC削減につながることにもチャレンジしてみたい。昨年、水洗浄性インキW2インキと水系洗浄剤WW-1を発表したが、VOC排出量が従来法に比べ1/10になる環境性能を世に訴えたが、この普及に向けても取り組みたい。
このように環境を新しい価値として印刷製品を作り上げ、消費者、企業に訴えることに我々の生き道が見える。CO2削減の観点からも水なし印刷はすぐれものであり、今年度6月、水なし印刷Kg-CO2削減計算モデルを発表した。我々は目下、LCAを自らの手で算出する力をつけ、いかにしてCO2削減につながる、印刷設計ができるかにチャレンジングしてゆく。
10月26日から、日本WPAは団員10名で、米国web-to-printツアーに出かけるが、米国で第2位の印刷通販サイトOvernightPrint.comを見学してくる。同社はヤレ率の低い、付け合わせ印刷の方式としてUV水なし印刷をダイレクトドライブ方式の機械でこなしている。小ロット、UV、高精細には水なし印刷がより適しているとの実践を我々の目で確認してきたい思いでいる。
環境価値に切り込む熱い思いを込めて講演させていただいた。

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桜井グラフィックシステムズ・業態変革セミナー大会の風景

2008年9月28日

印刷業者は情報流通の先兵として襟を正したい

ある県が環境白書を刊行したものの、請け負った印刷業者が結果として、バタフライロゴをスキャンして無断使用し、虚偽の申告をしていたことが明るみに出た。せっかく作った印刷物は商品の性格上破棄すべきものでなく、一部を差し替えすることで使用することとなった。再生紙偽装、インキの表示の一部偽装などでこの春先、メーカーのモラルが問われた矢先である。また、今現在、食品の不正転用などの事件が起き、食品流通業者のモラルが大きく問われようとしている。
印刷業は情報流通の先兵として、社会正義にのっとり行動することに存在価値があるものの、発注者に虚偽の申告をし、自らの持つ技術を悪用して偽装商品を作りだす事例がまたしても出てくれた。情報のハンドリングを任される我々こそ、信頼と公正に基づく仕事運びの上に成り立っている。印刷人として誠に残念で恥ずかしい次第である。

このことを伝えた新聞記事

2008年9月17日

日経エコロジー10月号に蝶々ロゴが紹介

日経エコロジー10月号にバタフライロゴ並びに、W2ロゴがECOニューフェース欄に紹介された。水で洗い流せるW2インキの併用で印刷工程のVOC発生量を9割削減、と言う製品特長を取り上げてもらった。 以下は、その記事内容である。
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2008年9月 5日

環境にやさしい、人にやさしい西武百貨店の環境・社会活動報告書2008

A4サイズの36ページ建て西武百貨店の環境・社会活動報告書2008は大きい活字で、大変読みやすい、わかりやすいレイアウトでまとめられていた。よく見ると、裏表紙に環境の3点ロゴが明示され、「本報告書は、環境に配慮したFSC認証紙を使用し、大豆インキを使って、水なし印刷で印刷しています。」とあり、さらに、「水なし印刷とは、従来のオフセット印刷の原理を使い、VOC(揮発性有機化合物)とCO2(二酸化炭素)を削減する環境に対応した印刷物です。」と注釈を明示されていた。環境にやさしい、人にやさしいとうたうだけあり、消費者により理解してもらえる細かい配慮がなされていた。
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2008年8月25日

米国・印刷ネット通販の先端工場とグラフエキスポ展の見学ツアー(10月26日〜10月30日) 定員到達につき募集締め切り

先進国の印刷界が行き止まり感のある中、印刷ネット通販は注目に値するブレークを起こしつつありる。わずか4年間で年商・150億円企業に成長した、米国のOvernightPrint.comのLouisville工場の見学会を10名に限って行う。創業者の若者Bred Heapがシリコンバレーでソフト会社を立ち上げ、印刷ネット通販に狙いを定めたのが、4年前。Googleでの思い切った先行投資の宣伝が功を奏し、米国のSOHOから直に端物印刷を集めるビジネスモデルを作り上げた。今では、勢いをつけ欧州へも進出している。Web上には日本で考えられないぐらいの多くのテンプレートを用意し、さすが、コンピューター屋の知恵で、素早い動きで注文模様を探し出せ、注文をかけると自動付け合わせで大判水なし版に焼き付ける仕組みを作り上げている。しかも、Insta-Proofという仕組みで、発注者のPC上で及第点の色校が確認できる無償ソフトを用意している。カラー名刺が100枚で9.9ドル。しかも、スポットニス引きを無償で行ってくれると言う破格の値段にして質の高い商品を提供してくれる。なぜ、水なし印刷を使うのか、どのようにしてこのビジネスモデルを作り上げたのか、社長・Dale Fordが熱く見学者に説明してくれる。
グラフエキスポ展ではデジタル印刷とパーソナライズドURLによる、アンケート回答の仕組みを打ち出した、MindFireの素晴らしいソフト。これはCRMと連動するので注目されている。さらに、Responsive Solutionのweb-to-print周りのソフトが見ものである。Drupaではなかった、web-to-ptintの先進国・米国のソフトをぜひ、勉強してきたいものだ。

以下の日程で行う。定員に達したので募集締め切りとさせていただいた。
10月26日(日) Narita10:45発、Chicago08:15着 NH0012便、着後ホテルに入り、
        午後  McCormic Place でGraph Expo展を見学
10月27日(月) 終日  McCormic Place でGraph Expo展を見学、またはシカゴ市内印刷
            工場見学
10月28日(火)Chicago10:50発、Louisville KY 13:05着、UA6760便、
        着後  OvernightPrint.comを見学
            2929 Magazine St.Louisville.KY 40211
            夕食会 Dale Fordを囲んでの質疑応答
10月29日(水)Louisville KY08:00発、Chicago08:33着、NH7791便、
        Chicago10:45発、成田に向け出発、NH0011便、
10月30日(木)Narita14:00着

なお、帰国後、報告会を開催させていただく。

2008年8月20日

日本WPA定例理事会で諸材料値上げにつき討議

日本WPA理事会は8月6日(水) 午後4時から理事・事務局14名の参集のもとで開催された。
東京国際ブックフェアー2008の出展結果報告、2008NEW環境展OSAKA(9/18〜9/20)への出品計画、PRIMEDEX TOKYO 2008(9/18〜9/20)への協賛出品計画、第15回セミナー見学会の日程調整につき、討議した。緊急動議として、最近の諸材料値上げの現状分析をする中で、水なし版の値上げの意向が、わが協賛会員の一員から出ていることが判明した。値上げ幅の意向はかなりの数字らしく、価格転嫁がしにくい印刷会社の立場から、この問題の討議が図られた。昨今の、原油価格、アルミ素材の高騰の状況は仮に理解しても、上げ幅の圧縮をこの理事会ではできる限り抑え込むことを当該メーカーに要請した。本件につき、奥継雄副会長が日本WPAの折衝窓口となり、当該版材メーカーとの値上げ幅圧縮の折衝をすることとした。
米国で最近、伸びている、web-to-printの実態をいち早く、勉強すべきとの意見が出され、Graph Expo2008展に合わせて、年商150憶円のネット通販ビジネスを水なし印刷で立ち上げた、OvernightPrint.com( ケンタッキー州、Lousville)を見学する緊急見学会を開催することを決議した。
その後、環境コンサルの寺田勝昭氏から「印刷界における最近の環境問題」につき、ミニ講義を受けた。

2008年8月10日

VIM TechnologiesのZeev Savion氏が訪日

VIM Technologiesは水なし版の数少ないメーカーの1社で最近、欧米ではDI印刷機用の版でシェアーを伸ばしてきている。7月22日より26日まで日本市場の水なし印刷の状況の市場調査と、顧客の声を聞くために、同社CTO(技術責任者)のZeev Savion氏が来日し、日本WPAとの交流、水なし印刷会社を訪問し、我が国の水なし版の普及の状況を確かめてくれた。同社の製品は東レ版、プレステック版に次ぐ、第3の水なし版メーカーで、水なし印刷の普及のためにはぜひ、このメーカーの活躍をも期待したいものでいる。
同社のアブレーション技術、MMOはユニークな構造にして、そのシリコーン塗装も独創的な手法で行っていることが披露された。合わせて、日本の水なし印刷業者の技術水準の高さをも評価してくれた。
同氏は大のカメラマニアで行く先々で、炎天下にかかわらず、日本の風景、日用品を写真撮影していた。同社の製品の品質を見極め、日本市場への参入の道を支援し、水なし印刷の材料選択の幅を広げるようにしたい一心でいる。
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来日したZeev Savion氏、水なし印刷会社を精力的に訪問してくれた

2008年8月 1日

バタフライロゴとW2ロゴが日経ビジネス誌に掲載される

洞爺湖サミットの開催に合わせ、世の中が環境への関心が高まる中、日本WPAは環境対応で優れた特徴をもつ水なし印刷を広くビジネスマンに知らせるため、バタフライロゴとW2ロゴの一層の浸透を目指し、日経ビジネス7月7日号に見開き2ページの新市場戦略(記事体広告)シリーズの一端を担って掲載された。
日本WPAの誕生以前から、W2インキの輸入折衝を目指した副会長・奥継雄氏のその環境対応印刷への熱い思い、足かけ6年を経て、やっと実用品の開発にこぎつけた苦労談。また、まだ需要量が少ない中で、割高感のあるインキにかかわらず、積極的にこのW2インキ印刷物を商品化し、ネット通販に当たっている京都市の(有)モジテックの思い入れの話などでまとまっている。
30万のビジネスマン読者へバタフライロゴ・W2ロゴの本意を伝えたい思いでいる。
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バタフライロゴとW2ロゴの見開き記事体広告が掲載された日経ビジネス7月7日号
日経ビジネス7月7日号に掲載された新市場戦略の内容.pdf

2008年7月 5日

水なし印刷CO2排出量削減計算モデル  水あり印刷と水なし印刷の比較表

NEW環境展(6月3日〜6月6日・東京ビッグサイトで開催)で、日本WPAは水なし印刷CO2排出量削減計算モデルを発表したが、役所関係者、企業、研究機関の来場者から多くの好意的な反応をいただくことができた。低炭素化に向けた取り組みは各関係者は大変熱心で、昨年とは大きく違う反応を見させていただいた。我々も一層の精進を目指して進みたい。
この計算モデルをよりご理解いただくため、水あり印刷と水なし印刷とでのCO2排出量の比較表を添付ファイルの通り作成した。ご覧いただくとありがたい。
CO2排出量比較計算.PDF

2008年6月12日

日本WPA臨時理事会が5月9日(金) 東レ本社会議室で開催

洞爺湖サミットでの主要テーマ、CO2削減に我々印刷人がどのように取り組めるか、その基礎となる「CO2排出量削減の計算モデル」を水なし印刷で算出し、その優位性を示す、計算モデルの検討という趣旨であった。モデレーターの清水印刷紙工(株)・社長・清水宏和氏が作り上げた原案の内容を精査することから討議が始まった。印刷方式を比較し、観念論・概念論でなくKg-CO2と言う指数上から、環境への優しさを説く手法を打ち出すのは、我々が業界では始めてであろう。
水なし印刷では従来方式と比べ水を使わないということはKg-CO2負荷からも大変重要な要素となる。
従来印刷では、IPAの湿し液への使用という問題が付きまとうが、これとてKg-CO2がかかる。
湿し液廃液の処理については、中和、加熱蒸発、残留物の分離と複雑な工程を経て処理されているが、Kg-CO2負荷が当然かかるものである。
これらの従来印刷方式でのKg-CO2負荷は水なし印刷では一切生じない。
清水氏原案の内容を精査し、NEW環境展での出品に合わせて、日本WPA「水なし印刷CO2排出量削減の計算モデル」≪Ver1.0≫を発表することとした。
この背景として、単に「環境に優しい印刷方式」と観念論・概念論での訴求では、印刷ユーザーに説得しきれない時代となってきた。より客観性の明示、数値での説得がますます求められている。
さらに、東京都の認識ではないが、VOC削減問題でも中小企業の分野での削減が図られていないとの指摘で、いまこそ中小企業の我々が、意識を持って真正面から環境問題に取んでこそ、我々の地位が築け、未来が開けるとの視点を持ちたい。

2008年5月11日

東京都が分かりやすくVOC削減対策をイラストで解説

このイラストは一目で見てすぅ〜と頭の中に入るものである。実に分かりやすいし、問題点もしっかり表示されている。要は産業人の我々、特に中小事業者が問題意識を持って取り組んでこそ前進が図られ、ビジネスチャンスも出てくるものであろう。
都VOC対策-イラスト解説.pdf

東京都VOC対策ガイドがネット上で出版されている。
・このガイドは、工場からのVOC排出を削減するための具体的な抑制手法をまとめた「工場内編」と、屋外塗装においてVOC発生の少ない塗料を選択するための情報を整理した「屋外塗装編」に分かれている。
・事業者の方々が効果的な排出抑制対策に取り組めるよう、技術的な側面から役立てていただくことを目的として作成している。
・工場内編は、塗装、印刷、金属等表面処理(めっき前処理の脱脂洗浄等)、ドライクリーニングの4分野を対象としている。印刷人の我々は必見の解説書である。
印刷編の17ページに水なし印刷がとり上げられていた。
東京都guide印刷編.pdf

KBA drupaコンファレンスが明治記念館で開催される

4月25日(金) 午後3時より5時まで、東京都港区の明治記念館で表題の催しに60名が参加して開催された。KBA本社・シニアセールスマンージャー・Gunter Noll氏が「drupa2008のKBA展示ブースの紹介」「その見どころ」を2時間にわたって話してくれた。
16号館に陣取ったKBAブースの主要部は2階建ての造作になっていて、赤色のアイキャッチ文字・people & printが目印となっている。ブース内にはWaterless Centerを設け、ここにはGenius 52UV枚葉印刷機(水なし・キーレスインキング装置)、Rapida74G枚葉5色印刷機(グラブフロー・キーレスインキ装置)、74Karat印刷機(DI装置搭載・グラブフローインキ装置)、コルチナ水なし新聞輪転印刷機のユニット、比較のためのコマンダーCT新聞輪転機のユニットが展示・実演される。また、注目の新製品、ダイレクトドライブでニップトロニックが搭載されたRapida106が紹介された。さらに、ワークフロー、JDFの面倒を見る技術コンサル会社・KBA Complete社の設立が披露された。
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drupaでのKBAの見どころを講演するGunter Null氏

2008年4月25日

Yano Report 2008.3.25 〜水なし印刷の現状 Pa r t2~

Part1(3/10号)では日本WPAと東レの取り組みを中心に、水なし印刷を取り巻く状況を紹介した。この号では、実際に業務を行っている日本WPA会員の印刷会社の取り組みを紹介する。

久栄社

水なし印刷効果で売上増
80年代より全台水なし専用設備整える

久栄社は、1930年創業以来カラーオフセット印刷において、企画デザインから製版、印刷、加工、発送まで印刷の全てのプロセスを自社グループ内で一貫して行っている印刷会社である。
水なし印刷の導入は、1986年に前社長(現会長)の指導のもと行われた。導入当時から全台を水なし印刷機仕様に替えるという抜本的な改革を行った。これには、スキルレス、高品質といった仕事に直結した水なし印刷の利点を活かしたいという意図があった。もう一方の環境面という部分には注目していなかったという。当初は新しい印刷方式であったため、製版様式が合わなかったり、印刷トラブルが多発したりと苦労したが、その試行錯誤の中で、環境面での利点に気づき、独自でマークを作成し、営業を行った。90年代に入り、アメリカでWPAが創設され、日本でもにわかに水なし印刷が注目され始めた中で、東レからWPAの紹介を受け、2000年にはWPAに加盟する。2002年には日本WPA設立に貢献する。また水性ノンVOCをサカタインクスと共同開発し、国内印刷会社の中で3番目の早さでFSC森林認証も取得した。現在は、水なし印刷、大豆油・ノンVOCインキ、FSC認証用紙の3点セットで、「環境対応印刷」を売りに営業活動を行い、売上を伸ばしている。
2007年度(2007年11月期)の売上高は、33億5,200万円で、そのうち印刷業での売上は約9割を占める。水なし印刷の売上高は約16億円で、印刷業全体の売上の約53%を占める。2006年度(2006年11月期)の売上高は32億5,600万円、水なし印刷の売上高は約15億円であり、前年同期比は全社売上で2.9%増、水なし印刷の売上で6.6%増とともに増収している。水なし印刷の需要増が全体の売上増に貢献している。水なし印刷における営業体制は、専用の新規開拓部隊が東京本社に2チームあり、1チームあたり4〜5人体制となっている。既存の取引先には営業部の各担当が対応している。水なし印刷設備は千葉第一工場にあり、枚葉印刷機が4台入っている。同社の設備は、枚葉印刷機のみであり、他の印刷方式の仕事や容量オーバーの場合は、外注している。今後は、08年5月に菊全判の1色機を導入し、単色モノの印刷効率を上げる構想を持っており、また6月には、老朽化に伴い四六全判を入れ替える予定である。
受注している印刷物は、IR関係のパンフレットや環境報告書が主で、民間企業のほかに官公庁の仕事も請け負う。ただ、官公庁の入札資格はグリーン購入法が基準となる。そのため、水なし印刷の利点を活かし切れない(水あり印刷でもその対象項目はクリアできる)面もある。映画関連の印刷物は、全社の売上で約3割を占め、水なし印刷の品目別売上推移では42%増だが、これはあくまでも全台水なし専用機である社内で印刷されているということであり、現状は、顧客からの水なし印刷指定(バタフライマークの使用要望)はほとんどない。最終ユーザーに捨てられにくいという特性上、制作時には「丈夫」「劣化しにくい」ということに焦点が当てられていると思われる。
SP関連の印刷物は、種類、量が多く、顧客側も数社に発注しているケースがほとんどであり、バタフライマークを統一して付けられないという点から、なかなか水なし印刷の需要が高まってこない。発注価格の整合性や古くからの取引関係による信頼感などから、顧客が発注先を代えることは容易ではない。それよりも、水なし印刷を普及させることが、受注品目の幅を広げると考えられる。
顧客を業種別に見ると、製造業が58%と半数以上を占める。近年は、この製造業での水なし印刷需要が伸びてきている。主に電機メーカーや自動車メーカーなど。サービス業ではまだ需要は少ない。あくまでも同社は、環境対応印刷を押し付けるのではなく、ニーズに対応する姿勢で営業活動をし、今後は需要が増えているIR関係のパンフレットや環境報告書での受注量を増やしていく方針である。
印刷資材については、水なし版は東レの各種を使用している。今後は、07年9月のIGAS2007で出展されていた水なしケミカルCTP版「INNOVA(イノーバ)」に注目していく。この版をPRしていくことによって水なし印刷の環境保全への貢献度のPRにつながると考えている。インキはサカタインクスの「ダイアトーン水無しエコピュアSOY」と東洋インキ製造の「アクワレスエコーネオ」、大日本インキ化学工業の水なし専用インキを使用している。2002年にサカタインクスと共同開発した鉱物油を含まない100%植物油配合の水性ノンVOCインキ「ダイアトーン水無しエコピュアSOY CL」の使用量は、同社が使用している大豆インキの10〜15%とまだ少ない。環境対応印刷をさらに追及するにあたって、このインキの使用量を増やすことが課題とも言える。
現在、印刷物を制作する過程に対応した認定マークが多いが、同社は、今後印刷物の後処理についても環境に対応していく必要があると考えている。印刷物は古紙として再生されるが、その品質ランクが印刷物を一目見ただけで分かるマークの提案を進めており、印刷産業の環境対応への新たな方向を探っている。
同社は、環境に対する社会的意識の高まりを背景に、水なし印刷のニーズは今後もさらに増えると考えている。そのニーズをしっかりと掴み、受注につなげる戦略をたてる一方で、環境対応印刷と並び、新たな柱として「色覚ユニバーサルデザイン」を加えていく。現在、色覚障害(色覚不足)者は男性の20人に1人、女性の500人に1人の割合と言われている。日常生活で支障をきたすということもないため、自覚している人は少ないようだ。この割合を見るとその必要性は十分あると思われる。具体的には、自社、他社問わず制作された印刷デザインを同社所有の「色覚ユニバーサルデザイン」対応設備を使い、誰にでも見やすい、正確な情報を得られる印刷デザインになっているかを検討し、チェックを通った印刷デザインには、同社独自のマークを付けて認定する。この「色覚ユニバーサルデザイン」を加えることによって、同社の進めている環境対応印刷と合わせて社会環境、自然環境の双方に配慮した印刷物の提供を実現する。これにより更なる拡販を目指すとともに、環境対応型印刷会社として、他社との差別化を図っていく方針である。


水なし印刷の現状についての
まとめとその展望

昨今の環境に対する社会的意識の高まりにより、顧客側からの水なし印刷のニーズは確実に増えている。サーマルCTP化が進み、刷版時における調子再現性が上がったことにより、水なし印刷の品質が受け入れられ易くなったということも要因の1つにある。しかし、その用途はIR関係や環境報告書などまだまだ限定的であり、今後、バタフライマークの使用を他の品目に広げることが更なる普及につながると考えられる。
水なし印刷の導入ペースは、需要があるにもかかわらず、やや鈍い。その要因の1つにコストがある。版材料費自体は水あり版とはほとんど変わらないが、市場に出回っている数の差がその価格差(水あり版の1.2倍〜1.5倍の価格)の要因となっている。版メーカーが東レ1社に限られていることもコストが下がらない一因であろう。また、冷却装置の後付けもコストが高い。ただ、ここ4〜5年に販売された水あり印刷機にはあらかじめ、この設備が搭載されており、この冷却装置の有無が水なし印刷導入数の分岐点に成り得る可能性はある。資材、印刷機単体で見るとコスト高が目立つが、実際は、トータルコストでは水ありとほぼ変わらない域まで来ている。この先、ケミカルレス版の登場により現像液も不要となり、利益率ではむしろ水なし印刷に軍配が上がっていくとみられる。コスト高というマイナスイメージを打破するためには、今後は、経営コンサルティング要素を含んだ普及活動が必要になってくると思われる。
他の要因としては、印刷会社の水なし印刷に対する意識の問題である。版やインキの品質は向上しており、以前に比べて運用性は上がってはいる。しかし、実際はまだ水なし印刷は難しいという意識が印刷会社間ではあるようだ。それは、業界内の「印刷文化」が影響している。初期設定さえ整えれば数値を管理していくだけで品質を保つことのできる水なし印刷を「管理印刷」とすれば、水あり印刷は印刷オペレーターによる「熟練印刷」である。その「熟練印刷」への慣れが、数値管理に対する苦手意識を植え付けたと同時に、新たな印刷方式である水なし印刷の参入を妨げてもいる。この苦手意識をどのように克服させるかも普及の焦点になると思われる。
印刷品質は技術革新や長年のノウハウの蓄積によって、安定期に入ったと言える。導入している印刷会社では、特に水なし印刷指定がなくても水なし印刷方式で印刷しているが、顧客の反応は全く問題ないようだ。資材においても、年々開発が進んでおり、ノンVOCインキなどより環境に配慮した製品が発売されている。ただ、発売後間もないということもあるが、その使用量は少ない。ノンVOCインキを使用する場合、その前に使用していた鉱物油を含んだインキを残さず洗い流す作業が発生する。所謂特色と扱いが同じとなり、しかもそれが全胴となると作業効率は上がらないのは容易に想像できる。また、鉱物油を含んだインキは洗い油で洗浄しなくてはならないため、ノンVOCインキを使用するためにVOCを発生させてしまうというジレンマが起きる。このインキを活かすためには、ノンVOCインキ専用機として社内の印刷機を割り当てることが必要である。水なし印刷関係者は、ケミカルレス版やノンVOCインキを水なし印刷のシンボルとして掲げ、普及活動に努めたい意向を示している。
水なし印刷の普及率は、日本WPAの会員登録数の増加から年々上がってきているとみられる。ただ、導入企業数はまだまだ少ないと言っていいだろう。理想を言えば、水なし印刷は印刷方式であって、企業の差別化要因になるのではなく、水あり印刷に変わって主流の印刷方式になる、つまり、環境に良いことが当たり前になることが望ましい。これが実現すれば、印刷産業の社会的存在感は増すだろう。しかし、印刷業界は典型的な中小企業型であり、資材や設備転換の必要な水なし印刷の導入が裾野まで広がるとは企業体力の問題上考えにくい。日本WPAの言うように、まずは流通している印刷物の20%を水なし印刷方式で印刷することを目指すべきだろう。そのためには、水なし印刷の品質面をもっと訴えていく必要がある。現状、品質面のPRは、環境面のPRに比べて弱い印象がある。溶剤使用とは関係ないデジタル印刷機などの普及によって、今後は、環境面のPRだけでなく、品質面でのPRも同時に行わなければ、水なし印刷の選択優位性を保つのは難しくなってくると考えられる。また、この品質面でのPRが、IR関連物や環境報告書以外の用途拡大に向けての特効薬に成り得ると思われる。

2008年3月30日

ある工場での水ありと水なしのVOC放散値の優位差

都内の水あり機と水なし機を同じフロア―に設置している、ある印刷工場でVOC測定をさせていただき、水ありと水なしのVOC放散値の優位差を調べさせていただいた。同一室内につき、VOCは工場室内に放散されるため、基本的には優位差の見られない形になるかと思ったが、結果、両方式間に優位差が見受けられる形となった。
この工場では2007年4月に測定したデーターがあり、今回、2008年3月に測定したデーターと合わせて比較させていただいた。(単位はppm)

工場内入口 07/04測定 08/03測定
                       0                            0

印刷機A(水なし) 外国製菊全判5色機
給紙部                  73.0                          65.2
胴間(藍胴−紅胴)           83.1                          70.5
インキ壺(2胴目・藍)          66.6                          65.0
ブラン自動洗浄             898.0                         ---
排紙部                  71.5                          73.1

印刷機B(水なし) 外国製菊半才2/2兼用4色機
給紙部                  66.7                          119.0
胴間(藍胴−紅胴)           74.9                           ---
インキ壺(2胴目・藍)          79.0                          83.1
ブラン自動洗浄             ---                            ---
排紙部                   67.0                          71.5

印刷機C(水あり) 外国製菊全判4色機
給紙部                  110.0                       (運転待機中)
インキ壺(2胴目・藍)          113                           ---
胴間(藍胴−紅胴)           121〜433(回転による振れ)         ---
湿し水部(3胴目紅)           787                          ---
インキ壺(2胴目・藍)          113                           ---
排紙部                   98.0                          ---
 湿し水タンク               471                           ---

印刷機D(水あり) 国産製菊全判4色機
給紙部                  77.9                          89.9
インキ壺(2胴目・藍)          113                           74.5
胴間(藍胴−紅胴)           145.0                         119.0
湿し水部(3胴目紅)           1700                          1469.0
排紙部                   97.8                          73.3
 
オフセット印刷工場では空調(恒温恒湿)をはかる関係上、換気量はある一定限度以下にならざるを得ない。つまり、室内に発生するVOCはどうしてもこもりがちになる。しかも、VOCは部屋全体に行きわたるため、上の結果を見ても、同一室内にある水なし、水ありの両印刷機の給排紙部での測定値の優位差はそれほどみられない。ただし、水あり機CとDの湿し部からはある一定量のVOCが放散されるが、水なしにはこの要素がなく、水なし機の全体的な数値の低いことがうかがえた。水あり印刷機の悩みとして、能率向上・品質向上を狙うと湿し液にVOCを含んだ添加材を入れることは避けられず、この二律背反を以下に解決して行くかが、課題となっている。この工場は全体的には外気へのVOC放散量は100pp以下に収まっていて環境への配慮を相当に払われていた。
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外気ダクトから排出されているVOCは100ppm内に収まっていた

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工場内VOC測定の一風景

2008年3月28日

Yano Reportで日本WPAがとり上げられる

以下の文面は?矢野経済研究所のYano Report 2008.3.10, No.1245に掲載された内容である。

水なし印刷に対する日本WPA、東レの取り組み
前述の通り、近年、環境対応への様々な取り組みを行っている中で、本稿では、印刷方式そのものが環境に対応している水なし印刷に注目する。
水なし印刷は、エッチ液やIPA(イソプロピルアルコール)などの有害物質が含まれている湿し水を使用しない環境対応のオフセット印刷方式である。従来の方式である所謂「水あり」印刷は、水と油の反撥する性質を利用し、湿し水を親水性である非画線部に定着させることによって親油性である両線部にインキを乗せ、印刷する仕組みとなっている。
水なし印刷では、版表面のシリコーンゴム層が従来の版の湿し水の役割に相当し、インキを反撥させる。
水あり印刷は、刷版が平凸版で、この凸版部分がはた画線部になるのに対して、水なし印刷は、刷版が平凹版で凹版部分が画線部となるため、水あり版に比べて露光・現象面積が格段に少なくなる。そのため、廃液量・薬液使用量に大きな差が生まれる。それにより、水なし印刷は、刷版?印刷工程時における有害物質の使用量を大幅に削減でき、環境への負荷を低減することができる。
 また湿し水を使用しないことによって、インキが水ににじまないため、網点のひとつひとつがくっきりと再現され、高精細な仕上がりとなる。湿し水のコントロール技術が不要であることや、版や専用インキの品質向上により、操作性も良い。印刷機起動時の立ち上がりの早さから損紙も大幅に減らすことができ、コストや産業廃棄物の削減にも効果が期待できる。

                  廃液に含まれる有害物質量
            水あり版                  水なし版
            現像液廃液 湿し水廃液        現像液廃液 湿し水廃液
PH             12.8      5.8            7.4       -
BOD(mg/リットル)  645       20,460         38        -
COD(mg/リットル)  21,500    14,080         110       -

湿し水に合まれているIPAは、大気中に有害なVOCを排出するため、多方面で使用規制が進んでいる。 2001年8月に日本印刷産業連合会は、印刷産業向けの「オフセット印刷サービス」グリーン基準において、『温し水のIPA濃度を5%以下』とする自主規制を策定、同10月には、東京都の環境確保条例がIPAを「適正管理化学物質」に指定し、排出量の報告を義務付けた。また、同12月にグリーン購入ネットワーク(GPN)が、印刷発注者向けの.「オフセット印刷サービス」発注ガイドラインにおいて『印刷時の湿し水にイソプロピルアルコール(IPA)を使用しない』あるいは『溶液濃度を5%以下に管理している』ことを、チェック項目に規定した。
環境保護の観点で内外から印刷産業の変革が注目されており、水なし印刷は、その一翼を担うと期待されている。

       水あり版            水なし版
       現像廃液 湿し水廃液   現像廃液 湿し水廃液
新廃掃法   ×      ○(*)        ○       ○
下水道法   ×      ×          ○       ○
○…非抵触  ×…抵触 *他項目で該当する場合あり。

日本WPA 将来は印刷物の20%を水なしに
水なし印刷の技術自体は1970年代から開発されていたが、92年にアメリカバージニア州環境改善局が、78年に制定された産業廃棄物を下水道に排水する取り締まり強化のための条例「事前処理基準」をせさん背景に、水なし版の使用を奨励したことにより、バージニア州周辺でさかんに活用され始めた。その活動がアメリカ全土に広がり、93年に普及を進める団体、水なし印刷協会(WPA)がシカゴで設立された。 1990年代後半にはバタフライマークが制定され、フオード社がいち早く使用し始めた。それを見たトヨタ自動車が愛知県内の印刷会社に印刷物発注の際にバタフライマークの使用を提案し、日本で初となるバタフライマークの表示が許可された。その後、日本の印刷会社数社がWPAからバタフライマークを取得し、日本でも水なし印刷が話題になり始めた。そのような状況の中、01年に開催されたJGAS2001において、凸版印刷をはじめとする全国のWPA加盟印刷会社約20社が集まり、日本のWPA活動の第一歩を踏み出した。そして、02年5月に日本水なし印刷協会(日本WPA)が正式に発足された。発足当初は30社だったが08年1月現在は137社の会員企業、20社の協賛企業で成り立っている。会員数だけで見ると、まだ決して十分とは言えないものの、07年4月の時点で会員数は115社だったことを考えるとここ1年未満で22社増えており、普及が進んでいることが分かる。
 ただ、加盟企業は東京近郊に集中しており、利用も関東が中心である。地方になると、地域になかったり、あっても県で1社という状況で、地域別で普及率に差がある。それにより、故意ではないが、バタフライマークが無断で使用されたケースもあった。まだまだ地方での協会の認知度は低く、その点は今後の課題でもある。
 組織はアメリカ、目本の他に、ヨーロッパ(ドイツ・ミュールハイム)にもある。最近では中国の印刷会社も2社加盟しており、韓国企業からの問い合わせもある。
 水なし印刷の利用者は60%が民間企業、40%が官公庁で、印刷物全体の5%が水なし印刷で印刷されている。企業の環境報告書に限っていえば、利用は65%を越えている。民間企業では、トョタ、目産などの自動車メーカーやオムロン、セイコー、リコー、新目本石油、
ビクター、ロイヤルホストなどで採用実績がある。
 水なし印刷は現状、技術的には安定期に入っている。ただ、各社の導入ペースはやや鈍い。その要因はコストにある。水なし版は水ありPS版と比較して1.2倍?1.5倍の価格で、CTP版になって差は縮まったとはいえまだ高価である。版材料費自体は水あり版とはほとんど変わらないが、市場に出回っている数の差が高価格の要因となっている。版メーカーが東レ1社に限られていることもコストが下がらない一因であろう。印刷機に関しては、温し水を使わないので版面とインキローラーの温度が上がるため、ローラー内部に循環冷却通水を施す必要がある。ただ、顧客(プリントユーザー)の短納期要求に応えるため、ローラーの回転数を上げて刷ることが多く温度が上昇しやすいため、ここ4?5年に販売された水あり印刷機にはあらかじめ、この設備が搭載されている。水あり印刷機に冷却装置を後付けすることは、技術的には容易である。しかし、後付けはコストが高く、また水あり印刷に比べて水なし印刷は温度の他、湿度なども厳密に管理しなければ品質が保てないので、管理のための設備投資費がかかることは否めない。
 またもう1つの要因は、印刷会社の水なし印刷に対する意識の問題である。前述の通り、版や専用インキの品質は向上しており、以前に比べて運用性は上がってはいる。 しかし、実際はまだ水なし印刷は難しいという意識が印刷会社間ではあるようだ。水なし印刷導入にあたって、水ありとの兼用というスタイルでは効率が悪いので、体力のない中小企業においては、水なし印刷専用体制を整える必要がある。その切り替えのリスクも歯止めをかけている要因と考えられる。
 今後の水なし印刷の最大の課題は「普及」に尽きる。日本WPAでは、HPの充実(現在、ヒット数は約40万/月)やDM発行、展示会やイベントヘの参加、企業向けの勉強会など、水なし印刷の普及活動を積極的に行っている。今年は洞爺湖サミットのポスターやdrupa08への3極事務局合同出展など大きなイベントでの普及活動を行う予定である。
また、大日本インキ化学工業が開発した石油系溶剤を一切含まない水洗浄性水なしインキ 「W2」の普及に力を入れている。石油系溶剤が含まれている通常のインキは、洗浄の際に洗い油を使用する。日本WPAによると、洗い油は、湿し水の次にVOCを放出するとされており、環境負荷が高い。この「W2」は、水性液で洗浄でき、洗浄工程におけるVOCを大幅に低減することができる。水に馴染むインキなので、油性インキと湿し水で印刷する水あり印刷での使用はできない。水なし印刷方式にしか応用できない技術である。
このインキの普及に取り組むことによって、水なし印刷の普及との相乗効果を狙う。
 今後の展望としては、会員数を250社?300社に増やし、印刷物の20%を水なし印刷方式で印刷することを目指している。また、日本だけに留まらず、世界的視野を持って水なし印刷の普及に取り組む方針である。

東レ株式会社
水なし版独占メーカー 年率約20%の成長を続ける

 東レは、連結売上1兆円を超える大手素材メーカーである。水なし印刷事業は、情報通信材料・機器事業内の印写システム部で行っている。情報通信材料・機器事業全体の2006年度(2007年3月期)の売上は、2,638億800万円(前年同期比12.3%増)、2007年度(2008年3月期)は推定2,760億円(4.6%増)となる見込みで、順調に売上を伸ばしている。その中で印写システム部の売上は約100億円で、水なし版事業の売上はその半分弱と推測される。
 水なし版事業の売上は、ここ2?3年で年率約20%の成長を続けている。その要因は、環境に対する社会的意識の高まりによって顧客(プリントユーザー)や印刷会社の環境対応への取り組みが活発化したことと、印刷会社からのスキルレス要望が強まっていることが挙げられる。印刷会社では、経験豊富な印刷オペレーターの数が年々減少している。初期設定さえしっかり行えば、経験やスキルに左右されることなく、若手のオペレーターでも品質を落とさず製品を提供することができる水なし印刷のニーズが増えてきている。
 また、サーマルCTPの普及もその要因に挙げられる。アナログ(フィルム)製版時は、その調子再現差により、水あり印刷物に見慣れた顧客(プリントユーザー)、印刷会社が水なし印刷物を受け入れない傾向が強かったが、CTP化により、調子再現差という点で、水あり印刷との差が縮まり(水あり印刷の調子再現性が追いついてきた)、それが導入数増のきっかけとなった。両面印刷機の登場も見当性能が高い水なし印刷の普及を手助けした。
同社の推計では、両面機分野の水なし版シェアは二桁を超えている。

インキ成分の構成比
成分       ドライオカラー  ドライオカラーナチュラリス ナチュラリス100 W 2 
          (一般インキ)   (大豆油インキ)        (ノンVOCインキ)
顔料       10?20      10?20             0?20
樹脂       30          25?30             20?30
植物油      10?15      0                  5?15
大豆油      0          20?25             25?40
石油系溶剤   30?40      25?30             0
助剤        3?7        3?7               3?7
合計       100         100                100

 日本WPA及び、全日本印刷工業組合連合会内組織である全印工連水なし印刷研究会の普及活動も大きな要因の1つと考えられる。
これらの団体は、実際に水なし印刷を導入している印刷会社の従業員をパネラーとして招き、セミナーや勉強会を積極的に行っている。実体験に基づくスピーチは、普及にあたって大きな効果をもたらしているようだ。
 同社は、1977年に印刷用版事業を始めるにあたって樹脂凸版「トレリーフ」の本格生産を行った。もともと感光技術力という下地があり、その多角展開の一環としてオフセット版には注目していたが、富士フィルムが早期から参入していたということもあり、当時3M社の技術であった水なし印刷に注目した。
その技術を継承し、実用化に向けた開発が進められ、79年に同社初の水なし版が発売された。新しい技術ということもあり、苦戦が続いたが、90年代前半より黒字へ転換した。国内の販売体制は、07年8月に富士フイルムグラフィックシステムズ(以下FFGS社)と国内縁代理店契約を結び、今まで主要7社(FFGS社を含む)の代理店を1社にまとめた。同年10月より国内販売分すべては、FFGS社を通じて販売されている。残りの6社もFFGS社を通じて代理販売している。自社内の販売組織は東京、名古屋、大阪、九州の各拠点にあるが、現在はFFGS社と協業して営業活動を行っている。
 同社が販売している水なし版は、PS販(ポジタイプ、ネガタイプ)、CTP版がある。PS版は「HG?2」、「DG?1」、「SG?3」のポジタイプ3種と「TANE」のネガタイプ1種である。CTP版は「VG?5」の1種が現在販売されている。「VG?5」は、水なし販売上の80%を占める。PS版の需要は、比較的CTP化の遅れているパッケージ分野や、昔ながらの製版方法での取引が続いている仕事がまだ根強く残っているため、今後もなくならないと考えられる。
 07年9月に開催されたIGAS2007で出展された水なしケミカルレスCTP版「INNOVA(イノーバ)」は08年期中には発売される。これまでの水なし版は現像工程で循環処理をしているため、回収廃液は出ないが現像液自体は使用していた。それに対して「INNOVA(イノーバ)」は、現像液を一切使用せず、水道水のみを使用するため、現像工程でのケミカルレス化を実現している。一般のサーマルCTPセッターに対応しており、運用性も良い。水あり販でも現像工程での廃液を出さないことで注目を集めている「プロセスレスプレート」があるが、湿し水で現像したり、現像廃液をセッター内でろ過したりと完全なケミカルレスは実現できていない。この版は、完全ケミカルレスを実現した唯一の版であることから、発売前から注目されている。
 現像機のスペースを殆ど必要としないというメリットもあり、販売にあたって、小規模の印刷会社も販売ターゲットに入れているが、企業体力の問題から水なし印刷の導入が遅れているのもこの層である。この層での採用が増えれば、水なし印刷の更なる普及につながると期待される。また、高精細印刷物のニーズに合わせて、FMスクリーン対応の水なしCTP版も発売予定である。
 水なし印刷の普及について、同社は、冷却装置の有無が1つの分岐点になっていると考えている。冷却装置の後付けは、コストメリットという点で劣り、これが水なし印刷導入においてのリスクとなっている。同社は、ただ資材を売るのではなく、印刷会社の利益率改善のための提案を含めた営業活動をしていくことで水なし印刷を広めていきたいと考えている。ただ、初期設定さえ整えれば数値を管理していくだけで品質を保つことのできる水なし印刷を「管理印刷」とすれば、水あり印刷は印刷オペレーターによる「熟練印刷」であり、その業界内の印刷文化の違いが、新たな印刷方式である水なし印刷の参入を妨げてもいる。
 現状、水なし版市場は同社の独占市場であるが、決して楽観はしていない。富士フィルムは、過去に参入経験がある。コダックグラフイックコミュニケーションズは、海外では水なし版の研究を行っている。ただ、水なし版における実績とノウハウという点で同社に一目の長があり、自社の更なる技術革新、市場拡大のため競合他社を歓迎する感もある。
しかし印刷方式という観点で考えると、薬剤使用を必要としないデジタル印刷の普及は、1つの脅威でもある。現時点では、品質においては、オフセット印刷に劣るという認識が業界内ではあるが、その差はかなり縮まってきている。部数において、オフセット印刷との棲み分けはできると考えられるが、素材中心の事業を展開している同社にとって、デジタル化はこれからの事業展開において不安要素の1つになってくると考えている。
 今後、印写システム事業部ではシール・ラベル分野で商いシェアのある「トレリーフ」と水なし版の積極的な事業展開を進めていく。
特にここ数年、水なし版需要の伸び率は高く、更なる事業拡大を期待し、3年後には売上倍増を狙う。また、フレキソ版事業も立ち上げる予定であり、この3事業を柱とし、ゆくゆくは、売上3倍増を目指す方針である。

2008年3月19日

「環境低負荷な水なしCTP平版の開発」が「平成20年度 日本印刷学会技術賞」を受賞

日本WPA協賛会員の東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:榊原定征、以下「東レ」)は、「環境低負荷な水なしCTP平版の開発」について、(社)日本印刷学会から「平成20年度 日本印刷学会技術賞」を受賞した。このたびの受賞は、東レが開発した水なしCTP平版の、環境への低負荷という特長を始め、経済的優位性や優れた印刷特性が高く評価されたものである。
nr080228.jpg

 (社)日本印刷学会は、1928年に創立されて以来、一貫して印刷業界と大学、公設研究機関など産学官の技術者や研究者間の情報交換・交流を促進し、印刷技術のレベルの向上と普及に取り組んできた。その活動の一環として、毎年、印刷産業の発展、あるいは印刷技術の他産業への応用に顕著な貢献をした技術内容に対し、「日本印刷学会技術賞」を授与している。
 東レは今回、水なしCTP平版の開発による印刷産業の発展への貢献が認められ、同賞を受賞するに至った。

 近年、世界的な環境意識の高まりの中、平版印刷業界においても、VOC(揮発性有機化合物)低減やアルカリ現像廃液の削減など、環境問題への対策が急務となっている。また、デジタル技術の進展などを背景に、画像データをレーザーで印刷版に直接書き込むというCTP(Computer To Plate)システムの普及が急速に進んでいる。
 東レではこうした背景を受け、2000年4月に、近赤外レーザー光により画像形成可能で、幅広い分野での印刷適正に優れた水なしCTP平版の開発・製品化に世界で初めて成功した。この水なしCTP平版を用いた印刷システムは、湿し水不要によるVOC低減や水現像方式による廃液レスといった環境低負荷を、印刷品質の向上・安定、コスト低減といった経済性とともに提供する技術として、ユーザーから高い信頼と評価を得ている。

 東レは今後も、“Innovation by Chemistry”のコーポレートスローガンのもと、水なしCTP平版のさらなる性能向上、安定供給・サービスを通じて、持続可能な社会の実現、印刷業界・情報化社会の発展に貢献しくとしている。

 なお、本技術については、昨年、グリーン・サステイナブル ケミストリー ネットワーク(GSCN)から、化学製品の使用過程における人と環境の健康・安全に対する影響を低減させようとする化学技術・製品において、独創的な研究開発を行い、グリーン・サステイナブル ケミストリー(GSC)の推進に大きく貢献したという功績が認められ、「第6回(2006年度) グリーン・サステイナブル ケミストリー(GSC)賞」を受賞している。今回は、これに続く受賞となった。

 今回の受賞に関する主な技術の特徴は下記の通りである。

記 
受賞テーマ「環境低負荷な水なしCTP平版の開発」
本技術の特徴
 地球温暖化など地球レベルの環境問題が国際的にも議論される中、平版印刷業界においても、VOC(揮発性有機化合物)低減やアルカリ現像廃液の削減など、環境問題への対策が急務となっている。また、印刷業界においては、デジタル技術の進展を背景に、銀塩フィルムをマスクとして用い紫外線照射するという従来の画像形成方式に代わるシステムとして、コンピューター上のデジタルデータを、レーザーを用いて印刷版に直接書き込むというCTP(Computer To Plate)システムの普及が急速に進んでいる。
 東レでは、1974年(昭和49年)から高分子化学、光化学をコア技術とした印刷用版材の事業を展開しており、環境負荷の少ない水なし平版では先駆者として市場での確固たる地位を築いてきたが、このような動向を受け、新たに、水なしCTP平版の開発に取り組んだ。その結果、2000年4月に、光(熱)剥離機構と呼ぶ新規な画像形成機構の発明、新たなシリコーンゴム材料の設計・開発等により、近赤外レーザー光により画像形成可能で、一般商業印刷分野から新聞印刷分野など広い分野での印刷適正に優れた水なしCTP平版の開発・製品化に世界で初めて成功した。水なしCTP平版を用いた印刷システムは、水ありCTP平版(PS版)を用いた印刷で必須である湿し水が不要となり、規制の対象となっているイソプロピルアルコール(IPA)を含め、湿し水由来のVOCを6〜8割も低減できる※注1と共に、水現像方式により、水ありCTP平版の現像で使用する強アルカリ現像廃液を全く出さないなど、極めて環境に優しいシステムとなっている。さらに、印刷品質の向上と安定、印刷コストの低減も図れるシステムである。

本技術の主な展開先と今後
 昨今の環境意識の高まりを受け、環境問題に熱心な公的機関・企業において、グリーン購入基準などで水なし印刷の指定が行われると共に、その象徴であるバタフライロゴの印刷物への掲載が一層、進められるなど、水なし印刷が大きなうねりになりつつありる。公的機関の発行する広報誌や、企業のカタログ、宣伝物などの一般商業印刷分野をはじめとし、書籍、雑誌などの出版印刷分野で、年々、水なし印刷の採用が拡大している。特に最近では、環境先進地域の欧州において、日本発の環境に優しい技術として高く評価され、これまで適用が難しかった新聞印刷分野への展開も進んできた。さらに、水あり印刷では印刷難易度の高いとされる、パッケージ印刷、CD/DVD印刷分野へと展開されるなど、世界的な規模で水なし印刷の普及が加速している。
 東レは、水なしCTP平版のさらなる性能向上、安定供給・サービスを通じて、拡大する市場のニーズに応えていくとしている。
※注1:平成18年東京都環境局VOC対策アドバイザー調査による。

以上

2008年3月17日

水なしインキの環境表示間違い

今年に入り、再製紙の表示偽装問題が露出され、印刷人にとっては日々、信じ切っていた諸材料を取り入れ、良かれと思って顧客筋にも推奨したいきさつ上、唖然とした感じを受けた。印刷ユーザーへの善後措置を含めての説明は、印刷会社が背負込む羽目になったが、今後はこのようなことが起きぬように再発防止に努めなければならない。日本WPA理事会080206では、本点が鋭意討議され、水なしインキについての表示間違いがあるかどうか、協賛メーカーにアンケートを出してみた。早速、誠意あるご回答をいただいた先から水なしインキの表示間違いについてその回答内容を発表させていただく。

2月12日ご回答
T&K TOKA 販売企画室 
当社では、水なしインキについては表示間違えのインキはございません。

2月13日ご回答
東洋インキ製造(株)  印刷・情報事業本部 インキ技術部
水なしインキ製品名/対応するロゴ/内容と表示の差異点
・アクワレスエコーネオ(HG・DIを含む、全シリーズ)/SOY・エコマーク/差異点はありません。
・アクワレスエコーニューFCNV100(8P含む、全シリーズ)/SOY・エコマーク/差異点はありません。

2月14日ご回答
サカタインクス株式会社
当社水なしインキシリーズについて
・水なしエコピュアSOY SPシリーズ(エコ・SOY)
・水なしエコピュアSOY QPシリーズ(エコ・SOY)
・水なしエコピュア 8SPEC シリーズ(エコ・SOY)
・水なしエコピュアSOY CLシリーズ(NONVOC・エコ・SOY)
上記はプロセスインキでいずれもエコマーク・SOYシールとも条件を満たしており、出荷先ユーザー様には弊社より証明書を提出させて頂いております。

2月14日ご回答
内外インキ製造(株)研究部
当社水なしインキ配合を確認いたしましたが、内容物とラベル表示に差異のある製品はございません。

2月14日ご回答
大日精化工業株式会社 オフセットインキ事業部
当社水無しインキ製品名     対応するロゴ     内容と表示の差異点
 HI TECHS LITHO      SOYシール/NLマーク   差異は御座いません。
 HI TECHS WEB       SOYシール/NLマーク   差異は御座いません。

2月15日ご回答
大阪インキ製造株式会社 環境対策室
当社製品 WLPインキシリーズ オビス100  WLPインキシリーズ
この製品について、「エコマーク」及び、「ソイマーク」のラベル表示とインキ組成を調査した結果、ラベル表示されているインキは基準を満たしていることを確認しました。

2月12日ご回答
大日本インキ化学工業(株) インキ機材販売推進部
日本WPA様において取り上げていただいているナチュラリス100W2におきましては、勿論、問題のあるものはありませんでした。
2月4日にプレスリリースしましたように、弊社にてインキの成分調査を行なった結果、オフセットインキにおきまして、0.2%のソイ不適合、0.02%のエコマーク不適合があることが判明しました。納期と色出しに追われる特練インキの一部で基準値を割り込んだり、超えたものが出荷されておりました。

2008年2月20日

韓国で水なし印刷のブレークが起きてくる…

韓国の業界誌・印刷界に以下の記事が掲載された。2月4日にはAju Rental(東レ・韓国代理店)のShi−Hoon Kim氏が大韓教科書・Kim,Yong Min氏ほか3氏が来日、熱心に日本の水なし印刷の実情を聴取された。一行は、近々、日本WPAへの入会手続きを取ってくれることとなった。

韓国1.jpg
2月4日に来日された一行、Aju Rental(東レ・韓国代理店)のShi−Hoon Kim氏が大韓教科書・Kim,Yong Min氏ほか3氏

以下は、韓国の印刷業界誌・印刷界に掲載された、日本訪問の水なし印刷レポート。
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東レ水なし平版印刷の専用自動現像機を導入した大韓教科書
- 1月17日から2日間日本の水なし印刷会社を訪問、今年中に水なし印刷物を韓国市場に -

大韓教科書は東レの水なし平版印刷方式(以下水なし印刷)専用の自現機を投入、韓国印刷市場において水なし印刷による環境にやさしい印刷市場を開拓していくことを宣言した。
昨年11月と12月にすでに城南工場で水なし印刷テスト印刷を成功させた大韓教科書は、1月17日から2日間にわたり印刷産業本部の金理事が生産管理、営業管理責任者を率いて、韓国の総代理店であるAju Rentalの関係者とともに、水なし印刷会社である()文星閣と蠖憩を訪問、水なし印刷の現場を見学し水なし印刷の現場管理と今後の市場展開などの意見交換をしながら、今後の日韓の積極的交流を通じた発展を模索することとなった。
今回の導入にあたって大韓教科書の金常務理事は「韓国印刷市場の現在の過当な価格競争のなかでも、自由に活動できる新しい市場創出とともに、社会的に印刷産業がもつ環境に良くないという認識を改めることが緊要である」と前置きし、「この二つを解決することのできるものとして、水なし印刷の導入そして環境にやさしい高級印刷市場を創出しなければならないという結論に至った」と説明した。
また「二度にわたる印刷テストで得られた印刷物を通し、自信をもつことができた」とし「今後も印刷産業のリーダー企業として積極的な広報活動を通し、環境に優しい印刷市場を拡大していく」と自信を見せた。
水なし印刷版の韓国代理店であるAju Rentalは「大韓教科書をきっかけとして、水なし印刷の環境にやさしい印刷市場が拡大するならば、印刷業界の廃水排出産業というイメージを『環境にやさしい産業』として一新することができる」とし、「現在10社あまりの印刷会社が導入を検討しており、市場拡大を通じて、水なし印刷が韓国市場に浸透していくことを期待している」とした。

住宅街に位置する環境にやさしい企業 – 文星閣
昨年6月にも韓国訪問団が訪問した文星閣の中嶋製造本部長は、今回の訪問団をむかえるにあたり、文星閣が住宅街に位置していることをみても日本では水なしが環境にやさしい印刷として受け入れられているかがわかる、と冒頭の挨拶をおこなった。20年以上の水なし印刷の歴史をもつ文星閣では、印刷現場と営業でのノウハウや、今後の市場展望に関する質問があった。文星閣からは同社の高品質印刷、環境関連印刷物に関する紹介とともに、水なし印刷資材価格のため上昇する印刷単価を、生産性向上、高い品質管理でカバーできると説明した。また短納期を要する高品質印刷物の受注の場合には水なしが適していると紹介しながら、水なし水性インキであるW2インキを使う場合はインキローラーを洗浄液でなく水で洗浄するため、VOCが全く排出されないと話した。今後の印刷市場の関しては、「日本も韓国と同じで少量多品種印刷が増加する傾向にあるが、印刷準備時間が短く生産効果が高い水なしこそ、このようなトレンドにマッチしている」と説明した。

徹底したCMS構築を通じて高品質の水なし印刷物を – 新藤
1931年創業、76年の印刷の歴史とともに約130名の社員で年間50億円の売り上げを上げている新藤は印刷物を発注する顧客(企画会社)にCMS構築を通じて得たICCプロファイルをCDにいれサンプルとともに提供、これにあわせた作業データの作成を依頼しており、最終印刷物と作業データの差をへらしている。
4年前水なし印刷を開始し、保有する9台の印刷機のうち半分(全体の印刷物量の60%)が水なし印刷。水なし化を始めたとき、どのようにして水なし印刷発注を増やしたか、またいまの日本企業の水なし印刷と印刷物に対する理解度についての質問にたいし、赤井営業本部長は「初め水なし印刷指定の発注はそれほど多くなかったが、日本企業は環境を重視しており、ここ2年ほどは環境にやさしい企業イメージをアピールできる水なし印刷指定が増えている」と話し「現在ではホンダ、リコー、富士通、トヨタのような大企業が環境報告書を制作する場合、水なし印刷が指定される」と説明した。また「導入初期には思考錯誤があったものの、いったん安定すれば一定品質の高品質印刷物を生産することができるため、印刷会社の売上伸張とイメージ効果を同時に期待できる」と話した。

インタビュー(写真:大韓教科書 印刷産業本部 金常務理事)
リーダー企業として水なし印刷による環境にやさしい印刷市場をきりひらく
Q:まず今回の日本における水なし印刷会社訪問を通じての所感をお願いします。
A:2日間の短い日程ではありましたが、日本の水なし印刷現場を見て感じたことは、全般的に印刷市場や環境水準が韓国よりも進んでいるという印象を受けました。まず水なし印刷では印刷現場環境の温湿度管理が徹底しておこなわなければならず、現場の環境管理が徹底して行われていること。また徹底したCMS構築でICCプロファイルを出力会社に提供しこれにあわせた作業データの作成を要請し、データと印刷物の差を縮めています。
また国としても環境関連の印刷物を水なし印刷指定で発注しているところを見ても、印刷産業ではうわべだけでない実質的な環境重視の認識が一般化していると感じました。私どもは近い将来、韓国でも必ず環境にやさしい印刷に対する重要性が増し、この印刷市場が拡大すると予想しており、業界のリーダーとして水なしによる環境に優しい印刷市場をみずから開拓しようと考え、水なし印刷を導入するにいたりました。

Q:昨年の2回にわたる印刷テスト結果はいかがでしたか?
A:大韓教科書では水なし導入以前より印刷環境の温湿度管理のための設備を備えており、印刷機にもチラーが装備されているため、現場設備を新たに設置する必要はありませんでした。また印刷機とに標準化されたICCプロファイルを持っているため、2回の印刷テストでは冷却機付きのハイデル8色機と三菱4色機で、日本の水なし印刷会社と大韓教科書両方で同一なデータで印刷した結果、使用紙によって若干の差はあったものの、ほぼ同一色調の印刷結果を得ることができました。
少量の印刷テストだったため、水なし印刷の長所を全て経験することができませんでしたが、その過程で完成した印刷物をみて、今後われわれの印刷市場での可能性に対して確信を得ることができました。

Q:水なし印刷は水の管理が不要で、版現像過程では排水が発生しないなどの長所にも関らず専用資材の単価が上がるため印刷市場への導入は簡単ではありません。単価上昇による負担をどのように解決していくお考えでしょうか。また今後どの程度の割合を水なし印刷で印刷する予定でしょうか。
A:一般的な中小印刷会社を基準として試算してみると、既存印刷より20%程度印刷単価が上昇するということは事実です。しかし、市場がもう少し活性化した場合は、10%程度は単価調整が効くのではと考えていますし、大韓教科書の効果的な生産システムを通じてもさらに減らせることができると思います。また水なし印刷を通じて環境にやさしい高品質印刷市場を新しく創出ことにより、過当な価格競争をする必要がなくなるため、それなりの価格設定行い十分な利益構造を作ることができると見ております。

Q:韓国印刷市場で水なし印刷がもちうる最大の魅力は何だとお考えですか?それは韓国印刷市場でどのように受け入れられると考えていますか?
A:水なし印刷はまず高い生産性と、水を使用しないため市場で要求されている短納期を要する印刷物に積極対応することができます。また短い印刷準備時間とともに一定の印刷品質を維持することができるため、最近増加している少量多品種印刷にも対応できるのが長所だといえるでしょう。
そして版現像過程で排水が発生しないことの他にも、水なし水性インキを使用した場合はローラー洗浄液ではなく水洗浄が可能なためVOCが発生しません。水なし印刷で企業関連印刷物を制作するならば、顧客に対して印刷物にも環境を考えた環境にやさしい企業だ、と言うイメージもたせることができるため、自動車、化粧品のカタログ、美術館紹介印刷のような高級印刷に使用すれば、差別化を通じてかなりのイメージ効果が出てきます。

Q:2008年の年大韓教科書の主な計画はどのようなものがありますか?
A:まず韓国印刷業界に新市場を創出するため、水なし印刷市場の本格的な開拓に総力をあげて取り組むつもりです。いま、いくつかの企業と交渉中ですが、今年中には1、2ヶ所程度の企業印刷物を水なし印刷で印刷する計画です。またいままで徹底して実行してきたカラーマネージメントの維持発展に最善を尽くしたいと思っています。それから商業印刷のほうでも活発な営業活動を通じて売上高伸張のため努力します。教科書、教材事業だけと思っている方も多いのですが、すでに大韓教科書では各種月刊誌を印刷しています。その印刷品質は、あるファッション誌の場合、毎月フランスの本社が世界各国で発行された版本の印刷品質を評価しているのですが、毎回上位に入っており、その品質が高く評価されています。
これらを通じて大韓教科書は、世界的競争力をもつ環境にやさしいリーダー印刷企業としてその役割を果たしていきます。今後も期待していてください。

インタビュー(写真:Aju Rental 水なし印刷産業部 羅理事)
■水なし印刷の導入で環境にやさしい企業としての発展を
Q:Aju Rentalの立場としても大韓教科書に水なし印刷版現像機が導入されたことにそれなりの意味があると思います。導入過程について、またAju Rentalが考える今回の導入の意味について教えてください。
A:大韓教科書では昨年6月ころから韓国印刷市場で環境に優しい印刷物というひとつの新しいマーケットを創出していくために、水なし印刷の導入計画を立て始めました。これに水なし印刷関連資材の韓国総代理店であるAju Rentalでは水なし印刷専用現像機と版材を生産している東レ、大韓教科書の3社間の緊密な協力体制のもと、昨年9月、大韓教科書の設備および印刷室、製版質の環境を東レ側で確認作業をおこないました。この結果、現在大韓教科書の温湿度調節設備を含めた印刷環境とシステムが日本の大手印刷会社と比較しても遜色のない優れた環境だという評価を受けました。
これに続き、昨年11月と12月に2回に渡って水なし印刷テストを行いましたが、すぐ導入しても本生産が可能だというレベルに到達できたので、水なし印刷の導入が決定されました。
今回の導入決定で、すでにしっかりとした印刷環境とシステムで認められている大韓教科書は環境にやさしい企業として、さらなるレベルアップのチャンスをつかんだと思っています。また今回の導入は環境にやさしい企業イメージを重視する多くの企業にも新しい印刷物発注のチャンスを与えたということであり、水なし印刷の印刷物がふえていくのであれば、韓国でも印刷が廃水排出産業でなく、環境にやさしい産業としてのイメージを持つことが出来ると期待しております。
印刷産業のリーダーとして大韓教科書の果敢なチャレンジに感謝し、今回の導入が韓国の印刷技術をさらにアップグレードする出発点になるだろうと確信しています。


Q:現在大韓教科書以外に導入検討をしている印刷企業はありますか?
A:大韓教科書以外にも、現在8色枚葉印刷機を保有している6社、UV印刷の2社、輪転機1社で検討中です。UV印刷の1社はすでに自現機を入れており、今年の4月から本格的に水なし印刷物の生産に入る予定です。

Q:短期的にみればインキと版材版材価格による負担がありますが、長期的にみれば人員削減や生産性の向上というメリットが水なし印刷の強みだといえます。印刷会社が導入するにあたって具体的にどの程度の生産性向上と人員削減効果を期待できますか?
A:現時点で水なし印刷版と水なしインキの価格が一般印刷より高いことは事実です。単純に水あり印刷より印刷原価が20%以上上昇するという考えもありますが、水なし印刷は一般オフセットと違い、水管理の必要がなく、自現機などに使用する薬品やアルコールが不要です。また高品質の印刷物を高い生産性で安定的に印刷できるため、トータルコストを計算してみると結果的に約5-10%程度の原価上昇に収まることになります。
また水なし印刷では印刷資材の節減を通じて印刷原価上昇要因を抑制することが出来ます。
次は、日本のある水なし印刷会社の1年間の水なしと水ありの費用比較を算出した例です:
単位:円         水あり   水なし
H液購買費        1,000,000   0
IPA購買費        500,000    0
ローラー交換費用     1,500,000   0 
版現像液回収費用     400,000    20,000
自現機液購買費      1,200,000   200,000
現像機フィルター交換費  0       5,000
合計(コスト差異     4,600,000   235,000
このように、原価的要員では節約になり、またほかには作業時の節約として本印刷までの時間ロスが一台の印刷時10分減らせるので、印刷時間は1台での印刷の場合9%が短縮できることになる。また一人当たりの労働時間が週あたり17時間短縮され、ヤレの減少率は年間22%、生産性も年間30%上がるという効果を得ることができる。このように具体的数値を見ても結果的には2つの印刷方式の原価に大きな差異はないということが分ります。

Q:水なし印刷の強みを生かせる印刷分野と水なしで印刷するのに適した印刷機について教えてください。
A:水なし印刷はシャドウ、ライト部分の再現性、また水を使用しないためインキの色調再現性にも優れ、車や化粧品カタログなど高級印刷物に最適です。また水により生じる紙の縮小がおこらず、フファンアウトなどトラブルが起こりやすい多色機やアキヤマのJ Printなどの両面機、小森SP両面機、ハイデル、三菱の8色機などには大きな強みをもっています。

Q:今後の版材とインキ価格についての展望を教えてください
A:大韓教科書の導入で韓国市場でも水なし印刷が始まったばかりですが、輸入される版材やインキ量が少ないため大幅に縮めるのは難しいです。しかし今後20社以上で水なし印刷が導入されるのならば、導入しやすい価格帯になっていくと思います。韓国の総代理店であるAju Rentalも最善を尽くして韓国印刷市場にあった販売価格をご提示できるよう努力したいと思っておりますので、今後もご期待いただければと思います。
以上

プリプレス・センター社長 藤田靖氏が環境と印刷への意気込みを語る

印刷新報1月17日号に以下の内容が掲載された。藤田氏の意気込みに敬意を表したい。

洞爺湖サミット』ポスター製作
高水準の環境配慮に高評価、水なし印刷・間伐材など8種すべてで採用

日本WPA(日本水なし印刷協会)の会員である、株式会社プリプレス・センター(札幌市)の藤田靖社長が代表幹事を務めるNPO法人コンベンション札幌ネットワークが、今年7月7日から9日まで開催される「北海道洞爺湖サミット」の公式ポスターを受注した。同ポスターは、水なし印刷はもちろん、大豆油インキと間伐紙を用いるなど、環現問題に積極的に取り組み、藤田社長が謳う『国内最高水準の環境配慮印刷』によって製作され、サミット関係機関などから高い評価を受けている。そこで本紙ては、藤田社長に公式ポスターコンぺティションヘの応募経緯やサミットの中心となる環境問題への取り組みなどを伺った。(印刷新報・三浦武志〉

-コンベンション札幌ネットワークとはどのような取り組みをしているのか
 札幌コンベンションセンターが完成した際、大型の国内ならびに国際会議を誘致する目的で設立したもので、現在では札幌で約130社の企業が加盟している。以前からサミットの誘致に力を入れており、今回、開催が決まったことで、公式ポスターをはじめとしてサミットに関わる様々な事業に積極的に参画する方針であった。

-公式ポスターは応募した8種類すべてが採用されたということですが、水なし印刷が大きく影響したのでしょうか
 国内鍛高水準で印判するということが私の考えである。水なし印刷は、環境対応はもちろん、インキの盛りなど印刷物の仕上がりすべてにおいて多くの利点があることは間違いない。環境問題をテーマに開催されるサミットとして、水なし印刷の与えるインパクトは大きい。
 今回、一番苦労したのは用紙の選定であった。R100からR70の時代になり、国内ならうたか最高水準を考慮した場合、循環型のビジネスが求められる。このため、間伐紙を採用した。インキは大豆油インキを使用している。現往、2種類が完成しており、残り6種類を今春までに印刷する予定。
 制作にあたり、多くの企業にこ協力いただいたことに感謝している。

-藤田社長が理事を務めるグリーン購入ネットワーク(GPN)で新たな動きがあるようだが 私は、約20年間にわたり願現問題に取り組んでおり、グリーン購入ネットワークは4年前から理事として活動している。 新たな展開としては、グリーン購入ネットワークの北海道支部を今年設立するための準備を進めており、現在、活動の一環としてサミット用のポータルサイトを制作していこのポータルサイトは、1月から12月までの1年間で、国内から海外へ白けて日本が誇る最先端の環境技術や製品を紹介していくものである。我々が制作するのはインテックスページのみで、細かな情報については各企業に作り込んでもらう。もちろん、環境省やサミットの公式サイト北海道洞爺湖サミット選民会議ホームページともリンクされている。

-同ポータルサイトの仕組みはどのようになっているのか
 単なる情報発信だけてなく、web環境展示会に参加いただいた各企業の掲載料金から一定の資金を、北海道内の37市町村で構成する森林経営研究会(事務局/下川町)に回すことを予定している。そこで、森林の間伐や育伐を1年間にわたりカーボンオフセットで展開する。まさに、循環型ビジネスを構築しようというもの。6月に設立を予定している北海道、グリーン購入ネットワークともしっかりと連携し、大きな輪にしていきたい

2008年2月 1日

枚方市のエコレポート2007には、キッチンで役立つカレンダーが付録でついている

枚方市の環境報告書、エコレポート2007をご担当の田中さんから送っていただいた。なんとこれには、キッチンで役立つエコカレンダーが付録としてついていた。そのキャッチコピー、エコライフは「地球にやさしい生活」だけでなく、「家計にも優しい生活」と訴求している点に感心する。また、このカレンダーには毎月のガス、電気、水道の使用量と金額を書き込めるようになっていて、その使用金額が一覧で分かるようになっている。また、毎月、家庭の中で心掛けるべき、エコライフ標語を列記してくれ、履行した場合、何円お得とより具体的にエコの節約金額を示してくれている。
エコレポート2007の特集2では、「みんなで探そう!身近な環境ラベル」を取り上げ、バタフライロゴも記載していただいた。絵が半分、文章が半分で役所が発行した冊子とは思えない、市民に親しみのある、それでいて啓蒙度の高い冊子である。

080117Hirakata1.JPG
枚方市のエコレポート2007と附録・キッチンで役立つ008エコカレンダー、
(写真をクリックすると拡大して見られます)
080117Hirakata2.JPG
環境ラベルへの意識啓蒙を呼び掛けた特集、バタフライロゴが記載されている

2008年1月17日

W2インキの印刷製品が出荷され出した

VOC放散を抑え込んでくれる、環境対応の新材料、W2インキの印刷製品が文星閣(東京都大田区)から出荷され出した。一つは、W2インキで印刷した年賀状、もう一つは、Sustainability Reportである。2008年1月も数点の製品が出荷されて行く。

080117W2-sample.JPG
W2インキを使った印刷製品、W2ロゴ入りの年賀状と環境報告書

水なし印刷に新しい助っ人・100%植物油のノンVOCインキ

「ダイヤトーン水なしエコピュアNEXT」がサカタインクスより発売

今や消費者の多くは「環境との調和」を連めたいと強く意識している。以前の大きな掛け声だけの時期とは違い、買い物ではレジ袋を受け取らない人が多くなり、「環境のために何かしなければいけない」という意識は生活のすみずみまで浸透している。
 生活関連産業ではこうした消費者の意識を敏感に受け取り、自社の製商品にはあらゆる段階で環境との調和を謳っている。
 地球温暖化、化石燃料の枯渇、CO2排出の抑制、大気汚染などに加え、石油価格の高騰は止まる気配がなく、産業全休、全世界を巻き込んで「脱石油」に加速がついてきた。オフセットインキの場合、インキ配合に石油系溶剤を使わないノンVOC化が「脱石油」の代表的なものと言え、オフセットインキの「環境との調和」の度合いは、インキ配合中の石油系溶剤量で表現するのが共通した認識となっている。
 これは1990年代中頃に大豆油インキとして、インキ原材料に天然枯渇資源である石油系溶剤に替えて生産資源である大豆油(植物油)を使用し始めて以来の見方で、現在では環境対
応インキとして社会的にも定着している。
 このようにオフセットインキの環境への配慮は大豆油インキの普及と共に進んだと言えるが、インキの処方全体から見れば大豆油インキでもまだまだ環境に貢献できる余地が残っている。それはオフセットインキのさらなる「脱石油」化を推進すること、すなわちノンVOC化である。

課題は紙面性能
 現在のノンVOCインキはオフセットインキ出荷量全体の1%前後とごくわずかしかなく、日本国内のオフセットインキ市場が環境対応に消極的と見られても仕方がない状態である。
 この背景には、環境関連マークの乱立の混乱、インキの石油系溶剤が、オフセットインキのセット乾燥(紙面性能)・印刷適性というインキへの一定レベル以上の要求度が満たされていないこと、メーカーサイドの生産性や原材料コストにも大きく影響しているために、多くのインキメーカーが製品開発や製造条件の確立に時間を要していること、などが影響していると考えられる。
 サカタインクスはオフセットインキの環境配慮を掲げつつも、「環境との調和」を意識するユーザー層だけでなく生産性や紙商品質を重視するユーザー層に、さらに一般消費者や印刷物発注サイドに目配りした、インキに配合する石油系溶剤を削減(「脱石油」化の推進)した製品群を提案してくれている。


まずは枚葉水なしインキから
 水なし印刷分野では、湿し水不使用であることや製版工程での廃液がクリーンであることなどが環境調和的であるとして、日本WPAが牽引して、多くの印刷物にバタフライロゴが刷り込まれるようになってきている。
 この枚葉水なしノンVOCインキは、水なし印刷の環境調和を更に進めるてくれた、インキ配合に石油系溶剤を使用しない次代のインキと言えよう。
 このノンVOCインキは「樹脂分散技術」を展開し、従来の石油系溶剤に代わる植物油系素材と合成樹脂の双方からのアプローチの結果、新たな相溶性バランスを設定することに成功し、ノンVOCインキとしては革新的なセット乾燥性能を持ち、従来型ノンVOCインキの1/2以下にまで速めることができた。このレベルは一般の紋葉インキと同等レベルに位置づけできるである。
 特長‖いセット乾燥 セット乾燥性はアート・コート・マット・上質などあらゆる紙質で、石油系溶剤を使用した枚葉水なしインキや一般枚葉インキと同じレベルである。
 特長環境との調和 インキ配合に石紬糸溶剤を使用しないノンVOCタイプ。
 特長C榔れ耐性  地汚れ耐性とレベリング、トラッピング、光沢を高いレベルで両立させてくれた。
 特長8色機(両面多色印刷機)適性 反転/非反転を問わず圧胴残りが良好
 これらの特長は、印刷ユーザーと一緒に築き上げてきた、現用の水なしインキや一般枚葉インキによる印刷生産性と紙面品質、ランニングコスト、環境への配慮をより高いレベルに引き上げるもので、このインキを使用すること自体をIS014001の「環境目標」に設定できるなど、「環境への配慮」を謳え、今後の枚葉水なし印刷発展には欠くことのできない局面特性をもってくれている。
 今回、オフセット枚葉水なしインキの配合から石油系溶剤をなくした製品を発売されたが、オフセットインキの顔料、樹脂、肋剤にはまだまだ「石油」を出発物質としているものを多用している。
 1990年代中頃に始まった大豆油インキは、当初はオフセットインキとしての完成度が低くユーザーから敬遠されたが、現在ではオフセットインキ全体の約70%を占めるまでに普及した。これは根強いニーズと技術革新との結果と考えられる。
 サカタインクスはオフセットインキの環境との調和押を推進するために、第一歩として水なしインキから入り、VOCを確実に減らす製品群の投入を目指してくれている。

2008年1月12日

環境に配慮された総合商研のオフリン工場、VOC測定で実証

札幌市の総合商研(株)の工場に立ち入り、年末の繁忙期にかかわらず、COV放散値測定をさせていただいた。B縦半歳4/4機3台は水ありで使用、A横全4/4は水なし専用機で運用されていたが、室内の空気対流、循環、アルコールフリーの湿し水、水なし印刷と今の段階で取れる処置を施された結果、オフ輪部門でのVOC放散値は低いものであった。

オフ輪室・紙の仮置き場周辺 
1号機 B縦半才4/4機(稼動状態)
チョッパー周辺 16.1、ドライヤー周辺 21.2、
3胴目(下胴) 43.7、2胴目(下胴) 25.2、1胴目(下胴) 19.0
湿し水循環槽を計測(湿し水にエコリティCTP湿し水を使用) 21.2
オペレーションスタンド内 16.2、

2号機 B縦半才4/4機(稼動状態)
周辺 19.3、
4胴目(下胴) 28.3、3胴目(下胴) 27.4、2胴目(下胴) 23.4、1胴目(下胴) 14.1
ドライヤー周辺 19.6、ドライヤー開放時 20.1、

3号機 B縦半才4/4機(運転中止状態)
4胴目(下胴) 16.4、3胴目(下胴) 15.7、2胴目(下胴) 17.0
ドライヤー周辺 15.2、

A横全4/4は水なし専用機
4胴目(下胴) 6.0、3胴目(下胴) 12.1、2胴目(下胴) 11.3、1胴目(下胴) 9.4
ドライヤー周辺  5.4、
水ありB縦半歳4/4機(稼動状態)の2機の平均値は
4胴目(下胴) 28.3、3胴目(下胴) 35.6、2胴目(下胴) 24.3、1胴目(下胴) 16.6
となり、1サイズ大きいA横全の水なし機の印刷中のVOC放散量は、B縦半才機の1/3~1/2の放散量にしか過ぎない。B縦半歳4/4機(稼動状態)の値とて、通常の工場から見るとはるかに低い値であるが、水なしオフ輪ではさらに低いものとなる。
ちなみに、屋上の排気口に上り、排気口付近のVOC値を測定したが0であった。VOCは外には出していない。

枚葉印刷室の計測を行った。ここは年末の年賀状に仕事の繁忙期で4台の機械はフル回転であった。また、仕事の性格上、水なし専用リスロン404色・フルAPC機は水なし版を使っていたが、色替え作業に入り、瞬間的にVOCの放散値は上昇した。これが天井の低い部屋に滞留し部屋全体のVOC値を高めている傾向がある。
枚葉印刷室入口付近 32.0
リスロン40・4色機
4胴印刷部 50.3、4胴印刷部 55.1、2胴印刷部 51.3、移動印刷部 48.0
スピカ菊半才4色機(水あり)
4胴印刷部 51.3、4胴印刷部 40.2、2胴印刷部 41.5、排紙部 37.4
リスロン20 4色機+UV装置
排紙部 55.7
枚葉印刷室については、頻発色替えの不利な条件ではあるが、VOC削減の余地があるとみた。しかし、一般的なオフセット工場から見るとまだ、低い値ではある。
逆を言うと、総合商研のオフ輪室はこと、VOC放散値に関しては、枚葉室以下の抑制をされていたのだ。
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B縦半才4/4色機のVOC地を測定

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水あり機の湿し水縦貫装置の槽を開けて計測、そのVOC放散量は比較的低い値を示していた。

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色分けして識別しやすくされている屋上の排気口、この付近にはVOCの放散は見られなかった。

2007年12月12日

VOC放散を大幅に削減す、新オフセット印刷方式「W2インキ(水洗浄性インキ)+水系洗浄材」を印刷バイヤーにダイレクトメール

 日本WPAは、12月13日(木)~15日(土)の期間ビッグサイトで開催されるエコプロダクツ展に合わせて、この度、上場会社及びエコプロダクツ展出品の印刷バイヤーの方々に、特ダネダイレクトメール「W2インキ(水洗浄性インキ)+水系洗浄剤」を発送した。
 2010年までにVOC放散量の大幅な削減を目指す、大気汚染防止法の主意を真摯にとらえる印刷産業人として、新印刷方式による自主的削減を目指す姿勢を強調させていただいた。
 エコプロダクツ展でも出品会員と共にこの姿勢と新方式の印刷物採用を訴求して行く。
早くも、数社からそのアンケート返信FAXをいただいたが、深く感謝したい。

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この度、発送した特ダネダイレクトメール

2007年12月 8日

オフセット印刷のVOC排出抑制対策

日本WPA理事会は12月6日に開催されたが、その席にPEマネージメントの寺田勝昭氏をお呼びし、印刷業の抱える環境問題、オフセット印刷のVOC排出抑制対策につきお話をいただいた。その一部に触れるが、VOC抑制の取り組みの見解を以下記述する。水なし印刷にエールを送っていただき、勇気づけられた。

印刷業はVOCの三大排出産業*で排出抑制の大きな責任を負っている。国は大気汚染防止法を改正しVOCの排出量を平成22年度までに30%(12年度比)削減することを目指している。法の仕組みは直接規制と自主取組みのベストミックスで平成18年4月に施行された。
※〜躪膵事業(建造物塗装)13%⇒∩機器業(自動車等塗装)11%0刷業10%/平成12年度H19/3:VOC排出インベントリ検討会資料
オフセット印刷は大型の輪転印刷機を除き、大部分が自主的取組み対象施設で、日印産連VOC排出抑制自主行動計画に従いVOC排出抑制活動を実施することになっている。
 なお、輪転印刷の場合、能力が7,000Nm3/時以上の送風機(抑脆機)を装備している印刷機が対象となり、排出口でのVOC濃度の測定(2回/年)と400ppmC以下での排出が義務化された。(猶予期間あり)
1.オフセット印刷工程からのVOC排出量の把握
 主な発生源は印刷インキ、湿し水、洗浄剤に含まれるVOC成分*で、準備作業や印刷中の印刷機および廃液や廃ウエスから放出される。
2.印刷インキ
3.湿し水
4.洗浄剤
5.自動洗浄装置の標準設定時の洗浄剤の試算量
6.自動洗浄装置
7.洗浄剤の低VOC化
・水洗浄については水洗浄性インキの開発と合わせて日本WPAとDICが取り組んでおり、先日のIGASで発表された。
8.作業手順の順守
9.洗浄廃液回収装置
10.水なし印刷のVOC抑制効果
 水なし印刷を導入する企業が増加している。特に複葉両面機の導入に件い切り替えるケースが顕著である。湿し水からのVOC排出量は皆無となりそのVOC排出抑制効果は大きい。但し、印刷インキや洗浄剤からのVOC排出は水あり印刷と同じ条件であり、ノンVOCインキヘの転換や水洗浄システムの取り組みの継続が重要である。

11.まとめ

2007年12月 6日

DI機はW2インキの登場で最高位の環境印刷方式と見直されてきた

日本WPAの会員の中には、ハイデルベルグ・クイックマスターDIならびに、リョービ3404DIをお持ちの方が、10数社入会されている。
大変残念なことであったが、ハイデルベルグ社が2004年に同社のクイックマスターDI機の生産中止を発表したことは、DI使用者にとって大変衝撃的なできごとであった。それにもまして、DI機があたかも、陳腐化する印刷機がごとき風評がこのところ流布していることに大変残念に思う一人である。

ハイデルベルグ社はその後、コンセプトの全く異なるアニカラー機を世に出した。
この種のキーレス機は欧米ではK&B社がGeniusと言う名機を既に、2000年から水なし形式で世に出していて、一定の評価は固まっている。しかし、キーレス印刷機とDI機とではその真価の発揮どころが異なる。極論すれば、キーレス印刷機では、出来上がった版の部分インキ盛りによる、部分修正はきかないが、DI印刷機は従来型の、インキキーを備えているため、インキ盛りの部分修正が効く。納期に追われているさなか、でき上がった版の色調不良により、わざわざ製版DTPに戻ってデーター修正をかけるロスをしたくない、できれば印刷機上での修正で通ればそれにこしたことはないと、実務家は思うであろう。ここにDI機の存在価値はある。

福井市の岡崎印刷有限会社は2年前、熟慮の末、リョービ3404DIを導入した。トータル的に見てCTPと4色機を別々に導入するなら、DI印刷機の方が人手面、管理面からも優位と判断したのだ。これが当たり、東京のデザイナーから、水なしと言う環境特性を評価され、仕事が飛び込んできたこともあった。この度、広色域印刷のカレイドを使いこなせるようになり、小冊子、WIDE COLOR GAMUTを制作された。普通の分解の冊子と両方作られたが、その上がりの差は歴然としたものがある。

DI使用者にとって先々喜ばしい話は、W2インキの誕生である。DIとW2インキの組み合わせは、究極に近い環境対応印刷となってくれる。これこそケミカルレス現像の版であり、さらに、湿し水もいらないし、水に近い洗浄液で洗浄作業ができ、そのVOC発生量はゼロに近いものとなる。
加えて、最近、DI版供給の第三者が現れ、間もなくわが国にも第三者のDI版がお目見えすることになる。つまり、良くて安い、DI版がお目見えしてくれ、環境価値では最高位のオフセット印刷方式となってくれるのである。DI印刷業者は今こそ、W2インキを手にして、環境対応の究極の印刷方式としてクライアントに、しかも、オンディマンドの形で薦められるようになってきた。

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岡崎印刷が制作した普通印刷とカレイド印刷の二つの冊子

2007年10月27日

山田美術印刷(株)が『社団法人 日本印刷産業連合会 会長賞』を受賞

山田美術印刷(株)(愛知県名古屋市)は、社団法人 日本印刷産業連合会第6回 印刷産業環境優良工場表彰で、栄誉ある『社団法人 日本印刷産業連合会 会長賞』を9月26日、受賞された。
水なしシール印刷を運用され、環境にはことのほか、日々、配慮を払われていた成果である。

同社はサーマルリサイクルへの推進から、日本WPAへの加盟、今春にはISO14001:2004を取得されていた。今回の受賞は、これに続くもので山田会長、森川社長はじめ、会社上げて大変喜んでおられる。

これを機に社業に自信を持ち、環境保全を目指す企業である事に社員一同、更に意識も高まってきたとしている。また、今回の受賞で終ることなく、上を目指して頑張る意気込みでおられる。

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表彰式の一風景、山田美術印刷の山本部長、森川社長、林下常務(左から)

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受賞したトロフィー

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受賞の表彰楯

2007年10月 2日

水なし印刷、中糸綴じのCSR報告書

金沢市の橋本確文堂はこの度、ある印刷会社と共同して、兵庫県のあるユーザーのCSR報告書を水なし印刷、中糸綴じ、大豆油インキ、R100再生紙で制作した。しかも、文章は日英語表記で、国際的にも見てもらえるものとした。昨年、このユーザーはCSR報告書の優秀賞をいただき、今年もぜひ、入選を果たしたい一念をもちつつ、環境配慮の政策を推し進めるべく、ことにあたってくれた。

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環境配慮の印刷物制作事例、ある会社のCSR報告書2007 

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バタフライロゴ、大豆油インキ、R100再生紙のロゴが入っている

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中糸綴じと言う傷をつける余地のない製本方法を採用した。
(この画像をクリックしてみると拡大して中糸綴じが見える。)
日英両語で併記されている報告書で、外国バイヤーにもうけている。

2007年9月29日

エコプロダクツ2007展の出品社説明会でバタフライロゴが取り上げられる

エコプロダクツ2007展の出品社説明会が9月13日(木) 2時から大手町の日経ホールで開催された。ホール満杯の参加者で、この展示会の盛況さが見込まれる。今年は東館の5ホールを占め、過去最大の規模となる。来年の洞爺湖サミットでは新首相のもとで、新しい枠組みの地球温暖化対策が討議され、採択されていこう。我が国は、環境を切り口とする世界市場へのビジネス展開は避けて通れないと、この展示会の強い意気込みを訴えていた。

出品社への細則説明の中で黒田和好氏は「本展示化のエコ化」を取り上げられた。展示会での印刷物配布は相当量を占めよう。しかし、紙はとかく、ゴミ化する運命にあり、これがエコ上の問題ともなりかねない。そこで、同じ印刷物を作るにも、この展示会出品社はバタフライロゴをつけた、水なし印刷の採用を呼びかけられた。

エコプロダクツ展で主催者が配布する印刷物も、その配慮がなされ、バタフライロゴが付いたものとなっている。

同時に、この展示会で使われる電力は全て、グリーン電力で賄われるが、カーボンオフセット(カーボンニュートラル)を意識してのことである。


話は変わるが、9月21日の国際水なし印刷セミナーの講師、MOZAIC社のDale Ford氏は日々の印刷作業をカーボンニュートラルを維持して生産に当たっている。詳しくはWaterless Current2007年9月号にその記述がある。

日本WPAはさらなる印刷物のエコ化をさらに進めるべく、12月のエコプロダクツ展では、日本WPAグループブース4コマの中で、水なし印刷と新しいW2インキを大きく訴求して行く。

2007年9月15日

換気をよくして枚葉水なし印刷でのVOC放散値は0に抑え込む

アインズ株式会社はびわ湖のすぐそばにある工場で、びわ湖の清浄化に腐心する滋賀県の姿勢に真正面から取り組んでおられる会社である。
工場内のVOC放散量をできるだけ抑えた方針と、独自の方式のCO2削減をを掲げ、この度、第10回びわ湖環境ビジネスメッセ(19年10月24日?26日)に自社の水なし印刷とその製品を出品される。
これに先立ち、工場の換気効果を改善し、VOCの発生を極力抑えた作業内容の改善をはかってきた。

9月6日(木)、日本WPAVOC測定班は同社の竜王工場を訪問し、測定対象機のCD102-6MCS(水ありで使用)とSM102-8PS(水なしで使用)のVOC放散量を測定した。

水なし印刷専用のMS102-8PSでは印刷中のVOC放散量はどの胴を計測しても、0ppmを示した。VOC放散量が0とは考えられにくいが、水なし機では冷却用の小型ファンを胴間に配置していることが、空気の対流をもたらし、換気効果を上げる結果につながっていた。いずれにしろ、何度計測しても水なし印刷のVOC放散量は、0ppmであった。

比較のために、水あり機のCD102-6MCSをユニット上部で計測した。
1胴目・あき胴 2胴目・墨  3胴目・藍  4胴目・紅  5胴目・黄
          50ppm   51ppm  77ppm  92ppm
と言う値になった。

水あり印刷でもアルコール代替えエッチ液を使用してVOC放散量を抑え込んでくれていた。最終の行きつく先、VOC放散をゼロにする仕組みを構築しつつある。

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アインズの竜王工場での測定風景

2007年9月 7日

東レ(株)がIGAS2007のプレスリリース・新商品紹介を実施。

当会の賛助会員である東レ(株)が、IGAS2007の事前プレスリリースと新商品の紹介を行った。
以下は発表資料。

______________________________________

東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:榊原定征、以下「東レ」)は、9月21日から東京ビッグサイトにて開催されるInternational Graphic Arts Show 2007(以下「IGAS2007」)に、新開発の水なしケミカルレスCTP版「INNOVA(イノーバ)」、感光性樹脂凸版「Torelief CTP」および感光性フレキソ版材「Toreflex CTP」を出展いたします。

環境保全に関する様々な法律が施行され、印刷業界でも環境保全への取り組みが活発化していますが、我々資材メーカーに対しても環境配慮型商品のタイムリーな開発が強く求められています。このご要望にお応えすべく、東レ株式会社では、今回のIGAS展示会に於いて、以下の新製品をご紹介致します。

東レ水なし平版は、「現像工程で回収廃液が発生しない事」、また、「印刷工程で湿し水を使用しない事」から、『環境配慮型の印刷材料』として既に高いご評価を頂いておりますが、更に、現像工程におけるケミカルレス化のご要望にお応えすべく、水なしケミカルレスCTP版”INNOVA(イノーバ)”を開発致しました。株式会社桜井グラフィックシステムズの「OLIVER466」による印刷実演を行い、「INNOVA」が提供する環境配慮印刷システムを体感していただきます。

また、今後も市場成長が期待されるパッケージ印刷分野での展開が注目を集める樹脂凸版・フレキソ版印刷においてもCTP化が工程・品質改善の鍵と考えられており、東レは感光性樹脂凸版「Torelief CTP(WF-II Type)」及び感光性フレキソ版材「ToreflexCTP(MRQ Type)」を開発いたしました。共に従来(アナログ)版同様の水現像方式を採用しつつ、従来(アナログ)版に比べ、写真ハイライト部のディテール再現が向上する事や、グラデーションをより滑らかに再現できることが最大の特徴です。

「Torelief」につきましては、欧米で業界標準版となっている「Y Type(国内ではT Type)」のCTP版を一昨年海外で先行発売し、昨年秋に国内での上市も果たしましたが、国内及びアジア地区のお客様の声にお応えして、「WF-II Type」のCTP版上市の鋭意開発を進めて参りました。近日発売出来る見通しとなり、今回IGAS展に出展致します。

 東レはコーポレートスローガン「Innovation by Chemistry」のもと、独自の高分子・感光性材料技術、成膜・薄膜コーティング技術を活用し、印刷業界の未来を担う革新的な環境配慮型印刷材料を提供して参ります。


【展示製品ラインナップ】

1.水なしケミカルレスCTP版「INNOVA(イノーバ)」 (参考出品、近日発売予定)

 (1)究極の環境対応、水なしケミカルレスCTP版
   ?通常のサーマルCTPセッターでの描画後、現像液などの処理液を一切使用せず、
     専用水洗ユニットで水洗いする簡単な処理で刷版が作成可能です。
   ?従来の水なし平版では、表面保護のカバーフィルムを使用しておりましたが、    
     INNOVAでは、カバーフィルム・レスと致しました。
 
 (2)検版性
   刷版は検版でき、cc-dotでも読みとりが可能です。

 (3)「INNOVA」専用 水洗ユニット
   ?水道水の給排水とブラシのみのシンプルな構造です。
   ?従来の水なし自動現像機に比べ、高速処理が可能でコンパクトな設計です。
   ?日常メンテナンスも簡単な清掃と定期的な注油のみです。
   ?もちろん回収廃液は発生いたしません。

 (4)従来のサーマルセッターで出力可能
   ?通常のサーマルCTPセッターでご使用頂けます。
   ?来春までに各セッターメーカーの認証を取得し、量産販売の予定                                   

2.感光性樹脂凸版「ToreliefCTP(Y Type(国内ではT Type))(発売中)
 感光性樹脂凸版「ToreliefCTP(WF-II Type)」(参考出品、近日発売予定)
 感光性フレキソ版「ToreflexCTP(MRQ Type)」(参考出品)

 (1)印刷品質が向上
  アナログ版に比べて再現性・露光ラチチュードが一段と向上。
  アナログ版で再現不可能であった高精細な網点再現も可能となり、
  仕上がり品質が劇的に向上します。

 (2)製版作業がよりシンプルに
   ネガフィルムが不要となることで、焼きぼけや異物噛み込みなどの製版ミスも
   発生しにくくなり、無駄な焼き直しが大幅に削減出来ます。

                                                    以上
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W2インキの実演に向けて技術者集団が桜井グラフィックシステムズ・岐阜工場へ集合

日本WPAはこの度、業界新聞記者に発表したW2インキ(水洗浄性インキ)をIGAS展で実演するにつき、インキ、版、用紙、印刷機の分野の技術者たちが19年9月6日、?桜井グラフィックスシステムズ岐阜工場に集まり、実演機OL466SDで実演の詳細の最終的な詰めを行った。

藍のつやを上げた改W2インキを持ち込んで印刷試験の結果、艶は一般の水なしインキと見分けがつかないレベルまで上がってくれた。

実演機で水系洗浄液WW-1をローラーにかけた時のVOC放散量と、洗油で行った時のVOC放散量を比較した結果、WW-1のインキローラー洗浄時のVOC放散量は洗油の場合の放散量の1/4?1/5の値を示してくれた。
            WW-1        洗油
かけた瞬間     300ppm     1500ppm 1/5
洗浄時の放散量  120ppm     400?500ppm 約1/4
このくだりは、IGAS展の実演で示すこととなる。

なお、W2インキはHタイプのものを機械が温まった段階で投入して調べた。
機械温度をわざと上昇させて、W2インキの地汚れ限界を調べてみた。その結果、32度でも地汚れを起こさないことが判明した。本席に立ち会い、このテストをリードしてきた疋田巳次氏は地汚れ性、転移性、ツヤは当初心配したほどのものでなく、IGAS展ではW2インキ一本で実演ができると、言いきってくれた。

また、このインキは鉱物油は一切含まれず、全て植物油で作られていて、その意味ではVOC FREEと称せられるのだ。
台風9号の来襲を気にしつつ、技術者一同は美濃で突っ込んだテストを行った。

070906measure.JPG
WW?1洗浄液のVOC放散量の測定風景

070906IGAS-OL466SD.JPG
IGAS展へ出品する水なしの実演機

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W2インキIRODRY、改良型W2インキを持ち込んでテストを実行する。

2007年9月 6日

日本WPAが業界紙記者に環境対応の新しい「水なしVOC削減印刷方式」を発表

日本WPAは8月31日(金)、東レ株式会社本社会議B室で、印刷業界紙、12社の記者の参集のもとで記者発表を催した。
この席には田畠久義会長、依田英祐理事、小川勇造理事、五百旗頭事務局長、それに製品で協力を願った、大日本インキ化学工業株式会社の金子雅道部長、東レ株式会社の島地啓部長が出席して、説明にあたった。

水に溶ける性質をもった画期的な環境対応インキ、W2インキ(水洗浄性インキ)の実用化のめどをつけ、「水なしVOC削減印刷方式」として発表した。

都市型産業の印刷産業は業界全体として、VOCの放散量はわが国では塗装業界に次いで、ワースト2の地位になっている。大気汚染防止法の意図するところから見て、我々印刷人はVOCの放散量を極力削減することを目指さねばならない。中小オフセット印刷工場でのVOC放散量の測定事業を重ねた結果、その発生源の第1が湿し装置から、第2が洗油を使う洗浄から、第3がインキからであることがわかってきた。

第1点は水なし化で解消できた。

第2点が今まで問題とされ、非洗油化で洗浄をはかるにはW2インキの登場が待たれていた。このインキは水系の洗浄液でインキ洗浄ができ、VOC放散を極端に抑制できる利点を持つ。今まで待たれていた革新的なインキの実用化にこぎつけることができた訳である。

第3の点、このW2インキはその性質上、VOC放散量も低く抑えられている。
水なし版とW2インキを使うと、そのVOC発生量は今までの水なし・洗油洗浄から見ても1/10ぐらいに抑え込める。

この新製品の環境面での有利さを訴求し、印刷人の責務として一層の認知と普及を目指してゆく。よって、W2インキを使用するとき、バタフライロゴと対にして、新しく制定したW2ロゴを印刷物に掲示する。

なお、W2インキの実演をIGAS展の会場で桜井グラフィックシステムズ様の466SD(菊半裁4色機)印刷機を使って実演する。

また、9月21日(金)午後3時から国際水なし印刷セミナーを開催することになった。この催しはベルギー、ドイツ、米国、中国から水なし印刷会社の要人を招聘して、その使いこなし方、ビジネスモデルを勉強する内容である。

活発な質疑応答のもと記者発表は4時に終了した。

2007年9月 1日

日本WPA、環境対応の新しい「水なしVOC削減印刷方式」を実用化

以下は、日本WPAが8月31日に発表したプレスリリースの内容である。
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日本WPAは、この度、水なし印刷の特長を引き出し、枚葉オフセット印刷におけるVOC放散量を大幅に削減できる環境対応の新しい「水なしVOC削減印刷方式」の実用化にめどをつけ、関連協賛会社とともに、IGAS展の場で実演発表する運びとなった。同時に、この製品群を日本WPA会員が購入して使える道筋を整えた。

新しい「水なしVOC削減印刷方式」とは、以下の要素を含む製品群である。
・ 水なし印刷であるため、湿し水装置からのVOC放散がない。
・ 水洗浄性VOCフリーインキ(W2インキ)を使用する。
・ 中性の水性洗浄液を使用してローラー洗浄を行い、かつ、含侵タイプの自動ブランケット洗浄装置を使用することにより、洗浄工程から発生するVOCを大幅に削減できる。

(オフセット印刷工場でのVOCの最大発生要因は、洗油による洗浄であり、これを中性の水性洗浄液でローラー洗浄ができる点は、画期的な環境印刷方式と言える。)


また、日本WPAは、この新しい水なしVOC削減印刷方式を広めるために、バタフライロゴと抱き合わせて表示する新たなロゴも制定した。このロゴは、日本WPA会員が、W2インキを使用し、かつ水性洗浄液で洗浄を行なう場合に使用することができる。

水洗浄性VOCフリーインキ(W2インキ)は大日本インキ化学工業株式会社が、中性の水性洗浄液は東レ株式会社が開発した。

我々日本WPAは、創設時の2002年6月にサンケミカル社のW2インキの印刷実演を行い、我々の環境への取り組み姿勢を示す構想をもっていた。
Non-VOCタイプの水洗浄性インキを、揮発性の洗油とは違う水性洗浄液で洗浄することは、中小オフセット印刷会社の印刷現場からVOCを大幅に削減できる印刷方式となるはずであった。しかし、その洗浄液は強アルカリであり、印刷現場ではその取扱いに苦慮する一面をも持っていた。さらに、このインキは外国製のインキでジャパンカラーでなく、カラーマッチィングの難点も伴っていた。このような事から、この印刷実演の構想を取りやめにした経緯があった。

日本WPAは、サンケミカル社の親会社である大日本インキ化学工業に折衝し、同インキ実用化に向けての改良ロードマップの提示を受け、日本WPA会員会社の工場において改良インキの印刷テストを繰り返した。その一方で、水性洗浄液の方も、東レ株式会社とともに、中性かつ実用化に向けて改良にあたった。

そして、ついに2007年9月に開催されるIGAS展において、株式会社桜井グラフィックシステムズの協力を得て、同社のオリバー466SD(菊半裁4色機)印刷機で、新しい「水なしVOC 削減印刷方式」の実演展示を実現できる運びとなった。実演中は、VOC計測機を横に備えてVOC測定を同時に行い、従来の印刷方式より、大幅にVOCを削減できることをご覧いただけるようにした。

思い起こせば、我々は、日本WPA創設時から、W2インキの実用化を目指しており、その念願が5年目にして、やっとかなえることができたわけである。この間、W2インキの開発拠点は米国から欧州、最後は日本に移管されたわけだが、ほぼ地球を一周し、日本の独自技術で世界の印刷界をリードする「VOC削減印刷方式」を完成できたことに、感慨無量の念を禁じ得ない。

印刷ユーザー団体が主導して、このような環境対応の印刷方式を開発したのは初めての事例であろうが、日本WPAは環境を標榜する団体として今後もさらなる環境印刷製品の開発、発展に寄与するとともに、印刷需要家筋にも環境印刷方式を広めてゆく所存である。

この製品群はその製品の素材内容、当初のロット量からして、製品価格は割高にならざるを得ないが、その環境価値の卓越さを理解いただき、市場への一層の認知に努めていきたい。

このW2インキは大日本インキ化学工業様、水性洗浄液は東レ様のご協力の賜物で実用化できた。また実演においては桜井グラフィックシステムズ様に多大なるご協力をいただいた。本席を借りて、深く感謝申し上げたい。

平成19年8月31日
日本WPA(日本水なし印刷協会)
会長 田畠久義

w2logo.jpg

2007年8月31日

日経産業新聞にW2インキの特性が取り上げられる

以下は、8月31日の日経産業新聞の1面に掲載された記事である。

日本水なし印刷協会、印刷機の洗浄時、油性洗剤不要に。
2007/08/31, 日経産業新聞, 1ページ,

 印刷会社などで構成する日本水なし印刷協会(東京・文京、田畠久義会長)は、大日本インキ化学工業東レと共同で有害物質を含む廃液を削減する「水なし印刷」の新技術を開発した。水に溶けるインキの原料となる特殊な樹脂を使い、版や印刷機を洗う際に油性洗浄液を使う必要がない。

 大日本インキ化学工業が開発した樹脂を使ったインキは水系の中性洗浄液で洗い流せる。このインキに最適な水系洗浄液を東レが開発。従来の水なし印刷と比べ、揮発性有機化合物(VOC)の放散量は約四分の一。通常のオフセット印刷に比べると十分の一程度という。

 水なし印刷は版の表面にインキをはじくシリコンゴムを使ってインキの付かない部分を作る。化学物質を混ぜた水を使うオフセット印刷に比べ、環境負荷が低い。

 ただ水なし印刷もインキは油性で版などを洗う際は揮発性で油性の洗浄液を使う必要があった。

ドイツ連邦国環境省が水なし印刷を環境促適用のために助成を行う

欧州で「環境技術助成」について調査を行っている、望月浩二氏の連絡によると、ハイデルベルグ102?8Pを2台入れているエッセン市のDZE社( Druck Zentrum Essen)GmbHはこの度、環境にやさしい印刷方式の実用化を目指し、ドイツ連邦政府より、補助金の供与を受けることになった。

水ありオフセットではIPAを使わざるを得ない、湿し装置の問題がある。そこで、水なし印刷でのVOC放散量の大幅削減を目指した印刷方式がドイツでも注目され始めている。

オフセット印刷でのVOC放散量の30%は現実的には、IPAおよびその代替え品が占めていて、この部分を水なしでなくすことを狙っている。また、水なし化によって、廃水量、使用ウエス量が減りってくれる利点も生じたとしている。

水なし印刷の環境優位性を評価した、DZE社への助成プロジェクト内容
 
 望月浩二氏・御参照資料:Download file:PDFファイル

2007年8月15日

東レとFFGSが「東レ水なし平版」の国内総代理店契約を締結

当会の賛助会員である東レ(株)と富士フイルム グラフィックシステムズ(株)が、「東レ水なし平版」の国内総代理店契約を締結しました。

以下、同社発表資料より

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富士フイルム グラフィックシステムズと「東レ水なし平版」の国内総代理店契約を締結
? 幅広い販売網の活用と技術の融合により、環境配慮型商品の普及・拡大を加速 ?

 東レ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:榊原定征、以下「東レ」)は、東レが開発・製造する水なしオフセット印刷版材「東レ水なし平版」の販売を強化するため、富士フイルム グラフィックシステムズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田整、以下「FFGS社」)との国内総代理店契約を8月1日に締結いたしました。これにより、「東レ水なし平版」の国内販売は10月1日からすべてFFGS社を通じて行なってまいります。

 近年、環境意識が高まる中、印刷工程での湿し水が不要で有害な有機溶剤(VOC)を排出しない水なし印刷方式の需要が拡大しており、その基幹材料である「東レ水なし平版」の販売は2003年以降、全世界で年率約20%の高い伸びを示しています。東レは、今回の国内総代理店契約締結に伴い、国内最大の印刷資材商社であるFFGS社が持つ全国的な販売網を活用し、「東レ水なし平版」の一層の普及・拡大を進めます。

 同時に、今回の両社の協業は、FFGS社が保有する高精細、多色、カラーマネジメント『i-colorQC』などの製版(プリプレス)分野でのソフトの高い技術力と、東レの水なし印刷におけるノウハウとを融合することによって、お客様が抱える印刷の課題解決を図り、より高品質・高付加価値な印刷を提案します。また、FFGS社の幅広いサービスサポート網を通じて、より充実した各種機器メンテナンスサービスをお客様に提供することも可能となります。

 「東レ水なし平版」は、1979年の発売開始当初から、印刷品質の安定や印刷オペレーションの安定への貢献が評価され、市場を拡大してきました。近年では、環境意識の高まりから、印刷工程におけるVOCの大幅削減を可能とする環境対応面の特長が注目を集めており、販売量は急拡大を続けています。また、水なし印刷による印刷物に添付される「バタフライマーク」※1の認知も浸透しつつあり、印刷発注時に水なし印刷を指定するお客様が増えています。

 東レは、今回のFFGS社との契約締結により、「東レ水なし平版」の国内市場での販売拡大にさらに弾みをつけ、3年後の2010年には売上倍増を目指してまいります。

 東レは、昨年10月に策定した中期経営課題“プロジェクトInnovation TORAY 2010(略称:IT-2010)”において、情報・通信・エレクトロニクス分野を成長する重点4領域の一つと位置付け、先端材料を中心とした事業拡大を推進しております。「東レ水なし平版」は、東レが持続可能な循環型社会発展に向けて省資源・地球環境保護に取り組む“エコドリーム”活動の一端を担う環境配慮型商品として、今後も積極的な技術開発、事業拡大に努めてまいります。


※1「バタフライマーク」
水なし印刷を通じて環境保全を図る「水なし印刷協会(WPA)」の認定を受けた企業が、水なし印刷で作成した印刷物について使用を認められるロゴマーク。最近では企業の環境報告書や広報誌など、企業イメージを訴求する印刷物を中心に採用が進んでいる。


【ご参考】

■ 東レの印刷材料事業の概要
 東レは、1977年に感光性樹脂凸版「トレリーフ」の商品化により、印刷材料事業を開始しました。その後、オフセット印刷版材「東レ水なし平版」、感光性フレキソ版「トレフレックス」を発売するなど、高分子・感光性材料技術、成膜・薄膜コーティング技術を活用した製品の開発・製造を推進しております。また印刷材料分野で培われた技術が、他の電子材料や液晶カラーフィルター事業にも活かされています。

 同社の印刷材料は、「東レ水なし平版」をはじめ、感光性樹脂凸版ならびに感光性フレキソ版についても水による現像が可能であり、いずれも環境配慮型製品である事が大きな特長となっています。

■ 東レおよびFFGS社の概要
<東レ株式会社>

1. 設   立 : 1926年
2. 所 在 地 : 東京都中央区
3. 代 表 者 : 代表取締役社長 榊原 定征
4. 事 業 内 容 : 合成繊維、プラスチック・ケミカル、情報通信材料・機器、炭素繊維複合材料、環境・エンジニアリング、ライフサイエンスその他製品の製造および販売


<富士フイルム グラフィックシステムズ株式会社>

1. 設   立 : 1950年
2. 所 在 地 : 東京都千代田区
3. 代 表 者 : 代表取締役社長 
4. 事 業 内 容 : 印刷関連資材・薬品・機器・ソフトウェアの販売および関連する技術サービス

以上

2007年8月 8日

新製品封筒タイプのクリアファイル

清水印刷紙工(株)はこの度、日本と世界の2大カメラ賞を受賞した新しい名機・ペンタックスK10Dのパッケージを制作加工した。画質革命と銘打ったカメラのイメージにマッチしたデザインで、その包装箱は蒸着紙に次の工程を経た内容で加工された。

  ホワイト→(インターデッキ)→墨→墨→(インターデッキ)→マットOPニス→剥離OPニス
 →UVクリアコーター→デリバリー上でUV3灯照射

カメラのざらつき感を持たせるべく、墨は2度乗せ、種類の違うニスを多用している。水なしFM印刷を使ったおかげで、暗部の網は開いてくれ、画質に重厚感が出てくれた。

スリーブの加工は、次のとおりである。

 プライマー→(インターデッキ)→墨→藍→紅→黄→(インターデッキ)→ホワイト→ホワイト
 →OPニス→デリバリー上でUV3灯照射

細かい模様が再現され、しかも、点質はくっきりとしたものに仕上がっている。

同社はこの度、折り返し辺のついた封筒タイプのクリアファイルを製品化した。この加工は高周波でとめたものでなく、接着材でとめている。それゆえ、独自の機械で自社加工を施せるようになった。この鮮やかな模様は水なしFM6色印刷であり、色域は相当に広がっている。まとまった量が必要で、納期のない急なイベントなどに活用されている。入れた品物が滑り落ちない気配りがなされ、しかも相対コストは安くつくという。

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ペンタックスK10Dのスリーブつきパッケージ

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折り返しの片のついた新しい封筒タイプのクリアファイル。押え片を中に入れることで、封入物は密閉の形になる親切な一品。

2007年8月 3日

Printed Electronics市場が求める印刷技術の進化

東洋インキグループ創立100周年記念プライベートショウが7月25日‐26日、ザ・プリンスパークタワー東京で開催された。

先進国での印刷出荷高は実質ダウンする閉そく感の漂う中にあって、印刷技術を見直し、未来への夢を膨らませてくれる、「活気の素」を与えてくれた催事であった。決してモノ売りを前面に出したものでなく、参加者への大きなソリューション、ヒントを与えてくれた。

セミナー、「FRID用印刷型導電材料とその応用展開」を興味深く聞かせていただいたが、講師、大春敬氏のプレゼンは印刷技術をさらに進化させてより高付加価値への転用を目指すもので、実現の可能性の高い技術である。具体的な落としこみにも触れられ、Printed Electronics市場が求める印刷技術の進化と言う点では、「水なしオフセット印刷」がその頂点を極めていこうという見方を示された。

日本WPAの中に、Printed Electronics研究会を設け、水なし印刷技術をPrinted Electronicsに転用させる勉強を重ねているが、ある会員はこの度、新連携にのっとる認定企業の申請を行い、過日、その認定を得ることができた。その研究テーマは、まさしくPrinted Electronicsの1項目であった。

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説明スライドの内容の一部

2007年7月25日

精英堂印刷でW2インキの性能確認・VOC放散量試験

日本WPAはオフセット印刷工場で、さらなる環境改善をはかる、印刷材料の開発支援に当たってきた。

このたび、インキメーカーの協力を得て、水洗浄性インキの改良テストを精英堂印刷(米沢市)で実施した。前回のテストでは、黄インキの地汚れが起きたが、今回、この改善を図ったジャパンカラーのW2水なしインキで日本初のハイデルベルグ 105XL-6LX-UV機を使ってテストを行った。
18,000回転の最高スピードでテストを行ったが、前回起きた地汚れはものの見事に解消され、全く起きず、かつ、そのスピードに追随してくれるインキであることが確認された。50倍ルーペで確認したが、網点の点質は従来の水なしインキを上回る再現を見せてくれた。ツヤはまずまずの水準に落ち着き、実用範囲と判断した。一連のテスト時に発散されたVOC放散量の測定結果を以下記述する。

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ハイデルベルグ105XL-6色UV仕様機(日本初)でW2インキのテストを行う

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105XL機の仕様詳細

昼食後に測定 単位ppm

印刷室 13

従来水なしインキ印刷時   壺の上
第2胴排紙側・墨 19      第2胴・墨 21
第3胴排紙側・藍 16      第3胴・藍 10
第4胴排紙側・紅 29      第4胴・紅 9
第5胴排紙側・黄 31      第5胴・黄 12

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その測定風景

先ほど使った、従来水なしインキを洗浄して洗い落とし、W2インキを壺にいれる。このとき、機械の洗浄タンクに内蔵されていた、W社の洗浄液(UVインキ用の洗浄液)をインキにかけたところ、洗浄時には大変高いVOC放散値が露見された。

第2胴給紙側・墨   3200
第3胴給紙側・藍   1900
第4胴給紙側・紅   1800
第5胴給紙側・黄   2800

この時、印刷室内も残留VOCに見舞われ、50?70を示してくれた。そこでこの残留VOCの減衰が図られるまでテストを中断した。15分後に先の通常値13ppmまで下がったことを確認してローラにW2インキを巻いて印刷テストを再開する。

  W2インキ印刷時
第2胴排紙側・墨   26
第3胴排紙側・藍   29
第4胴排紙側・紅   28
第5胴排紙側・黄   21

このとき、W2インキは従来の水なしインキと比べ、そのVOC放散量がさらに低下したとは見受けられなかった。低沸点インキで、共沸により飛ばされたと解釈できよう。
W2インキの印刷結果は冒頭の通りであった。思い起こせば、このプロジェクトの立ち上げを主張し始めて、3年が経過する。よくぞここまでの品質水準に到達したかと、関係者のご努力に感謝したい。最後に、中性水系洗浄液での洗浄作業を行った。
4胴目のブラン手洗い洗浄をテスト品D液で行ったが、落ちは今ひとつであった。この時のVOC放散量は40?60ppmを示す。
5胴目のブラン洗浄は、テスト品E液で行ったが、これも落ちは今ひとつである。VOC放散量は60ppmを示す。ことVOC放散量は大変低い値ではあるが、落ちの性能改善の必要がある。
W3洗浄液X2(中性水系洗浄液)でローラ洗浄を行った。インキは解けてくれたものの、インキの掻き取りが今ひとつ以前の、小森機での結果と比べはかれていない。ところが水で2度洗いをするとものの見事に落ちてくれた。ローラ洗浄のこなし方についてはより精査する必要を感じた。しかし、ことVOC放散の観点からみると、70?120ppmしか放散されていない。試しに第2胴でW社の油性タイプの洗油で洗浄してみたところ、600?900ppmと言う値になった。瞬間では1800ppmを記録してくれた。W2インキの洗浄液ではそのローラ洗浄でのVOC放散量は至って低いことが確認された。
W2インキは今や、商用水準に到達してくれた。この専用洗浄液のさらなる改良が望まれる。

2007年7月20日

「水なし印刷」に取り組む中国(珠江デルタ地区)の先進印刷企業訪問記

中国が世界の工場と呼ばれて久しく、同時に世界一の人口を抱える中国は、一大印刷物消費国でもある。

今回、世界で一番、印刷産業の発展を遂げている注目地、珠江デルタ地域を日本WPA田畠会長、奥副会長、小川理事は6月24日から27日まで水なし印刷での連携を模索しつつ訪問した。

訪問先はそれぞれ特徴ある印刷会社で「世界市場に向かって突き進む印刷会社」と、「世界市場と国内市場の両方を手掛ける出版印刷会社」、世界一のビール消費需要に相応した「国内需要向けビールラベル専門印刷会社」であった。


世界一の平台(枚葉印刷)を保有する印刷会社:LEOペーパー社
創業25年で世界一

中国 4000年の食文化を支える広州市から、整備された高速道路網を縫って、車で2時間の鶴山市の郊外に、菊全多色機(4色?両面8色機まで)を総計85台(製版から製本までの全ての機械は、総計6000台とのこと)が、24時間稼働するLEOペーパー社の印刷工場がある。珠江上流の西江と呼ばれる川沿いの畑作地帯に忽然と姿を現す7?8階建てのビル群が、LEOペーパー社の印刷工場である。

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真中が総帥(役員)元大日本印刷香港の出身者

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LEOペーパー工場はまるで新しくできた一つの印刷町である.町の模型図

LEOペーパー社は、創業25年(1982年創業)であり、日本の印刷会社から見ればまだまだ若い会社。香港を拠点にして創業し、たった一台の手上げ袋の加工機を導入したのが、1982年、その10年後の92年には本格的な商業、書籍、紙器印刷に乗り出し、印刷技術の向上に磨きをかけ、2002年には米国に販売拠点を設けて急成長路線に乗った。

現在は、中国本土、鶴山市の印刷工場、香港の本社を含め、世界7拠点で販売活動を行っている。この鶴山市の工場も手狭になり、中国本土の他地域での工場建設を計画中であり、総数5工場を目標にしている。

印刷物は、毎日90コンテナを欧米向けに出荷
印刷物は、全て欧州、米国向けで中国向けは全くなく、日本向けも滅多にない。日本向け印刷物のない理由は、要求品質が以上に厳しいことと日本語環境が難しいことである。一日の生産は、平均で90コンテナ分、最盛期に140コンテナを出荷するという。
    
この生産量を支えるのは、安価で豊富な労働力とその労働力を最大限に引き出す労働環境、生活環境の整備と充実した人事制度や教育制度である。敷地内に、24時間営業の銀行、郵便局、娯楽施設、スポーツ施設を備える一大アパート群を建設し、27000人を敷地内に住まわせている。社員の不満を解消するために、最高責任者の総裁が、ウイークディはこのアパートで共に生活することもあるとのこと。平台の印刷工場は、温度・湿度管理は行き届いており、オペレーターの動きは極めて活発である。

我々を案内してくれた総裁が現場に現れても、目礼する程度で仕事の手を休めることはない。また、要所要所には、生産高に関する各チーム別の日々のデーターが張り出してあり、従業員の向上心を刺激しつつ、生産高の向上、効率の向上に務める手法は、世界共通である。教育ルームには、各印刷機メーカー別に、印刷機の動く模型がおいてあり、この模型を使って印刷技術の基礎を学ぶ工夫がされているのには驚いた。

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ローラ・胴周りの駆動モジュール、これで印刷時の原理がつかめる

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第6工場24台の枚葉機と製本部門があったが、この生産管理部門(約20人)ですべての工場の生産を管理(能率は高い)

一人当たりの労働効率の驚異的な高さ
LEOペーパーには、このように驚かされることがこのように多数あったが、その極めつけは、これらの大量の印刷物を扱う営業マンは、世界で40人しかいないこと、またこれらの全ての印刷物の工程管理を、殆どが女性であり20人足らずでこなしている点にある。日本の印刷業にとって一種の脅威であり、驚異である。好むと好まざると、中国の印刷業界とどのように折り合いをつけていくかが、日本の印刷業界の課題であることは間違いない。

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印刷機の人員配置組織図

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個別機の生産実績表、OEE実績を表示


水なし印刷への取り組み
LEOペ?パーの企業理念には、品質や倫理観の向上、社会への貢献と同列で「環境保護」が唱われている。これらの企業理念が対外向けの見せかけではないことは、欧米の有力出版社がこぞってLEOペーパーに印刷物を発注していることからも窺えるが、「環境保護」にも必要な投資を惜しまず、廃液等は完全に自社で最終処理を実施している点にも現れている。「水なし印刷」は、輸入水なしインキ(日本製)の価格高にも拘わらず、環境保全の意識から採用を開始しており、ここ数年、新規ないしは更新する印刷機(年間5?10台程度)は全て「水なし印刷」が可能な仕様となっている。水なし化にも大きな関心を寄せており、中国での水なし化の先駆者となる意気込みが示され、日本WPAと具体的に実のある連携をすることを約束してくれた。

CTPシステムの先駆者:金杯印刷
先進技術の収得に邁進

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出版物が得意の金杯印刷

広州市から日本の鉄道技術で建設された高速列車で一時間の距離(今回は車で移動したが)にある東莞市に、日本を含むアジア地域で最初にサーマルCTP版を実用化した会社があり、それが今回訪問した金杯印刷である。
1995年のDRUPAで展示されたCREO社のサーマルでセッターを、同年に購入しCTPでの印刷を開始した。93年には、FM印刷を手掛け、ハイファイ6色印刷を、売り物にしていた金杯印刷にとっては、次世代の印刷システムであるCTPを導入することに全く躊躇なかった。
水なし印刷も、1990年頃に香港工場でテストをしたくらいの未来志向の会社である。

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FMスクリンにはわれわれより早くから取り組んでいた。驚いたのは95年に発表されたCTPをいち早く導入していたのだ。我々より数年早い設備投資の実態をみた。

英語辞書印刷で差別化
1971年に創業し、紙器印刷から書籍印刷までの印刷物を手広く印刷し、20台(120胴)以上の印刷機と1000名の従業員、3工場を有する中国の中堅印刷会社である。
金杯印刷は、海外向けと国内向けの兼業印刷会社であり、海外向けには、英国のOXFORD大学や、LONGMANの辞書や出版物を中心に海外向けの教育関係の印刷物が主たる品目である。33gベースの辞書用紙を両面機で、しかもフルカラーで印刷する技術は、金杯印刷ならではの技術に対するこだわりが感じられる。

英国と米国に販売拠点を持ち、更なる飛躍を目指して創業者の息子さんである2代目の若社長(33歳)が、工場敷地に寝泊まりしつつ、香港本社と東莞工場を日夜往復する行動力に感心することしきりであった。

水なし印刷は20年前にテスト
「水なし印刷」は、20年前にテストしたがシステムが未完成で断念したが、昨年より、これからの印刷会社には必須の技術として取り組んでいる。両面印刷機が主力であることから、見当精度の向上が図れることが目先のメリットであるが、「環境問題」が印刷会社として避けて通れない道であるとして「全台の水なし化」を目標としている。  

創業者は、香港印刷組合の理事長でもあり、珠江デルタ地区の印刷関連団体の種々の役職を兼ね、業界発展のために活動中である。東莞市と隣の深セン市を含む江デルタ地区は、印刷産業の世界的なハブになろうとしている。印刷関連団体の活動には、環境問題の含まれていることを、香港政庁の環境関連の役人が「水なし印刷」を見学に来たことを例に出して説明をしてくれた。当然、WPAの活動への理解も深く、JWPAとの連携も視野に入れて今後も交流していくことになっている。

世界一のビール消費国をFM6印刷で支える:萬昌印刷
600社のビール会社がしのぎを削る国

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広東萬昌印刷はラベル印刷がが得意

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日本WPA一行の熱烈歓迎看板

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同社では工場幹部と意見交換の会議をもった。

工場中国が世界一のビール消費国になって3年以上が経っている。何せ、人口が多いのが最大の理由。一昔前は、火の出るような老酒や白酒が最も好まれる庶民の酒であったが、非経済的なビール(アルコール度数換算では最も高価なアルコール飲料)を飲むようになったのは、中国の生活、所得水準の向上が一役買っている。但し、ビールは体を冷やす飲み物との認識があり、冷やさずに飲むのが正調中国風。

中国には、600社以上のビール会社があり、有名な青島ビールはその一社でしかない。ビール会社は、600社の競争を勝ち抜くために、中身の勝負よりは、見かけ、見栄えの勝負に拘っている。中国には、缶ビールは存在せず、全て瓶で製造しており、瓶の形やラベルに相当なこだわりがあり、ラベルは半年に一度デザインを一新する(当然中身は変わらない)。

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工場内の約10台の枚葉機にはロールシーターが敷設されている

ラベルの年間印刷枚数:130,000,000枚
これらの、ビ?ルラベルを専門に印刷している会社が、広州市から車で一時間の距離にある萬昌印刷である。創業は1987年でまだ、20才の会社で総経理(社長)も、30代後半の若手、工場は、2ヶ所にあるが合計18台の6色?7色の菊全機を所有し、生産性の劣るラベル印刷機は一切使用していない。グラビヤ、フレキソ印刷も手掛け、従業員は1100人、ラベルの印刷枚数は、1億3千万枚で、ビールラベル印刷でのシェアは中国一とのこと。原反の用紙はロールで購入し、自社で印刷寸法にカットし枚葉印刷を行っている。

FM6の導入で生産性が20%アップ
ビール業界における過当競争は、ラベル印刷業社間でも過当競争になっており、生産性の向上は至上命題である。昨年度は、20%の生産性向上を達成したとのことで、その決め手は、日本の業界でもあまり手掛けていないFM6の導入によるとの説明を受けた。ラベルは殆どが特色印刷であり、ロット毎に色変えをなくてはならないが、FM6であれば色替えの必要がない、しかも付け合わせ印刷ができる。

更に驚いたことに、印刷用紙は、幅1020mmを使用し、両端の印刷余白は1?2mm、菊全印刷機の横幅は1030mmであり、1020mmの用紙なら理論上は印刷可能であるが、誰もそんな冒険はしない。菊全機は、菊全用紙幅である939mmの用紙を使うのが常識。FM6の積極的な導入と最大の印刷面積を稼ぐ常識はずれの用紙幅の使用、一種のバイタリティーとも言うべき物である。

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このすり本はすべてラベルである。

水なし印刷はFM6で再挑戦
「水なし印刷」は、水なし用インキの特色の手当がつかず、一次中止に追い込まれたが、FM6の導入により特色問題が解消されれば、再度挑戦するとのこと。日本のビール会社のラベルも印刷しており、日本に親近感を持っており、何らかの形で日本の印刷会社との交流を期待しているとのこと。まだ、若々しい会社のエネルギーとチャレンジ精神は、大いに参考になった。

2007年7月11日

株式会社アイカ・ドリーム工場でVOC放散量を測定

7月9日(月) 日本WPAのVOC測定班は株式会社アイカドリーム工場を訪ね、印刷機からどれぐらいのVOC放散量が出ているか、計測して調べてみた。

A0判のサンデープレス4000は毎時8万回転の速度で回っていたが、完全に、水なし版専用で使っている。そのVOC放散量は思いのほか低いものであった。水なしであるが故、湿し水からのVOC放散量が一切ないためと思われる。(単位ppmc)

        上胴   下銅
第1胴黄版  31    9
第2胴赤版  43    8
第3胴藍版  19    7
第4胴墨版  10    8

次に、リソピア1号機AY-600(水なし仕様)の下銅のみを計測したが、4胴とも値は0ppmcであった。
リソピア2号機AY-700機は第1胴と第4胴が0ppmc、第2胴(藍版)が56ppmc、第3胴(赤版)が48ppmcを示していた。

これらは風のたまりの問題、印刷模様とスピードにより左右されるが、総じて低い値である。
注目したのは、製本のホットメルト部は1号機で0ppmc、2号機で6.1ppmcにすぎなかった。

文字通り、環境面でもドリーム工場であった。


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ハイデルベルグ・サンデープレス4000のVOC放散量を測定

2007年7月 9日

世界初のローランドUV10色反転印刷機でVOC値を計測

清水印刷紙工株式会社群馬工場を訪問し、同社の印刷部門のVOC測定を行った。

同社は特殊パッケージ印刷・加工に特化され、高級パッケージの企画・デザイン・プリプレス・プレス・ポストプレス加工まで社内での一貫生産を確立されている。本工場の従業員数は29名で、平均年齢21歳と言う若い力の構成になっている。

経営者はこの10数年で一気に3代目社長引き継がれた、古くて新しい社風を持つ会社である。祖父の創業者が84歳で他界され、事業を継いだ2代目長男社長がまもなく病死され、米国留学から帰り、ある印刷会社で修業していた孫の現社長が26歳の若さで事業を継承されたのだ。

先代から受け継いだ特殊パッケージの事業に、米国仕込みの知的所有権確保、社内でのパッケージデザインの考案の仕組み、特殊原反の印刷加工技術の確立をなしとげ、10年を得た今、清水社長は満を持してこの新工場の建設に臨んだ。

2年かけて新工場の建設と新鋭機の導入のシュミレーションを作成した。文京区音羽の旧工場を売却し、創業者の出身地でもある館林の工業団地に工場を移設したが、従業員の大半が家を引っ越して館林への移住に賛同したこともあり、円滑に新工場の立ち上げが始まった。清水社長は以前から、欧米のパッケージ工場を50社ほど見学していて、これをベースに未来に夢をかけた投資を決意したのだ。

2007年4月に完成したこの工場の主力機は、世界最初のローランド菊全版UV10色機(反転ユニット付き)と言う機械であった。その他、菊全版UV7色機、菊全版UV5色機が設置されていた。

昼食時、機械の停止されている時の印刷室内は、どこを測ってもT-VOC値は0ppmであった。ところが、機械を動かして印刷状態に入っても室内のT-VOC値は0ppmを示している。これは機密性を保つ中で、空気の対流をはかる工夫が凝らされているのが大きいと見た。自動シャッターの右に通風扉を設けていたが空気の対流は見事にはかられている。

計測のため、UV10色印刷機の1?4胴に水なし用のプロセス4色+UVニスを使い、6?10胴に水あり版用のプロセス4色+UVニスで印刷することにし、両印刷方式の比較を行った。

印刷作業に入ったが、1?4胴の水なし版部分はどのユニットをはかってもVOC量は0ppmである。

6?9胴の水ありユニットを測ったがここも0ppmを示していた。ちなみに、湿し水循環タンクを計測したら、ここからは73ppmを示したが、以前の我々の計測事例から見ると大変低い値である。このエッチ液はMT80NHが使われていた。

環境へ十分に配慮された工場設計、新鋭のローランドUV10色・反転印刷機は環境配慮面でも細かい工夫の凝らされている機械であり、使用印刷材料の厳選と相まって大変低い、VOCの値を示している。

次にローラ洗浄にあたった。水なし印刷の部分、第1胴(墨)は1261ppm、第2胴(藍)は1021ppm、第3胴(紅)は500ppm、第4胴(黄)は970ppmとなった。

他方、水あり印刷の部分の第6胴(墨)は1228ppm、第7胴(藍)は625ppm、第8胴(紅)は625ppm、第9胴(黄)は1021ppmとなった。UVインキを落とすには強力な溶剤が必要で、一部はスポイドで部分洗いをしていたのが数値を押し上げたようである。

他方自動ブランケット洗浄は、ニッカ製含侵タイプのものを組み込んでいたが、水あり印刷部、水なし印刷部とも洗浄時のVOC放散値は0ppmの値をした。

3Fの屋上に上がり、排気ファンのVOC計測を行ったが、この値も0ppmであり、外へは全くVOCを放出していなかった。環境配慮には完璧に近い工場である。

計測が終わった時、ある上場会社のクライアントが工場見学に来られていた。あるパッケージデザインの見本刷りを行っていたが、130倍拡大網点をPC上に映し出し、水なしと水ありの網点品質の比較を見せていた。

水なしの網点はフリンジがなく、くっきりとしているのがわかる。水ありの網点はどうしてもフリンジが出る。ドットゲインカーブを描いてみたが、水なしではきれいな連続的な曲線を描くが、水ありのものはどこかで歪が出て、連続線を描いてくれない。肌色の再現を同じ模様で水ありと水なしで見せてくれたが、この網点品質とドットゲインカーブの連続性のお陰で肌色がなめらかに再現してくれる。ともすると、水なし印刷では網点のガザツキが出るとの所見が従来出ていたが、CTPを駆使すると、これは当たらないことがわかる。

同社ではプラスチック素材のUV印刷を頻繁に行うが、これらの原反には印刷適性を高めるため、特殊な薬剤が表面に塗布されている。水あり印刷で印刷していると、この薬剤が湿し水で溶出され、これが湿し水に混入してくれ、ついに、版面に地汚れ現象を起こす。水なしに切り替えた途端、この薬剤溶出の地汚れ現象は見事克服することができた。原反が非吸収素材になればなるほど、水あり印刷での水との戦いは避けられなくなる。この点、今更ながら水なし印刷の良さの再発見をこの印刷工場でしていただけた。

特殊原反パッケージものが一貫してこなせられる、素晴らしい工場でのVOC計測であったが、環境面では最高点の得点をえられる内容であった。同時に、その印刷品質はトップクラスのものであった。清水印刷紙工様のさらなるご健闘をたたえたい。

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気密の印刷室にして、通気口として設けた開き窓

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新鋭機ローランド900 UV10色・反転印刷機の全景

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印刷機から発生するVOC量の計測

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3F屋上に取り付けられた排出ファン

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排出ファンから出る排気のVOC値は0ppmを示す

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新鋭機にはインキミスト防止装置が付設されていて、その環境への配慮は他に類を見ない内容のもの

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新鋭機は印刷中の用紙の品質管理を行ってくれるが、そのイーグルアイ装置

2007年6月28日

会員訪問 山田美術印刷株式会社

6月7日(木)の午後、名古屋市北区水草町に瀟洒なビルを構える、当会会員企業の山田美術印刷株式会社を訪問する機会を得た。

1958年1月に会長・山田郁夫氏によって創設され、創業して半世紀を間もなく迎えるシール印刷会社である。会長は岐阜県郡上の出身で、今もその縁で郡上市に岐阜工場を構えておられる。また、浜松市にも営業所を構え、片方では地域密着の姿勢を貫いている。現社長は2代目の森川雅弘氏が継がれ、業績は順調に伸ばされ、年商8億円、社員数は53名、名古屋では大手のシール印刷会社の地位を築いている。

小口のリピートものの仕事が中心のシール印刷物をこなすには、顧客の信頼を獲得することが必要である。顧客信頼の構築の仕組みを脈々と構築されたことに同社の存立基盤はある。コストと納期は印刷業では避けられないが、そのためにはできるだけの自社内加工、ワンパスでこなせる仕組みを作り上げてきた。機械台数は陣容にしては多いのもそのせいである。

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印刷再現を数段と向上することにつながった間欠水なし輪転シール印刷機

一昔前まで、凸版が中心のシール印刷機の構成であったが、1994年7月にシール業界では他社に先行して、間欠型水なしシールオフセット印刷機を導入した。凸版技術しか知らない技術者集団であり、水を使うことに当時抵抗もあり、それではと、水なし印刷に取り組んだのだ。結果、これにより、デザイン力を一段と上げたシール印刷物を造り上げることができた。

同社の間欠シール印刷機で、マイクロ文字の刷り見本を作り上げていた。高度な偽造防止の観点から、さらなる高度化技術に水なし輪転印刷の技術を使って挑戦してくれている。


シールだけでなく、シュリンク包装品、タグラベルなど顧客ニーズを取り上げた商品開発に努めてきたが、余裕を持って建てたたた工場内には、これ以上機械が入らなくなってしまった。そこでシール業界では珍しい2交代制を数年前から打ち出している。

シールとは商品の顔であり、その品質管理は厳格を極める。ピンホールはもちろん、小さい虫が付着すと、商品価値を台無しにする。従来は人の目での検品であったが、今は、CCDカメラによる、シール検査機で見当ずれ、色ずれ、異物付着、ピンホールなどを発見してくれるようになったが、検査機2台をフル稼働してくれていた。

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シール印刷検品機、2台がフル稼働

工場内の入口2か所には、食品工場並みの中間部にエアーシャワーを持たせた2重シャッターを装備している。その上、採虫モニタリングトラップ装置を配置し、同様な虫が入り込んでくるかをモニタリングしている。

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中間にエアーシャワーが装備された二重シャッター、2扉を配置

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採虫モニタリングトラップ装置

これらの装備は品質にいかにこだわっているかの証である。

加えて、近年、環境配慮を前面に打ち出してくれている。同社のホームページを見ると
「製造工程からも環境保全への取り組みとしての『水なし印刷』のご提案。お客様のあらゆるニーズや『環境競争力』に当社、最新トータルシステムでお応えします。当社は、『日本水なし印刷協会』に加盟し、環境保全活動への取り組みを印刷物を通して提供します。弊社では「日本水なし印刷協会」に加盟しておりますので、当社で製造する「水なし印刷」には「バタフライロゴ」を掲載する事が出来ます。」と、トップページに掲示してくれている。

目下、日印産連のGPマーク取得に向けて、全社挙げて取り組んでくれている。シール業界では先陣を切っての取得となろう。

シールの中に、バタフライロゴをあしらうのは大変難しいものの、顧客は水なし印刷の環境保全性を高く評価してくれる。仕組みとして作り上げた、自然体の努力が顧客に通じているのであろう。社内の礼儀の正しさは一級品で、来訪客には全社員、あいさつを徹底されていた。工場内は、全員が白衣の作業着、キャップ着用が励行され、製薬会社の作業場の様相である。工場見学歓迎とホームページ上でもうたい、まさに、シール印刷に自信を持つ作業集団と見受けた。同社の発展を祈って見学を終えた次第である。

2007年6月12日

事務局長の印刷未来図の見解が業界誌に掲載される

中小印刷化の未来はどのように変化していくのであろうか。本協会の事務局長の見解が業界誌紙・印刷新報4月23日号に掲載された。その内容を紹介させていただく。

「印刷産業の将来予測」
百社百様の会社形態に分化・進化
7つの再生戦略で考える

私がこの業界へ入りたてのある時、四国の印刷人と話をしたことを思い出す。当時の印刷界は平台活版機が主流であったが、ダムの建設現場に活版機を持ち込み、今でいう、コピー機変わりに、文章印刷をしたと言うのだ。当時の印刷メディアは今から見ると、ハードコピーで文字通りのオンリーワンの地位を占めていて、ink on paper(紙製印刷物)のカバー領域は大変広いものであった。今はコピー機があり、パソコンとプリンターがあるため、紙製印刷物の占める地位は当時から比べると狭まったものになっている。ちょっとした事務所で使う、名刺印刷、年賀状印刷、事務用伝票・帳票、あるいは封筒類、一部、パンフレット類はかつて、中小印刷会社の占有領域であったが、いまでは、この領域は限定されたものとなっている。しかし、新製品の頻発発表とか、販促・広報の情報量の増加のおかげで狭まった領域であっても、紙製印刷物の総量は微増してくれている。
わが国では人口減、高齢化を迎える時代に入り、まさに、紙製印刷物の需要は成熟化の領域に達している。くわえて、インターネット、ケータイなどの電子メディアの登場で紙製印刷物の地位はこれから微減少をたどって行く趨勢にある。
米国の傾向を眺めると、著名な独立系印刷コンサルのジョー・ウエブ博士は彼がかねてから予想をしていた所見が、結果的に当たってしまったのだが、印刷出荷高は2002年から見て2006年時点で20%の落ち込みを見せている。大口の通販カタログなどが、インターネット、その他の媒体に食われていく傾向があるとしている。彼の予想ではまだ、この先、紙製印刷物の出荷高は落ちてゆくとしている。興味深いことは、日本の印刷出荷高は10数年の間に、20%の落ち込みを見せているのと違い、米国は、ここ5?6年で20%の落ち込みを見せていることだ。

この表からうかがえることの一つに、近年の傾向として、GDPが増加すると印刷出荷高が減少し、GDPが減少すると印刷出荷高は増加するとみられることだ。これは企業の利益増加により、企業は情報化投資に走る結果、印刷物へ需要が流れてこないことによる。GDPが減少すると、企業の利益は減少し、既存の印刷物に頼ろうとする動きが出るとみている。ジョー・ウエブ博士はこれから先も、商業印刷分野の印刷出荷高も減少するとみる。他のメディアとの置き換え、印刷ビジネスの実態の変革、つまり、オフィス・スーパの登場と余波、デスクトップ印刷・ネットワーク印刷・pdfソフト・コピー流通が加速し、商業印刷業者の一部は本業から広告サービス・マーケティングサービスなどの他業種へ転業して行くからである。
欧州に眼を転じると、拡大EU統合の余波で、この5年間で旧西欧圏に8万社あった印刷会社の多くの部分が、消滅の憂き目にあっている。皮肉にも、ブローカー化した印刷会社は印刷スポンサーと結びつき、印刷発注代行会社を作り上げ、彼らが旧東欧の印刷会社と結託し、旧西欧の印刷物を取りまくっている。ひところ、我々が羨望するほどの安定した旧西欧圏の印刷価格はいまや、ひどい水準に落ちてしまっている。加えて、印刷発注代行会社はより安く印刷物づくりできる先の調達に走り、近年では東アジア諸国からの印刷物の調達にまで走る。
これを促している技術的な背景が、まさに、デジタル技術で、この技術をもってすれば、ますます、伝統ある紙製印刷物もオーダーメード商品ではなく、コモディティ商品にしてしまい、そのうえ、世界を単一市場にしてしまいそうである。日本の中では日本語、国内市場の印刷物の観点しかなく、世界とは隔絶しているため、この大きな流れが見えにくい。
2005年、全欧州で400億ポンドあったデスクトップ市場は大部分が紙製印刷物に流れていたが、近未来ではその大多数が発注者の手元に移行してくとPIRAは予想する。
では、現下の印刷界はお先真っ暗なのであろうか。私はそうとは思はない。印刷界が前世紀から脈々と積み上げた精密複製ハードコピー技術、他の産業界との販促のコラボレーションは大変奥深い資産になっていて、時代と技術が変質してゆくのに呼応し、新しいグラフィック・コミュニケーション・インダストリー(情報加工工業)の観点に立てば、大いに力を発揮して生き抜けるものと確信する。
日本の著名な大会社が拡印刷と言う業態を提唱されていた。これは印刷製造にまつわる縦の工程の広がりのみならず、印刷に近い、デザイン、広告、発送など周辺の横の領域への取り組みを指していた。この縦と横の領域には必ず、中小印刷業が得意先を絡めて独自の事業領域を確立できるニッチ(くぼみ)があると考える。印刷会社の形態も100社、100様に変わっていくのではなかろうか。
エレクトリック・パブリッシング・サービスのデイビッド・ワーロック氏は「印刷物はネットからの合法的な派生物とみるべきかもしれない。」とまで、言う。
古い印刷ビジネスモデルはこれから先、機能しなくなって行くのでなかろうか。新しいビジネスモデルを目指し、時間はかかるだろうが、それをこなすように心掛けねばならないのではないのか。7つの再生戦略を上げたいが、まず、4つのコミュニケーション戦略を上げる。1)送り手戦略、2)メッセージ伝達戦略、3)受け手戦略、4)フィードバック戦略、
それに、2つの生産戦略、5)コミュニケーション・ロジスティック戦略、6)日用品印刷戦略(徹底した下請け印刷戦略)、さらに、オフライン戦略と言う構成である。

1) 送り手戦略
メッセージの創作能力を磨くことである。的をえたデザイン・制作能力があるとここで他社と引き離した価値づけをすることができる。日本WPAが行っている、バタフライロゴ、および環境にやさしい印刷プロセスの構築を目指しているのは、送り手戦略に入る。環境保全価値と言うのも紙製印刷物に加える余地のある新しい価値である。
2) メッセージ伝達
送り手から受け手へ独自のメディア伝達能力をつくる。全国ぷらざ協議会が行っている、フリーマガジン、「月刊ぷらざ」はこの例である。あるエリア内で独自の宅配網を作り上げ、月に1回、フリーマガジン広告誌を全戸に宅配しているが、新聞の読紙率が激減する中で、この宅配メディアが見直されてきている。このように独自の伝達網を一端構築すると、文字通りオンリーワンの地位を手に入れられる。
3) 受け手戦略
ユニークな方法で独自の受け手対象を持つ。郵政公社の民営化に呼応して、業界内でもダイレクトメール研究会が立ち上がっているが、この活動には素晴らしいものがある。冊子小包の制度のもと、特定のメールサービス専門業者は独自の対象先リストをもっていて、しかも、割安料金でダイレクトメールが発送できる。地域レベルに限定し、こまめにこのような冊子小包の仕事を受注していく中で、名簿のメンテナンスのメンテが図られてゆく。
4) フィードバック戦略
受けての反応、声を送り手に戻す方法を構築する。例えば、アンケート集計、コールセンター的な業務などを積極的にこなし、本来、発注者側が行うべき、集計・反応読み取りなどの諸業務を印刷会社がこなしてゆくことだ。この強みは母集団が増えることによって、独自のソフトパワーとなってゆく。
5) コミュニケーション・ロジスティックス
これはマーケティング・サービス・ビジネスに位置付けるもので、コミュニケーション・ビジネスと言う、独占的な領域のビジネスを指すものではない。あくまでコーディネートで、プロセスを所要するものではない。つまり、顧客のロジスティックスの肩の荷の負担をこちらで引き受けるものである。そのロジスティックスの詳細を管理し、時には部門下請化をし、物理的・サイバー的なロジスティックスを引き受ける。
ある紳士服製造・チェーンショップ展開している製造・販売メーカーは、近年、お中元、お歳暮のシーズンにかけ、贈答品通販を行っていた。そのためにはカタログを作り、商品の手当て、受発注管理、臨時コールセンター、運送会社とのやり取りなど、この季節だけのスポットビジネスをこなしていた。出入りの印刷会社は通販カタログの仕事を昨年央のお中元シーズンは輪転機で刷って300万円ぐらいの仕事をいただいていた。ところが、値段は厳しく、利益が思ったように出てくれない。そこでこの印刷会社の社長は、決心し、このメーカーにカタログは無償で刷ってあげましょう、その代りに、このスポットの通販ビジネスをそっくり、印刷会社へ委託させてくれと、申し出た。自社と付き合いのあったコールセンターを活用し、運送会社も取引のある先に切り替え、前年の顧客名簿をもとにDMを打った。印刷会社のロジスティック、フルフィルメント網を活用したおかげで、1.8億円の売り上げに対し、2000万円の粗利を稼ぐことができた。カタログに固守しているとできなかったわけで、自社のロジスティック、フルフィルメント網が利を生んでくれたのである。
6) 日用品印刷
今日、印刷単価が下がっているのは、まさに、受注生産である印刷物が汎用品の日用品印刷の域に到達しているからである。日用品印刷である限り、デジタルでのデーター授受、24時間運転が求められる。事実、下請け印刷会社で隆々と盛業を続けている先は、このことをよく理解し、絶えず、新しい機械設備を導入し、その償却に耐えることをされている。この分野は今後とも、厳然と生き抜ける。いや、逆に設備を持たない営業印刷会社、企画会社などが日用品印刷をこなす先を求めてくる。
従来、日用品印刷をこなす先は、都会部にしか存在しなかったが、今日では、デジタル技術の進歩、全国的な物流網の完備により、地方部でもこれをこなせる先が出てきている。
あるカテゴリーに絞った生産、物流ラインを持ち、日用品印刷をこなす先も現れてきている。このとき、デジタル印刷機をフルに活用しているのが目につく。
7) オフラインメディア
印刷は最近では、オフラインメディアと呼ばれているが、大判プリンターを生かした装飾、看板、壁面装飾がいわく、屋外広告の大きなウエートを占めるようになってきた。米国ではイベント・屋外広告は最も伸びている一角である。この技術的な親和性は印刷のプリプレスに近く、営業的にも印刷の得意先と輻輳する先が多く、注目されている分野である。
紙製印刷物の販路は頭を打ってきているのかもしれない。しかし、需要の頭打ちだから萎むのはいたしかたないと、諦めかけの印刷人が多くなってきているのは大変残念である。日本が敗戦の焦土から、奇跡の復興をなしえたのは、先輩のかたがた印刷人が自らの敗戦の懺悔の意志を込め、事業復興に身を捧げたからであろう。ところが、豊満の時代を迎えたいま、地に足の着いた、印刷事業家が去っていく姿を見ると大変に残念である。先輩から受け継いだ家訓・ビジネスマインドをいかに伝承するかが我々の課題ではなかろうか。友人のある印刷会社の社長は、70歳であるがこの度、信用金庫から融資を受けてある印刷会社を買収された。彼は奥さんと共に田舎から出てきて印刷会社を起こされた立身出世の方である。家業として印刷会社が隆盛を極めるか否かは、経営者の事業欲の問題だけでなく、経営者の伴侶の人生観に左右されているのが今日ではないだろうか。印刷界が作り上げた技術、資産は大変価値あるもので、例えデジタルの世になってもこれを生かす道はまだまだあるのではないのか。自らが事業のロマンをかけて、創業をしていく気迫があると印刷界の未来はまだまだ、開けてくると信じている。

日本水なし印刷協会事務局長
五百旗頭(イオキベ)忠男

2007年5月 7日

サンエー印刷のLOHAS PRINTINGパンフレット

(株)サンエー印刷はこの度、環境を意識した営業戦略を取り始め、LOHAS PRINTINGと銘打ったパンフレットを制作した。これは印刷会社の視点から、消費者へ訴えるスタンスで内容を作り上げている。

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「私たちの身の回りにあふれる印刷物は、生活になくてはならない存在です。しかし、この印刷物が環境への負担になっていることをご存じでしょうか? 木材や石油など天然資源の使用、印刷の工程で発生する廃液などの廃棄物、そして化学物質も自然環境や私たちのからだに影響を与えているのです。

(株)サンエー印刷では、こうした問題に対して真摯に取組み、環境に配慮した印刷技術を導入しています。

廃棄物や化学物質の発生を抑制した環境対応型の印刷です。豊かな自然を守るためにできること。LOHADS PRINTINGは、サンエー印刷からの提案です。」
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「モノづくりをゴミ作りにしない選択」と、肩肘張らないスタイルで、消費者へ訴える形をとっている。社内での営業部隊への環境教育、くわうるに、この販促パンフおかげで、3月の繁忙期には思いのほかの環境にまつわる印刷物の受注を獲得してくれた。

この度、同社に新任された吉川昭二さんは熱く語ってくれている。

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絵本風のほのぼのとした温かみを感じさせる
サンエー印刷のLOHAS PRINTINGパンフレット
カタログ・ダウンロード(PDFファイル)


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LOHAS PRINTINGのコンセプトを訴えるヘッドコピー
「モノづくりをゴミ作りにしない選択」

2007年4月10日

日本WPA第5期会員総会は北欧水なし印刷視察団を招いて4月17日に開催

日本WPAの定例の会員総会を今年は、例年より1カ月早めて開催する。北欧の水なし印刷視察団20名が来日する機会をとらえ、総会を開催することになった。
この一年間の日本WPAの事業内容と今年の計画を日本側から説明し、北欧側から、一般印刷、北欧の水なし印刷の事情につき、プレゼンをしていただき両国の印刷人の交流を図ろうろしている。

日本WPAはおかげさまで、今年度6月から6年目を迎える。
昨年度は精力的に印刷工場のVOC放散量の実態を各地に出向き測定した。その結果、水なし印刷ではVOCの放散量が大変低いことがわかってきた。
かねてからの念願の、水洗浄性インキ(W2インキ)の実用化を目指し、今年もこの課題に取り組みむ。さらに、新しい課題へのチャレンジをしてゆく。

六三印刷で開催したセミナー見学会では一段と高く設定した技術的課題を印刷会社、複数の関連メーカーが一体となって、その解決にあたり、セミナーの日に実演をすると言う、デッドラインを設け、自らの退路を断つように仕向けた。結果、水なし広色域プロセス+ニス引き、両面刷り、ドブなしの印刷物を1万回転/時超えのスピードで印刷する実技を確立できた。より一段と高い、技術課題に取り組む、この手法を今年も継続してゆく。

以下の内容にて総会を東レの新しい本社所在ビル、日本橋三井タワーの大会議室で行う。会員のできるだけの参加を呼びかけている。
       
      日本WPA第5期総会・懇親会の日程

集合時間  平成19年4月17日(火) 14:30 開場、15:00 開会   
総会会場  東レ(株)本社 25F A会議室

        東京都中央区日本橋室町2-1-1 日本橋三井タワー25F
        *2Fから高層階用エレベーターを利用。
        *東京メトロ「三越前」駅 A7・A8出口直結
        地図・案内はこちらから

第5期総会の日程

4月17日(火)    
15:00?15:30  日本WPA第5期総会、
          1)第5期活動報告
          2)第5期貸借対照表および収支計算書の審議
          3)日本WPA第6期(07.04.01?08.03.31)事業活動予算案

15:40?16:40  日本WPAの活動報告詳細(日本WPA)
           北欧印刷界の状況、水なし印刷の状況(北欧水ない印刷視察団)

16:40?17:00 懇親会場へ徒歩で移動。
17:00?19:00 上野精養軒 日本橋店 にて懇親会
           東京都中央区日本橋室町1-5-3 福島ビル9F

2007年3月29日

ソノベ(仙台市)でVOC計測を実施

3月9日(金) ソノベ(仙台市)の工場で三菱菊全4色機3G型を使い、ジャパンカラー対応になった水洗浄性インキ(W2)の実用印刷試験とVOC放散量の測定を行った。

既に数社でジャパンカラー対応のW2インキの実用試験は行っている。ソノベでは6000枚を通してみて地汚れ度、インキの流動性と転移性、印刷適性を検証してみた。ソノベの水なしインキの使い方として、比較的高温31度の温度設定で水なしインキを使っている。地汚れ一歩手前で、できるだけの流動性と転移性を確保したいからとの観点である。ところがW2インキでは30度を切れる範囲での運用が適正なのだ。試験して判明したが、その流動性と転移性は従来の水なしインキより格段と上がってくれている。したがって、べたの着きは大変、優れていた。途中、黄と紅に地汚れが生じたが、添加剤を加えて改善を図った。

それ以降は、11,200rphのスピードで保険のパンフレットの仕事を6,000枚通した。このときの版面温度は27度を示す。

この状態でVOC放散量を測定したが、1胴目は1.4ppm、2胴目は7.9ppm、3胴目は17.2ppmと大変低い値を示した。数字の変動幅は、空気の流れによるものだ。これは大変低い値である。
ボトルに入れたW3洗浄剤でローラーにかけて、手動インキ洗浄を行った。このときのVOC放散量は
1胴目は501ppm、2胴目は304ppm、3胴目は170ppmと示した。

自動洗浄よりは当然、数字は跳ね上がったが、過去に洗油ボトルで行った手動洗浄の値から見るとこの数字も低い。しかも、一瞬にしてこの数字は減衰してくれた。滞留がないという感じであった。
この洗浄液は粘度が若干高く、自動洗浄化への対応、ブランケット洗浄時への液の粘性の改善が必要と思われる。しかし、W2インキの前回バージョンからみると、使えるめどがついてきた。条件を整備すると、印刷時のVOC放散量は一段と低い値を示してくれた。
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?ソノベでのW2インキテスト時にVOC放散量の測定を行う

2007年3月 9日

文星閣で1年経過後のVOC計測

?文星閣は昨年1月に東京都のVOCアドバイザー制度にのっとり、都の係官に出向いていただき、工場内のVOC計測を実施した。その結果、大変興味ある事象を見つけだすことができた。
「使用されている、材料等を単体で計測すると、インキで100?150ppm、IPAで1000?10000ppm、洗い油で500?4000ppmと場所と容器の大きさにより異なった。印刷工場内での、揮発性物質の充満している発生源要素の1位は洗い油、2位はIPA、?位はインキという結果であった。(洗浄時や印刷時、場所により異なる) しかも、ほとんどが洗い油とIPAが占めていて、我々はこの点の対策を考えるべきである。
また、気づいた点としては、IPAの代替の新製品・H液そのものからも強いVOCが計測され、印刷工場内でトータルVOCを削減できるのは、水なし印刷方式に限られると言う事実に東京都の職員の方々も目を見張ってくれた。
また、W2インキ+新中性洗浄液でのローラー洗浄と通常のインキ+洗い油でのローラー洗浄を比較するとW2洗浄時が195ppm以下に対して洗い油洗浄時は300?800ppmという、予想通り、洗い油洗浄では、高濃度のVOCを発生させていた。最高値で換算すると水なし印刷では25%未満に押さえることができるのだ。」
今回、2007年2月23日(金)も昨年同様の個所でVOC計測を行った。その結果、特筆すべき改善点が見られた。
?作業者は廃ウエス缶には徹底して、蓋をすることを履行した結果、工場内でのVOC発生量を大幅に削減することができた。
?水あり機でも低VOC発生のエッチ液に変えた結果、VOC放散量はUD?1号UV機では第5ユニット湿し水皿の上で、662から329へと下げることができた。デリバリー前でも290から68へ、3F中央部でも200から51へと下がってくれた。
?D-2号水あり機でも第1ユニット湿し水皿の上で、923から292へと下がってくれた。
?水なし機では湿し水がないので、VOC発生量は低くなる。F-3菊全5色機でユニット間の値は27、SP号菊全両面4色機(水なし)で34?34、A-2号アキヤマ菊全両面4色機(水なし)で31、BS-1号菊全両面6色機(水なし)で30?35という値ではないか。これは水あり機から見ると1/10の放散量にすぎない値である。
?目下、水洗浄性インキ(W2インキ)の実用テストを数社で行っているが、W2のVOC放散量をぜひ計測してみたい。

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廃ウエス缶には徹底して蓋をすることを履行する。
これで室内のVOC発生量を低減できた。

2007年2月28日

DTP&印刷スーパーしくみ事典2007年度版でバタフライロゴが紹介される

印刷人の新人にとって今風の印刷テクノロジーを勉強するのにためになる1冊が発行されている。理解しやすい3Dテクニカルイラストとでモノの内部に踏み込み、DTPと印刷に関するあらゆる事柄を解説した別刷実用書、A4判変形、360ページの体裁で?ワークスコーポレーションから1月26日に発売された。
専門学校の教科書や、印刷会社、出版社、広告会社などの新人教育にも大変役立つ内容である。「しくみ」を知ることを強調してくれている。
本書の「エコロジーに関する認定と法規」のページにバタフライロゴが、環境ラベルの例として紹介されている。

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DTP&印刷スーパーしくみ事典2007年度版の表紙
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この別刷本に紹介されたバタフライロゴ

2007年2月 6日

KOMORIのハウスオーガン「On Press 161号」に水なし印刷が特集で掲載

?小森コーポレーションのハウスオーガン、On Press 161号は水なし印刷について特集された。
水なし印刷のトレンドを探る、と題した特集記事では、日本WPA 第10回セミナーの内容が詳細に記されている。このとき実演では、リスロン26P 10色機で意欲的な両面広色域・ニス引き・ドブなし印刷を10000枚/時で行ったのだ。ワンランクアップの印刷技術を磨かれた、六三印刷様、このために資材面で協力してくれた資材メーカー様、それに何と言っても、この印刷機を文字通り、ワンランク上げた水準に造り上げた功績は小森印刷機に負うところが多かっのだ。
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On Press 161号では、水なし印刷を特集として大きく取り上げてくれている

日本WPA「第11回セミナー」は、防府市の大村印刷様で昨年10月の開催されたが、ここではAM4色+FM2色の重ね刷りで。水なしでの高品位印刷を実演してくれたが、そのくだりの詳細が書かれている。2階建て両面機のよさを引き出した印刷手法として、大変注目される運用であった。21μドットと言う網点(480線相当)で、表裏の印刷面の差が見えず、見当精度を一段と向上させた刷り本となってくれている。

また、?北星社の水なし使用のA輪について、桜井喜幸工場長のその使いこなし方には、大変注目される点が触れられている。「産廃の量には差がある。」「寄居工場は空調管理はしていない。」「印刷機が汚れず、きれいに保てる。(したがって、機械寿命も延びる)」
印刷の需要構造が厳しくなる中、表面上の利点だけでなく、一歩踏み込んだ、工場管理、設備精度の維持にまで、目配りせねばならず、この点での水なしの優位性が見直されている。

2007年2月 4日

企画制作会社ジェネバジャパンが環境を意識したパンフレットの制作を打ち出す

?ジェネバジャパンはこの度、日本WPAに特例使用のバタフライロゴの申請を行い、専用のバタフライロゴを掲示したホームページを制作した。
http://www.geneva-japan.com/page703.htm上で環境を意識した印刷制作を前面に押し出している。まさに、「環境へのやさしさは、理念から実行へのステージ」を実践されている。

2007年2月 1日

4色機を5色機にグレードアップ改造 久栄社は環境負荷低減を印刷機でも実践

(株)久栄社は昨年11月、千葉工場に既設の三菱重工・四六半裁4色機に特色対応を狙い、5色機へのグレードアップ改造をはかった。

改造の工期は土・日曜日を挟んでの5日間ですみ、費用的にも約3,000万円ですますことができた。これにはメーカーの三菱重工が(株)久栄社の意向を受け入れ、グレードアップ改造に取り組んでいただいた姿勢に負うところが大きい。
一般的には、機械メーカーは納入済みの機械にユニット追加工事を施すことは受け入れてくれない。しかし、このようなケースで、仮に4色機を下取りして、5色機を導入した時、さらなる、投下資本が必要となるだけでなく、余分な手間と余分なエネルギー消費を引き起こつにつけ、環境保全、エネルギー節約の観点の視点に立つと、改良工事ですむものは現場での改良工事に留めていただきたいものである。

環境保全を前面に掲げる日本WPAとして、このような久栄社の挑戦、これに応えてくれた三菱重工の姿勢に敬意を払いたい。

なお、改造された5色機はその後、順調に稼動してくれ、最近受注が増している、本の表紙の+1色・特色ものに威力を発揮してくれている。環境保全、エネルギー節約の手法は単に印刷工程だけでなく、設備投資時にも使え、このやり方は今後、大いに参考にしたいものだ。

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既設の四六半裁4色機
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1ユニットの追加改良工事を施し、5色機に改造

2007年1月25日

「2006年の活動を振り返って」

大気汚染防止法の施行に当たり、環境配慮を前面に掲げる我々は自らを自問自答してみた。

印刷現場で発生するVOCの実態を我々自身が掴んでいないのではないのか。
東京都のVOC対策アドバイザー制度を活用させていただき、会員企業の印刷現場におけるVOC放散値の計測に当たった。その結果、よくぞ今まで無頓着にして環境への配慮を意識しないで、印刷現場の仕事をしていたかと反省させられた。

文星閣では水あり印刷階と水なし印刷階があり、両者のVOC放散値を測定したが、「水なしでは水ありに比べ、VOC発生量が60?80%削減されている」と言う判定を都からいただく結果となった。
また、水洗浄性インキ(W2インキ)とW3洗浄剤を使うと洗浄作業時に発生するVOCを大幅に削減できることも判明した。

よって、自分達の啓蒙を意識したVOC計測事業に着手することとし、会員には無償で測定サービスを実施させていただくことにした。文祥堂印刷、久栄社六三印刷東芝ドキュメンツ橋本確文堂高桑美術印刷での計測の結果、水なし印刷では印刷室でのVOC発生量は至って低い値になっていることが判明した。

今後は印刷現場での環境改善のあり方まで踏み込んで会員サービスをはかって行きたい。

バタフライロゴの不正使用の問題が発生し、その対策として会員の英知を集めた結果、上場会社に向けてバタフライロゴの正しい使い方、水なし印刷の環境優位性のダイレクトメールを協会名で出してみた。これには会員間でデザインコンペを行い、優秀作品を採用する自己啓発策をとったが、結果、上場会社筋には「水なし印刷のVOC発生の抑制効果」に感心をいただいた。この手法は今後も継続したい。

今年は協会が設立され、4年を終えたが、業界での一定の認知もいただけるようになった。日印産連「オフセット印刷サービス」グリーン基準の改定が行われ、このグリーン基準に水なし印刷が1項目として明示され、水なし印刷の認知度が上がったものとなってくれた。

恒例のセミナー・見学会は8月に岩手県奥州市の六三印刷様で、10月の全日本印刷フォーラムに合わせて、防府市の大村印刷様で「ワンランクアップの印刷」とした、より高い技術目標を掲げて実演の勉強会を行った。
12月の見学会は新日本印刷羽田工場で行われ、参加者制限を加える盛況裏に開催することができた。

2007年はIGAS展が開催されるが、第2回世界水なし印刷大会を開催し、世界市場でのバタフライロゴの一層の認知、水なし印刷の特殊原反、特殊加工用途なる新しい高度な価値付加と言うハードルにも挑戦してゆきたい。

日本水なし印刷協会(日本WPA)
事務局長 五百旗頭忠男

2006年12月31日

当協会事務局長の基調講演「日本の印刷産業を世界の動きから考える」が業界紙に掲載される

「印刷クラブ」に当協会事務局長の講演録が以下のように報じられた。

東洋インキサカタインクスの50:50の合併会社で、両親会社の顧客である印刷会社や製版会社に情報や技術サービスを堤供しているga-city(ジーエーシテイ)は、12月5日午後2時から5時すきまで、恒例のジーエーシテイセミナ一を両国第1ホテルで開催した。

例年は技術セミナーが多かったが、今年は「激変期の印刷産業を考える」という視点で4名が登壇。
2つの基調講演と特別講演が行われた。開催に先立ち、同社の肥田木社長があいさつした。
次いで、基調講演に日本WPA事務局長・五百旗頭忠男が演壇に立った。

基調講演「日本の印刷産業を世界の動きから考える」日本WPA事務局長・五百旗頭忠男

米国と日本の印刷出荷高とGDP、利益率等の資料から印刷出荷と経済指標の関係が見えてきた。米国では印刷出荷とGDPの相関関係は10年前には消滅してきてしまっている。同時に、旧来の印刷ビジネスモデルも消滅してしまっている。
1995-1998まではインターネットの出現が印刷需要を押し上げ、印刷出荷高の伸び率はDTP伸び率を上回ったが、それ以降は乖離現象を起こしている。2000年12月印刷出荷高はピークを迎えた後、急速な下落に見舞われこの6年間で約20%の出荷高落ち込みとなっている。
おかしなことに、GDPが増えると印刷出荷高は減少し、GDPが減少すると印刷出価高が増加する逆相関関係が見えている。

これはGDPが増加すると企業の利益増加により情報化投資が増える。すると印刷出荷が減ってくると見られる。好調な米国経済に支えられ、一般企業は総じて印刷回避につながる情報化投資に走る傾向が見られる。


■米国の印刷界

米国の商業印刷の出荷予想、2006年:$91?92B、2007年:$87?88B、2011年:$75?77Bと発表されており、先行きも楽観できない状況である。米国の商業印刷においては、Googleなど他のメディアに侵触される傾向は継続する一方であろう。

また、オフィス・スーパーの登場などで印刷物の流通経路の変化が見られる。ネットによるpdf流通が頭をもたげて来て、印刷物を印刷しない傾向に拍車がかかる。これらのデジタル・メディアへの指向は、アナログに比べてそのメディア特性から広告効果の反応がすばやく読み取れ、さらにそのヒット率(宣伝効果)が高く、ますます傾斜していく。インターネット・ネイティブ(ネット世代)が社会での中核者になる時代では、デジタルメディア、しかも、ユビキタス・モバイルが当たり前の世の中になるだろう。
この動きに備え、印刷業者の中には本業から広告サービス、マーケティングサービスなど他業種への移行も日立っている。


■欧州の印刷界

欧州では過去5年間で8万社の印刷会社の相当数が消滅している。英国では、100数十年の老舗であるBritish Printerがネット系のPrinting Weekに吸収されるなど、メディア革命、インターネットの台顕による攻勢を受けている。
また、EU圏に東欧諸国が加盟したことで、これらの国からは一段と低価格攻勢をかけてきており、それが助長されて今や、中国、アジアでの低価格印刷なども加わり価格が不安定になっている。
また、倒産した印刷経営者は発注代行会社となって、発注者と結びついて印刷サービスを請け負う現象が出て、さらなる混乱を来している。


■日本の印刷技術協会にあたるPIRA(バイラ)がみる欧州の印刷界の未来

・印刷界の未来は、その作業が顧客や最終印刷ユーザーに転移して行く。
・2005年、デスクトップ・カラーの市場は400億ポンドで、印刷会社の受注が相当量を
 占めているが、将来、これが発注者の手元へ移行して行く。
 小売商の多くはカラー請求書や領収書を既成の事務用品でなく、白紙の仕上げ紙に
 印刷していく。
・10年以内に多くの商業印刷業は「分散ドキュメント出力産業」となり、サービス化の
 道を歩むだろう。一般的に、ドキュメントの年産は最終ユーザーの予元に近づいていく。
・特別加工が必要なものや、例外ものの処理力が商業印刷業者の独自能力と
 なっていくだろう。
・印側会社は紙印刷から、データーベース管理、折込み・メーリング、顧客代行予約、
 フルフィルメント、在庫管理、反応集計などへと幅広い業務をこなしていくだろう。
・コンテンツ・マネージメントやワークフローシステムが標準化することで、発注者や
 関連業者との情報運搬や、最適印刷出力ファイルとの交換などもやりやすくなる。
 進歩した情報通絡法で印刷会社は管理や営業機能の自動化を図れ、
 納期ぎりぎりの仕事をネット操作で引き寄せてこられる。
・進歩した情報連絡法により、「印刷手配ネット」を形成でき、これが営業の
 手伝いをしてくれる。印刷機側から顧客に空き情報をネットで通知し、印刷会社は
 生産に専念できるだろう。
・発注者は印刷機の空き情報から最適会社を調べ、仕事を自動ワークフローで
 選定印刷会社に送ればよい。


米国のDavid Worlockに「印刷物はネットからの合法的な派生物と見るのかもしれない」と、言わしめるまでになってしまった。この言葉から、以下に記す、印刷業者が新市場へ参入してゆき、新しい再生の道が計れるであろう。


■コミュニケーションプロセスで再生する7つの再生戦略

○4つのコミュニケーション戦略

 1)送り手戦略=メッセージ創作能力の開発
 2)メッセージ伝達戦略=送り手から受け手へ独自の伝達能力を身につける
 3)受け手戦略=ユニークな方法で独自の受け手対象を持つ
 4)フィードバック戦略=受け手が送り手に戻す、特別な方法を提供する、

○3つの生産戦略

 1)コミュニケーションロジスティクスへの特化
 2)日用品印刷への集中特化
 3)オフラインメディア戦略への集中

○具体的な事例

1)栃ナビ!:栃木県内の遊び、ショッピング、イベントなどの情報を集めた生活リンク集、
 消費者の書き込み情報が地域マーケティングのデーターベースと化している。
2)ぷらざ読者のファンクラブ(地域の消費者と組んで産直消費・商品化への取り組み)

と、熱弁を振るってくれた。


次いで、ジーエーシティ技術顧問の泉和人氏の技術論の基調講演、特別講演として帆風の宮城荘一郎氏の「グッドカンパニーを目指して」、アスコンの林征治氏の「お客様とのビジョン共有、アスコンの過去・現在・未来」が続けられた。

2006年12月30日

第2回グリーンプリンティング認定工場に日本WPA会員の4工場が登録される

日印産連の新しいグリーン認定制度による、第2回グリーンプリンティング認定工場、20事業所・工場が2006年12月12日に認定され、この中に、わが協会の会員の事業所・工場が4箇所占めてくれた。

(株)プロネクサス本社工場、(株)木元省美堂戸田工場、(株)アイカ本社工場、(株)アイカ・ドリームである。
GPマークの一層の認知、普及と発展を心から願うものである。


第1回グリーンプリンティング認定工場は24工場中、7工場を占めたが、第1回と第2回をあわせると44工場中11工場と25%を占め、わが協会会員の環境へ取り組む意識の高さが現れている。

水なし印刷工場ではVOCの放散量は低い! 金沢の橋本確文堂でも実証

12月20日、日本WPAの計測班は金沢市の橋本確文堂本社工場の印刷室のVOC測定を行った。

全台がハイデルベルグ印刷機で、菊全4色機が2台、菊全2色反転機が1台、菊半裁4色機が1台、計4台が水なし専用で運用され、A全単色機1台、菊半裁2色機1台の計2台は水ありで運用されていた。

始動前の工場中央部はVOC放散値「0」を示してくれた。いっせい稼動に入った状態では16.3を示していた。各々の機械のVOC放散値は次の通りである。

●菊全4色機1(水なし、通水ローラーつき)   3-4胴間:20.5、2-3胴間:28.0
●菊全4色機2(水なし、通水ローラーつき)   3-4胴間:13.4、2-3胴間:28.0
●菊全2色反転機(水なし、通水ローラなし)  1-2胴間:12.1
●菊半裁4色機(水なし、通水ローラなし)   3-4胴間: 4.7、2-3胴間: 4.2、1-2胴間:4.4、

この機械には空調ダクトからの冷風が良く当たっていてより低い値を示していた。ところがこの機械の広報部でエアーの流れの吹き溜まり部ができていて、34と言う値を示した箇所が発見された。空調のエアーの噴き方でこれは解決できよう。

●A全単色機(水あり)  湿し水部:75.0
●菊半2色機(水あり)  1-2胴間:31.0

やはり、水あり機では水なし機に比べ高い値を示している。
特筆すべきことは菊半裁4色機と菊全2色反転機は通水ローラーなしで水なしをこなしていた。工場長は水なしへの切り替えで苦労話を披露してくれたが、空調のエアーの噴き方、冷風がなるべく該当機の方に向いてくれるように空調ペダルの向きを調整した。その上、中央部の吹き出し口には埃防止のフィルターをつけた。これで夏場でも乗り切っている。地汚れがおきそうになると硬化剤AT-50をインキに混ぜている。この機械は年期ものの機械であるが、水なしに転用したお陰でまだ、現役機として立派に働いてくれている。仕事が小ロット化したおかげで既存機の水なし化がはかれやすくなってくれたのだ。
橋本確文堂は環境をテーマにも取り上げる、月刊誌「自然人」を発刊していて、同社の企業イメージと水なし印刷とのマッチングを上手に図っていた。

比較のために水あり専用の近くの工場を訪問しVOC計測を行った。
この工場では国産菊全4色機が2台入っていた。1台は停止していて、1台は仕事が満杯の運転を行っていた。工場の換気はよいため、工場内は「0」を示してくれた。
ところが、印刷稼動に入ったとたん、2-3胴間は「275」、3-4胴間は「257」と言う値を示した。機長に聞いたら、アルコール5%を入れていて、エッチ液としてはあるインキメーカーのものを使用しているとしていた。
橋本確文堂のハイデルベルグ水なし機と比較すると国産水あり機のVOC放散値は大変高い値を示していた。

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橋本確文堂本社工場でのVOC測定風景

2006年12月20日

日本WPAの新会長に田畠久義氏が就任

日本WPAの会長・依田英祐氏は会社の経営権変更により、代表取締役を11月末日に辞任することとなり、本人より日本WPA会長の役職の辞任の意向を11月29日の理事会で申し出られた。理事会で討議の結果、辞任が了承され、互選の結果後任に、田畠久義氏が全理事一致で推挙する中で、新会長に就任することとなった。12月15日(金)にプレス発表をした後、第12回工場見学会の席で会員の前で新会長就任の挨拶を行った。
水俣病から50年の節目の年、環境問題はあらゆる業界において、取組まねばならない課題となってきている。また、本日の一般紙で報じられているが、印刷料金の値上げの容認を業界として要望し、個々の企業を通じてクライアント企業への働きかけを行いたいとしている。前会長・依田英祐氏は精力的に、公官庁への水なし印刷の環境対応性を訴える活動をしてくれ、他方、世界のWPAとの連帯にも力を注いでくれた。この良き伝統を引き継ぎ、水なしの環境保全性を業界内外に訴え、バタフライロゴの一層の認知を図りたいと、力強い抱負を込めて挨拶した。
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日本WPA・新会長に就任した田畠久義氏は力強い挨拶をしてくれた。

2006年12月15日

満員御礼のお断り

「新日本印刷・羽田東京工場見学会」はお陰様で第1コース、第2コースとも予定の50名様の申し込みをいただき誠に有難うございます。
よって、定員締め切りとさせていただきます。見学ご希望の方にはご期待にそえなくて申し訳ございませんでした。

2006年12月14日

エコプロダクツ2006に日本WPA会員企業が意欲的に出品

エコプロダクツ2006展が12月14日より3日間、ビッグサイトで開催された。日本WPA会員企業は意欲的にこの展示会に出品し、環境にやさしい印刷のあり方を出品者、来場者に訴求してくれている。精英堂印刷は消費者をよりひきつける、箔押し上への印刷、プラスチックシートの印刷、マイクロ文字印刷など、意欲的な新分野へのチャレンジを見せてくれた。この展示会前に出品企業には、日本WPAからバタフライロゴの案内のダイレクトメールを送らせて頂いた。
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日本WPAのブース
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新日本印刷のブース・羽田工場での水なし印刷転換を大きく訴求
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環境対応印刷を訴える久栄社のブース
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装いも新たに展示した?栄光社のブース
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VOC削減を訴求する文星閣のブース
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2コマのブースで意欲的な水なし特殊印刷によるカレンダーを展示してくれた精英堂印刷のブース、マイクロ文字印刷、箔上印刷と言う凝った技法を展示。

環境省「環境ラベル等データベース」にバタフライロゴが登録される

日本WPAのバタフライロゴがこの度、印刷プロセス上の環境保全ラベルとしては初めてのものとして「環境省「環境ラベル等データベース」に登録された。バタフライロゴの使用条件などについて、詳細な情報が掲載されている。ぜひ、ご参考いただきたい。

日本WPA理事会をスカイプで3地点会議

日本WPA臨時理事会は11月29日、品川のデスカット港南店で13:30 より、スカイプを使って遠隔3地点での会議が開催された。

東京からは依田会長、奥副会長、田畠監事、佐々木克理事、小川理事代行・内田幸伸、事務局・五百旗頭忠男が出席し、名古屋からは渡辺照雄理事、米沢から鈴木高明理事がスカイプで出席された。
この遠隔スカイプ会議も4度目で、やっと、会議の要領もつかめて来た。

途中、回線の寸断など起きたが、無難にこなせ、無料でできるスカイプのメリットを生かし、遠隔地にいながらにして、重要事項の決定にこぎつけることができた。地方の理事にとって、東京に出なくとも会議に参加できるメリットは大きい。

2006年11月29日

WATERLESS CURRENT2006年11月号を会員に送信

WATERLESS CURRENT2006年11月号が会員に配信された。そのトップ記事にはGraph Expo展の様子が描かれている。

Graph Expo展では鋳物は少なくバリアブル・データーが多かった
シカゴのGraph Expo展では、本格的な可変データーカラー技術が商業印刷業者に受け入れられそうな実演を見せてくれた。可変データー印刷(VDP)のソフトウエア、デジタル印刷システムは展示ホールのかなりの部分を多くのベンダーで占めていた。

これに対し、ほとんどの印刷機メーカーは展示機械を削減するか、展示しない状況であった。MAN RolandとGossは機械を展示しなかったし、小森は3台の機械を、KBAは普及機のGenius UV52、三菱は機械を1台出したに終わった。対照的に、ハイデルベルグのスタンドは全ラインの機械とサービスを密集して出品していた。

かなり目立つスペースが大判プリンター、メーリング・フルフィルメント、それにVDPやその横断的な用途へのマネージメント・ツールに割り当てられていた。と報じている。

水なしの分野で注目されたのは、水なし印刷の技術を駆使して特殊加工を行っているベンチャー企業が現れている。大変注目される動きである。詳しくは、本号をご覧いただきたい。

2006年11月27日

東芝ドキュメンツの印刷機・稼働中のVOC値を測定

会員企業・東芝ドキュメンツ?は昨年5月から、それまで長年慣れ親しんできた水あり印刷方式から、思い切って水なし印刷方式へ印刷方式の転換を図った。より環境親和性をねらい、東芝グループ上げての環境対応への一環の施策として水なし化へ取り組んだ。
やはり、切り替え時の苦労は伴ったものの、1年を経過して冬場の対策も乗り切り、これで水なしへの自信をつけることができた。
それぞれの現場でのVOC削減は、大気汚染防止法が施行された今日、グループ上げての課題でもあり、この度、印刷室のVOC放散量の実態を掴むべくその測定を11月27日に実施した。

屋外玄関付近 0.0、印刷室内 8.6、印刷室内中央 9.0、
菊半裁5色機のVOC放散量の測定に当たった。
第1ユニット --(未使用)、第2ユニット 15.1、第3ユニット 15.8、第4ユニット 16.8、第5ユニット 16.8、給紙部 11.3、排紙部 12.5、
ついで菊全4色機のVOC放散量を測定した。
第1ユニット 22.1、第2ユニット 32.4(このユニットのみ印刷使用)、第3ユニット 50.6、第4ユニット 70.6、給紙部10.5、排紙部 15.7、室内の印刷物 8.2、
このとき、モノクロの台数ものをこなしていたが、2胴目のブラン洗浄を働かせたので2胴目のVOC放散値は一時的に316まで上昇した。その影響が第3、第4ユニットまできいてきたようだ。

同社は水なし機だけしか保有していなく、比較のために仲間の水あり専用工場での放散量の計測をさせていただいくことにした。車で急いで向かったが、昼休みの機械停止寸前に水あり工場に飛び込み、急ぎの計測となった。
工場内に入るとそのVOC量は49.0を示した。
外国製菊全反転機・水あり機 運転中、
第1ユニット 69.3、第2ユニット 87.5
国産菊全反転機・水あり機、今しがた昼の運転中止をした直後、
第1ユニット 63.7、第2ユニット 74.5
刷り上った印刷物 22.0

まとめ
モノクロもの印刷時 水なし機(32.4)、水あり機(69.3、87.5)
室内VOC  水なし機(8.6-9.0)、水あり機(49.0)
印刷物       水なし機(8.2)、 水あり機(22.0)
両者間に有意差ありと判定した。

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東芝ドキュメンツの菊全機のVOC測定に当たる係員

TBSゴールデンタイム・ドラマでバタフライロゴが大写し

TBSの11月27日(月) 21時からのゴールデン劇場ドラマ「離婚妻探偵」で?文星閣が舞台となって放映され、バタフライロゴが大写しされた。杉田かおる、沢田亜矢子、石原良純が出演したドラマで、随所にバタフライロゴが登場してくれた。結構の視聴率で、ドラマの最中に、奥継雄氏宛にバタフライが出ていると、多くの知己から激励の電話が寄せられた。やはり、ゴールデンタイムの視聴率にはすごいものがある。

ラベル最優秀賞、バックの隠し文字(マイクロ文字)を水なしFMスクリーンで再現

精英堂印刷が今年度の経済産業大臣賞に輝いたことは9月22日にこのサイトで披露した。
何と考えられないことに、このラベルはFM水なし印刷で、間欠輪転印刷機で行われたものなのだ。
バックの隠し文字(マイクロ文字)を拡大鏡で覘いてみたが、何とFMスクリーン点で見事に再現されていた。これは驚きであった。水を使わないゆえ、FMのような極小点でも飛ばされることがない。砂目のない基盤にFM点が形成されるため、しっかりとした極小点が版に形成される。グラフィックデザインは益々凝ってくるが、水なしの良さがここでも見直されてきている。

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隠し文字(マイクロ文字)をFMスクリーンで再現、ルーペで見る可読性が見事に確保されている

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写真中央の「の」の横幅は約450?500μmで、文字線幅は70?80μmです。

2006年11月 9日

上場企業への水なし印刷採用キャンペーンのデザインコンペ

日本WPAは上場企業へ水なし印刷の採用を促す、ダイレクトメールのデザインコンペを行っていた。これは会員企業を対象に募ったものである。11月8日(水)日本WPA選考委員4名が文星閣に集まり、応募作品の中から最優秀作品1点を採用させていただいた。選に漏れた作品にもデザイン応募フィーとして3万円を支払うこととした。
?ソノベの作品、水なし印刷協会新聞、特報を選定させていただいた。その封筒に特徴があり、開封率の高さを狙ったもので、この独自性と着眼性を評価させていただいた。?ソノベのデザインは実際に、有力会社への売込みをはかる、経験則から出たものと評価させていただいた。近々、この作品は実際のダイレクトメールに使用される。今後も、会員の意識高揚のため、このような企画を催してみる。

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デザインコンペで優秀作品として採用されたソノベの作品

2006年11月 8日

宇都宮でフリーマガジン「しもつけの心」を水なし印刷で発行

株式会社井上総合印刷は温もりを届ける情報誌「しもつけの心」をこの度,季刊本で発行した。
その巻頭の辞
故郷は暖かい。子供ころの思い出がいっぱいつまっている。
うれしかったこと、楽しかったことも…。人は支えあって生きている。心のふれあいを大切にしたい。親と子の絆、地域のつながり、人と人とのふれあい、そして地道に取り組んでいる人たちの架け橋となり,温もりの話題をお届けします。
広告のないフリーマガジンであるが、企業会員は年1万円以上、個人会員は年1千円、で協賛会員を募集している。40ページ建ての心温まる、フリーマガジンで、水なし印刷で印刷されている。

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水なし印刷・フリーマガジン「しもつけの心」

2006年10月31日

大村印刷でのリスロンSP機、水あり時と水なし時のVOC発生量を計測

9月7日に一度計測したものの、Micro-FIDのendlog動作に入り、測定不能の事態とな利、作業の一部を中断した。今回、10月19日、セミナー見学会の合間をぬって再計測してみた。

●計測1)SP機、水あり時の放散量(9月7日) 計測単位は全てt-ppm
VOC放散量 2階ユニット部    1胴目40.0 2胴目35.0 3胴目50.7 4胴目40.4
         1階ユニット部    1胴目41.5 2胴目39.5 3胴目39.8 4胴目42.1
         給紙部    35.8
         排紙部    41.9
●計測2)SP機、水なし時の放散量(9月8日)  
VOC放散量 給紙部    5.8

●計測3)SP機、水ありから水なしへ切り替えのため機械を洗浄している状態での放散量(10月19日)
VOC放散量 2階ユニット部    1胴目 33.0 2胴目 40.0 3胴目 54.0 4胴目 36.0
         1階ユニット部   1胴目 33.0  2胴目 33.0 3胴目 34.5 4胴目 33.0         給紙部    32.0 室内中央部 27.8
         排紙部    25.0
●計測4)SP機、水なしへ切り替えて印刷時の放散量(10月19日)
VOC放散量 2階ユニット部    1胴目35.0 2胴目33.0 3胴目 350 4胴目52.0
         1階ユニット部   1胴目14.0 2胴目14.2 3胴目14.3 4胴目 14.0
         給紙部     7.0 室内中央部 ---
         排紙部    ---
●計測5)リスロン菊全4色・2/2反転機 水ありで使用(10月19日)
        1胴目38.0 2胴目25.0 3胴目43.0 4胴目 65.0
        給紙部    28.0
        排紙部    26.0

計測3は本来水ありの状態でVOC量の計測したかったが、切り替えのための洗浄作業に入ってしまい、純粋な水あり運転の状態は計測できなかった。しかし、計測5、隣の機械のリスロン機でのVOC放散量はやはり、高い値を示していた。
計測4では水なし時のVOC放散量がやっとはかれた。1階ユニットは低い値を示してくれたが、2階ユニットは切り替えのための洗浄後直ぐに水なし運転をしたため、VOC成分が天井に漂った感じになっていたと思われる。
しかし、1階ベースで見ると明らかに水ありと水なしではVOC放散量が、33.0と14.0と違っていた。

2006年10月19日

品川区の「グリーン購入共通手順書」 において「水なし印刷」を推奨。

品川区では、区内の企業向けに、”ISO14001ミニガイド”(添付ワードファイル)を配布しており、このガイドの事業者の取り組み 「グリーン購入共通手順書」 の項目に、

 ・印刷物作成時には、「低VOCインク使用」、「FSC認証紙使用」、
  「水なし印刷」を可能な限り使用・採用する。

との記載を頂いている。

こちらのH.P.リンクから5ページ下段をご覧いただきたい。ワードファイル

品川区は多くの企業が集まり、古くから環境への取り組みにも熱心で、ISOの取得から始まり、特に企業と行政の環境面での関わり方に非常に注力をされている。


今回、東京都・品川区環境課の方にインタビューすることができ、東レから発行される ハウスオーガン、”P'easy28号”の特集に掲載される。

*”P'easy28号”をご希望の方は、こちらから御連絡いただきたい。

2006年10月11日

会員企業が意欲的に一般新聞に水なしを訴求広告

会員企業の株式会社高速オフセット毎日新聞 9月15日(金) 朝刊の20ページに「水は使わない。水なし印刷で、環境対応印刷を。」と言うキャッチフレーズをつけ、「水なし印刷って?」と言うサブフレーズで水あり印刷と水なし印刷の違いの原理を説いた解説広告を全6段で掲載された。
環境報告書、会社案内、企業封筒、自治体広報誌には水なし仕様がぴったりと訴求している。大変意欲的な広告で水なしの知名度向上に花を添えていただいたことを感謝する。

(株)高速オフセットの毎日新聞に掲載された全6段広告・PDF


精英堂印刷株式会社は2006年度の全日本シール・ラベルコンテストで「経済産業大臣賞」をものの見事に受賞されたが、この広報を兼ね「水と空気を汚さない、水なしパッケージ印刷」とのキャッチフレーズを前面に出し、水なしオフセット間欠輪転機ですばらしい作品類を上げていることを10月5日(木)の日経産業新聞、10月6日(金)の日経流通新聞で訴求している。

受賞にあわせたタイムリーな訴求で、水なし印刷を全面に出し、優れた網点再現で受賞にこぎつけた一端をも披露されている。精英堂印刷はその他、地元の一般紙にも同じ広告を出されている。このような広報活動により、環境問題、技術問題に前向きに取り組む姿勢が評価され、結構、ビジネスの引き合いを頂いてるのが実情である。
上の2社の水なし印刷への思い入れに深く感謝したい。

10月5日(木)の日経産業新聞全国版、10月6日(金)の日経流通新聞全国版に全5段で掲載された精英堂印刷株式会社の新聞広告・PDF

2006年10月 5日

ファミレスのランチョンシートにバタフライロゴ

大手ファミリーレストランのロイヤルホストは九州で1950年に創業したファミレスはしりの企業で、現在では北海道から鹿児島まで330店舗以上の店を持っている。ここのランチョンマット(シート)は季節に応じた時々のメニュー紹介をしてくれているが、半年前ごろよりシートの右上にバタフライロゴがあしらわれている。食品の生命は環境であり、同社は大変環境に配慮されている姿勢がうかがえる。

我が会員企業が同社に水なし印刷、大豆油インキを薦めてくれ、同社のご理解を得る結果となった。ランチョンマットはある意味、隠れたメディアであり、ロイヤルホスト様の環境への配慮に敬意を払いたい。

バタフライロゴがあしらわれたロイヤルホストのランチョンシートの一部分・PDF

2006年10月 2日

滋賀県グリーン基準にバタフライマークが「購入の際の具体的な判断基準」に採用、県の広報誌にも採用

滋賀県出納局管理課「滋賀県グリーン入札制度」のグリーン購入判断基準は9月1日に改訂され、購入時の具体的な判断基準として、バタフライマーク(水なし印刷)を明記していて、滋賀県庁のホームページ上でも公開されている。

公開情報・滋賀県グリーン購入判断基準・ダウンロード(PDF)

我が会員、アインズ株式会社はかねてより県庁の側に、水なし印刷の環境優位性を説得していたが、同社が受注した県広報紙「滋賀プラスワン」10月号に初めて水なし印刷を認知していただき、バタフライロゴをつけることができた。上記の基準が広報課の決断の後押しになったものである。

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2006年9月30日

Waterless Current2006年9月号を会員に送信

9月号には、Mallard Press社がこの度、水なしA3判枚葉UV印刷機Geniusを導入し、10分間でカラーものを切り替えていくその作業性を生かし、24時間内出荷サービス事業を打ち出して受けている様子がレポートされている。キーレスインキング、ゴーストレスの機能によりカラーものの切り替えの早さ、さらに環境への適応性が注目されている。Mallard Press社は全米、成長度50傑に入る印刷成長企業にランクされている。詳しくはWaterless Currentを見ていただきたい。

2006年9月27日

精英堂印刷の作品が経済産業大臣賞に輝く

全日本シール印刷協同組合連合会(会長・小宮山光男氏)が主催する第16回「全日本シールラベルコンテスト」の入賞作品が決定された。

経済産業大臣賞には、わが会員企業の精英堂印刷株式会社(山形県米沢市・社長・鈴木高明氏)が輝いてくれた。日本画風の繊細な図柄を、FMスクリーニングによる水なし多色オフセット印刷で表現されている。

なお、応募作品の中から別途選ばれた作品がシカゴで開催された第18回世界ラベルコンテストへ出品され、9月10日に作品が決定された。

日本からは最優秀賞で5作品、特別賞で1作品が受賞した。ここでも精英堂印刷は2作品で受賞している。この作品の印刷を現場で指揮された、星川取締役は「今回の受賞で水なし印刷の表現領域の広さ、今後の可能性に自信を深めてきた。更に良い製品を創り出すべく精進していく。」と、心強い心境を述べておられる。

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2006年9月22日

グリーンプリンティング認定工場の3割を日本WPA会員企業・工場が占める

日印産連の新しいグリーン認定制度、第1回グリーンプリンティング(GP)認定制度による第1回認定工場が決定した。グリーン基準を達成した環境優良工場は24工場であるが、この中に3割を占める7社(文祥堂印刷株式会社、株式会社新藤、株式会社久栄社千葉工場、株式会社橋本確文堂本社工場、株式会社ドミックスコーポレーション、株式会社文星閣久が原工場、昭美印刷株式会社桜ヶ丘工場) が、日本WPA会員で占める結果になった。環境を通して新しい印刷ジャンルに挑戦することをわが協会のモットーとしているが、第1回グリーンプリンティング(GP)認定制度の場で明らかになった。グリーンプリンティング(GP)認定制度が益々発展することを心から願っている。

2006年9月15日

10月18日 WPAゴルフ懇親会開催の御案内

   ●WPAゴルフ懇親会開催の御案内●

初秋の候、ますますご健勝のほどお喜び申し上げます。
平素は日本WPA活動に格別のお引立てを賜り、厚くお礼申し上げます。

さて、「全日本印刷フォーラム・山口大会」開催にあたり、大村印刷(株)様にて第11回セミナー見学会を実施させていただきます。

この機会に、みなさんの親交を深めるべく、下記のとおり ゴルフ懇親会を開催させていただきますので、日頃の業務のリフレッシュをかね、気分転換の1日を快くお過ごしくださいますようお願いいたします。
本コンペは、全日本印刷フォーラム・山口大会では、唯一のゴルフ大会と聞いております。これを機に、会員以外の方も、是非交流の一環として御参加いただきますようお願いいたします。

御多忙とは存じますが、万障お繰合わせのうえ、是非ともご参加下さいますよう、まずは書中にてお誘い申し上げます。                     
                                             

●日 時 : 平成18年10月18日(水) 10:13 (西コース・アウトスタート)

●集 合 : 9:00 JR・新山口駅 または 9:20 現地集合(詳細後日)

●場 所 : 宇部72カントリークラブ(西コース)        
        〒754-1277 山口県山口市阿知須2423番地1  TEL:0836-65-3211

●宿 泊 : 宇部72アジススパホテル  
        〒754-1277 山口県山口市阿知須7373番地1  TEL.0836-65-3111

●費 用 : ・1プレー+当日宿泊:16,900円 (各自払い)
               (乗用カート+キャデイ、2名様一室:一泊朝食、税金、サービス料込)
        ・パーティー代金:5,000円 (夕食懇親会・当日現金払い)

        ・その他:宿泊オプション:シングル1名利用:+1,050円/泊
                    ツイン1名利用:+3150円/泊
                     前泊設定:+5,400円 (1名利用は部屋数に限りがございます)

●その他 : 事前にお荷物を送られる場合は、プレイ日時と“西コース”と必ず御記載ください。
        “宿泊なし”(プレーのみ)の費用は、宿泊パックより高いため、別途御相談ください。

●お申し込み:9月20日までに、添付申込用紙をFAX(047-350-6071) または
         MAIL: info@waterless.jp まで下記記載の上御連絡ください。

         ・会社名 ・御名前 ・TEL ・FAX ・E-MAIL ・緊急連絡先
         ・集合方法 (1.現地直接 2.JR新山口駅 3.その他(      )
         ・宿泊オプション(1.前泊 2.シングル1名利用 3.ツイン1名利用)
         ・その他御連絡事項

●申込用紙:ワードファイル・Download
        PDFファイル・Download


 WPAG会長 : 奥継雄 (株式会社 文星閣 代表取締役)
 幹事 : 東レ(株) 印写システム販売部 内田 TEL:047-350-6047
       MAIL: info@waterless.jp

2006年9月11日

印刷新報にて六三印刷様のセミナーが掲載


(株)印刷出版研究所様から、8月の六三印刷様でのセミナー取材記事について特別にH.P.のアップを御許可いただきましたので、ご紹介させていただきます。

印刷新報9月11日号・日本WPAセミナー(六三印刷)(PDF)

9月8日(金) 大村印刷様で水なしFM印刷テストを行う

2階部ユニットにはDICナチュラリス、Nタイプを投入し、FUJI FILMチャートの版をつけ、1階部ユニットにはTOYO アクワレスエコーFC RG 8P、Mタイプインキ(適正使用温度が25?30℃)を投入し、東洋インキテストチャートを着けて印刷試験を行った。このとき、写真部はフェアードット480線を使用した。480線フェアードットはまだ、公式に市販されているものではなかったが、FM網点の点質と再現性の確認をしてみた。結果、水ありでは、ハイライト部は湿し水のいたずらにより、点質をゆがめたりするが、水なしではきれいな点が再現されてくれる。
次に、インキはそのままにして版だけを400線フェアードットのものと交換して印刷する。この刷り本も正常に印刷できた。
大村印刷様では1日に20組の4/4ものをこの機械でこなしているが、水なし化するとこの消化台数はさらに向上されよう。また、2階建て両面機ではとかく、ファンアウトの問題に悩まされがちになるが、水なし化するとこの問題から開放されよう。

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インキメーカー、版材メーカー、サプライヤーが一同に会し、水なし480線フェアードットの印刷に当たる
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パウダー回収装置を搭載したリスロン機
小森リスロン40SPは5年を経過する機械であるが、実にメンテの行き届いた機械である。パウダーの噴霧量は紙質、仕事内容に応じて調整数字既定がされていて、パウダーの機械への付着量は最低のものと見受けた。また、週間、日々などのメンテのチェックリストが整備され、機械の壁面に掲示していた。

2006年9月10日

大村印刷様で水なし時と水あり時のVOC放散量を測定…ちょっと残念

9月7日(木)と8日(金) 日本WPAのVOC測定班は大村印刷様で水なし印刷導入のための印刷テストを行うに当たり、その対象機の小森リスロン40SP機(2階建て両面機)での水あり時のVOC発生量と水なし時のVOC発生量の比較測定を行った。
7日、同機は水ありで使用されていたので、水ありでのVOC発生量を測定した。

9月8日(金)、水なし導入のための印刷試験を行ったが、この機会を利用して、水なし時のVOC測定を行った。ところがこの測定器の今まで測定したデーター容量が満杯になったためか、endlog表示となり、0ppmを表示したままで、作動しなくなり、ほんの一瞬のデーター測定だけしかできない結果となってしまった。メーカーに急遽電話で連絡を取り、動作確認を取るが復旧できず、一部データーは取れない結果に終わってしまった。

●水あり時の放散量(9月7日) 計測単位は全てt-ppm
VOC放散量 2階ユニット部    1胴目40.0 2胴目35.0 3胴目50.7 4胴目40.4
         1階ユニット部    1胴目41.5 2胴目39.5 3胴目39.8 4胴目42.1
         給紙部    35.8
         排紙部    41.9
●水なし時の放散量(9月8日)  
VOC放散量 給紙部    5.8

給紙部のみ計ったところで、計測器のendlogが働き、以降、測定できなくなったが、水あり時と水なし時での給紙部での測定値は、35.8と5.8と言う差だけは掴めた。
しかし、水なし時の全体での測定ができなく、再測定を要するが、過去の経験則から見て水なし印刷でのVOC発生量は低いことが推測はできる。

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小森リスロン40SPの水あり印刷時のVOC測定風景

印刷タイムス 水なし特集号にて日本WPA取材記事が掲載

8月のセミナーでご講演いただきました、印刷之世界社様から、取材記事について特別にH.P.のアップを御許可いただきましたので、ご紹介させていただきます。

印刷タイムス8月22日号・日本WPA取材記事(PDF)

2006年9月 6日

大村印刷様(山口県) リスロン40SPで水なしテスト

8月8日(火) 大村印刷様の小森リスロン40SPで水なし印刷の運用試験に着手した。水なし化することで表裏の見当精度の向上、水ありから水なしへの切り替え上の問題点の洗い出しを行った。

●まず、印圧の点検をしたが、版/ブラン間の印圧は0.18あり、水なし印刷の最適値になっていた。
TOYO アクワレスエコーFC RG 8P、Mタイプインキ(適正使用温度が25?30℃)で行った。特に問題なく刷了した。
DICナチュラリス、 Hタイプを選んだが、機械温度に対し硬すぎてインキの点不良の問題を起こしたが、Nタイプに変えたら改善された。

テストの評価
●見当精度は現物の点検で再評価をする。表裏の見当精度、ファンアウトはなかった。
●機械温度とインキ適正使用温度の範囲が合致していれば、従来印刷とほぼ同一の作業ができる。
●刷り出し時に、紅で地汚れが発生したが、これはローラ洗浄剤がローラ表面に残存していたためと思われる。刷り込むとインキ中に取り込まれ、汚れは解消した。
●黄色でローラ目状の地汚れが発生したが、これはつけローラの軸と軸受けとの間に数mmの遊びがあり、横揺れしていることに起因する。遊びをなくすとこれは解消してくれる。水温設定を27℃から25℃に下げ、インキの反発性を上げたら解消してくれた。実用にあたっては、ローラ目の原因になりやすい4着け(D)ローラは完全に停止させておく必要がある。
●ヒッキー、Hタイプのインキを使ったとき、インキが硬すぎ、ローラ上に堆積したインキかすを引っ張り出し、ヒッキーを多発してくれた。実用時にはヒッキー除去ローラを装着しておく必要がある。
●上部ユニットと天井が接近した状態にあり、天井に熱がこもりやすい。扇風機を使用しての廃熱に配慮する必要がある。。

次回のテストは水なしFMスクリーンに挑戦するが、9月5日を予定している。
なお、10月19日(木)に日本WPAは同社の工場見学会を予定している。

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2006年8月28日

六三印刷水なしプロジェクト・8月4日に最終集合

8月25日のセミナー見学会での発表と実演内容の仕上げのために、プロジェクトチーム13名は六三印刷?水沢事業所に集まり、一段と高い課題、「広色域、FM、水なし、ニス引き・両面刷り」に取り組んでいるが、以下のテスト内容で、実証試験を行った。

印刷テスト内容
  版                  インキ              印刷
1)片面AM175            通常インキ           標準濃度あわせ
2)片面AM175              広色域インキ+油性ニス   標準濃度あわせ
3)片面AM175            広色域インキ          シアン0.05の濃度上昇
4)片面AM175            広色域インキ          シアン0.1の濃度上昇
5)片面AM175(-5%網点減)    広色域インキ          シアン0.1の濃度上昇
6)片面FM20μ(?7%網点減)   広色域インキ          シアン0.1の濃度上昇
7)両面FM20μ(?7%網点減)   広色域インキ+油性ニス   シアン0.1の濃度上昇

○標準濃度、K=1.85、M=1.45、C=1.55、Y=1.30とした。
○3)では標準濃度の印刷ではグレーバランスストライプでのグレーバランスが取れていなかったので、補正を目指しシアンを0.05、0.1と濃度上昇を図った。
○4)では一応、グレーバランスは2)より取れるようになる。
○ドットゲインに見合う数値として、AMでは?5%、FMでは?7%の版を作り、印刷試験を行いその再現性を見る。FM?7% の再現性が良好でこれを8月25日の実演では採用する。
○T&K TOKA様の方で予め、両面刷り・油性ニス(耐磨耗性ニス)の試験を行ってくれていた。初刷り面側は仕上げ刷り面に較べ、ニスが取られる現象が起きるので、両者のニスは調合して差をつけたものとした。
○7)の結果、大変良好な印刷の結果を得る。小森コーポレーション様が予め、排紙中央の紙面支えシートブレーキなしで排紙ができる、特別装置(どぶなしシートブレーキ装置)を取り付けてくれたが、全面ニスが両面刷りの実用スピードで排紙されることを確認した。
○反転両面機で広色域印刷+全面ニスのワンパス処理ができる目処がつけられた。六三印刷様は、従来のプロセスカラー印刷を超えた、広色域カラー、両面ワンパスニス引きで保存実用性の上がったカタログを顧客に売り込めるとのご評価を頂くことができた。
○市場での値下げ圧力が迫る中で、このワンランク上がった新製品(広色域、FM、水なし、ニス引き・両面刷り)をぜひ、市場のユーザーにご理解いただきたいものだ。

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プロジェクトチームの共同作業

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試験刷り刷り本・印刷データーメモ

2006年8月 4日

不正バタフライロゴの防止のための声明文

日本WPAは最近の、不正バタフライロゴの頻発発生の防止のために、バタフライロゴの正しい使い方の啓蒙と広報、不正バタフライロゴの対する声明文を7月20日、東レ日本橋本社会議室で業界紙3紙を招いて発表した。早速、印刷新報では7月31日号紙面トップにこの話題を掲載していただくことになった。日本印刷新聞社は8面での取扱で報じた。記事内容pdf

声明文「バタフライロゴの正しい運用」
日本水なし印刷協会(日本WPA)は環境にやさしい水なし印刷の技術開発促進、普及を図っている印刷会社の団体です。2002年6月に発足され、現在では正会員125社、協賛会員18社でもって運営されています。米国に本部を置くWaterless Printing Associationと、ドイツに本拠を置く、European Waterless Printing Associationとの国際的連帯を持ち、水なし印刷の世界的普及を目指しています。その象徴である、バタフライロゴは日本でも商標登録されたロゴで、日本水なし印刷協会の会員に限り、水なし印刷で印刷したもののみに、印刷物に付けられる環境保全のロゴです。また、このロゴは欧米で一定の認知を得た水準になっています。
最近、このロゴを無断でスキャニングし、これを水ありオフセットで印刷するという不正行為が発覚しております。その都度、関係者に不正行為の指摘と是正を求め、正しい運用の指摘に当たっていますが、場合によっては、やむをえず、法的処置を講じることにもなりかねません。
水なし印刷は廃液,排水を減少させるほか、工場内のVOC発生を大幅に削減できる、大変環境に優れた印刷方式であり、印刷物の発注の際には、是非バタフライロゴの掲載をご指定していただくようお願いいたします。バタフライロゴは日本WPA会員企業だけが、掲載の資格を有しています。なお、バタフライロゴの例外的な使い方については、日本WPAのホームページの詳細を参考にされるか、事務局にお問合せいただきたく存じます。

日本水なし印刷協会(日本WPA)
会長 依田英祐
112-0006東京都文京区小日向2-31-14
tel:090-8480-3274

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2006年7月31日

中小企業研究センター レポートで水なし印刷・バタフライロゴが取り上げられる

この度発行されたレポート、特集「IT化の推進と大都市印刷業中小企業の多様な戦略展開 」の中で、◎原価計算と「水なし印刷」と言う項目で、水なし印刷が注目のもとに取り上げられている。
これは混沌とする現下の印刷業界内で、巧みに生きぬく印刷企業の生き様を特集したもので、水なし印刷を掲げて市場にチャレンジし、成功を収めている企業2社の姿を特筆してくれている。また、水なし印刷の原理、バタフライロゴでブランド化を目指しているユニークな我が協会の活動にも数ページを裂いて記述されている。
http://www.chukiken.or.jp/study/report/113.html#TOPにその抜粋が書かれている。

2006年7月27日

六三印刷株式会社・水沢事業所にワンランクアップ(広色域・FM・水なし・耐性ニス・両面刷り)の印刷プロセスを目指し、プロジェクトチームが集合

新鋭機リスロン菊半裁両面10色機のさらなる、水なしによる高度化使用を目指し、ワンランクアップの印刷プロセス目標を掲げ、インキ会社、機械メーカー、製版材料メーカーの技術者が集合し、精力的に印刷テストを1日かけてこなした。このコーディネートを日本WPAがさせていただく。

印刷テスト内容
  版            インキ             印刷
1)片面AM175      通常インキ          標準濃度あわせ
2)片面AM175      広色域インキ         標準濃度あわせ
3)片面FM20μ       広色域インキ         標準濃度あわせ
4)片面FM20μ       広色域インキ         グレーバランス合わせ
5)片面FM20μ       広色域インキ         10%(Y.M.C)高めの濃度
6)両面FM20μ       広色域インキ

○標準濃度、K=1.85、M=1.45、C=1.55、Y=1.30とした。
○4)で行った結果、ICCプロファイルを計測し、これを4色広色域インキ用の分解データーとしてフィードバックする。次回のテストではフィードバックされたデーターをもとに分解したものを出力する。
○6)で行った結果、表裏のツヤの差がやや目についた。
○水なしでは絵柄、山間の細かい灯り(細かい白抜きに見える)が再現されていた。
○色再現域が広がってくれたものを1週間内にグラフデーターとして出す。
○インキメーカー側からこの技術レポートを出していただく。
○このテストの結果、初期の狙いのワンランクアップの印刷の実用化にこぎつける目処が立ってきた。

同工場はフォーム印刷工場として16年前に建築された。工場空間の割合からみて空調能力が十分なものでなく、製本時の複写ものの狂いなど生じることも起きた。昨年、リスロン10色機をこのフォーム印刷工場棟に設置するにつき、完全空調のはかれる施設に切り替えた。それまでのスタンドアロン空調機から、ダクト風流、湿度噴霧の設備にしたのである。
その結果、紙伸びに関する事故は皆無となる。また、湿度が最適に保たれた結果、冬場の風邪を引くものがなくなり、従業員の出勤率が向上してくれた。完全空調とは紙だけでなく、人にもいい結果をもたらしてくれるのだ。
これらのくだりを8月25日の日本WPA・第10回セミナー見学会で講師から話をさせていただく。
この機会に、VOC計測テストをさせていただいた。水なし印刷では低いVOC放散量を示してくれたが、フォーム印刷機側の条件で工場内全体はやや高い値を示してくれた。

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印刷テストをした刷り本を並べている

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工場内にくまなく設置されたダクト風流、湿度噴霧

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別の角度からのダクト風流、湿度噴霧

2006年7月14日

久栄社様VOC放散量測定からの考察

水なしオフセット工場のVOC放散量が少ない理由につき、計測を通して考察を重ねてみた。以下、その考察内容を述べてみたい。
Download file

(詳細内容はこのpdfに列記しています)

2006年7月 4日

(株)久栄社・千葉工場様はVOC発生を極限に押えている

日本WPAは18年度の活動として、印刷工場でのVOC測定事業に取り組み始めた。
この事業は大気汚染防止法の精神でうたわれている、自主的規制に則るものである。

(株)久栄社は環境を売りにされている印刷会社であるが、6月15日の日本WPA測定班の印刷現場での計測の結果、工場全体でVOC発生を最低限に抑え込まれている点が判明した。

同工場の天井は4mと高く、また、工場内のエアコンと空気循環は十分に配慮された内容のものであった。
3月にハイデルベルグの新鋭機、スピードマスター102−8Pが設置され、全て4色以上の機械で四六半才から四六全判まで4台の機械が設置されている。これら全ての機械は、水なし印刷で稼動されているため、印刷時のVOC発生量はいたって低い数字を示してくれた。

換気が入った状態では工場内は10ppm以下になっていた。102-8Pの印刷時の胴間でのVOC発生量は13ppm、2胴の壷上で13.6ppm、給紙部で11.2ppm、操作部で10.6ppmに過ぎなかった。他の同僚機でもほぼ似た数字に始終している。

407号機(四六半才4色機)で自動ブランケット洗浄に当たった時、胴間でのVOC発生量は1194ppmを示した。これは不織布に洗浄液を散布して巻取るタイプのものであるが、手洗いから較べると低い値になっていた。
新鋭機ハイデルベルグ102-8Pのブラン洗浄でのVOC発生を調べてみたかったが、通し物をされていて、機械を停止する機会がなかった。

水ありとの比較のため、近隣の水あり印刷工場のご協力を得て、菊全4色機でのVOC計測をさせていただいた。その結果、給紙部では47.6ppm、操作部で45.9ppm、3−4胴間で49.4ppm、3胴のインキ壷上では59.8ppmを示した。湿し循環タンクの蓋を閉めた状態でも65.3ppmを示していた。

水なし3工場、水あり1工場のVOC放散量の測定の結果、水なしでは湿し水の回転、呼び出しと液の蒸発による、VOC放散は印刷工場内での一定のVOC発生要因となっている。

最近、業界で環境意識の高まりから、水あり方式での環境自主規制を設け、現像レス方式を取り上げてゴールドプラスと主張されているが、製版の一面だけを取り上げ、肝心の印刷工程での対策に触れず、環境対応をはかっていると申されるのは如何なものであろうか。
湿し水をなくすことが、工場内でのVOC発生を極端に抑えられること、洗浄方式の改良、水洗浄性インキの採用こそが都市型の印刷会社で環境をうたえる方式になりうると、計測を通して確信を持つに至った。

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ハイデルベルグ102-8PでのVOC放散量測定
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四六全判機の胴間でのVOC放散量測定

2006年6月16日

第4期定期総会が開催される

日本WPA第4期定期総会は5月23日(火)、午後3時30分より、NEW環境展に合わせて東京ビッグサイト会議室にて開催された。日本WPA会員は現在、134社(正会員116社+協賛会員18社)、総会成立定則会員数は45社に対し、参加会員数31社、総会委任会員数24社、合計55社にて大会の成立を得て、議長である会長・依田英祐のもとに開催された。賛成多数を得て以下の検討議案について議決された。
1)第4期活動報告 
2)新理事に橋本確文堂・社長・橋本勝郎氏、六三印刷?・社長・島村博之氏を推薦、承認の件。
3)第4期貸借対照表および収支計算書の審議
4)日本WPA第5期(06.04.01?07.03.31)事業活動予算案
第5期の事業計画として、新たに会員を対象として、印刷工場のVOC放散量測定事業を行うこととしている。そのために、Micro-FID VOC測定器を購入し、必要計測員を手当する。東京都は無償にてVOC対策アドバイザー制度を設け、中小事業所のVOC対策を啓蒙してくれているが、他の道府県ではこの恩典を受けられない。環境を標榜する我々として、各会員に大気汚染防止法の趣旨を理解し、自主的努力で持ってVOC対策にぜひ、取り組んでみたい意気込みでいる。

この後、記念講演、「GPマークとVOC対策」と言う演題でP&Eマネージメント・寺田勝昭氏から新設のGPマークの意図する内容、VOC対策のあり方につき講演を頂いた。

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第4期定期総会の会場風景
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GPマークについて講演される寺田勝昭氏

2006年6月 1日

印刷ビジネスレポート5月号に掲載される 水なし印刷は計測の結果からもVOC発散量の少ないことに注目!

VOC・22年までに3割削減を目標に
発生量ワースト2の汚名返上へ
水なし「W2インキと新洗浄液」で水ありの4分の1に

5月からVOC排出抑制制度スタート
 薬品の環境達成度は,PRTR法(化学物質管理促進法)や有機則、消防法に準じて判断することが出来るが、現在最も身近な問題として関心を集めているのが今年五月から施行されたVOC(揮発性有機化合物)削減の問題であろう。
 平成16年の5月に、大気汚染防止法の改正がありVOC排出抑制制度が盛り込まれた。公布後2年以内の法令が定める日に施行が決まっている。それが今年の五月と言うことになる。平成22年度を目処に現状の排出量から3割程度の削減達成が当面の目標となっている。
 5月以降は一定の基準に基づき工場や事業所などで,VOC排出量の規制や測定の義務付けが行われる。同時に、これと並行して水質汚濁の防止も、重要な課題として課せられ、廃液、排水を出さないことは、VOC排出量の規制と共に印刷物を作成する工程で「ゼロエミッション(廃棄物)」を実現する重要な要件となっている。 
VOCによる汚染は、主に土壌、地下水や空気などの汚染で、常温・常圧で揮発する有機化合物が原因となる。頭痛やめまい、中核神経や肝臓・腎臓などの機能障害と発癌性を誘発することから問題視されている。このため世界規模での取り組みが行われ、米国では大気清浄法、EUはVOC貯蔵施設指令、韓国は大気環境保護法、台湾は大気汚染防止法などの政令で削減に取り組んでいる。

VOC対策アドバイザー制度の計測結果
これまで印刷工程でのVOC対策は、インキが中心となっていたが、ここにきて湿し水や洗浄液のVOC対策が脚光を浴びている。
 国内VOCの発生量のワースト2が印刷産業だ。ほかには塗装業界も大量のVOC発生源となっているが、このほど東京タワーの塗り替え作業が行われたが、大気汚染防止法の施行と合わせてVOCを発生させないペンキを採用して、VOC削減への一助としてテレビで紹介した。それに合わせてIPAを使わない水なし印刷を継続してきている文祥堂印刷が東京都の目に留まり、水なし印刷によるVOC抑制の効果を3月28日の「ニュースプラスワン」でテレビ放映した。東京タワーのペンキと水なし印刷、かけ離れた二つの現場が一般社会には、地球環境を守る大事な活動として話題を呼んだのだ。
 また東京都は、VOC削減の規制と合わせて「測定」を呼びかけているが、このほど「VOC対策アドバイザー制度」をスタートさせた。都内の印刷工場が対象になるが、専門知識と経験を持つアドバイザーが工場を訪問し、無料で工場内のVOC数値を測定してくれるのだが、先の文祥同とやはり水なし印刷を進める文星閣の2社がこの制度を活用し計測した結果、IPAを含む湿し水を使う通常CTP印刷に比べ、湿し水を使わない水なし印刷は約4分の1のVOC排出量にとどまるという結果を示し、湿し水の特性に一歩踏み込んだ新たな報告を提起する形になった。

1位洗い油、2位IPAが工場内順位
 文星閣が東京都のVOC対策アドバイザー制度を利用したのは今年1月26日。工場の内外60カ所を対象に専用計器で計測した。同社には「水あり」で印刷する2台の四六半裁機を設置した3階工場と、「水なし」で印刷する菊全6台を設置した2階工場があるがため、結果的に水ありと水なし、湿し水を使うケースと使わないケースを比較する形になった。
 両工場の機械周り、胴間、換気扇などを計測したが、その計測数値は、平均で水あり300ppm、水なし100ppm以下でまとめられた。作業に使用された材料を単体で計測すると、インキで100?150ppm,IPAで1000?10000ppm、荒い油で500?4000ppmと場所と容器の大きさにより異なる。
 印刷工場内の揮発性物質の充満している発生源要素の1位は洗い油、2位はIPA、3位はインキという結果になった。発生源のほとんどが洗い油とIPAが占めることも判明した。またIPAの代替としての新製品・H液からも強いVOC下計測され、工場内でトータルVOCが削減できるのは、水なし印圧方式に限られるという事実が驚きを伝えたという。
 またW2インキと新中性洗浄液でのローラー洗浄と通常のインキと洗い油でのローラー洗浄を比較するとW2洗浄時が195ppm以下に対して、洗い油洗浄時は300?800ppmと、予想通りの高濃度VOCを発生させている。
 全国の水なし印刷を進める企業で構成する日本WPAは通常オフに比べて、環境公害の面で有利であることから、関心を高める印刷発注企業への働きかけを強める構えだが、これまでの「環境廃液の削減と有害な廃液を出さない特長の水なし印刷」という環境優位の表現から、「工場内でのVOC発生を大幅に削減できる水なし印刷」と、環境高位へ踏み込んだ表現にする考えを示している。

JP展でIPAゼロの効果を訴える
 日本WPAは昨年12月に、湿し水に含まれるIPAに着目して?IPA製造時における二酸化炭素排出量、?IPA使用時におけるVOC排出量、について調査している。
 結果から見ると?の場合、IPAを1kg製造する過程で大気に放出される二酸化炭素はIPA・1kgあたり1.19kg・CO2という計算になった。また?のIPA使用時におけるVOC排出量では、次のような結果を得ている。
▽IPAの主な用途は、印刷用湿し水、溶剤、洗浄剤などである。全業種における国内での製造量・輸入量は173,110t(平成14年)。
▽その内、印刷業界で使用されるIPA使用量は14,748tである。
▽印刷業界で使用されるIPA使用量に対する大気放出量の割合の一例として、1,300tの使用量の内、1,200tが大気放出されていることから、IPA・1kgあたり0.92kg・VOCということが計算できた。
 このことから日本WPAは、水なし印刷では湿し水を使用しないことからIPAゼロに削減することが出来るため、これらによる地球温暖化の影響を少なくすることが可能であるとしている。
 来る18日から大阪インテックスで開催されるJP2006情報・印刷産業展でブースを取り、IPAゼロ宣言をすると共に、水なし印刷の将来性を来場者と共に考えたいとしている。

2006年5月31日

環境省江田康幸環境副大臣に水なし印刷の環境先進性をご説明

日本WPA・依田英祐会長は最近の我々の活動、ならびに水なし印刷の優れた環境優位性の一層の理解を得るために、18年5月24日(水) 11時に環境省の副大臣室に江田康幸環境副大臣を訪ね、水なし印刷の実情を丁寧に説明させていただいた。
大気汚染防止法の施行にあわせ、日本WPAは会員企業に限り、印刷工場の無償VOC測定事業を始め、VOC抑制の自主的取り組みを始める姿勢を訴えた。さらに、我が印刷業界はVOC放散量の面ではワースト2位の産業に甘んじているが、これを発奮材料とし、自動車産業に見習って、高い規制値をも真摯に取り組むことによって、省エネ車、ハイブリッド車を生み出した成功事例は、まさに印刷界の先達たるものであるとした。経済性、生産性を重視した印刷物作りを追っかけてきたが、+環境と言う斬新性を入れることで、世界に向けた新印刷技術を打ち出して行きたいと依田英祐会長は訴えた。副大臣からも大変激励の言葉をいただき、この席を後にした。
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江田副大臣に水なし印刷の原理を説明する依田会長
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江田副大臣に日本WPAの活動内容にご理解をいただき、副大臣より激励を受ける

2006年5月24日

会員サービスの一環としてVOC測定事業を検討

日本WPAは会員サービスの一環と環境意思の高揚を図るために、会員企業へ出向き、工場内で発生しているVOCを測定し、その対策助言の事業化を検討している。大気汚染防止法が施行され、工場内で発生するVOC量を自主的な運営で削減することが求められる世の中になって来た。いち早く、環境問題に真摯に取り組み、印刷現場の環境後退イメージを是正してゆきたい思いでいる。印刷業界のVOC総発生量は塗料業界に次ぐ、ワースト2位の地位にあるが、印刷のもの作り、材料選択から見直す必要を感じている。
この日、?文星閣で測定器を持ち込み、その測定誤差を確認した。携帯型の測定器は、反応が遅く事実上使いにくい印象を受けたが、その上位機種は十分に実用性があると判断した。

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携帯型測定器での測定精度確認作業

2006年4月27日

東京都・環境局H.P.で(株)文星閣様と(株)文祥堂印刷様が”VOC対策アドバイザーの事例紹介”として掲載

東京都・環境局のホームページで、(株)文星閣様と文祥堂印刷(株)様が”VOC対策アドバイザーの事例紹介”として掲載されました。

また、測定結果として「環境対応型 水なし印刷」として以下の代表値が紹介されています。


 測定結果(代表値):
    ・オフセット枚葉印刷機(水あり)付近 260?920ppmC
    ・環境対応型水なし印刷機付近   100?105ppmC

    ・環境対応型水なし印刷室内       0? 25ppmC

●東京都・環境局ホームページ:”VOC対策アドバイザーの事例紹介”

2006年4月 3日

ニュースプラスワンで放映 東京タワーの塗り替とあわせて、その足元の印刷会社がVOC発生を押さえた水なし印刷が特技と紹介される

東京タワーはこの度、VOC発生を押さえた塗料でのお化粧直しかかりだした。大気汚染防止法の施行とあいまって、東京都はぜひ、その塗装にまで踏み込んで働きかけをしてくれている。東京タワーのお膝元にある、文祥堂印刷様は水なしオンリーの企業であるが、東京都の目に留まり、間接的に水なし印刷のVOC抑制の良さをリークしてくれた。これがテレビニュースに流れ、3月28日の「ニュースプラスワン」の番組で文祥堂印刷様が環境に取り組む姿勢をさりげなく紹介してくれた。
その取材の様子をご覧いただきたい。
水なしの風は、着実にそよいでくれている。
取材風景

2006年3月28日

WATERLESS CURRENT06.03号を会員に配信

「水なし印刷がLitho Inc社の品質探求を押し上げてくれる」の章では、Litho Inc社が3Mのドライオグラフィー時代から水なし印刷に取り組んできた会社の品質へのこだわりの姿を描いてくれている。この度、導入したオフ輪転機は水なし仕様にして、水なしに取り組む姿勢を見せている。
1月26日、東京都VOC対策アドバイザー制度のもとで、?文星閣の工場内のVOCを計測した速報が掲載されている。

2006年3月17日

新日本印刷(株)「羽田東京工場」の稼動式を開催、約400名が来場

 新日本印刷(株)(香川県高松市)は、首都圏での需要増に対応するため、最先端の設備を導入した「羽田東京工場」を東京都大田区に新設し、十五日に稼動式を実施いたしました。 当日は、クライアント、同業者、報道関係者など、合わせて約400名が来場し、同社の最新設備を見学しました。

 新工場は鉄筋四階建てで、延べ床面積は四千六百平方メートル。オフセット輪転機2台、枚葉機5台を導入しており、印刷能力は日産三百万枚。すべての印刷機が水なし印刷対応で大規模都市型工場として環境面でも万全の配慮を行っています。

佐野年計社長は「環境に配慮しながら高品質の印刷物を迅速に仕上げ、顧客ニーズに応えたい」としています。


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新工場の外観


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壁面に巨大なバタフライロゴ


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三菱重工・四六全判5色枚葉印刷機(左)ハイデルベルグ・菊全判8色枚葉印刷機


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小森・A横全判両面4色輪転機 SYSTEM38S

2006年3月15日

文星閣様「環境対応印刷・推進レポート」を配布

?文星閣様はこの度、東京都VOC対策アドバイザーが来社され、VOC値の計測をされましたが、その結果をレポートのまとめ発表されました。
水なし印刷と水あり印刷の両職場のVOC値を計測の結果、「水なし印刷は水あり印刷に比べ、VOC発生量を60?80%削減していること」が分かりました。また、その発生要因をつかめ、以下のpdfファイルで発表されています。
環境対応印刷・推進レポート

2006年2月22日

WATERLESS CURRENT06.02号を会員に配信

2月号の内容を紹介する。
事業会社は持続可能な、環境対応印刷物を求め、水なし印刷に行き着く、と言うタイトルで意欲的な記事を掲載してくれている。フォード自動車、ウオルマート、トヨタ、スターバックス、ナイキ、ジョンソン&ジョンソン、GEなどの会社は持続可能な環境をビジネス戦略の第1義としているが、それは健康と持続可能なライフスタイル層(LOHAS www.lohas.comを参照)を意識していると分析している。
「ニューヨークのイベントで印刷の持続可能性を調べる」の章では、このイベントの詳細に触れている。成長する「持続可能なデザイン」展は2006年3月25日(土)にNYで開催される。

2006年2月19日

正しいVOC抑制対策=フィルムクリーナー対策、洗い油対策、湿し水対策

文祥堂印刷様でのVOC計測の推論
2月6日(水)に(株)文祥堂印刷様は東京都VOC対策アドバイザー制度のもとで、アドバイザー寺田先生、及び東京都環境局のご専門職員の方2人様のご助力をえて、工場内延べ、200余箇所のVOC発生量を計測した。
その目的は、全印刷機を水なしにして環境配慮型印刷を推進している同社が、VOC発生及び排出状況を把握(測定)し、今後のさらなる対策・改善点の助言をいただくことにあった。
その測定結果の概要につき、簡略に報告させていただく。
工場周辺(外溝):VOCの排出はされてなく、問題はない。換気能力が通常の印刷会社より高いもので、この点は評価できた。また、吊り下げカーテン+シャッター扉により、VOCの工場外遮断を図っている工夫は評価できる。また、残肉インキは紙ペール缶に2重シールをして引き渡しをされているが、この方式ではVOCの発生が見られず、すばらしい処置法である。
地下1階印刷室:室内のVOC充満量は20?60ppmと少なかった。印刷中では若干のVOC増量変化が見られた。この範囲で納まってくれるのは、室内換気が十分に行われているものと断定する。ただし、四六全5色機(9号機)で洗い油を使ってブラン洗浄作業をすると、最大900ppmまでVOC値は跳ね上がる。ローラー洗浄の局所では5200ppmまで一時、上がった。菊全4色機(1号機)でFCブラン洗浄液を使ってブラン洗浄をすると、560ppmまで上がっている。ウエス入れはバケツで密封されているが、蓋をあけた一瞬は6000ppmを示す。落ち着いた頃でも500ppmを示す。蓋をすると30ppmと下がってくれた。蓋の励行は有効な手段である。インキ缶からのVOC発生は思いの他低いものである。
1階印刷室:工場内定点でのVOCは20ppmと非常に低い。菊半裁8色機(8号機)のユニット間でも昼食時の計測では25ppmと大変に低い。昼休み後、測定をしたら不思議なことにさらにこの値が下がってくれた。これは工場内の喚起能力が一段と働いた要因と考えられる。菊半裁5色機(6号機)のユニット間のVOC量は30超えppmであった。菊半裁4色機(5号機)でローラー洗浄をすると最高1400ppm、ブラン手洗い洗浄では860ppm、圧胴洗浄では600ppmを示した。ウエス入れは蓋の開放の一瞬は4700ppmとなり、落ち着くと570ppmと下がった。
調肉室はさしたる問題はない。テスター機の洗浄時では350ppmとなる。1階印刷室外のVOCはなかった。
2階製本室:さしたる問題はない。
3階DTPルーム:基本的にはVOCはないように見えたが、134フロン、リグロリン(フィルムクリーナー)を一旦使うと、室内のVOCが100ppmとなり、印刷室より高い数値が出るではないか。製版室はクリーンにして、密閉性を保っていることが、薬品を使うとあだとなっている。フィルム現像機からはVOCの発生はない。
今日の印刷インキからのVOC発生量は少ないものである。インキのVOC対策は究極近くに来ているのではないか。
水あり印刷ではIPA入りの湿し水(代替エッチ液にもVOC成分が混入)での連続回転運転をするため、印刷室内でのVOC量は上がってくるが、水なし方式ではこの要因が全くないのだ。さらに、ローラー、ブランケット、圧胴、版の洗浄作業で印刷機を回転させて洗い油をかけると、途端に高いVOCが発生してくれる。洗い油を使うことによるVOC発生をどのように取り除いていくかが今後の我々の課題となろう。一部で唱えているように、FM化することでVOC削減が目に見えて図れるというものではない。無現像製版が大幅なVOC削減に繋がるのでない。オフセット印刷会社で優先すべきすべきは洗油対策、湿し水対策で、これこそVOC対策の大きな要因なのである。それにも増し、製版室でのフィルムクリーナー、フロン剤の代替対策こそが急務なのはなかろうか。我々は今まで2印刷会社での計測を通して、湿し水を一切使わないこと、洗い油に変わる「水洗浄性洗浄液(W3洗浄液)」により印刷室を大幅にVOCクリーン化できるという確固たる自信を持つに至った。

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8号機(菊半裁8色機)でのVOC測定
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カーテン+シャッターでVOCの室外の放散を遮断
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ローラー洗浄時のVOC放散量測定
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圧胴洗浄時のVOC放散量測定
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残肉インキは2重シールして廃棄、VOCは放散されない。
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フィルムクリーナーからの異常な数値のVOCを検出、これがため製版室にVOCが漂う。

2006年2月 6日

水なし「W2インキ+新洗浄液」のVOC発生量は水ありの1/4(最高値比較)

1月26日(木)に(株)文星閣様は東京都VOC対策アドバイザー制度のもとで、アドバイザー寺田先生、及び東京都環境局の職員の方2人様のご助力をえて、工場内VOC発生量を計測した。水なし印刷はやはり、VOC発生量の少ない印刷方式であることが計測で判明した。以下、奥継雄様から頂いたコメントを転載させていただく。

「1月26日、「東京都VOC対策アドバイザー」制度を最初に活用させていただき、アドバイザー寺田先生、及び東京都環境局の職員の方2人様のご助力をえて、VOCの発生・排出量の測定をわが社の工場内外、約、60箇所において行いました。
詳しい数値は後ほど、ホームページ並びに報告書をまとめますが、取り急ぎ素晴らしいデータが出ましたのでご報告いたします。
水あり4/6半裁機2台を設置している3階の水あり工場と、水なし菊全機6台を設置している2階の水なし工場とを比較計測しました。両工場内(機械周り、胴間、換気扇等を計測)での計測値の差は、平均で水あり300ppm以上、水なし100ppm以下という、我々にとって喜ばしい数値が計測されました。
使用されている、材料等を単体で計測しますと、インキで100?150ppm、IPAで1000?10000ppm、洗い油で500?4000ppmと場所と容器の大きさにより異なりました。印刷工場内での、揮発性物質の充満している発生源要素は1位は洗い油、2位はIPA、3位はインキという結果です。(洗浄時や印刷時、場所により異なります) しかも、ほとんどが洗い油とIPAが占めていて、我々はこの点の対策を考えるべきです。
また、気づいた点としては、IPAの代替の新製品・H液そのものからも強いVOCが計測され、印刷工場内でトータルVOCを削減できるのは、水なし印刷方式に限られると言う事実に東京都の職員の方々も目を見張っておられました。
また、W2インキ+新中性洗浄液でのローラー洗浄と通常のインキ+洗い油でのローラー洗浄を比較しますとW2洗浄時が195ppm以下に対して洗い油洗浄時は300?800ppmという、予想通り、洗い油洗浄では、高濃度のVOCを発生させていました。最高値で換算しますと水なし印刷では25%未満に押さえることができるのです。
よって、『現像廃液の削減と有害な廃液を出さない特徴の水なし印刷』という従来の環境優位の表現から、『工場内でのVOC発生を大幅に削減できる水なし印刷』としたの環境高位へ踏み込んだ表現ができます。
できることなら、W2インキに限ることではありませんが、洗い油を全廃できるような新洗浄システム(自動ブラン洗浄など)が早期に印刷業界に普及すれば、画期的なVOCの削減に繋がると考えます。
大日本インキ様、東レ様、その他印刷機メーカー様に更なるご支援をいただきたいと思い、取り急ぎのご報告とさせていただきます。
私の個人的な感想ですが、水あり印刷工場でのVOCの計測値が常に300ppm以上を記録し、水なし工場では100ppm以下を表示している現実をみて、水あり工場の従業員の健康がとても心配になりました。
当社は早期にこの点の改善に着手いたします。
取り急ぎご報告まで。             株式会社文星閣  社長 奥 継雄       」


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東京都の検査アドバイザーチームと文星閣担当者

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水なし専用小森SP機のVOC発生量測定

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水なし新洗浄液での洗浄、そのVOC発生量測定

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測定器

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水ありオフセット機、洗浄時のVOC発生量測定

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IPA液のVOC発生量測定、袋が膨らんできて、その揮発性の高さに驚かされる

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ブランケット洗浄時のVOC発生量測定、一連の検査には測定器2台を使い測定誤差の解消を図った

2006年1月26日

会員限定専門書「UVオフセット印刷技術」を配布

印刷にさらなる新しい価値付けの一つとして、UV印刷が大変脚光を浴びている。水なし印刷でUV印刷を行うと、UV印刷の狭い水幅の問題を克服でき、生産性、品質安定を大幅に上げられる。
日本WPAはこの度、ヨーロッパ水なし印刷協会の発刊した技術専門書「UVオフセット印刷技術」、A4判94ページ、pdf版を日本語に翻訳して、会員に限り無償配布させていただいた。最近のUVオフセット印刷の発展はすばらしく、ヨーロッパのそれぞれの専門家が入念に書き上げてくれたもので、大変、充実した内容の専門書である。これを機に、会員企業がより付加価値の上げられるUV印刷への取り組みを願っている。
今後も、会員限定の専門書の発行を行う。了解が得られれば対外配布もして見たい。

2006年1月13日

東京都「VOC対策アドバイザー制度」のご紹介

大気汚染防止法の施行により、我々印刷人もVOC発生の自主的抑制に取組む必要性を求められてきている。日本国内のVOC発生量のワースト2産業が何と、印刷産業からのものである現実に取組みたいものだ。米国の情報でも残念ながら似たりよったりで、印刷産業からのVOC発生量は最上位部にランクされている。
今まで、我々印刷人はひたすらに、生産性、経済性を重視した生産の仕組みを作り上げてきた「ツケ」とも言えなくはなかろう。環境をキーワードにした、水なし印刷を掲げる我々は、正面向かってこの問題に取組もうとしている。東京都がこの度、発表した「VOC対策アドバイザー制度」は心強い施策で、ぜひ、都内の印刷会社は本制度のご活用をお薦めしたい。専門知識と経験を有するアドバイザーが工場を訪問してくれ、無料で印刷工場内のVOC数値を測定してくれ、その削減の助言してくれる制度である。水なし印刷のW2インキ(水洗浄性インキ)と非石油系界面活性剤洗浄液を使うと、オフセット工場内でのVOC発生量は相当に、削減できるものである。この制度をご活用いただき、ぜひ、水なし印刷会社の環境ステータス向上を図っていただきたい。


東京都ホームページ:「東京都VOC対策アドバイザー」

東京都広報1月1日号:「東京都VOC対策アドバイザー制度」

2006年1月 3日

「印刷方式による地球温暖化対策」に関する調査報告

日本WPAでは、昨今問題となっている地球温暖化の対策を考えるきっかけとなるよう
「印刷方式による地球温暖化対策」について調査した。
今回調査対象は、両印刷方式の絶対的差である、湿し水に含まれるIPAに着目し、

 1.IPA製造時における二酸化炭素排出量について
 2.IPA使用時におけるVOC排出量について

を調査した。


1.IPA製造時における二酸化炭素排出量について

 資料1(報告書-IPA-CO2原単位.pdf) に基づき、
IPA製造時におけるCO2排出量をLCA手法を用いて計算した。
 計算内容要約は資料2(LCA集計-IPA-CO2原単位.pdf) に示す。

 結果として、IPAを1Kg製造する過程で大気に放出される二酸化炭素量は

  IPA・1kgあたり 1.19kg・CO2

 ということが計算できた。


2.IPA使用時におけるVOC排出量について

 ○IPAの主な用途は、印刷用湿し水、溶剤、洗浄等である。
 全業種における国内での製造量・輸入量は173,110t (H14年)である。
  *東京都H.P.(平成14年度適正管理化学物質使用量等の集計結果
         :都内全業種排出量:IPA)から引用

 ○その内、印刷業界で使用されるIPA使用量は14,748tである。
  *(社)環境情報科学センター「平成14年度VOC排出に関する調査報告書」から引用

 ○また、印刷業界でのIPAの使用量に対する大気放出量の割合の一例として、
 1,300tの使用量の内、1,200tが大気放出されていることから

  IPA・1kgあたり 0.92kg・VOC

 と、いうことが計算できた。
  *東京都H.P.(平成14年度適正管理化学物質使用量等の集計結果
         :化学物質の適正管理:印刷業)から引用


●まとめ

 上記のように、IPA使用によるCO2およびVOCの大気放出原単位を計算することが出来た。

 水なし印刷では、湿し水を使用しない事からIPAをゼロに削減することが出来るため、
 これらによる地球温暖化の影響を少なくすることが可能であると計算できる。

 ○まとめ資料3(印刷方式による地球温暖化対策.pdf)

2005年12月12日

臨時理事会の開催・小川勇造氏が理事に就任

日本WPA臨時理事会が開催された。
これまで日本WPAは、印刷ユーザー中心の組織で印刷会社の方だけが、慣例として理事に就任していたが、昨今の技術革新のテンポの早さ、技術戦略、市場戦略がますます我々の組織内での必要度を求められる中で、東レ(株)主管・小川勇造氏が本理事会で満場一致にて、新理事に承認された。
氏は1970年代の水なし印刷の誕生期からこの事業の技術サポートに従事され、その後、販売実践の経験をつまれ、国内は無論、欧米、アジア諸国の水なし普及に従事され、その実績の高い方である。そのお人柄が最大の推挙の理由となったが、環境を表に掲げる日本WPAにとって、氏の理事就任は誠に心強い限りである。
印刷界のさらなる前進と発展を目指し、環境を通し社会貢献のできる組織体を確立して行きたい。

2005年12月 8日

水なし印刷のロゴの蝶々、オオカバマダラがオリンパス株式会社様の広告に登場

水なし印刷のシンボルマークに使用されているオオカバマダラ蝶が、オリンパス株式会社様の広告に登場しています。(11月18日の日経新聞10面全面広告)
自然写真家の海野和男氏の撮影したオオカバマダラの群れをなして渡っている写真を見ることができます。
オリンパス株式会社様ホームページでぜひ、ご覧下さい。

オリンパス株式会社様へのリンク

2005年11月24日

JANPS展でコルチナ講演会

JANPS展の開催に合わせ、KBA社の上級戦略投資部マネージャー・Horst-Walter Hauer氏が来日して、講演会が持たれた。KBA社のCortinaコールドセット輪転機は、水なし専用の輪転機で発売以来、18ヶ月内で7台、29タワー(279色胴)もの機械が中央欧州部の新聞・印刷会社に納入されて話題を呼んでいる。
Horst-Walter Hauer氏はインタビューで大変興味深いことを言われた。RODI輪転印刷会社(オランダ)は数種類の週刊フリーペーパーを自らも編集発行している一方、他新聞社のフリーペーパーも受注して印刷している会社である。フリーペーパーも階層・地域ごとにセグメンテーションされ、発行されるようになってきて、ますます、小ロット化、さらに、色のシビアな広告の羅列の傾向が見えてくる。従来手法では、対処できないので水なし・コールドセットオフ輪をRODI輪転社は導入し、大変、業績を上げている。
VOC規制の厳しい欧州で、ドライヤーやアフターバーナーの要らないコールドセットオフ輪で水なし専用としている意味は大変大きい。都市の中でもこの輪転機ではドライヤー不要で使えるメリットは大きい。また、その用紙も白色度の上がったものを使っている。
JANPS展の主催事務局の酒井寛氏はこの講演内容の印象を語ってくれたが、大変注目すべき動きで、来年度の新聞製作懇話会の欧州視察先にぜひ、RODI社を組み入れたいとされていた。
世はフリーペーパー大流行だが、こんな印刷分野に水なしが使われだしてきている。Hauer氏の講演レジメをぜひ、ご覧いただきたい。

2005年11月16日

石油天然ガス・金属鉱物資源機構様の冊子の水なし印刷入札

石油天然ガス・金属鉱物資源機構様の冊子「石油天然ガスレビュー」の水なし印刷仕様の入札のお知らせです。
同社の事務所の移転等の都合により、当初の予定より遅くなっていますが、今年度も水なし印刷を仕様にした入札を行うこととなっています。水なし印刷仕様ですので日本WPA会員様はでぜひ、応札願います。応札期日と内容をご確認下さい。

詳細は下記のURLをご覧ください。
http://www.jogmec.go.jp/bid/bid_2_1.html

2005年7月27日

建設業における環境報告書作成の手引き

社団法人日本土木工業協会様http://www.dokokyo.or.jp/commission/kankyou.htmlが17年3月に「建設業における環境報告書作成の手引き」を発行されました。環境報告書の作成は多大な労力を要すため、簡便な作成方法の提示が必要とされていることから、環境省の「環境報告書ガイドライン」や会員企業の環境報告書を参考に、環境報告書作成のための手引書を作成されました。
簡潔にして、大変分かりやすい内容となっています。その中の記述の一節に水なし印刷を取り上げていただきました。環境報告書の作成には大変参考になる内容が盛り込まれています。

環境報告書作成の手引き

2005年6月27日

「チーム・マイナス6%」に参加・登録いたしました

深刻な問題となっている地球温暖化。この解決のために世界が協力して作った京都議定書が平成17年2月16日に発効しました。世界に約束した日本の目標は、温室効果ガス排出量6%の削減。これを実現するための国民的プロジェクト、それがチーム・マイナス6%です。

日本WPAは「チーム・マイナス6%」に参加・登録いたしました。

トップページ左下のバナーから詳細をご覧ください。

2005年6月20日

バタフライロゴの啓蒙に新広告手法、携帯アンケートの誘発・機能広告

日本WPAではバタフライロゴの正しい使い方の啓蒙、ならびに、ロゴに関するアンケート調査を、機能広告と言う手法を使って行っています。印刷業界紙(誌)、広告業界紙(誌)に以下のような広告をこの数ヶ月続けます。
広告を見た読者が携帯メール(PCメール)で専用サイト、wpa@dwdwad.comへ「からメール」を送っていただくと、応募者のもとへアンケートページのURLが自動返信されます。このアンケートの設問にご回答いただき、送信者へ返送していただきますと、その場でコンピューターの抽選により図書券が進呈されます。従来の紙ベースのアンケートと違い、応答率の高さを期待しています。特に印刷発注者を意識したアンケート構成にしています。
アンケートの謝礼の品が即時に抽選で当るという優れた手法で、応答率の向上をお願いしています。この調査結果は後日、公表させていただき、バタフライロゴの浸透度の解明、さらなる認知への啓蒙へつなげます。
新手法広告pdf

バタフライロゴの不正使用にご注意
ある県が地元啓蒙のための刊行印刷物に、バタフライロゴを不正使用していたことが、4月上旬に判明しました。早速、その印刷物の受注者、ジャパンクラフトならびに、発注元に警告書を出し、その経緯と見解につき回答を求めました。
発注元からは不正使用の謝罪の意を伝える文章をいただきました。また、さっそく、該当印刷物は刷り直し配布と言う迅速な対応をとっていただきました。
我々もバタフライロゴの正しい使い方の啓蒙に一層、勤めてゆきます。
謝罪の文書回答pdf

2005年5月14日

全印工連水内印刷研究会での全印工連・会長・浅野健氏のご挨拶

この新しい研究会の第1回目の催事(平成17年4月22日開催)に当り、全印工連・会長・浅野健氏より、力強い、励ましのご挨拶をいただきました。

全印工連・会長・浅野健氏のご挨拶
全印工連水なし印刷研究会の誕生をうれしく思います。
この会の発足に当り全印工連の内部のことを話せねばならなりません。全印工連は47都道府県の印刷工業組合を会員とした、業界団体です。業界団体として、業態変革推進プランを各組合に提示させていただいているところですが、全印工連には業態変革、マーケティング、技術、環境などの5つの常設委員会があります。この常設委員会は年に2回、上期に1回、下期に1回しか、予算の関係上、開催できません。年に2回の委員会開催で何ができるか、かねがね問題を感じていました。これでは各地の組合の情報発信と受信のことしかでききれないのです。
ところが、印刷業界にはさまざまな課題が浮かんで来ています。業界団体として、何か具体的な成果を上げるべきでないかと考え、昨年度から研究会を発足したいと皆様方にお話をさせていただいていました。基本的には受益者負担、ご興味のある方が手弁当でお集まりいただいて、そこで意見交換、研究されてその成果を共有されると言う仕組みです。
受益者負担であり、全印工連の予算は全くつきません。予算付けがないため、逆にさまざまな制約条件から開放されることになります。いつ開始しても、いつ終わっても良いし、これは自分たちだけの情報だ、これは業界全体でもつ情報だと、情報の色分けも配信も可能となります。
現在までマーケティング研究会、産業ビジョン研究会が発足され、既に1年間活動を続けています。昨年、水なし印刷で先行されている、田畠久義様、奥継雄様、柏木恵太郎様が要望書を持って私のところに訪ねてくれ、水なしの研究会を全印工連の中でつくったらどうかと言うご提案を頂きました。先ほどの思いがございましたので、まさに渡りに船となりました。こう言う研究会こそ私が望んでいたものなのです。
印刷産業にはさまざまなサークルがあります。無論、業界団体としての工業組合はありますが、それが全てではありません。例えば、メーカーさんのユーザー会もあります。印刷産業にあるさまざまな集まりが相互乗り入れをすべきではないでしょうか。いろんな団体・グループが相乗効果を出しながら、大きな成果を導き出す。こんな時代になったのではないのかと思います。
そんな思いの中で、日本WPAのお三人の方がお見えになって、全印工連を通じて、自分たちが研究してきたことを全国発信してあげるとの趣旨を述べられましたが、喜んで全印工連内にその組織を作らせていただきましょうと言うことになりました。そして第1回目のセミナーを開催することになったのです。これからはさまざまな業界課題がありましょうが、大きな課題の一つとして資源環境問題があります。枚葉機の両面機化が進み、水なし印刷がスポットライトを浴びようとしています。日本WPAの皆様は既に水なし印刷に取り組んでおられるが、全印工連水なし印刷研究会の方はこれから水なし印刷に取り組もうとされている方かと思います。先行者が後から来る方に情報提供しようと言う話が今まで印刷業界にあったであったでしょうか。大きく捕らえていかねばならない環境変化の中で、プロの印刷業者同士がレベルの低い段階での競争をするのでなく、新しい環境価値を創造し、どのように顧客に付与していったらいいか、それが印刷産業の活性化に繋がり、顧客の信頼獲得につながっていくのではないでしょうか。改めて、今まで研究を重ねられた日本WPAの皆様方にお礼を申し上げるとともに、全印工連水なし印刷研究会の皆様がぜひ、水なしの足がかりを掴んでいただくようになり、まだ市場単価の高い、水なし版の消費拡大を通して値下げになることを祈ってやみません。これが水なし先行の日本WPAの皆様への恩返しになるものと信じます。本日は新藤様の工場見学もあり、盛りだくさんの行事ですが、参加者が勉強され、成果を上げられることを祈ってやみません。
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184名の参加者の前でご挨拶の全印工連・会長・浅野健氏

2005年5月 1日

W2インキの放散速度量 2005年4月7日技術委員会発表内容

今まで所定の印刷テストサンプル「午後の紅茶 ポッポあやや」で冊子を作り、この印刷物の放散速度をJWPA技術委員会では調べていた。
印刷物という製品体だけではなく、インキ・洗浄液の素材単体から出るVOCを確認して判断することに今回は取り組んでみた。
<今回の分析方法>
 いままでは印刷物から出るVOC放散分析を行ってきたが、今回は印刷材料そのものを?小型チャンバー法によるVOC放散試験および、?GC-MSを用いたVOC関連の成分分析も行った。
?小型チャンバー法によるVOC放散試験
これはPETフィルムにインキを転写し、乾燥したサンプルを作成して、小型チャンバーでサンプル検体のVOC放散試験を行った。
検体にあるブランクとは基盤のPETフィルムそのものである。

5検体1日・3日・7日放散量明細pdf

5検体放散速度7日推移表pdf

?GM-MSを用いたVOC関連の成分分析
HS-GC-MSにより検体から揮散する成分について分析を行った。また、検体をアセトンに溶解させ抽出された成分についてGC-MSにより分析を行った。

GC-MS分析検出成分

今回の速報から読み取ると、以下のようなことが観察できる。
<W2インキについて>
 ・VOCが皆無ではないが、比較4サンプル内では群を抜いて低い。
  この表で見る限り、T-VOC値はW2インキでは208、水なしSOYでは620、水ありSOYでは979、水ありNON-VOCでは585と出ている。<5点放散試験表>
 ・含有VOC成分は数種類に限定されている。
 ・今回分析を実施した「W2インキ印刷物VOC放散分析」に検出されている脂肪族炭化水素・芳香族炭化水素・ハロゲン類・アルデヒド類は、インキ以外から放散、検出されていたと考えられる。
<W2用洗浄液>
 ・アセトン抽出分析を実施した結果、脂肪族炭化水素およびアルコールアミン・ハロゲン類が検出された。極微量ではあるが、有機溶剤が使用されている可能性はないか。このアルコールアミンはアルカリ性を示す成分につき、「インキ洗浄時の保護めがねの着用」をうたっているのかもしれない。 
 ・工業油由来の有機溶剤は極少量使用されているにすぎない。
<洗浄後廃液>
 ・洗浄液が検出された最たる成分は、W2インキおよび洗浄液に由来する成分であった。両者に由来する成分に該当しない検出成分は、印刷機に残存していた成分が洗浄時に抽出され、分析に検出されたものではないかと考えられる。 (発表・日本WPA-C委員)

2005年4月30日

日本WPA技術委員会報告書

日本WPAは平成16年度事業より、「水なし、みずあり印刷物のVOC放出量分析」を行い、少しでも印刷物からの、印刷室からのVOC放出の削減につながることの調査と研究に着手している。以下は、その委員会の活動報告書である。

日本WPA技術委員会 会議報告書「水なし、みずあり印刷物のVOC放出量分析」
とき:平成16年6月15日(火) 午前11時?12時 ところ:日本WPA 会議室
出席者:日本WPA技術委員会委員

5月8日、文星閣様で印刷した水なし印刷物、水あり印刷物の「放散速度測定結果報告書」を分析会社より受け取る。
放散試験の結果、明らかに水なし印刷物は水あり印刷物に比べT-VOCの値が低いことが判明される。(水なし印刷物=17600、水あり印刷物=42800)
この表を見る限り、アセトアルデヒドは、住宅基準で示されている値を超えている。400であるべきところ、水ありでは526となっている。
厚生省ガイドライン指針値物質は*がついている13物質である。
これらのことを勘案し、さらに、別の角度の試験を重ねる必要がある。第1は、原点に立ち返り、鉱物油インキでの、水あり印刷物、水なし印刷物の検査試験である。第2は、この印刷物の時系列変化による放散速度の把握である。第3は、UV水あり印刷、UV水なし印刷の放散速度試験である。
第1の試験刷り、放散速度試験は文星閣様のご協力を得て、近々、実施する。
このとき、第2の試験も合わせて行う。
第3は、できれば精英堂印刷様に印刷試験をお願いしてみる。
この試験内容の版権は日本WPAが所有する。関係方面への発表と利用はまずは、会員企業にさいしょとするが、第2の試験の後に公知させていただく。

日本WPA臨時技術委員会録 
平成16年10月18日(月) 午後1時30分?3時 ところ:日本WPA会議室
出席者:日本WPA技術委員会委員

精英堂印刷様で一連のUV印刷のVOC放散試験のために、水ありUV、水なしUV、水なしハイブリッドUVの3種の試験パターンに則った刷り本を上げていただいた。その放散値につき、1日、3日、7日の時系列変化を見た。UV印刷のVOC放散値は油性インキの値と比べると確かに低い。また、7日後の値は1日の値の1/4位に減衰してくれる。
UV印刷のVOC放散値の低い利点はあるが、逆に脱墨の欠点、オゾン発生と言う欠点も持つ。日本WPA会員は、油性インキの使用例が多く、油性インキのデーターを出すことを先に進めるべきではないとの見解になる。
油性インキでは、水ありと水なしのVOC放散値には「2倍以上の差」が見られた。(水なし印刷物=17600、水あり印刷物=42800)
この要因は何であろうか。インキの差か、湿し添加剤の差か、印刷機の差か…。
今少し、試験値(N数)を収集して見る必要がある。
根本に返り、日本WPAが手間隙、金をかけて、この印刷物のVOC放散値のデーターを出す意味はあるのだろうか。大局から見ると、重箱の隅をほじくっている感はしないだろうか。もっと他に取り組むべきことがあるのではないか。自問自答を委員会で重ねてみた。
インキ団体とてこのようなVOC放散データーを出していないと言う。また、インキ会社の視点からはこのような取り組みをしないだろうと言う。それならば、我々、印刷会社の団体として自らこのようなデーター出しをして、環境問題に取り組む姿勢を鮮明化することに意味が出てくるのではないか。いや、上述の「2倍以上の差」は水なし業者にとって、よりN数を増やし、確固とした数字に積み上げた確証を出すべきではないのか。
ゆえに、油性インキの水あり、水なし印刷試験を継続することにする。また、当面は費用もかかるが、時系列変化を見ることも行う。
今後の方針
1)次回の油性インキ試験:変数要因を絞り込むため、同一インキ、できれば同一印刷機でもって、水なし印刷試験、水あり印刷試験を行い、それぞれの刷本を得る。この刷本のVOC放散データーを比較してみてはどうか。(できれば野毛印刷社様に依頼してみる。)
2)このデーターは次回試験の分析結果をみて、会員を対象に公知をする。ただし、発表の仕方には慎重を期し、データーの一人歩きを防ぐ一方、その社会的責任を自覚してゆきたい。

日本WPA技術委員会録
平成16年12月21日(火)  午後4時?4時45分 ところ:日本WPA会議室
出席者:日本WPA技術委員会委員

11月27日 野毛印刷社様で印刷試験していただいた、水あり・水なしのVOC放散速度試験の数字が分析会社より算出された。A委員の見解では、3日目 水あり7600と水なし6950、7日目 水あり6270と水なし4300は確かに差が出ているものの、桁違いの差が現れていないので、これは許容範囲とみるべきである。
上に記した今後の方針1)の内容で印刷すべきであったところ、水ありと水なしの使用インキを変えて印刷してしまったので、検査目的が狂ってしまった。そこで、A委員は該当インキ成分を調べて見たが、そこからはこのデーターに導かれる納得いくものが見えない。
さらに、脂肪酸、アルデヒド、アルコールの項目の値を算出してみた。

算出表     3日目           7日目
脂肪酸     なし 454.7        221.5
          あり 612         133.5
アルデヒド     なし 286         215
          あり 271          202
アルコール    なし 147.4        68.3
          あり 208.1        5.9B
この数字からは特筆される結果は見えてこない。このマシンは常用として水ありであった。
委員の見解では以前、文星閣様で試験の数字では明らかな差があったとしている。
水なしの時系列でのVOC減少はなぜか、早くなっている。
以前の数字とつき合わせて今後の運用を考える。本件については、A委員がこの内容に則り、見解を出してみる。具体的にはメールを通じて相談をはかる。

2005年4月12日

印刷物のVOC放散速度の測定までの経緯

                            平成17年3月
                            株式会社久栄社 社長・田畠久義
VOC(揮発性有機化合物)の測定
 印刷物から発散しているVOCの測定にいたったきっかけは、2003年11月のある得意先からの1件の問い合わせであった。当社で印刷したその得意先の環境報告書(水なし印刷+Non-VOCインキ+環境対応型ホットメルト)で、配布先の読者から、「同書を読み始めると、咳やくしゃみなどのアレルギー反応が出るので読むことが出来ない」という苦情があり、報告書より放出しているものが何か調べて欲しい、という内容のものであった。
 問い合わせを受けた当初は本の構成部材(用紙・インキ・製本用糊)の構成物質を調べ、それらの放出量を調べるということを計画した。その計画に従い、測定するべき物質を明確にするため、各メーカーに調査の依頼をしたが、
・メーカー側で明示(公表)してくれない部分がある。
・構成物質としてあがった物質の数が非常に多い。
・人体への影響が科学的に不明確の構成物質が多い。
ということがわかった。結果、このまま調査をすすめても、労力や時間の割には意味のある情報が得られるかどうかが不確実で、調査が行きづまってしまった。
 そのような時に、ご協力いただいていたインキメーカーより、教科書に対するアレルギー発症問題のなかで用いている測定方法(小型チャンバーによる放散速度測定)についてのご提案をいただいた。教科書は子供が長期間にわたって使用するもので、VOCに対する人体への影響調査が進んでおり、いわゆる「教科書問題」としてひとつのカテゴリーになっていたが、その教科書問題と今回の問い合わせのあった件がよく似た事例であると判断し、この測定方法を取り入れ、実際に問題になった環境報告書の測定にいたった。

印刷物のVOC発散量の測定結果
 環境報告書をそれなりの費用をかけて分析会社で測定した結果、50項目にわたっていろいろなVOC項目が発散していることが判明した。その後、詳しくVOCを分析・調査した結果、ホットメルト糊に原因があるらしいことがわかり、次回の環境報告書でその部分を改善したところ、特有の嫌な臭いもなくなり、苦情も発生しなくなった。
 環境報告書の件はこれで解決したわけだが、その調査過程において、今回の環境報告書の測定値と、同報告書とほぼ同ページの教科書の測定結果(教科書協会発表)との比較で、トータルVOCが非常に少ないのに気づき、この要因が水なし印刷やNon-VOCインキに起因するのではないかと考えた。だとすれば、まさに「水なし印刷の優位性」の科学的な証明になるのではないかと思い、全く同じ印刷物を水なしと水ありで印刷し、同条件下で測定することを試みた。

Non-VOCインキの真実?
 当社は水あり印刷の機械を持っていないので、テスト用の印刷物制作には全面的に文星閣様にお願いすることにした。その時、より顕著に差が出るようにインキも同一のものとせず、水あり印刷には通常の大豆油インキを、水なし印刷にはNon-VOCインキを使用した。ところが実際印刷して計測してみると水なし印刷の方がT-VOCが低いものの、思ったような差が出ない。いろいろ調べてみると、実はNon-VOCインキが原因で、通常の大豆油インキと比較してNon-VOCインキの方がVOCの高く出る場合があることがわかった。大豆油と鉱物油のVOC排出量を比較した場合、炭化水素系のVOCは大豆油の方が圧倒的に低いものの、アルデヒト系やケトン系はむしろ大豆油の方が多く出る。インキ業界でいうVOCとは一般的なVOC7類50項目のことではなく、鉱物油のことを漠然と指すことがわかり、Non-VOCインキとはVOCを発散しないという意味ではなく、インキ製造過程においてVOC(鉱物油)を混入していないという意味であった。
 そこで、今度は同じ大豆油インキで印刷方法のみを変えて再テストを行ったところ、期待通りのT-VOCの差が検出された。

環境負荷の「数値化」
 この小型チャンバーによる放散速度測定であるが、「水なし印刷」という技術に対し概念的な環境適応性の証明には有効なものの、1回の計測に相当な金額と時間がかかるため、個々の印刷物を測定し、タイムリーにクライアントに提出する事が出来ない。そこで、文星閣の奥社長の提案もあり、放散速度測定による水なし印刷の優位性の証明は、日本WPAの主導により継続していくこととし、当社は文星閣様の協力を得て、別の方法で個々の印刷物に対し環境対応印刷での優位性を数値化していく方法を考案した。
 これは実際の当該印刷物に対し、「水なし印刷」および「Non?VOCインキ」の両面から、それぞれ絵柄面積率およびインキ使用量を実測し、VOC削減量を計算により求めて数値化するものである。
 当社では前者の放散速度測定を「(印刷物の)消費過程における環境適性の数値化」、後者の計算による測定を「製造過程における環境適性の数値化」として区別し、環境対応印刷の優位性の証明としてきた。どちらも、発展途上の技術であるが、より統計データを蓄積し、価値あるものに積み上げをしていきたいと思っている。   以上

2005年4月 7日

東京都教育庁の「契約事務に関する資料集」読本にバタフライロゴ

「契約事務に関する資料集」読本は東京都教育庁の契約管財課・課長補佐・赤羽哲さんが丹精を込めて、自ら印刷関係の博物館を回り、最近の社会情勢、技術動向を見極めて「刊行物発行の手引き」の章を30ページにわたり書き上げてくれました。その内容は、
(1)読みやすい、分かりやすい印刷物の作り方
(2)紙の知識
(3)印刷の知識
(4)色覚バリアフリー印刷について
(5)音声の出る印刷について
(6)環境に優しい印刷の発注について 「それは水なし印刷です!」
(7)洋製本の各部の名称
(8)印刷等契約における仕様書の役割
以上の項目となっています。印刷物の発注者にとっては、大変分かりやすく、簡潔につかめる内容となっています。一般印刷物の発注者にも流用できるシロモノです。
赤羽さんは以前の部署でも、リサイクルのできる、長持ちできるスチールアングル学校机、それに、間伐材を利用した学校机を編み出し、実用化されました。戦後、山での植林振興が進んだものの、人手不足の世になり、間伐がコスト上の問題から放置される時期がありました。これに目をつけ、間伐で森を再生し、合わせて、この間伐材で学校机を作る構想を赤羽さんは思い立ちました。この机は科学物質を一切使用しない天然素材のウッド+オイル蜜蝋ワックスのみで表面仕上げを行っています。(ドイツ連邦政府安全規格適合)しかも、この商品に地域特産名称をつけ、一種の「地域ブランド」を推奨されました。大量生産、大量消費、大量破棄でない、新しい時代の共生の仕組みを、赤羽さんは東京都に席を置き提唱し続けておられます。これこそが日本が21世紀に生き抜く、中小企業者の方法論ではないでしょうか。
CO2削減も大切だが、VOC削減を本当は配慮すべきと説かれます。
これらの延長線上に立って、赤羽さんはこの度、「刊行物発行の手引き」の章をまとめられたのです。「環境に優しい印刷の発注について」の項目では 「それは水なし印刷です!」とまで言ってくれています。
我々一人一人が赤羽さんの意気込みを、日々の生活を通して引き継ぎたいものです。

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バタフライロゴが入った東京都教育庁の「契約事務に関する資料集」読本

2005年3月24日

バタフライロゴがCSR読本で不正表示

上場A社のCSR (企業倫理と企業の社会的責任) 読本で起きる
16年12月に我が会会員?社が、偶然の機会にA社のCSR読本に、不正使用のバタフライロゴの表示を見つけました。早速、当該会社の広報部に我々は赴き、担当者と面談しました。
既に、外部にこの読本を4000部ほど配布してしまっていて、担当者も平身低頭で応対してくれました。そもそもこの起きた背景は、ちょっとしたミスが重なったものでした。A社にとっては始めてのCSR読本につき、そのデザインコンペを数社の制作会社にさせていたのです。その中のB制作会社が提出した内容とデザインに気に入り、これを採用することになりました。
B制作会社のデザインはR100再生紙、大豆油インキ、バタフライロゴを採用し、CSRイメージとのマッチングを掲げ、これが採用のポイントの一つとなったのです。そして、その印刷は数社の印刷会社の入札で、A社へ古くから出入りしていたC印刷会社が落札しました。C社にとおてはバタフライロゴが初めてのことで、その予備知識もなく、仲間のD社に水なし印刷の下請け方を依頼します。ところが同社も十分な水なし印刷の知識もなく、E紙商に適切なる下請け先を捜すように依頼しました。結局、我が会員X社にこの印刷物の刷りの依頼は、何段階を経て受けることになります。
さらに、悪いことに「アタリ版下」としてB制作会社がつけていたバタフライロゴが、多段階をくぐるうちにフィルム製版され、版に焼かれて最終のX社に印刷依頼が来たのでした。X社も悪気もなく、通常の仕事の流れに乗せて印刷して納めてしまいました。
あることがきっかけで、X社社長がこのロゴの汚さに注目しよく調べたら、印刷物からコピーした偽物であることが判明しました。
CSR読本に偽物ロゴがつくとは、ことがことだけに、A社と直に掛け合った次第です。早速、A社は関係筋に訂正と謝罪文連絡の手はずをとりました。同時に、在庫読本にも訂正文を差し込むことにし、自社のHP上でもこの断り文言を入れることになりました。

ちょっとしたミスが悪気はなかったのですが、結果、ロゴの不正使用と言う結末を引き起こしましたが、ロゴのアタリ版下の差し替えは会員各位も十分に気をつけていただきたいものです。バタフライロゴは商標登録されているものです。この環境ロゴの価値をより高めるよう、使用者の皆様の一層のご理解とご協力をお願いします。


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2005年3月 9日

橋本確文堂・かなざわエコ大賞を受賞

16年12月7日、橋本確文堂は金沢商工会議所の「かなざわエコ大賞」を授与された。その表彰式は市内のニューグランドホテルで開かれ、表彰状と楯を贈られた。同社は大豆油インキや再生紙の積極的な使用、水なし印刷の導入などを北陸でいち早く導入。環境負荷低減の全社的な活動が大きく称えられた。

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表彰楯を授与される橋本勝郎氏

2004年12月24日

日本広報協会主催の自治体デジタル講座が全国11都市で開催(日本WPA協賛)

2004/7/1(木)?8/20(金) 
日本広報協会の全国11都市での自治体デジタル講座に協賛し、環境適性のある水なし印刷の広報への採用の働きかけを行った。初めての試みであったが、初回にしては反響を得ることができた。

2004年7月 1日

日本WPA会長、事務局長が埼玉県知事・上田清司氏を訪問

会長・依田英祐と事務局長・五百旗頭忠男は埼玉県知事・上田清司氏を訪問し、水なし印刷の環境適性からの見直しの陳情を行う。

2004年6月 8日

日本WPA主催のdrupa視察団がdrupa会場見学、WWPC会議出席、スエーデンのハルムシュタット印刷会社の見学を実施。

2004/5/9(日)?17(月)
日本WPA主催のdrupa視察団(14名編成)が結成され、drupa会場見学、WWPC会議出席、スエーデンのハルムシュタット印刷会社の見学を行って水なし印刷への更なる自信を深めて帰国した。

2004年5月 9日

当会の会則改訂、及びバタフライロゴ使用規則が施行

当会の会則改訂、及びバタフライロゴ使用規則が施行されました。

2004年1月 1日

日本WPA第2回理事会

日本WPA第2回理事会           8名参加
日 時 平成15年3月3日(月) 
会 場 東レ(株)本社 会議室 

2003年3月 3日

日本ビクター(株)様にバタフライマーク認定書(日本で最初のバタフライマークが付与されたパッケージ印刷物として認定)を作成、授与

日本ビクター(株)様にバタフライマーク認定書(日本で最初のバタフライマークが付与されたパッケージ印刷物として認定)を作成、授与
日 時 11月25日(月) 11:00?11:15
会 場 東レ(株)本社 会議室

2002年11月25日

印刷出版研究所主催・日本WPA 正副会長座談会(新聞記事に掲載)

印刷出版研究所主催・日本WPA 正副会長座談会(新聞記事に掲載)
日 時 11月20日(水) 11:00?13:30
会 場 ホテルグランドパレス 4階「橘の間」
    正副会長・東レ(株)小川勇造事業部長・事務局による座談会

2002年11月20日

日本WPA会長副会長会議

日本WPA会長副会長会議        正副会長・事務局長
時 日 平成14年8月23日(金) 13:45?15:30
場 所 東京都港区三田 文祥堂印刷(株)

2002年8月23日

日本WPA・第2回実務者会議

日本WPA・第2回実務者会議      14名参加
日 時 平成14年8月2日(金) 13:00?17:30
場 所 東レ(株)本社7階701会議室
成功事例報告 (株)精美堂 常務取締役 鈴木展生様
       (株)文星閣 技術部長 佐野勝美様
       文祥堂印刷(株) 生産管理部長 木立孝夫様

2002年8月 2日

日本WPA・第1回実務者会議

日本WPA・第1回実務者会議      10名参加
日 時 平成14年6月27日(木) 13:00?17:30
場 所 東レ(株)本社7階701会議室
         共通パンフレットの制作の打ち合せ 

2002年6月27日

日本WPA設立準備会を開催

日本WPA設立準備会
日 時 平成14年5月30日(木) 16:00?17:00
場 所 東レ(株)本社会議室  理事候補者他10名参加 

2002年5月30日

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